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千両ヶ辻2 冨田屋


写真は、冨田屋

冨田屋(とんだや)は、明治18年から千両ヶ辻にある西陣織の問屋さんです。
町屋の建物は国の登録有形文化財に指定されており、普段は事前予約にて2000円で内部を見学できます。
さらにお茶席体験や伝統弁当などのオプションもあります。

秋分の日の西陣伝統文化祭当日は、予約不要で1080円で内部が見学できます。

まずは表の母屋から。
向かって左手の表蔵は、今では事務所です。
母屋との間の通り庭には、普段から使用される井戸があります。
また母屋の右手中ほどには竹と白砂の小さな坪庭があります。
大店の奥には苔や緑がきれいな坪庭があり、この奥には2つ目の蔵があります。

本来この奥は、家の方や重要なお客様しか入れないエリアだそうです。
蔵の左手の廊下を進むと右手奥に3つ目蔵の“寶蔵”があり、その前には坪庭があります。
寶蔵は漆が塗られており、なんでも神様をお祀りする蔵だそうです。
そしてその前の坪庭には一面のグレーの砂に、白砂が天の川のように散りばめられており、光の具合によっては光るそうです。

廊下の左手には応接間として使われる座敷があります。
このお座敷の柱などはまっすぐで節のない非常にいい部材を使用しておられます。
当日のテーブルは、きれいな螺鈿細工でした。
また座敷の廊下側の1畳は板の間になっており、ここで能を舞えるようになっているそうです。
そしてその背景となる後方の庭には松が植えられています。
お座敷の廊下を左へ進むと廊下の端に躙口があり、その奥に4畳半の茶室“楽寿”があります。お客さんが雨でも濡れないように、廊下に躙口があるそうです。

鰻の寝床といわれる町屋の奥の深さと奥の座敷の見事な設えは、共に“表からは伺えない”ものであり、京都らしかったです。

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