アイルランド生活ブログ - 生活・料理・留学の情報満載 -

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松井ゆみ子のアイルランド・キッチン・ダイアリー「ベイリーズ」

2008-12-22 22:54:27 | 松井ゆみ子のキッチン・ダイアリー
 アイルランドの特産、クリーム・リキュール「ベイリーズ」は、日本でも入手できるし、飛行機の中でも食事の後に、ブランデーなどと並んでサーブされたりするので、すっかり定着している感があります。

新作ベイリーズ2種。左がミント・チョコ味、右がクリーム・キャラメル。想像のままの味です。おいしいです。
 ウイスキーにクリームをまぜる、というアイルランドらしい組み合わせの、甘いお酒は、地元でも人気があります。

 女性にはもちろん、男の子たちもパブで、ギネスのチェイサーにしたりしています。初めて、わたしがベイリーズを飲んだのは、ダブリンの宿のおかみ、アンジェラに勧められて、でした。

 宿の居間で、ご主人のローカンと、息子のドーナルとテレビを見てくつろいでいた夜。珍しく、仕事を終えたアンジェラも加わりました。

 「ユミコ、ベイリーズでもどお?」と、キャビネットをあけながら、ウォーターフォードクリスタルの美しいグラスと、ベイリーズのボトルをとりだして、とくとくと注いでくれたのが最初です。

 氷もなしで、見たところは、まるでコーヒー牛乳。冷たくない、というのも新鮮でしたが、とろりと甘いベイリーズは、すぐに気に入りました。

 ふいのお客さまのために、たいていどこの家庭でも、お酒用のキャビネットがあって、ふだんは使わないクリスタルのグラスとともに、そっとかくすようにしまってあるのがウィスキーとベイリーズ。

 今年は期間限定で、新作のベイリーズ2種が発売されました。

 なんと、キャラメル味と、ミント・チョコ味。ギフト仕様で、2本一組のパッケージになっていて、思わず買っちゃいました。

 マークと興味津々でテイスティングしてみると、どちらもお酒とは思えない、まるでキャンディーのような味です。あ、お子さま向けの味というわけではないのですよ。でも、これはそのまま飲むのもよいけれど、デザートに使えそうだなと思いました。キャラメル味は、タルトの上に、ソースがわりにかけるとか、ミント・チョコ味は絶対アイスクリーム。ベタですが。

 メニューをあみだす前に飲みきってしまったので、デザート応用編はまだ宿題のままです。

 一時、ベイリーズとチョコレートでできたショットグラス(って言っていいのかな)がセットで売られていることがありました。

 友人宅で、ふるまってくれたのですが、チョコ製カップで飲むベイリーズは、さらにまったりと甘く、最後にカップをばりばりと食べると、ベイリーズの風味がして、これは、ばっちりのアイディアで感心しました。

 クリスマス時期には特に、ふいのお客さま用に常備しておきたいお酒です。

 2008年も、まもなくおしまい。ご愛読くださって、ほんとうにありがとうございました。来年もまた、ひき続きお読みくださいね!!



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松井ゆみ子のアイルランド・キッチン・ダイアリー「アロマ・オイル」

2008-12-15 13:04:09 | 松井ゆみ子のキッチン・ダイアリー
 ストレスとはあまり縁のない生活をしているので、リラクゼーションに関して疎いわたくしですが、アイルランド製のアロマ・オイルは愛用しています。


愛用のアイリッシュ・アロマ・オイル。OGAM社のは瓶の色がきれいでしょ?クリスマス・ブレンド、この季節にぴったりの美しい香りです。
 健康食品や、オーガニックの化粧品をおいている店はもちろん、観光地のおみやげやさんでも、アイルランド製アロマ・オイルのコーナーが設けられています。

 我家に常備しているのは、ウィックロウのブレイにあるAtlantic Aromatics社のレモン・オイル。

 レモンはアイルランドでとれないので、100パーセントアイルランド製ではないですけど、さっぱりした香りでリフレッシュできるし、たまたま料理の匂いとまざってしまっても、違和感ないので助かります。

 近所のユーロショップ(ユーロになる前はパウンド・ショップとよばれ、1ポンド

 で買えるものの並ぶ、いわば100円ショップのアイルランド版でした。1ユーロは1ポンドより貨幣価値が低いので、今は2ユーロショップ。看板のユーロの上に、小さく2と書かれているのが笑っちゃいます)で見つけたアロマ・オイル用のキャンドルスタンド・・ってよぶのかな?も愛用の品。

 おととしくらいだったかな、Ogam社(これはLouthのCarlingfordにあるメーカー)の、クリスマス限定ブレンドを買ってみました。

 期間限定商品に弱いわたし。ボディショップでも、クリスマスシーズンに出るクランベリーの匂いのするシャワーソープなどを買わずにはいられません。

 クリスマス・ブレンドのアロマ・オイルは、mulled wineと同じ、シナモンやクローブなどの甘い香りで、寒~い冬をいっきに、あたたかい気分へと導いてくれます。焼き菓子にも使われるスパイスの香りは、クリスマス気分も高めてくれます。クリスマス休暇中、居間ですごすときはいつも、このオイルを部屋中に香らせていました。翌年は、クリスマスギフトにも重宝しました。

 この時期にアイルランド旅行される方は、探してみてね。

 他にも、アイルランド全土に流通していないだけで、小さなアロマ・オイルのメーカーがいくつもあります。

 クレアに旅行したとき、たまたま通りかかったファーマーズマーケットでも、アロマ・オイルを売っているストールがありました。

 そこでは、自分の庭に咲かせたバラを使ったオイルを売っていて、どれにしようか迷うほど、種類も豊富。小さなメーカーもあなどれません。

 アロマ・オイルは、お風呂に数滴たらすのもポピュラーですが、シャワーを浴びるときに足元に少し滴らすと、シャワーのはねかえりで、わーっとたちのぼるという新しい使い方を教えてもらいました。

 これなら、旅の途中でバスタブのない宿に泊ったときでも使えるよね。


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松井ゆみ子のアイルランド・キッチン・ダイアリー「ニックのにんじん」

2008-12-08 20:42:51 | 松井ゆみ子のキッチン・ダイアリー
 ニューブリッジに新しいファーマーズマーケットがオープンしたことは、すでにちらっと書きましたが、開催するに至るまで、しばしドラマがありました。

ニックのにんじん。いただいたときは、泥つきですごい様相でしたが、洗ってぴかぴかになりました。もちろん皮つきで食べます。甘いよ~
 ニューブリッジにはすでに、ショッピングセンター前で開催されるファーマーズマーケットがあり、少し前までわたしもノーリンのストールが参加しているので手伝いに行っていたものです。

 でも、ニューブリッジはオーガニック度が低いのか、マーケットが定着するのに、とても時間がかかり、売り上げの安定しないままギブ・アップしてしまうストールも少なくありませんでした。

 ファーマーズマーケットは、オーガナイザーの手腕も大きく影響します。
 本来の、地産地消をしっかりと反映しようとするオーガナイザーの手によるマーケットは、参加するファーマーたちの意識も高く、しっかりと顧客をつかんで地域に根づいていきます。

 が、ちょい言葉は悪いですが、もうけ第一のオーガナイザーが仕切ると、オーガニック度も低く、ここは縁日?みたいな状況になりがちです。

 残念ながら、ショッピングセンター前のマーケットは、ちょいとそんな感じになりつつあり、魚屋さんが来るのはありがたかったけど、わたしも買い物で立ち寄る機会は少なくなっていました。

 で、新たに、地元の農家の野菜を中心にしたファーマーズマーケットを開催しようという動きが起きたのです。

 首謀者は、バックストリートでワインショップをまかなっていたピーターです。
 ここのコラムでも、ワインバフのことはちょこっと書いた気が。

 ピーターは熱血漢。バックストリートがさびれている印象なのを払拭したがっていて、マーケット開催を呼びかけたのです。

 まず地元の役所にかけあい、たくさんのペーパーワークをすませた後、キルデア界隈のマーケットにストールを出しているオーガニックのファーマーたちにかけあい、今年ようやく実現したのでした。

 それなのに、ピーターは、隣町ネースにオープンしたワインショップ2号店が軌道に乗りはじめ、売り上げ今ひとつだったニューブリッジ店をクローズしちゃったのです。

 マークとわたしは、熱心な顧客でしたけど、高いワインは買わなかったものなぁ。貢献者はいなくなっちゃったけど、マーケットは順調にお客さんを増やしています。

 地元カラでジャガイモやニンジンなど、根菜を中心につくっているニックのストールが気に入っています。

 ここのマーケットがオープンする前、カラ競馬場近くの、モーターウェイの入口近くにヴァンを停めて、野菜を売るニックの姿を何度か見かけたことがあります。

 「こわい場所で店開きしてるなぁ」と思ったものです。売る方も買う方も命がけって感じでした。

 安全な場所が確保できて、よかったねと話かけると静かに微笑むニックは、シャイだけど、あたたかい人です。それに、まあ欲のないこと。

 写真に写ってるにんじんも「まだ大きく育ってないから、持ってって」と、おまけでつけてくれたものです。お金を払ったジャガイモだって、5キロ以上あっても3ユーロ。儲けが出るのだろうか?と心配になるほど。

 なので、毎週せっせと食べては、土曜日のマーケットに買い出しに行くのですが、買い物というより地元ファーマーたちの「応援に行く」といった気分です。


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松井ゆみ子のアイルランド・キッチン・ダイアリー「ブラックロックマーケット」

2008-12-01 19:22:11 | 松井ゆみ子のキッチン・ダイアリー
 もう絶対に、なくなっていると思っていました。
 ブラックロックマーケット。健在だったのですね!びっくりです。

マーケットの入り口。学園祭のイベントみたいなテイストは、ほとんどかわっていないです。
 晩秋の、よく晴れた日曜日。マークがダンレアリのスタジオで仕事をしている間、ひとりでぶらぶら以前住んでいたモンクスタウンのあたりから、ブラックロックまで散歩してみることにしたのです。

 最後にDARTのシーポイント駅で降りたのは、いつのことだったろう?
 ニューブリッジに引っ越してから、立ち寄る機会もなかったので、軽く10年はたっているはずです。わー、なつかしい~

 シーポイント駅は、まるで動物園か遊園地のなかにある駅のようなたたずまいで、駅を出ると、鬱蒼と繁る木々に囲まれた小道が通りまで続いています。

 振り返って見ても、そこが駅だなんて、とっても思えない。ひっそりと不思議な場所ですが、今もまったくおんなじです。

 ダブリンから引っ越して、最初に住んだフラットは、どうなってるのだろう?

 大きなジョージアンスタイルの家が続く、静かな住宅地を歩いていくと、その大きな家も、そのままありました。

 へー、こんなに大きかったっけ?
 新興住宅ばかり見ているので、昔ながらのイギリス式建築は、どっしりと威厳たっぷり。ああ、またこんな風情のある家に住んでみたいなと、ちょいと思いました。

 でもね、古くて大きな家を維持していくのは、たやすいことではありません。

 この家も、おおがかりな外装工事をしている最中で、メンテナンスの手間を思い知らされます。

 そこから、こんどはてくてく、ブラックロックへ歩いて行くことに。
 その途中にもまた、一時期住んでいたフラットがあるはず。と、通りかかると、そこは個人宅になっていて、外からは家の外観がちらっと見えるくらいでした。

 ウエッジウッドのお皿のような美しいブルーに塗られたその家は、なかなかのお金持ちが、愛情こめて住んでいるように見受けられました。

 しばらく来なかったのが幸いして、ノスタルジーでいっぱいの散歩を満喫。

 そして、まさかの再訪、ブラックロックマーケット。あー、ぜんぜん変わってない~

 ストールの顔ぶれは、もちろん変化していますが、テイストはまったく同じ。

 古いビルディングにひしめくお店には、アンティークというより”古道具”といった小物が無造作に並んでいます。が、丹念に見ていると、意外な掘り出し物を見つけられる面白さも、昔と同じ。

 ヒッピーなカフェや、おばあさんが店番する古本屋など、居心地のいいお店ばかり。新しそうな毛糸の専門店は、スパンコールつきの手染め糸など、すてきな品ぞろえで長いこと居座ってしまいました。

 もう、ダブリンの町中では、なかなか見られなくなってきている、70年代の匂いのするマーケットが、ブラックロックには、まだありました。
 毎週日曜日に開催しています。

 ダブリンに旅行する機会があったら、ぜひ立ち寄ってみてください。
 同じDART沿線ですから、ダンレアリのファーマーズマーケットと、はしごもできますしね。お天気のいい日曜日の過ごし方としては、充実だと思います。

@お知らせ
今、発売中のアエライングリッシュ1月号のCITYページに、アイリッシュチーズの話題を書きました。ご覧くださいませ~


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