アイルランド生活ブログ - 生活・料理・留学の情報満載 -

アイルランド在住者(精通者)によるアイルランド生活の情報を発信中!!

松井ゆみ子のアイルランド・キッチン・ダイアリー「ゴーツミルクのせっけん」

2006-11-27 23:27:38 | 松井ゆみ子のキッチン・ダイアリー
 今、愛用している石けんは、ゴーツミルクでつくられたもので、オートミールがまぜこんであります。とってもなめらかで、オートミールがスクラブの役目をしてくれ、洗いあがりはしっとり。無香料のやさしい石けんです。

どこでもゴーツミルクで作られたハンドメイドソープ。
 キルケニーのファーマーズマーケットに店を出しているウォルターのハンドメイド。飼っている山羊のミルクにナチュラルオイルを加えたもので、ラベンダーなどのナチュラルハーブをまぜたものなど種類もいくつか。

 デザインもかわいくて、ギフト仕様でケルトなデザインが中心です。
 ダンレアリのマーケットにも売りに来ていたのに、取り扱ってくれる店がだんだんに増えてきて、自分で売りに出るのはキルケニーのみ。クラフトフェアなどには、たいてい出店していて、なかなかの人気商品です。

 気さくなおじちゃんで、若い奥さんとなかよく二人三脚。人がらが飼う動物を選ぶのか、飼っている動物がおっとりしているから、人もおだやかになるのか、山羊と羊を扱う人で、荒っぽい人をまだ見たことがありません。

 ゴーツミルクは、けっこう人気があって、スーパーマーケットでもオーガニックもののゴーツミルクを売っています。

 そのまま飲むとおいしいのだけど、熱い紅茶に入れると、ちょっとラム肉風の匂いがふわーっとたちのぼって今ひとつ。と、私は感じましたが。

 ゴーツチーズも、初めはクセがあって苦手でしたけど、ようやく馴染んできたとこです。気に入っているのは、カウンティ・リムリックでつくられているChevreta。ふつうはシープミルクを使うところ、ここではゴーツミルクを使っています。

 さっとゆがいたホウレンソウをパイ皿にのせ、軽く塩コショウした後、Chevretaを適当な大きさに手でホロホロとくずしながらホウレンソウの上にのせ、オーブン焼きにします。とろけるタイプのチーズではないので、表面がちょいっと色づくくらいでオッケー。あたたかいサラダという感じで楽しめます。黒オリーブちらせたり、スライスしたトマトを一緒に焼いてもおいしい。

 ゴーツミルクの石けんに興味のある方は、ウエブサイトがあるので見てみてね。

www.roseacresoaps.com


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アイルランド・ハイスクール・ダイアリー「Vol.35/ホストファミリー生活PART2」

2006-11-24 21:40:38 | アイルランド・ハイスクール・ダイアリー
 前回はいくつかファミリーのパターンを紹介しました。
 子どもによっては、「子どもがいない家庭がいい」とか「学校から徒歩で通えるところ」とかリクエストがあるけど・・・正直、なかなか高校生を引き受けてくれる家庭を探すのは難しいのが現状。

大好きなホストシスター達と。パワーズコート(Co. Wicklow)にて。
 みんなはまだ未成年なので、やはりなにかとホストファミリーも心配します。寝坊や遅刻、帰りが遅いなど生活習慣の問題もあります。

 さらに高校生の場合はアカデミック・イヤーの9ヶ月という長期間。しかもランチパックつきの3食。これが大人の短期の学生だったら2食で生活も自分の責任、ってことでファミリーも負担が少ないので、夏季の語学研修シーズンの時だけしか取らないというファミリーも少なくありません。

 それでも引き受けてくれるファミリーには本当に感謝です・・・!
「若い人を見ると元気になるヮ!」「17歳はステキな年齢ョ!」と喜んで引き受けてくれるママもいます。

 やっぱりみんなを見てて思うのは、ファミリーとのコミュニケーションの大切さ。
 もし自分の家に日本語が不自由な外国人の高校生がやってきたら・・・?って想像してみよう。
 やはり自分の家に新しい人が来るということは、それなりに始めは緊張する。
 その子が家族とうちとけようと歩み寄ったり、心を開いてくれたら、その緊張もいつかなくなって親しくなれるけど、その子がいつも部屋に閉じこもってばかりとか、話そうと努力をしなかったら、いつまでたっても距離は縮まらないし、家族だって居心地悪い。

 自分と同じく、自分を迎えてくれるファミリーも始めは「どんな子かな?」って緊張してると思う。でも、みんなが早く慣れるように接してくれると思うので、是非そのサインを見逃さないでほしいな。

 家のルールは各家庭によって様々。「お金を払ってるんだからいいじゃん」「自分の家ではOKだったんだからいいでしょ?」という考え方もちょっと考えもの。「郷に入っては郷に従え」、やはりまずファミリーの生活を尊重してほしいです。

 それでもちょっと不自由を感じるようだったら、ファミリーや私に相談してくれれば、何か妥協案が見つかるかもしれない。黙って従わないor我慢するというのは、こちらもみんなのストレスがわかりにくいです。きちんと相手に自分の問題を伝ようとする態度は、人間のコミュニケーションでとても大切なことです!

 以前、「パンケーキ・チューズデイ」でイラストつきで投稿してくれたYちゃんは、3人の女の子がいるファミリーにステイしています。一番上のお姉ちゃんは同じ学年で、下の2人は双子ちゃん。お姉ちゃんとは5、6年生になってからは一緒に勉強をしたり、進路について話をしたり、双子ちゃんには家庭教師をしてあげたり、みんなYちゃんを本当の家族のように想っています。

 8月末に空港に新入生をお迎えに行ったときのこと。同じ日にアイルランドに戻ってくるYちゃんをママとお姉ちゃんが迎えに来ていました。

「双子は車にスペースがなくて連れて来れなかったんだけど。”Y が帰ってくる~!!!”って家で興奮して狂ってるわ(笑)」とママ。

 そんなYちゃんも、「お姉ちゃんと打ち解けたのは5年生になってからだよ。勉強のこととかがきっかけで話せるようになった。それまでは余り話せなかった。双子も最初はシャイなのかなぁ~って思った」。

 時間をかけてゆっくりゆっくり歩み寄っていった関係。Yちゃんも折り紙を教えてあげたり、自分から歩み寄ました。

 Yちゃんは去年同様、今年も冬休みをファミリーと過ごします。「今年もスケート行かなくちゃ☆」

 いつまでも何でもやってもらえる“お客さま”の立場に甘んじないで、家のお手伝いをしたり“家族”の一員として参加することが、距離を縮めるキーポイントかな。お皿の片づけを手伝ったり、スーパーの買出しを手伝ったり、一緒にTVを見るとかね。

 ホストファミリーはサービスを受けるところ(ホテル)ではなく、コミュニケーションを学ぶ場として考えてほしいな。

 それでもどうしてもうまく行かない時もある。人間関係だもん、どうしても相性が合う・合わないはある。
 うまく行かない時はファミリーを変えるというオプションもあるけど、まずは自分でも家族に馴染もうと努力してね。


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松井ゆみ子のアイルランド・キッチン・ダイアリー「ついつい買っちゃうソーセージロール」

2006-11-20 19:50:06 | 松井ゆみ子のキッチン・ダイアリー
 ちょっと小腹がすいたとき、サンドウィッチって感じでもないし、昼間っからチップス食べちゃうのも何だかなーというとき、そうだソーセージロールがいいかも、と思いいたることが多々あります。

どこでも買えるソーセージロール。ビールのおつまみにも、ばっちり。
 ソーセージが丸ごと、さくさくのパイにくるまれた、シンプルな食べ物。たいてい、あたためてくれるので、さっくり、あつあつが食べられます。

 日本に比べて、ちょいっとつまめるSavory系のスナックが少ないかも。
 揚げたてコロッケを1個とか、たこ焼3個とか、日本ではほんのちょびっとを買うことができますけど、アイルランドであたたかいスナックものはチップス屋がメインで、小腹すいたくらいで行ってしまうとオソロシイ。

 ソーセージロールは、スーパーやコンビニのホットフードエリアや、カフェの隣接したベーカリーなどで売られていて、どこで食べても、それほど味に遜色ないのもありがたいところ。ひとくちサイズのミニ・タイプもあってカワイイ。

 一時、アイルランドから東京に戻る日の朝、空港のカフェでソーセージロールとコーヒーを注文するのが恒例になっていました。

 空港の近辺はひどく渋滞するので早めに出かけると、今度は空港で長々と時間をつぶさなければなりません。そういうとき、送ってくれたマークとお茶するのですが、何度繰り返しても別れ際は落ち着かないもので、せっかくのソーセージロールも、もそもそと味気なく、好物ひとつなくすのも残念なので、いつのまにか空港で食べるのはやめにしました。

 拙著「ケルトの国のごちそうめぐり」で紹介したグレンジコンのカフェのメニューにもソーセージロールがあります。こちらは、ぐっとグルメ。3、4年前に食べたときは、Ruddブランドのソーセージを使っていました。当時ジャンプジョッキーだったトム・ルッドの実家で、ひそかに応援してたものです。おいしかったし。今は大手メーカーに買収され、ルッドブランドは名前だけって感じのようですが。

 グレンジコンのカフェは、その後引越して、今はブレッシントンの町中に店をかまえています。メニューはそのままなので、お近くにいらした際は、ぜひ寄ってみてね。


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アイルランド・ハイスクール・ダイアリー「Vol.34/ホストファミリー生活PART1」

2006-11-17 19:50:14 | アイルランド・ハイスクール・ダイアリー
 夏の間「ハイスクール・ダイアリー」はサボっていたわけだけど、みんなと同じように私も夏休みで浮かれてたわけではなく、新学期にやってくる子ども達を迎えうつべく、ホストファミリーの訪問にダブリン中を奔走していました。

 ホストファミリーも様々。小さなお子さんがいるおうちもあるし、逆に同い年くらい、またはずっと上の子どもがいるおうちもあります。またおばあさん一人のおうちもあります。ペットがいるおうち、他に留学生を取っているおうち、旦那さんが外国人のおうちもあります。

*    *    *    *    *    *    *    *

【ダブリンの住宅環境をご紹介!】
近代的なアパートタイプ。最近ではこのようなアパートが増えています。
閑静な住宅街。きれいな住居が並んでいます。
細い路地の入り組んだ住宅地。カラフルな壁のおうちも。
シックな外観の住宅街。1軒ごとにきれいな庭が付いています。
 6月末に訪問したのはDun Laoghaire(ダンレアリー)のおばあさんお一人のおうち。
 こちらのホストママは、以前大きなハウスに住んでいたのだけど、お一人なのでもっとコンパクトなモダン・アパートメントに移りました。

 アパートメントの入り口がわかりにくいのでバス停まで迎えに来てくれました。小柄でとても優しい感じのご婦人なんです。

 新築のモダンなマンションなだけあってアパートメントの入り口にも鍵がついててセキュリティもしっかりしている上に、おうちもとてもキレイ! リビングルームでお茶とクッキーを頂きながらおしゃべりしました。

 毎年ボランティアの一環でフランスに1週間ほど奉仕活動に行くそうです。毎年いろんなところから来る人と再会するのが楽しみということ。優しい精神にあふれたママでした。

 次はダブリン南部Templeogue(テンプルオーグ)のお宅。こちらは子どもたちはみな独立して、ご夫婦だけのおうち。ホストママの妹さんからのご紹介だったんだけど、妹さん同様、お姉さんもとてもチャーミング。お料理が上手なようで、手作りのアプリコット・パイを頂きました♪(そういえば妹さんのおうちでは、マフィンを頂いたなあ。。) 

 過去に何年も留学生を受け入れているおうちで、各国の留学生との出会いを楽しんでやっているよう。今までの留学生の写真をアルバムに収めていて、一人一人どんな学生だったと明るくてノリのいいパパが説明してくれました。(困ったちゃんのエピソードも・・・!)

 写真の横にはそれぞれ生徒がコメントを寄せていました―みんなこのおうちが大好きだったのね。
 料理上手なママがお誕生日ケーキを焼いてあげたり、ママに習ってブラウンブレッドを作った生徒の写真もありました。みんな楽しそう!

 次はDART(ダブリン近郊列車)でダンレアリーより更に南に下ったBray(ブレイ)のファミリー。ブレイはちなみに隣の県Co. Wicklowで、もうダブリンではありません。

 こちらもブレイで馴染みのファミリーからのご紹介。ママとパパ、3人の子どもがいます。
 一番下の子はまだ2歳の女の子。くりくりした巻き毛がかわいくて、パパももうメロメロ。(パパもとても優しそうな方でした) 一番上のお兄ちゃんは14歳で、夏の間はおじいさんのところで大工仕事を手伝っているということで留守でした。

 さすが「お墨付き」のご紹介ファミリーということだけあって、ママもパパもとても親切そう。子ども達も人懐っこい。

 帰る間際に2歳のおチビちゃんがお気に入りのピンクのスウェットパンツを持ってきて見せてくれました。履いて見せたかったのか、廊下で今履いているパンツを脱ごうともがいていました。みんなで大笑い。

 最後に紹介するのは、ダブリンの北部、やはりDART沿いのClontarf(クロンターフ)にあるお宅。こちらはシングルのママに3人の子どもと学生さんが一人住んでいます。

 玄関で迎えてくれたママはまだ若くてきれいな方。日本の浮世絵のような柄の入ったサマードレスを着ていました。「家族同様」という22歳の女の学生さんもキティちゃんのスウェットパンツ。

 聞けばママは89年に数ヶ月ほどいとことトーキョーに住んでいたことがあるそうです。(しかも六本木!) そのいとこさんは日本人の女性と結婚したそうで、ママも日本の文化に興味がある親日家。
 ちょっとアートな雰囲気のするスタイリッシュなママでした。

*    *    *    *    *    *    *    *

 ・・・そんなわけで私の夏は各家庭で茶菓子を頂く日々でした。
(PART2に続く)


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こばやんの冒険☆「Vol.9/普段の生活」

2006-11-15 00:10:43 | こばやんの冒険☆
こんにちは。
皆さん、元気にしていますでしょうか?
留学生活を始めてあっという間に毎日が過ぎ去り、もうすぐ7ヶ月間経過することになりそうです。
これは残り留学生活が4ヶ月間になることを意味します。

最近の自分の近況報告をしたいと思います。
特別変わったことはなく、ここ一ヶ月間は毎日勉強漬けの生活を送っています。
朝9時から13時まで学校で授業があり、その後に学校の食堂でクラスメートとランチです。

最近では食堂のおばちゃんとも仲良くなり、いつも大盛りにしてくれてとても助かっています♪

ランチ後は学校の自習室で自分の弱点克服の為にリスニング練習をします。
また週2で学校が提供してくれる映画クラブで映画を字幕付きで楽しんでいます。
気がつくと金曜日になっており、毎週時間が経つのが早いと感じてしまいます。
金曜の放課後には夜、クラスメートと再度合流してテンプルバーに飲みに行ったりしています。

週末は長いです。自分にとっては毎日勉強したいので週末は2日間もいらない…
というか、ダブリンに長く生活していると週末にすることがもうありません。笑

今日は三連休の中間日。そう、10月29日(日)です。
アイルランドにはバンクホリデーと言って月曜日が休みになることが年に数回あります。

その為に今週末は土、日、月と三連休です。昨日は初めて友達とブラックロックマーケットに行ってきました。ココはアイルランドで海岸線の近くにある有名な市です。

有名なので想像ではとても大きい町だと予想していましたが…とても小さくて…
すぐに全部見て終わり、時間があったので海岸線を歩くことにしました。
なんだか幸せな人生だなーって感じて歩いていました。

話は変わり、先週初めて友達と北アイルランドのベルファスト一泊二日旅行に行ってきました。

節約生活している自分の予算は全部込みで一万円。
まず、ダブリンのメインバスステーションからバスでベルファストへ。
3時間もかからなかったと思います。

その日はベルファストの町をブラブラしてからTESCO(安い食材が手に入るスー
パーのチェーン店)を発見したのでYH(ユースホステル)で自炊することに。
TESCOでその日の夕飯のパスタの材料、次の日の朝食、昼食の材料を買ってYH
に戻りました。

翌日はYSで申し込んだ日帰りツアーに参加★
ジャイアンツコーズウェイはとても良かったです。
ここは世界自然遺産に認定されている不思議な形をした岩が敷き詰められた海岸線です。

神秘的な世界遺産にも行ける楽しいツアーが予算1万円内でいけたのには大満足です。

最近、ダブリンの朝はとても寒いです。
寝起きはまだ真っ暗で肌寒さを感じる中を登校しています。
これから本格的に寒くなることを考えると…。

ダブリン生活も残り一ヵ月半、自分の出来ることを精一杯努力したいと思います。
では、皆さん季節の変わり目に気をつけてください。


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松井ゆみ子のアイルランド・キッチン・ダイアリー「ボノが食べたかもしれない??ビスケット」

2006-11-13 20:24:20 | 松井ゆみ子のキッチン・ダイアリー
 相棒マークが手伝っているノーリンのベーカリーには2種類のビスケットがあります。オートミール&レーズンと、チョコチップス。どちらもカントリー・マムの手づくり風で、どっしりと大ぶりです。

ノーリンの手づくりビスケット。おやつというより食事がわりになるサイズ。
 このビスケット、ダブリンでU2のボノの兄弟が経営するカフェ「ヌード」でも売っているの! マネジャーが気に入って仕入れるようになったそう。

 春頃だったか、パーティがあるとかで、ふだんの何倍かのビスケットが「ヌード」に納品されました。ゲストリストにはボノも、とウワサされていたので、彼も食べたかもしれないねーと、このビスケットを以来ことさら大事に味わっている私です。

 「ヌード」は、グラフトンストリートの近くにあるアヴォカ・ショップの真ん前。以前そこは同じくボノの兄弟が経営する「トスカ」というイタリアンレストランでした。U2ファンとしては必見の店で何度か行きましたが、信頼できる料理と、カジュアルな雰囲気が気に入っていました。ケルティックタイガーが育ち始めたばかりの頃で、ダブリンのレストランシーンもまだ静かなものでしたし。

 いつのまにか閉店してしまっていて、ひどくがっかりしたものです。どうしちゃったのかしらと思っていたら、さらにカジュアルなカフェ「ヌード」をスタートさせていたのですね。読みが深い。今のダブリンはレストランの激戦区で、維持させていくのはほんとうにたいへん。オフィスやツーリストの多いグラフトン界隈では、スナックものの需要がすごく高いから、カフェに着眼したのはさすがという感じ。

 マークは新たな仕事を始め、ノーリンのベーカリーを手伝う機会はぐっと減りました。ベーカリーには、つい最近ポーランドの青年が就職したそうです。近年ポーランドから働きに来る人たちが激増していて、ホテルやレストラン、厩舎のスタッフに至るまでポーランド人の大ラッシュ。あ、ベーカリーで働く人も、すごく多い。去年取材した北アイルランドのディッティさんのベーカリーも、70人のスタッフほとんどがポーランド人でしたっけ。

 アイルランドからよその土地へ働きに行く歴史はあっても、他の国からこんなにたくさんの人が働きにやってくる時代を誰が予測したでしょう!?

 初めて私がこの国に来たとき、働きぐちの見つからないアイリッシュの若者であふれていました。えらく遠いことのようですが、たかだか10年ほどの間です。アイリッシュの友人たちでさえ「この変化は信じられない」と、大昔をふりかえる老人のようなことを言っています。

 ニューブリッジもすっかりコスモポリタン化してきていて、バックストリートにポーランドやロシアの食材を売る店が何軒もできました。

 できたばかりのロシア食材屋さんには、ブロンドの長髪をポニーテールにしたロシアの好青年がマネジャー候補として働いています。英語もすごく上手。ここでは、アイルランドでも人気の出始めたライ麦パンを売っています。本国から冷凍して運ばれてくる本場もののパンは、ちょっとトーストすると、さらに香ばしくて味わい深い。

 エネルギー節減のために極力、遠くから運ばれてくる食材は買わないようにしているのですが、たまには許してね、と異国の味を楽しんでいます。

 そうそう、マークの新しい仕事は、この国ならではのものなので、機会をあらためてご紹介しますね!


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アイルランド・ハイスクール・ダイアリー「Vol.33/ミッドターム・ホリデー」

2006-11-10 20:05:32 | アイルランド・ハイスクール・ダイアリー
 「ハイスクール・ダイアリー」を再開した次の回になんですが、アイルランドの高校はすでに10月末からミッドターム・ホリデー(中間休み)に入っています。これは毎年ハロウィンのウィークエンドから1週間ほどのホリデー。

 アイルランドの学校は日本に比べてホリデーが多い!(これは留学生に朗報??)
 主な高校の今年度のお休みは:

■2006/2007年度
・8月末: 始業
・10/28-11/5: 秋のミッドターム・ホリデー(1週間)
・12/23-1/7: クリスマス・ホリデー(2週間)
・2/17-2/25: 冬のミッドターム・ホリデー(1週間)
・3/31-4/15: イースター・ホリデー(2週間)
・6/1: 終業、夏休み

 つまり1ヶ月半おきくらいのペースで1週間単位のお休みがあるんです。その他学校のスタッフミーティングなどで、半日になったり休日になったりすることもあります。うらやましー!

 でも朝の9時から4時ごろまで毎日授業があって、留学生なりにプレッシャーのある毎日、これくらいのブレイクは時々気分を入れ替えるためにいいかも。

イギリスの湖水地方はピーター・ラビットの故郷。
本当にピーター・ラビットが住んでいそうなのどかな風景。(写真はYちゃん提供。アリガトー!)
 休暇中、みんなは普通の休日のように映画を見に行ったりショッピングに行ったりして羽を伸ばしているみたい。特に地方の学校の子はなかなか平日ダブリンに来る機会がないので、この機会を利用してオフィスに来ることもあります。

 もちろん長期休暇ならでは、友達と旅行計画を立てて旅行に行く子もいます。
 おととしは一人でコーク(アイルランド南西部)の方に行った男の子もいたし、去年はゴールウェイ(西部)に行ってモハーの断崖まで足を伸ばした子達がいました。

 国外に行く子もいます。語学学校の時に友達になったスペイン人のお友達を訪ねたり、スコットランドのエジンバラ、グラスゴーに行ったり。(スコットランド組はグラスゴーのサッカーチーム、セルティックのスタジアムも訪問。帰ってきた直後は、「(中村)シュンスケに会った~~!!!」とそりゃあもうハイテンションでした)

 YちゃんとSちゃんはイギリスの湖水地方に行きました。湖水地方はピーターラビット発祥の地。自然が豊かで、美しい景観をとても満喫したみたい。

 旅行に行く時は、インターネットでホテルを探したり、列車の時刻を調べたり、留学2、3年目にもなると、みんなたくましいです。

 このミッドタームにはAちゃんはお母さんとアイルランド、イギリス、フランスを旅行します。
 自分が留学して生活している国をご両親に見てもらうことは、留学させてくれるご両親を安心させてくれると思う。しっかり通訳ガイドして親孝行してネ!

 長期休暇の利用法は“休暇“だけじゃありません。Aちゃんは5年生の途中から遅れて編入したので、教科の遅れに加えて、ちょっと英語に自信がない時期がありました。

 そこで昨年度のイースター休暇の2週間を利用して、語学学校に通いました。場所はダンレアリー(ダブリンの郊外にある港町)の小規模な学校。アットホームな雰囲気に囲まれて、少しコミュニケーションに対する自信を取り戻したよう。

 そう、人間のコミュニケーションは語学力だけじゃない。わからなくても自分がコミュニケーションをとろうとする姿勢があれば、助けてくれる人は必ずいます。英語力は急には伸びないけど、コミュニケーションをとる自信を取り戻した、という意味でも、この2週間は有意義だったんじゃないかな。

 Aちゃんは高校と並行して、数週間夜間クラスにも通って頑張りました。
 できないことは努力する、という姿勢は大事だよね。何もしないで上達・向上はしないのだから。

 ちなみにAshfield Collegeだけはミッドターム・ホリデーがありません! あっても1日。
 その代りこの学校は、他の学校に比べて始業が2週間遅く、終業も1週間早いです。

 ミッドターム・ホリデーの次はみんな楽しみにしているクリスマス休暇! ほとんどの子が日本に帰国します。

Home is home. There is no place like home.

 どんなに自分の意思で留学しているとしても、やっぱりいつでも家に帰るというのは特別なこと。私も楽しみにしています☆


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松井ゆみ子のアイルランド・キッチン・ダイアリー「りんごの季節」

2006-11-06 20:40:11 | 松井ゆみ子のキッチン・ダイアリー
 お休みをいただいた間、友人をたずねてベルギーに行ってきました。アイルランドよりもだいぶ暖かく、コートもいらないくらいで、びっくり。ムール貝のシーズンで、トマト煮や白ワインとセロリ風味などをフレンチフライと一緒に、たらふく食べてきました。

 今週は、ポルトガルに出かけます。北部の町ポルトまではダブリンから直行便が出ていて、2時間ほどで別世界というのが嬉しい。時差がないのも助かります。

 10月の最終日曜日にサマータイムが終わり、日本との時差は8時間から9時間になりました。このねぇ、サマータイムのたった1時間の差がいまだによく理解できないでいます。ちょうど境目になる真夜中、いつも聴いている2時間のラジオ番組が、3時間になったりすると、さらに混乱。

 今年の秋は、とてもマイルドでした。すでに暦の上では冬になっているというのに、コートも要らない日が続き、木々の黄葉も遅かったし。それでもハロウィンが終わり、暦の上で冬が始まったとたん、ぐっと寒さが本格的になりました。

ネースのファーマーズマーケットにて。おいしいサワードウのバゲットを売っているクレアの家の庭でとれたりんご。
テンプルバーやダンレアリなどで売っているアップルジュース。りんご本来の味が凝縮されてます。小さいビンもあるので、ぜひお試しを。
 秋深まる頃から、りんごの季節が始っています。
 アイルランドのりんごは、たいていが小ぶりです。甘みだけでなく、ちゃんと酸味があって、ぱしっと皮ごと丸かじりするのに、ちょうどいいサイズ。

 料理にはクッキングアップルといって、調理専用のりんごを使います。
 生のままでは食べられない、無骨なりんごなのに、火を通すとあっという間にジャム化する不思議な果物。お砂糖を加えて、デザートにしたり、甘みをおさえて豚肉料理のソースにしたりと万能です。

 生で食べるタイプのりんごを調理してしまうのは、ちょっともったいないのだけど、少しすっぱかったり、買いすぎちゃったりしたときには料理に使ってしまいます。

 定番は、豚肉のキャセロール。まず厚切り豚肉をフライパンで、じゅうっと両面キツネ色に焼きます。肉を取り出してキャセロール鍋に移した後、同じフライパンでタマネギとマッシュルームをバターで炒め、最後にスライスしたりんごをさっとまぜあわせ、塩、コショウ、スープの素、ベイリーフを加え、豚肉の上にかぶせます。サイダー(日本ではシードルという方がポピュラーかな、りんごでつくった発泡酒)を具がかくれるまで注ぎ、200度のオーブンで30分ほど。マッシュポテトを添えたり、ご飯にも合います。煮込むときに使うハーブは、タイムやセージ、ローズマリーが多いけど、クミンやガラムマサラでカレー風味にしてもよさそうね。


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アイルランド・ハイスクール・ダイアリー「Vol.32/新たな一年は「健康第一」で!」

2006-11-03 19:09:40 | アイルランド・ハイスクール・ダイアリー
 ・・・そしてまた高校生の新たな一年が始まりました。
 早かったような。。でも3ヶ月も夏休みがあるなんて贅沢!
 みんなそれぞれ日本で来年度、将来に備えていろんな勉強、体験をしたみたいです。

 6年生になる子は、帰国子女や留学生が通う予備校で、帰国生入試の入試対策やエッセイを練習したり、進路の絞込みをしたり。5年生になってドイツ語のクラスを取ることになっている女の子は、日本でドイツ語の特訓もしてきたそうです。「恐竜博」のバイトをしたという子もいました。アルバイトも社会経験の一つ。大人としてお客さまにどう接するかという基本的なビジネスマナーや、正しい敬語(これはアイルランドにいるとなかなか使うチャンスないから!!(苦笑))、任された仕事に対する責任感を学ぶいい機会になるかと思います。

 そして、夏休み帰国前、イギリスで2週間の料理研修をしたYくん。ソースにこだわった本格派ラザニアやリンゴを使ったデザートなどいろんなレシピを習ったそう。「家でも家族に作ったよ!」
 ステイ先では同じコースに通う他の2人とも仲良くなったそうです。同じ目標を持つ仲間と出会えたことは、すごく刺激になったんじゃないかな?
「来年は上のコースを取りたい」と将来の目標が明確なYくん。日本のジェイミー・オリバー(*1)になる日は近い!?

 一方、今年の新入生は、St. Andrew’s College, St. Conleth’s College, Ashfield College, Stratford College, Drogheda Grammar School(DGS), Newbridge Collegeと6校に及びました。

 今まで語学学校で英語研修をしていた子どもたちも新しいホストファミリーに移って、それぞれの学校の制服を着て初登校(*Ashfieldは私服です)。不安と期待が入り混じったような気分・・・。今のところどの子も今年はすんなり馴染んでいるようです。

 フレンドリーな校風で学年の壁がないDGSに入ったOちゃんは、学年を超えていろんな友達を作っているよう。
 Newbridgeに入ったAくんは、一つ上の学年にいるホストブラザーを通じて、いろんな人が助けてくれるようです。「みんなすごく親切」とAくんも周りの思いやりをありがたく感じています。
 Andrew’sの4年に入ったMちゃんは、ロック・ミュージック、パンク・ファッションが好き。共通の好きなバンドを通じて話が盛り上がったり、得意なファッション画を描いて周りに驚きと賛辞を集めているようです。

 今年は料理が好きなYくん(彼はバドミントンも得意だ!)を始め、イラストを書くのが上手な子、チェロが得意で学校のオーケストラに参加している子、ダンスクラスに通っている子、ファッション・デザインに興味がある子、サッカーが得意でローカルのサッカークラブに入部した子、ピアノが上手な子、演劇が好きな子・・・など才能豊か!勉強だけじゃなくて、自分の得意分野を通して、ファミリーや学校の友達とうまくコミュニケーションをしているようです。「芸はやっぱり身を助ける」んだなあ。。

「芸は身を助ける」と言えば、Andrew’sの卒業生で、現在トリニティ大学2年生のRちゃん。専攻分野のサイエンスと自分が受験したIB試験(インターナショナル・バカロレア試験、Vol.11他参照)の経験を生かして、Andrew’sでIBコースの高校生の数学、物理の補習を受け持っています。高校卒業生も活躍中!

薬局のマークは緑十字。
レイトナイト・ファーマシー。遅くまで開いている薬局もあります。
 さて、新学期早々大変だったのが、病人が3人も出てしまったこと!
 患者1は食あたり(??今となってはナゾ)による腹痛と下痢、患者2は喉の感染症、患者3はハチに刺されるという三人三様の症状。一週間に同じクリニックに通いつめるという事態でした。

 幸い、どの子も大事に至らず回復しましたが、健康はほんと~~~に一番大切!!
 アイルランド(及びイギリス)では、日本の病院のように最初から専門科に行くのではなく、緊急ではない限り、まずはGP(=General Practitioner)と呼ばれる一般のクリニック、ホームドクターに行くことが原則になっています。

 GPで専門科医診断が必要と診断された場合は、GPが専門のドクター、ホスピタルに対して紹介状を書いてくれますが、専門家の診断を受けるまでに手間も時間もかかってしまうことは確か。素人の判断で大した病気でもないのに専門科に殺到することを避けたシステムなのかもしれないけど、やはり日本のシステムに比べるとちょっとまどろっこしいと感じてしまいます。。

 そしてアイルランドは医療費が安くありません。。。GPの初診で50ユーロ(約7500円)、継続の受診でも45ユーロくらいします。
(薬もモノによっては高い。アレルギー用の目薬を処方してもらったら、36ユーロ(約5400円)もチャージされました。余りの金額の高さに目が飛び出そう・・・っていうか、むしろ飛び出たら目薬買わないで水でジャブジャブ洗いたい気分~!)

 健康あっての留学です。体調の自己管理には気をつけて(といってもハチはかわすのは難しい・・・*2)、病気・怪我のない充実した一年をみんなが送ることを願いつつ、今年度の「ハイスクール・ダイアリー」を開幕します!

*1 ジェイミー・オリバー:1999年英・BBCのTV番組から一躍スターダムへ駆け上がった若手シェフ。
*2 ちなみにハチは同校近辺で被害続出。学校側も深刻に受け止め、調査・対策に乗り出しています。


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