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松井ゆみ子のアイルランド・キッチン・ダイアリー「ラベンダー・ビスケット」

2006-07-24 03:18:11 | 松井ゆみ子のキッチン・ダイアリー
 夏の庭を彩る花々のなかにラベンダーがあります。
 アイルランドの庭とよばれるウィックロウに住む友人宅には、低木といえるほどに育ったラベンダーがあって、こんなに大きくなるんだーと驚きました。

夏の香りを運んでくれる優雅なおやつ。
 何年も前にマークの実家に住んでいた頃は、庭にひとかたまりのラベンダーが風にそよいで、いい香りをさせていたものです。存命だった彼のパパを訪ねて来た親戚のおばさま方が帰り際に「一束いただいていっていい? 衣類の虫除けになるのよー」とおっしゃるので、どうぞどうぞと勧めました。それぞれが手にラベンダーの小さなブーケを握りしめて、嬉しそうにバイバイと手をふりながらお帰りになる姿が、とっても可愛いらしくて、この花を見るたびに思い出しちゃいます。

 どこの家にもホットプレスといって、水道水をお湯にするためのタンクがし込まれた戸棚のようなものがあります。たいていの家は、そこに干し終わった洗濯物を入れておきます。天日だけでカラっと乾かすのがむずかしい国なので、干し終わったといっても、すぐにクローゼットにしまっちゃうのはためらわれたのでしょうね。

 ラベンダーのブーケは「ホットプレスのなかに入れておくといいのよ」と、おばさまたちに教えてもらいました。ちょっと洒落たインテリア雑貨の店などで、綺麗なリネンでラベンダーを包んだ小さなクッションのようなものを防臭剤として売っていたりしますよね。確かに、布でくるんでおけば、花が散ってちらかることもないし。

 あいにく今住んでいるニューブリッジの家にラベンダーはないのですが、先日ブーケをわけてもらいました。ラベンダーでつくった石鹸を売っているお店です。

 暖炉の上に飾ってみたら、部屋中いい香りがして、うっとり。
 まだ色鮮やかなので、そうだ! と思いついて、ラベンダー入りのビスケットをつくってみることにしました。ずっと前にロンドンの空港で美しく包装されたラベンダー・ビスケットを見つけて、へぇ食べるんだ。と、ちょっとびっくりしつつ、季節をお菓子に包みこむ英国流の美意識に感心したものです。

 レシピは自己流。ラベンダーの花をどのくらい入れたものか迷いましたが、まずは入れすぎて消臭剤みたいにならないことを心がけました。

 ふたりで、お茶うけにちょっとつまむくらいの分量です。

【材料】バター 大さじ2、砂糖 大さじ2、小麦粉 1カップ、牛乳 ちょびっと。 ラベンダー(乾いたものを細かく刻んで、小さじ 1)

1.バターと砂糖をまぜてクリーム状に。
2.1に小麦粉とラベンダーをまぜ、牛乳を加えて生地にする。
3.3センチほどの厚みにして型ぬき。200℃のオーブンで、15分ほど焼く。 
  さくっと齧ったあと、ほのかにラベンダーの香りが広がります。



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