MrKのぼやき

煩悩を解脱した前期高齢者男のぼやき

2022年1月新ドラマ

2021-12-15 16:02:26 | テレビ番組

オミクロン株の今後の感染動向が気になるところだが、

現時点では SARS-Covid-2の新規感染者数はかなり少なくなっており、

医療体制もすっかり落ち着きを取り戻しているようだ。

関西テレビ『アバランチ』より

 

10月クールドラマの視聴率は予想通り、

『ドクターX』と『日本沈没…』の2強が傑出していた。

パンデミックで先の見えないご時世に『日本沈没…』のような

絶望的なノンフィクションはどうかと思ったのだが…。

 

3位以下は10%に届かなかったが、『婚姻届に…』が

意外な健闘ぶりをみせた。

個人的には、全く期待していなかった関テレ制作の『アバランチ』が

12月6日までの平均視聴率 8.79%。

思っていたよりドラマの仕上がりは良かったように思われた。

関テレドラマの火曜日から月曜日へのシフトと綾野剛の好演が

功を奏したのかもしれない。

 

全体的にパッとしなかった10月クールドラマだったが、

新しい年に期待して

2022年1月クールドラマの内容をチェックしてみよう。

 

 

フジ月9 1/10 ~ 『ミステリと言う勿れ』 菅田将暉、伊藤沙莉、尾上松也、筒井道隆、遠藤憲一、鈴木浩介、他

原作は田村由美によるコミック『ミステリと言う勿れ』(小学館『月刊フラワーズ』連載中)。天然パーマにコンプレックスを持つ大学生が、マイペースで話すうちに事件の謎と人の心を解きほぐして行くというミステリー&会話劇。菅田将暉演じる主人公・久能整(くのう・ととのう)は、天然パーマにコンプレックスを持つ、友だちも彼女もひとりもいない、カレーをこよなく愛する大学生。社会で『当たり前のこと』として流されていることに常に疑問を持ち、とことん考え抜く性格で、膨大な知識と独自の価値観による持論を展開する。たとえ周囲で何が起きていようとも喋らずにはいられないため、「うざい、面倒くさい」と言われ続けて生きて来た。そんな整がある日、身に覚えのない殺人事件の容疑をかけられることになる。近所の公園で整の大学の同級生が遺体で発見されたのである。任意同行され刑事たちから取り調べを受ける中、整は事件の裏に隠されたヒントや、刑事たちが抱えている悩みの存在に気づいていく。そして、特に「事件を解決したい」という気持ちはないまま、ただただ思いつくことをマイペースに話すうちに、警察は矛盾点をズバズバと突かれることになり、いつのまにか事件の謎だけでなく、人の心まで解きほぐしてしまう。しかし事件の捜査が進むうち、整の指紋が付いた凶器が発見される。「僕は常々思ってるんですけど…」で始まる整の語りが周囲に影響を及ぼしながらストーリーが展開していくという一風変わった会話劇。整に翻弄される刑事の面々、藪鑑造に遠藤憲一、池本優人に尾上松也、風呂中聖子に伊藤沙莉、青砥成昭に筒井道隆らがキャスティングされている。

 

 

フジ(関西テレビ)月10 1/17 ~ 『ドクターホワイト』 浜辺美波、柄本佑、瀧本美織、片桐仁、高橋努、勝地涼、小手伸也、石坂浩二、他

自らの名を「白夜(びゃくや)」と名乗るナゾの女性が、社会性が皆無にも関わらず、豊富な医療知識と天才的な診断能力を持ち、『それ、誤診です!』と現役医師の誤診を正し患者の命を救っていく物語。早朝の公園に倒れていたのは、素肌にたった一枚、白衣だけを身に着けたナゾの女性。発見したのは、月刊医療ジャーナルの記者・狩岡将貴(かりおかまさき)(柄本佑)。彼は幼なじみで医師の高森麻里亜(たかもりまりあ)(瀧本美織)を頼り、麻里亜が勤務する高森総合病院に彼女を運び込む。透き通るような白い肌と整った顔立ちを持つ彼女は、自身を「白夜(びゃくや)」と名乗るだけで、これまでの記憶を失っており、社会一般常識も持ち合わせていない。しかし医者でもないのに、なぜか驚異的な医学知識と天才的な診断能力を備えていた。麻里亜の父親でもある高森総合病院の院長・高森巌(石坂浩二)は、白夜の才覚を認め、傾きかけた病院経営再建のために新設した『総合診断協議チーム(通称CDT)』に白夜をスカウト。CDTのメンバーは内科医、皮膚科医、脳神経外科医、精神科医など、各科を横断し、知識を集結させた7人から構成されていた。その実態は…個性的で、クセ強めな“はみ出し者”たちだった。白夜は、そんな風変わりな医師たちと協議を行い、難しい症状でも病名を確定させて患者の命を救っていくことになる。チームリーダーの麻里亜をはじめとするCDTのメンバーたちは白夜と出会い、天才的な診断能力を目の当たりにすることで、次第に白夜に一目置くようになる。CDT のメンバーには、皮膚科医・夏樹拓実に勝地涼、精神科医・西島耕助に片桐仁、脳神経外科医・仙道直樹に高橋努、外科医・真壁仁に小手伸也らがキャスティングされている。ナゾだらけの女性とクセ者医師たちが織りなす一風変わった医療ドラマ。

 

 

TBS 火10 1/11 ~ 『ファイトソング』 清原果耶、間宮祥太朗、菊池風磨(Sexy Zone)、栗山千明、橋本じゅん、戸次重幸、稲森いずみ、他

岡田惠和の脚本によるオリジナルドラマ。夢破れたスポ根ヒロインと一発屋ミュージシャン、そして一途な幼馴染の不器用な3人の恋愛物語。空手の日本代表をめざしていたが、突如としてその夢を絶たれてしまった木皿花枝(清原果耶)。全てを失い人生どん底・・・無気力でぐだぐだした毎日を送っていたが、試合前に必ず聞いていた勝負曲の作者・芦田春樹(間宮祥太朗)との運命の出会いが訪れる。と思いきや、芦田は今や落ちぶれ見る影もない一発屋、こじらせまくりの変人ミュージシャンに変貌していた。今まで空手一筋で恋もしたことがなかった花枝と、「人の心が分からないから良い曲が書けないんだ」とクビ寸前の芦田。そんな崖っぷちの2人がひょんなことから手を組み、『嘘だけど本気の恋愛』にチャレンジしていく。この2人に巻き込まれるのが、チャラいが花枝を一途に想っている幼馴染の夏川慎吾(菊池風磨)。やがて三角関係の恋へと発展していく。だが花枝は誰にも言えないある“秘密”を抱えており、『これが人生最後の恋』と決めていたのだった…。芦田の才能をいち早く見つけながらも最後通告をする事務所マネージャー・伊達弓子に栗山千明、花枝が抱える秘密を知る唯一の人物である医師・立石正嗣に橋本じゅん、花枝や慎吾を幼い頃から知る近所の理髪店の店長・迫智也に戸次重幸、花枝や慎吾が育った児童養護施設『あさひ学園』の施設長で花枝たちの恋や生き方を温かく見守る礒辺直美に稲森いずみがキャスティングされている。どうもオッサンにはなかなかついていけそうにない内容である。

 

 

テレ朝水9 継続 『相棒 season20』 水谷豊、反町隆史、浅利陽介、森口瑤子、川原和久、山中崇史、篠原ゆき子、山西惇、杉本哲太、仲間由紀恵、石坂浩二、他

先日、2015年10月から杉下右京(水谷豊)の4代目相棒として出演してきた冠城亘役の反町隆史が本シリーズ最終話をもって卒業することが発表された。今回のシリーズ中でコンビ期間の最長を記録したそうである。たとえ自分が主役級であろうとも、決して出しゃばってはならないというむずかしい相棒役を好演してきたと思う。新しい相棒役が誰になるか興味があるが、水谷がいつまでやるのかというところも大いに気になるところである。

 

 

日テレ水10 1/12 ~ 『ムチャブリ! わたしが社長になるなんて』 高畑充希、志尊淳、松田翔太、荒川良々、笠松将、山田真歩、忍成修吾、神保悟志、坪倉由幸(我が家)、片山友希、坂本慶介、松岡広大、他

渡邉真子の脚本によるオリジナルドラマ。出世欲と彼氏を持たないアラサー女性が、社長の無茶ぶりで子会社の社長に就任する。高畑充希演じる主人公は高梨雛子30歳。『株式会社リレーション・ゲート』総務部・秘書課。入社8年目。社長である浅海寛人(松田翔太)の担当秘書になって4年。社長の無理難題ムチャブリに振り回されるも、つくり笑顔の八方美人で切り抜けてきた。そんな彼女に突然、子会社『株式会社リレーション・フーズ』の新社長就任の辞令が…。カリスマ上司の次はナマイキ部下に悪戦苦闘することになる。なんで私が?と思いながらも目の前の仕事には全力で取り組む雛子に次から次へと数々の試練が次から次へと降りかかる。『株式会社リレーション・ゲート』マーケティング部から『株式会社リレーション・フーズ』への出向を命じられ雛子の部下となる大牙涼(たいがりょう)に志尊淳。入社3年目ながらマーケティングの賞を受賞するなど優秀だが、突然の人事に不満を持つ。雛子に突っかかり衝突する。その他、『リレーション・フーズ』社員を、荒川良々、山田真歩、忍成修吾らが演じる。この枠お得意のキャリア女子のお仕事ドラマとみられる。

 

 

テレ朝木9 1/20 ~ 『となりのチカラ』 松本潤、上戸彩、小澤征悦、映美くらら、ソニン、清水尋也、他

遊川和彦の脚本によるオリジナルドラマ。思いやりと人間愛に溢れるが中途半端な男が、孤独に生きる現代人の心を救う社会派ホームコメディ。今クール唯一のジャニタレ主演ドラマ。松本潤演じる主人公の中越チカラは思いやりと人間愛だけは人一倍、だけど何をしても中途半端で半人前な男。幸せそうな人を見るとちょっとうれしくなり、悲しい人を見るとちょっと悲しくなる。困っている様子の人を見ると、気になって仕方なく、声をかけようか、かけまいか中腰のままあれこれ悩み抜いた挙句、結局いつも声をかけてしまう“中腰の男”である。人の話をじっくりと聞く才能はあるのに、多くの人の話を聞きすぎて逆に悩んでしまう――「人を救いたい」「周囲を平和にしたい」という思いが、すべての行動原理であるチカラだが、いつも中途半端に他人の問題に関わってしまう。簡単に解決できない問題だとわかると、いつもオロオロと中腰になりながら悩んでしまう。ドラマの舞台は都内のとあるマンション。このマンションには“様々な問題”を抱える住人が住んでいる。まわりが見て見ぬふりをして通り過ぎていく中で、チカラは「大丈夫ですか? 何かありました?」と、隣人につい声をかけてしまう。チカラが孤独な周囲の住人を心配し思いやり、中腰で悩みながら失敗を繰り返しながら、徐々に関係性を築き上げていく。チカラの妻・中越灯に上戸彩、12歳の娘・愛理と10歳の息子・高太郎の母親。優柔不断な夫とは対照的に明るく快活な女性。他、チカラ一家の隣の住人・木次夫妻に小澤征悦、映美くらら、チカラ一家の真下に住む謎の女性・マリアにソニンらがキャスティングされている。遊川ワールド全開?な風変わりなドラマ。

 

 

フジ木10 1/6 ~ 『ゴシップ#彼女が知りたい本当の○○』 黒木華、溝端淳平、野村周平、野間口徹、石井杏奈、寛一郎、一ノ瀬颯、他

関えり香、橋本夏、青塚美穂によるオリジナル脚本ドラマ。大手出版社が運営するニュースサイトの編集部員たちの仕事・生き方・恋愛を通して新時代の“人と人とのつながり”を描く社会派“風”お仕事エンターテインメント。ひとつのネットニュースが、メディアを通して、人々の感情を飲み込んで膨らみ、思わぬ広がり方を見せる現代のネット社会において、メディアがどうあるべきかが描かれる。世の中を騒がせるゴシップ(うわさ話)と、そのきっかけを生むネットニュースを発信するサイトが舞台となる。黒木華演じる主人公・瀬古凛々子(せこりりこ)は、大手出版社が運営するネットニュースサイト『カンフル NEWS』閉鎖の危機を救うべく経理部から異動となった編集部員。このニュースサイトは放任主義の編集長以下、男性ばかりの編集部員たちが、他社のニュースやブログ記事やコメントをコピペしただけのいわゆる“コタツ記事”(直接取材を行わず、流通している情報を元に構成した記事)ばかりを発信するお気楽ウェブメディアだった。洞察力に優れ、ちょっとした矛盾や誤りを見抜くことができる反面、空気が読めず、共感性もない凛々子は、与えられた任務である 『PV(ページビュー)数を伸ばす』ために手段をいとわず忖度なくネタに斬り込んでいく。しかし、記事をアップしていくうちに、世の中で必要とされていないと思っていたネットニュースの仕事が少しずつ意味のあるものに変わっていく。また、凛々子の殺気立つほどにまっすぐな仕事ぶりと、実は究極的に不器用で無垢(むく)な一面に触れるうち、次第に周囲の男たちは彼女に好意を抱き始める。ネットニュース編集部という現代を象徴する職場を舞台に、対面ではない人とのつながりの中で作られる、ニューノーマルなコミュニケーションの世界が描かれる。

 

 

TBS金10 1/ 21 ~ 『妻、小学生になる。』 堤真一、石田ゆり子、蒔田彩珠、毎田暖乃、森田望智、吉田羊、他

原作は『週間漫画TIMES』(芳文社)で連載中の村田椰融による同題コミック。10年前に妻を亡くした男と娘の前に、小学生の女の子が自分は他界した妻の生まれ変わりだと言ってやってくる。新島圭介(堤真一)は、10年前に最愛の妻・貴恵(石田ゆり子)を交通事故で亡くしてから、妻のいない残りの人生を“余生”だと思って生きている元愛妻家。全く生気が感じられないため、周囲からは陰鬱な男に見られていた。たった一人の家族である一人娘の麻衣(蒔田彩珠)の幸せを誰よりも願っているものの、生活費を稼ぐ以外何もしてやれていないことが心苦しく、コミュニケーションすらうまく取れておらず、同じ家に住みながらも心はバラバラだった。そんなある日、ランドセルを背負った見知らぬ女の子・白石万理華(毎田暖乃)がこの親子を訪れる。「わたしは10年前に他界したあなたの妻よ」。妻はこの世に生まれ変わり10歳の少女の姿になっていたのだ。しかしシングルマザー・白石千嘉(吉田羊)の小学生の娘となってしまった妻とは同居することもできず門限は夕方6時。一緒にいると怪しまれ、喜び余って抱きしめたら警察を呼ばれる始末。突然の別れから10年。元愛妻家の男と、妻(外見は小学生)、そして大人になりきれない娘の、ちょっと変わった3人による家族再生の物語が始まる。

 

 

テレ朝 金23:15 1/ 14 ~ 『愛しい嘘~優しい闇~』 波瑠、林遣都、本仮屋ユイカ、黒川智花、新川優愛、溝端淳平、松村沙友理、徳重聡、他

原作は講談社・無料マンガアプリ『Palcy』で連載中の愛本みずほの漫画『愛しい嘘 優しい闇』。漫画家アシスタントとして働く女性が中学の同窓会で初恋の人と再会するも、同級生が次々と亡くなる事件に巻き込まれていくサスペンスドラマ。物語の始まりは、中学卒業から14年経ったある日、不意に開催された同窓会。楽しそうな同窓会の光景の水面下では友人たちを見下し虚勢の張り合いやマウンティングが繰り広げられる。そんな中、同窓会に出席した仲良し6人組のメンバーが次々と亡くなっていく事件が発生する。波瑠演じる主人公の今井望緒(いまいみお)はずっと夢見ていた漫画家としてデビューを果たすも泣かず飛ばずで今は明るい将来が見えないまま漫画家アシスタントとして働く日々だった。デビュー時からずっとファンレターを送ってくれる唯一のファン『クロ』の存在に救われながらチャンスが到来するのを待っていた。その矢先、温めていたアイデアを後輩に盗まれ、漫画家の道をあきらめかけていたところ、中学の同窓会の知らせが届き、地元・山梨へ帰ることに。中学時代に淡い恋心を抱いていた初恋の人・雨宮秀一(林遣都)と同窓会で再会する。しかも再会を機に、片思いだと思っていた雨宮から積極的なアプローチを受ける。しかしその後同級生が次々と亡くなる事件に巻き込まれていく。2人の中学時代の同窓生、深沢稜に溝端淳平、本田玲子に本仮屋ユイカ、野瀬優美に黒川智花、岩崎奈々江に新川優愛らが配役。また望緒のアイデアを盗むマンガアシスタントの同僚・岡崎りえを松村沙友理、優美の夫で山梨県警の刑事部長・野瀬正を徳重聡が演じる。

 

 

日テレ土10 1/ 15 ~ 『逃亡医F』 成田凌、松岡昌宏、森七菜、他

原作は伊月慶悟(作画:佐藤マコト)。恋人殺しの濡れ衣を着せられた天才外科医が、逃亡しながら人を救う。主人公は成田凌演じる天才外科医・藤木圭介。彼の手にかかれば不可能な手術などなかった。そんな天才が恋人殺しの濡れ衣を着せられ突然指名手配される。愛する人を殺した真犯人を突き止め、復讐するため金も地位も名前も捨てて逃亡を図るが、“医手一律”の精神は胸に抱き続け、目の前の患者の命を懸命に救おうとする。そんな彼を、復讐に燃える殺された恋人の兄、国家権力、そして事件の裏側で暗躍する敵が執拗に追ってくる。藤木は彼らの目を欺きながら目の前で苦しむ人々を限られた設備と道具を駆使して救っていく。藤木を執念深く追いかける、殺害された女性の兄・八神拓郎を松岡昌宏が演じる。また、とある事件をきっかけに藤木に惹かれる新人海洋観測士の沢井美香子に森七菜。いろいろな追っ手から逃げ続ける彼を追いかけていく役どころ。このドラマ、詳細は不明だがどこかで見たことがありそうなよくある“逃亡者”ドラマのようである。

 

 

NHK日8(大河ドラマ) 1/ 9 ~ 『鎌倉殿の13人』 小栗旬、新垣結衣、菅田将暉、中川大志、山本耕史、大泉洋、佐藤浩市、松平健、西田敏行、江口のりこ、迫田孝也、青木崇高、市川染五郎、八嶋智人、南沙良、秋元才加、山崎一、岡本信人、市川猿之助、竹財輝之助、坪倉由幸(我が家)、山口馬木也、國村隼、坂東彌十郎、宮沢りえ、片岡愛之助、小池栄子、小林隆、中村獅童、佐藤二朗、堀内敬子、草笛光子、他

脚本は三谷幸喜。2022年の大河ドラマは鎌倉時代。源頼朝(大泉洋)の死後、息子頼家(金子大地)が『鎌倉殿(鎌倉将軍)』を継承するが、その地位は決して安定したものではなく彼の妻・北条政子(小池栄子)の一族である北条氏が実権を握るための『据えもの』として扱われていた。鎌倉殿を支える存在として選ばれたのが、頼朝の近侍を務めていた9人の東国武士と4人の文筆吏僚からなる13人の重臣たち(北条義時、北条時政、安達盛長、梶原景時、比企能員、三浦義澄、和田義盛、足立遠元、八田知家、中原親能、大江広元、三善康信、二階堂行政)で、政権は彼らによる集団指導体制となる。その中で年若だった北条義時が次第に頭角を現していく。ドラマは彼を中心に鎌倉殿を支えた13人の家臣団の姿が描かれる。登場人物も非常に多く壮大なキャストである。

 

 

TBS日9 1/16 ~ 『DCU』 阿部寛、横浜流星、中村アン、山崎育三郎、趣里、高橋光臣、春風亭昇太、市川実日子、有輝(土佐兄弟)、佃典彦、他

 

水中事件や事故の捜査を行う架空のスペシャリスト集団「DCU(deep crime unit、潜水特殊捜査隊)」の活躍を描くオリジナルドラマ。水にまつわる事件・事故とそこに隠された謎に迫るウォーターミステリー。本作は海上保安庁全面協力のもと、ハリウッドなどで製作活動を行っているイスラエルのケシェット・インターナショナル、およびカナダを中心にコンテンツ製作を行っているファセット4メディアとTBSテレビとの共同制作。DCUは海上保安庁に新設された水中事件や事故の捜査を行うスペシャリスト集団。彼らの使命は、従来の海上水域だけでなく警察の捜査では困難な『危険極まりない日本全国の河川や湖』など、あらゆる水中に潜り隠された証拠を探し事件を解決すること、つまり“水中未解決事件を解明すること”が彼らのミッションだ。水に関する事件と向き合う捜査官を通して、人の命と尊さが描かれていく。阿部寛演じる主人公・新名正義は新設されたDCUの隊長。ルールを無視してでも真実を追い求め続ける諦めない男。そんな新名が個性豊かなメンバーたちと一緒に水中に潜り、様々な難事件を解き、その裏に潜む悪に立ち向かっていく。新名とバディを組む隊員・瀬能陽生(せのうはるき)に横浜流星、ダイバーとしての能力はDCUの中でも群を抜く存在。それが強い自信となってチームを引っ張る原動力になることもあれば、一人で突っ走って行き過ぎた行動を引き起こし、逆にチームに迷惑をかけることもある。幼いころ、家族旅行中に海難事故に巻き込まれ、両親を亡くし自身は新名に助けられたという過去を持つ。他の隊員メンバーを、中村アン、有輝、岡崎体育、高橋光臣、趣里、市川実日子らが演じる。また公安部公安第一課の刑事・清水健治に山崎育三郎、DCUと対立しているが新名の実力を認めている。さらに海上保安庁の警備救難部部長・佐久間雄二に佃典彦。佐久間は、警備救難情報課の出身で新人時代の新名(阿部寛)を育て上げた直属の上司で新名が最も信頼する人物。水の中が舞台ということで、真冬の寒さがさらに身に沁みそうなドラマである。

 

 

日テレ(読売テレビ)日22:30 継続  『真犯人フラグ』 西島秀俊、宮沢りえ、芳根京子、佐野勇斗、桜井ユキ、生駒里奈、柄本時生、正名僕蔵、渋川清彦、深水元基、迫田孝也、平田敦子、田中哲司、他

秋元康企画・原案の年またぎ2クールドラマ。家族が失踪した普通のサラリーマンがSNS投稿をきっかけに日本中から注目される疑惑の夫となり、追い詰められながらも真実を暴こうと奮闘する。同じく秋元の企画・原案ドラマだった昨年の『あなたの番です』と非常に似た展開。怪しい人たちが大勢出てくるが、最後まで見続けた挙句、“何?このしょーもない結末っ!” とならないことを祈る。

 

 

特に興味をそそられるドラマは見当たらないが、

菅田将暉の月9はちょっと見てみたいかも。

コメント
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マッサージでめまいと難聴

2021-12-14 22:24:30 | 健康・病気

2021年12月のメディカル・ミステリーです。

 

12月11日付 Washington Post 電子版

 

Hours after a massage, a professor was wildly dizzy and deaf in one ear

マッサージを受けて数時間後、教授は激しく目が回り、片方の耳が聴こえなくなった

By Sandra G. Boodman,

 ペンシルベニアのスパで仰向けになって友人とともに独立記念日にマッサージを受けていたとき、Catherine Nettles(キャサリン・ネトルズ・カッター)さんは、側頸部から鎖骨にかけて突然の衝撃的な痛みを感じ、大きな音が聞こえた。それが彼女の生活を変えることになったのである。

 「落ち着いて」それまでカッターさんの頭部を左右に回していた女性マッサージ師はそう言った。彼女は、この食品微生物学者である彼女に、身体の柔軟性を改善させるためには理学療法を試してみるといいでしょうと提案していたのである。

 当時56歳だった Cutterさんがマッサージ台を降りると普段と変わりないように感じた。しかし翌朝7時に彼女が目を覚ますと、激しいめまいを感じ、右耳がほとんど聴こえなくなっていた;左耳には異常はなかった。

 「部屋が回っていて、めまいがひどかったので目を開けることができませんでした」と Cutter さんは思い起こす。

 

「部屋が回っていて、めまいがひどかったので目を開けることができませんでした」と Cutter さんは思い起こす。この教授が頸部の奇妙な損傷を経験したのは10年強の年月で2度めだった。「今日ではずいぶんと楽になっています」と彼女は言う。

 

 その後彼女がそこまで悪くなった原因を3つの州の専門医が解明に努めたが、判明までに優に1年以上を要することになる。多くの検査とその後のいくつかの治療によりCutterさんは随分回復した。

 「Cutterさんは非常に複雑でめずらしいケースです」そう話すのは University of Pennsylvania(ペンシルベニア大学)の神経外科医で、彼女を治療した専門医の一人 Omar A Choudhri(オマル・A・チョードリ)氏である。

 Cutterさんが頸部に関する稀な疾患の解決に奔走したのは今回が初めてではなかった。2010年、ボディサーフィンの事故のあと声を回復させる辛い手術を受けたが、その際には2年以上を費やし、20数人の医師への受診を要するという最高に遠回りの経緯をたどっていた。(MrK 註:2015年3月1日の当ブログ『私のこの声、痛みの原因は何?』に掲載)

 

 彼女によると、その苦しかった試練から「辛抱強く目的を貫き、自らの支援者となって」専門家を探し出すことがいかに重要であるかを学んだという。「私は長く待つべきではないし、そうしないことを心に決めていました」

 

"Horrendous" vertigo “すさまじい”めまい

 

 ペンシルバニア州立大学の食品科学教授の Cutter さんは、彼女の人生のかなりの時間、間欠的な片頭痛と闘ってきていたため、当初、自身の聴こえなくなった耳に感じる強い圧力が片頭痛を起こしそれがめまいをもたらしたのかもしれないと考えた。

 彼女は市販の充血改善薬を内服したが効果はなかった。そのため壁伝いにゆっくりと移動して車まで行き、週末に診療していた予約なしで受診できる診療所まで夫に連れて行ってもらった。ナース・プラクティショナー(上級看護師)は、内耳の不均衡によって引き起こされる benign paroxysmal positional vertigo(良性発作性頭囲めまい症)か、あるいは内耳の炎症である labyrinthitis(内耳炎)ではないかと考えた。彼女は後者に対する治療として抗ヒスタミン薬を処方し、Cutter さんに耳鼻咽喉専門医を受診するよう助言した。Cutter さんは自宅に戻りその日はずっと寝ていた。

 翌日、依然としてめまいが強く食べることができず、彼女の具合はさらに悪くなった。彼女が“horrendous(すさまじい)”と表現するめまいは、空吐きを伴っており、目の焦点を合わせることができなかった。夫がクリニックに電話をかけると、奥さんは脳梗塞を起こしている可能性があるためただちに緊急室に連れて行くべきだと看護師は彼に告げた。

 CT検査と血液検査が行われ、医師らは脳梗塞を除外し、原因不明に異常に高い血圧を下げる薬を処方した。彼らもまた内耳炎を疑い、制吐薬を処方した。

 それからの数週間でめまいは徐々に治まったが聴力低下は続いていた。検査で、Cutter さんの右耳は90%以上聴力が低下していることがわかった。彼女は理学療法士にかかり、Epley maneuver(エプリー法)を2度施行された。これは頭位性めまいに用いられる治療手技である。MRI検査で聴神経鞘腫と呼ばれる良性腫瘍が除外され、Cutter さんは耳の中へのステロイド注射を受け始めた。これによって聴力が回復することを医師らが期待したからである。また彼女はvestibular rehabilitation(前庭リハビリテーション)を開始した。これはめまいの影響を減弱させるのを目的に行われる運動を基本とした療法である。

 しかし、どれもたいした効果はなかった。

 受診した耳鼻咽喉科医はとりあえず彼女を重症のめまいを起こす稀な内耳疾患である Ménière’s disease(メニエール病)と診断した。彼は急上昇した血圧を下げるため減塩食を勧め、神経耳科医を受診する必要があると説明した。神経耳科医とは主要な教育病院で脳および神経系を専門とする耳鼻咽喉科医のことである。

 Cutter さんは非常に心配になったことを覚えている。彼女が現在の状態で教えることができる見込みはなかった。ほとんど寝室を出ることができない日もあった。彼女の右耳の圧は弱まることがなかったが、白色雑音のように聞こえる持続的な耳鳴りは奇妙なゴボゴボという音で中断した。

 Cutter さんは、2008年の最初の時よりも実働できないように感じていた。2008年当時彼女は Myrtle Beach(マートルビーチ;サウスカロライナ州の大西洋岸に位置する都市)での休暇旅行中、波によって海底に打ちつけられたあと頸部を捻ったのだった。その後程なく彼女は、タコスチップスが喉に詰まったように感じた。飲み込むのに痛みを伴うようになり、彼女の力強いアルトの声は小さくなりかすれたささやき声となった。Cutter さんは自分の頸部に何らかの異常があると考えていることを繰り返し医師らに説明し、サーフィン中の事故について話したが、数ヶ月間、その事故は、彼女の喉の痛みと声の障害と偶然重なったものと彼らは見なした。

 しかしペンシルベニア大学の外科医が Eagle syndrome(イーグル症候群)を発見し事態は変化した。この稀な病気は、頭蓋骨から耳の方へ伸びる先の尖った箇所の骨が一部の人たちで長くなっていて、それが神経を圧迫するときに発症する。Cutter さんのケースでは、サーフィンの事故がこの骨の増大を助長し、痛みと声の喪失を引き起こしたと外科医らは考えている。過剰な骨の切除が行われた手術によって彼女は声を取り戻すことができたのである。

 

Cause or coincidence? 原因?それとも偶然の発症?

 

 彼女の運命的なマッサージから6週間後、Cutter さんは医療休暇を取り、神経耳科医を受診するために4時間運転してフィラデルフィアに向かった。

 彼は前庭リハビリテーションを続けるよう彼女に勧めた。彼女に重度の聴力低下があることから埋込型型補聴器のための評価を受けるよう提案した。2019年12月、Cutter さんは埋込型骨導補聴器を装着された。これは一側の難聴の治療に用いられるものである。

 Cutter さんはめまいに苦しめられ続けていたが、頸部の位置で違いが生じることに気がついた。仰向けに寝たり、頸を回したりすると、ほぼ瞬時にめまいが誘発された。しかし左側を下にして横になるとめまいが抑えられるようだった。

 彼女は再び、自分の頸がこの症状の鍵であり、あのマッサージが自身の症状に何らかの形で関連があると確信した。しかし、専門医らは彼女の突然の感音性難聴を引き起こしている原因について意見を異にしており、また体位を変えるとめまいが改善する原因についても見解が一致していなかった。何人かの専門医は、マッサージ中に起こったことが何であっても彼女の難聴とめまいには関連はないと考えていると彼女に説明した。

 バルチモアの専門医はメニエール病を除外した。別の専門医は vestibular migraines(前庭性片頭痛)を疑った。一方、ペンシルベニアの神経内科医からもその可能性が指摘されていたが、ピッツバーグの医師からめまいが血管の障害に関連しているかもしれないと言われたCutter さんは Penn Center for Cerebral Revascularization(ペンシルベニア脳血行再建センター)の所長 Choudhri 氏に紹介された。

 Cutterさんは2020年3月9日に彼を受診した。それはパンデミックで国内がほとんどシャットダウンされる数日前だった。

 Choudhri 氏によると、Eagle症候群の診断などめずらしい病歴に加えて Cutter さんの多くの精密検査を見直したという。

 「彼女は、自分のめまいに頭位認識していました」この神経外科医はそう思い起こす。

 診断には造影剤とX線検査を用いて脳の血流を撮影する手技であるダイナミックCT脳血管撮影での確証が必要となるが、Choudhri氏は彼女が rotational vertebral artery syndrome(日本語訳はないが、あえて訳すなら 頸部回旋性椎骨動脈症候群?)とも呼ばれているbow hunter’s syndrome(ボウハンター症候群)というきわめて稀な疾患ではないかと考えていることを告げた。

 この bow hunter’s syndrome という非専門用語的な病名はユタ州の神経外科医によって1978年につけられたが、弓矢で狙いをつけようとするときの頭部と頸部の回旋姿勢に由来する。

 Cutterさんのケースでそうだったように、しばしば加齢の結果で生ずる頸椎の骨棘が頸を回した時に動脈を挟んで閉塞を起こし得る。その圧迫が脳への血流を遮断し、嘔気、意識消失、めまい、耳鳴、視力障害などを起こす;難聴が起こることは知られていない。カイロプラクティック手技、手術体位、およびスポーツなどが bow hunter 症候群と関連のある動作として挙げられ、いずれの場合でも脳梗塞を起こし得る。

 この疾患は男性でより頻度が高い。頸部が動いていない状態であれば画像では見逃される可能性があると Choudhri 氏は言う。一方、頭部や頸部を回して行われるダイナミック血管撮影ではこれを検出することが可能となる。

 

Head-turning news 人を振り向かせるような事実

 

 「それは簡単に診断できるものではありません。最初から診断するには稀な疾患です」と Choudhri氏は言う。彼は約15年間で10例を診てきたという。「何らかの誘因が存在するはずです;Cathy(キャサリン)には骨の異常な増大を生じやすい体質があります」彼女の Eagle syndrome に言及して彼はそう話す。

 血管撮影で診断が確定した。

 「それは実に印象的でした。彼女の動脈は完全に完全に挟まれていました」とこの神経外科医は言う。

 マッサージ中の頸部への手技で骨棘が Cutter さんの椎骨動脈と接する状態になったようであると彼は理論づける。Choundhri 氏は骨棘を除去し頸部の2つの椎骨を固定する手術を受けるよう彼女に勧めた。

 通常なら手術はすぐに予定されるはずだった。しかしパンデミックにより3ヶ月遅れた。それまでの間、脳梗塞を発症するのではないかと Cutter さんは恐れた。「夫と私はペンシルベニアまで空輸してもらう緊急時対応策を考えていました」と彼女は言う。

 2020年6月の手術では、動脈を補強する手技も追加されたが成功した。しかし、理由は不明だが Cutterr さんのめまいは実質的に軽減しなかった。彼女の患耳の聴力は不良のままであり耳鳴も変化はなかった。

 10月、彼女は神経内科医とめまいの専門医を受診するためにクリーブランドまで出かけ、彼女の繰り返す頭痛を治療する薬を処方してもらった。

 2021年3月、Cuitter さんの補聴器が除去され、聴力の喪失や重症の聴力障害のある患者で聴力を取り戻すのに有効な外科的に埋め込まれる小さな装置である cochlear implant(人工内耳)が植え込まれた。この装置は耳鳴を抑えるのにも有効である。Cutter さんによると、聴力は劇的に改善し耳鳴も大いに軽減したという。

 彼女の突然の難聴を起こした原因を確実に知ることは不可能ではあるが、あのマッサージによって聴力に重要な内耳の hair cells(有毛細胞)への血流が遮断された可能性があると聴覚専門医から聞かされたと Cutter さんは言う。頸部の手技後の突然の聴力喪失の症例が報告されている。

 人工内耳の植込み術を受けてから9ヶ月になるが Cutter さんのめまいは、彼女が“manageable(何とかつきあっていける)”と呼ぶレベルまで軽減している。

 「ずいぶんと楽になっています」と彼女は言う。そしてマッサージは二度と受けないと誓う一方で Cutter さんは達観したところもみせる。「他の状況で頸を痛めていてもおかしくはなかったのです」と彼女は言うのである。

 

Bow Hunter 症候群(BHS)については下記ブログ、

研修医・救急医のための整形外科・外傷・スポーツ医学マニュアル』に

わかりやすく説明されているのでご参照いただきたい。

症例報告(耳鼻咽喉科展望)も参照のこと。

 

脳に行く4本の動脈のうち、後ろ側にある左右の椎骨動脈は

第6頸椎から第1頸椎まで椎骨の横にあいている横突孔を通って

上行し最終的には頭蓋骨の底にある大孔を通って頭蓋内に入る。

BHS は椎骨脳底動脈の循環不全の一つであり、これら頸椎部を

通過中の椎骨動脈が頸部回旋により狭窄や閉塞を来し、

一過性の脳の虚血症状を生じる疾患で、時に脳幹梗塞を起こす。

1978 年に Sorensen がアーチェリーの練習中に脳幹梗塞を

発症した症例を bow hunter’s stroke として初めて報告した。

本邦でも 1990 年頃から報告例が増加しているが稀な疾患である。

BHS の発症機序として腫瘍性や外傷性なども報告はされているが、

多くは頸椎の骨棘、靭帯間膜の肥厚、頸椎不安定性に起因する。

 

症状は一般に一過性の虚血による発作であるが、

血管内皮の障害から塞栓、解離を生じ致死的になる例もある。

好発部位は第1・第2頸椎(環椎・軸椎)レベルで、

回旋方向と反対側に多い。

その他、第5・6頸椎レベル、第6・7頸椎レベルでの

発症も報告されている。これらのレベルでは椎骨動脈が

頸椎横突孔を出入りすることから

本来生理的な屈曲が存在しているためとみられている。

 

BHS の症状は椎骨脳底動脈循環不全による症状であり、

比較的頻度の高い症状として回転性めまい(45%)、

浮動性めまい(25%)、眼前暗黒感(15%)などがある。

その他視覚障害、意識障害(気が遠くなる・短時間の意識消失)

などがみられる。耳鳴・難聴の随伴は極めて少ないとされている。

このような症状が頸部回旋時に認められることを

病歴でしっかりと把握ことが重要である。

 

通常の造影 CT やMRI、MRA では頸部回旋に伴う動的な病態を

捉えることができないため、本疾患の可能性が疑われる場合には、

カテーテルによる血管造影や、経時的に撮影を繰り返す

ダイナミックCT検査が有用となる。

 

BHS では自然に改善する症例も報告されているが、

まずは頸部回旋を控える生活指導を行い、発作を繰り返す例では

抗凝固療法がおこなわれる。

頸部回旋により明らかに椎骨動脈の狭窄が認められる場合には、

外科的加療が行われることがある。

椎骨動脈の圧迫に関与する組織(間膜・靭帯・椎骨の一部)を

切除するか、頸椎の不安定性がみられる例では患部の椎体固定術が

行われる。

前者では再発例がみられることがあり、

後者では術後に可動域制限が生ずるという欠点がある。

世界的にも症例数が少ないため、未だ明確な治療指針は

確立されていない。

 

BHS で Cutter さんのような高度な難聴が起こることは

考えにくいように思われるが、

前庭障害を来した報告もいくつかあることから

全くありえないことではないのかもしれない。

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