感染症診療の原則

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その数字は足してよいのか?

2009-11-09 | 毎日いんふぇくしょん(編集部)
某日、某TV番組の収録を手伝いにいってきました。

その中で、日本の若年層における性感染症の現状を示すフリップが準備されていたのですが、最初に気づいたことは「疾患名が書いていない」です。

-(・_・?) あの~これは何の数字なんでしょう?

「4つの性感染症を足したものです!」

-ということは、クラミジア・淋菌・ヘルペス・コンジローマの4つの定点疾患ですね?

「そうです」

※注1:「定点医療機関の選定」はずっと課題があり、行政が頼みやすいところ、医師会にまるなげして決められたたところに必ずしもハイリスク層が受診しないので地域によってはトレンドをみれていないところがあります。
※注2:産婦人科(“オンナ定点”)・泌尿器科(“オトコ定点”)・皮膚科のバランスも地域によって異なります。

-(そもそもトレンドを見るための仕組みなので)足してしまっていいのかと・・・

「ちゃんと厚生労働省に電話をしましたので大丈夫です」

-で、なんと・・・?

「性感染症の総数を知りたいといいましたら、4つのものを足してくださいといわれました」

-w(゜o゜)w (げげっ)ほんとですか?

・・・・・・・・・・・・・そういわれたのだそうです。

この時点で性感染症は他にもあるというベーシックなつっこみもしませんでしたが。

問い合わせ先は結核感染症課でしょう。担当者名を聞くのを忘れたそうですが。「確認しましたし」といわれたフリップを取り下げろとも変えろともいえませんでしたのでそのまま放映されますきっと・・・。(-_-;ウーン

いろいろな限界があっても、国が集めて出しているデータには「国の」というお墨付きがついてしまいます。

疫学データの解釈の仕方・扱い方の訓練のないひとたちにはいろいろな受け取られ方をされるというムムム体験でした。今後も要注意・・。
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