一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

▲7七角の乱戦を指してみた

2017-07-12 00:17:12 | 将棋雑記
11日の加古川清流戦・都成竜馬四段対藤井聡太四段の一戦は、藤井四段の勝ち。
この将棋、Abema TVで中継されていたので、スマホをチラチラ見た。終盤は藤井四段が悪いと思ったが、逆転勝ち!? 驚愕の展開に、解説の勝又清和教授と藤森哲也五段も目を白黒させていた。
あれが藤井四段の読み筋通りなら、寄せの組み立ての次元が違う感じだ。もし河口俊彦八段が存命なら、藤井四段をどう評価しただろうか。一度聞いてみたかった。

   ◇

10日の竜王戦決勝トーナメント、丸山忠久九段対稲葉陽八段の一戦は、稲葉八段の勝ち。
この将棋は序盤から乱戦で、ことに19手目▲7七角から△8九飛成▲2二角成の進行が激しかった。ところが数手進んで一段落したら、均衡が取れているのに2度ビックリした。
これ、将棋ソフトで試したらどうなるんだろう。
私が現在スマホに入れている無料アプリは「将皇」Ver.4.31である。10日の夜、これのレベル3(最高棋力)で指してみた。先手が私である。

初手からの指し手。▲7六歩△3四歩▲2六歩△8四歩▲2五歩△8五歩▲7八金△3二金▲2四歩△同歩▲同飛△8六歩▲同歩△同飛▲5八玉△4一玉▲2二角成△同銀▲7七角(第1図)

15手目、いつもは▲3四飛と横歩を取るところを、本局は▲5八玉。対して将皇は△4一玉で、竜王戦は△5二玉だった。
私は予定通り▲2二角成から▲7七角で、指定局面がほぼ実現した。

第1図以下の指し手。△8九飛成▲2二角成△2三歩▲同馬△8六桂▲3二馬△同玉(第2図)

ここで△8二飛なら飛車の横利きがあるからだいぶ事情が違う。しかし将皇は決然と?△8九飛成。
私の▲2二角成に将皇は△2三歩▲同馬と馬筋を変えて△8六桂と攻め合う。私は▲3二馬△同玉とし、ここで習いある決め手がある。

第2図以下の指し手。▲2一飛成△同玉▲2三銀(途中図)

△7八桂成▲3三桂△3一玉▲4一金(投了図)
まで、33手で一公の勝ち。

▲2一飛成が教科書に出てくる手筋で、△同玉に▲2三銀(途中図)まで必至。将皇は△7八桂成で形を作り?、▲4一金まで終了となった(註:読者から「▲3三桂では▲2二金で詰むが?」とご指摘をいただきましたが、その通りで、うっかりしていました)。
私がかつてPCに東大将棋Ver.2を入れていた時、急戦矢倉から後手を巧妙に攻略する順があって、それは43手で終了していた。今回はそれを10手も上回る快勝劇だった。
コメント (4)    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 鈴木大介九段は、バイオリニ... | トップ | 6月23日の大野金曜教室(前編) »

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (一公)
2017-07-12 21:39:54
>読者さん
恐れ入ります。

(2つ上のコメントの「2813」は書き間違いです)
Unknown (読者)
2017-07-12 21:32:56
△3二金 があった(実際はない)場合の手順でしたか。
納得です。ありがとうございました。
あっ!! (一公)
2017-07-12 12:33:47
>読者さん
読者さん、確かにおっしゃる通りです。いやはやどうも…。2813
私の頭の中では、30手目△7八桂成で△3二金(打てない)となっていて、つい▲3三桂から入ってしまいました。
それゆえ33手目も▲3二金でなく▲4一金なのです。
しかし…私もどうかしていますね。
頭金 (読者)
2017-07-12 07:58:24
最後、桂打ちでなく、頭金で詰みだと思うのですが、なぜでしょうか?

コメントを投稿