浅田次郎著「アイム・ファイン!」2010年2月、小学館発行を読んだ。
2002年から2009年までのJAL機内誌「SKYWARD」の旅エッセイ「つばさよつばさ」の単行本化第2弾。(第1弾は単行本や小学館文庫で『つばさよつばさ』として刊行)。
本作も引き続き旅をテーマにした40編の短編集。
なにより、浅田さんのトンデモナイ性格が面白い。半分以上が誇張だとは思うのだが。頼まれると断れない性格で、催しごとの世話役などなんでも引き受けてしまう。洗車の仕上げは綿棒を使う典型的A型気質。
書斎症候群:本に埋もれた6畳の書斎で体中が凝ってしまう浅田さんの悲惨な執筆生活。
アイム・ファイン!:長大なリムジンが空港に迎えに来て、豪華ホテルのスーパースイートの部屋代はタダ。カモとして高待遇を受ける浅田さんは何があっても「アイム・ファイン!」
はげみになる話:30歳前後からのハゲの歴史を語る。ハゲが最近サマになってきたという自虐ネタ。もっとも笑える話。
空飛ぶレタス:JALの機内誌にぴったりの話(冗談です)。
私の評価としては、★★★★☆(四つ星:お勧め)
ともかく笑える。「浅田次郎って、バカじゃん!」と優越感を持って笑える。ほんとうにこれほどおっちょこちょいなのかは疑問だが、旺盛な読者へのサービス精神にお応えして、素直に笑ってしまった。
浅田次郎の略歴と既読本リスト