旧統一教会と自民の関係、攻める立民 代表質問、首相は防戦一方 (2022年10月6日 中日新聞)

2022-10-06 23:55:43 | 桜ヶ丘9条の会

旧統一教会と自民の関係、攻める立民 代表質問、首相は防戦一方

2022年10月6日 
 五日の衆院本会議で始まった代表質問では、立憲民主党の泉健太代表と西村智奈美代表代行が登壇し、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)と自民党の関係を巡る問題に照準を合わせた。岸田文雄首相は三日の所信表明演説で「説明責任を果たす」「厳しい意見を聞く」と述べたが、この日は積極的に発信しようという姿勢は見えず、防戦の答弁が目立った。 (我那覇圭、佐藤裕介)

答弁歯切れ悪く 泉氏「ゼロ回答」

■丸投げ
 「党内の特定のグループが、教会とどんな関係を有したかを一概に答えるのは困難だ」
 泉氏から安倍晋三元首相や細田博之議長が会長を務めた自民党安倍派と教団との結び付きを問われた首相はこう答えた。泉氏は、背後の議長席に座る細田氏にも教団との関係を問いかけた。
 安倍派は党内でも教団との距離が近いとされ、安倍氏が関連団体の会合にビデオメッセージを送ったり、細田氏が関連の会合に参加したりしたことが判明している。だが、安倍氏は本人が死去し、細田氏は議長のため自民党会派を離脱中という理由から、党が実施した接点に関する自主点検の対象外だ。
 点検そのものも不十分と指摘される中、首相から踏み込んだ説明や追加調査を指示する発言はなく、「点検や公表の方法は党で検討を続けている」と答えただけだった。
 山際大志郎経済再生担当相に関しても同様だ。点検結果の公表後、教団との新たな接点が次々と発覚し、そのたびに山際氏は追認しているが、首相は「政治家として自らの責任で説明を尽くす必要がある」と説明責任を丸投げ。泉氏からの更迭要求も拒否した。
■疑問視
 泉氏を継いだ西村氏は、個別の疑問点を質問。政府が把握する教団関連の被害総額、教団の反社会性への認識、選択的夫婦別姓反対といった教団の主張が自民党の政策に与えた影響などをただした。首相は「旧統一教会は社会的に問題が指摘されている団体」などと応じたが、被害総額は明言せず、自民党の政策への影響は「ご指摘は当たらない」とかわした。
 泉氏は代表質問後、記者団に「首相は教団との関係を明らかにしようとしていない。『ゼロ回答』だった」と批判。首相が所信表明で「国民の厳しい声にも真摯(しんし)に、謙虚に、丁寧に向き合う」と強調したことを踏まえ「向き合うというのは、ただ聞くだけなのだと再認識した」と断じ、今後の国会論戦で追及を続ける考えを示した。
 旧統一教会を巡る問題は、内閣支持率の下落要因となり、政権の体力は低下。自民党内でも首相の姿勢を疑問視する声が上がり始めており、代表質問の質疑を聞いた中堅議員は「首相はポーズだけでも安倍氏の事務所に聞き取りをしたり、細田議長に『説明』をお願いしたりしない限り収まりがつかない」と指摘。別の中堅議員は「山際氏は次から次へと接点が発覚している。辞任すべきではないか」と漏らした。
 
 

 


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