OGUMA    日々軌 小熊廣美の日々新

規格外の書家を自認している遊墨民は、書は「諸」であるという覚悟で日々生きている。

気楽に綴らせていただきます。

久々に向き合う

2020年12月31日 | 書道・筆文字

中国留学中に影響を受けたものを、とかのお題で、書道の名品を求めて各地を旅した中から、西安と成都の間の奥まったところにある漢中を訪ねて、念願の石門摩崖群の中から、開通褒斜道刻石を選んだ。

最近は行草やかな系を書くことが多くなって、古隷などは久々。

この摩崖碑はただの書道作品ではない。後漢の時代に、とんでもない山と渓谷の間の斜面の難所続きの場所をのべ76万人以上を使い4年がかりで桟道を切り開いた記念碑の一つだ。李白なども「蜀道難」だったか詩に残している。岩肌が風雨にさらされ、書作品というより抽象絵画の趣。

書を学び始めてまもなくこの臨書作品をみた。

小木太法の力強く独特の捉え方が今でも印象に残る。先生の代表作の一つだ。

その後、仲川恭司先生のおどるような線の臨書。この解釈には驚いた。

今思えばお二人とも、40代、30代の時の作品だろう。

その一生懸命ひたむきに取り組んだお二人の作品を脳裏に思い浮かべながら、いきなり全臨に取り組んで、恥ずかしい限りだが、最近は、開き直ることを覚えた。

この石門摩崖群は今は岩ごと切り取られ、博物館にあるが、元の場所はダムに沈んだ場所にある。

時は30年以上も前の話であるが、西安から夜行の列車で随分奥まったところに来てしまったという印象。

博物館の館長さんが、一人で石門摩崖群をみに訪ねてきた私のために、マイクロバスでダムまで連れて行ってくれたのはありがたかった。

ご自宅で食事をごちそうになったあと、何か書かされたが、単鈎法で筆を持つと、「そんな持ち方では書は書けない」といわれたのを思い出した。

娘さんやその女友達も夏休みで西安外語大から帰省中で、楽しいドライブになった。写真一枚も撮らず、すべてが記憶のなか。

開通褒斜道刻石は私のなかでは、原寸以上に結構大きい作品。

これをきっかけに、しっかり取り組んでみるか!

きっかけをくれた塩ちゃん、田中さんのおかげである。

 

 

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餅つき

2020年12月30日 | 日記

日曜日、幼馴染にいつもお願いしていた餅を今年は手伝って搗いた。

からみ大根に醤油、青のりをいれての搗き立てのからみ餅はたまらない。

その家では、ネギと納豆をいれる。ほう、それもいけた。

 

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祈る

2020年12月24日 | 日記

クリスマスイブ。

しばらく続いたJRのCMのようなドラマチックなクリスマスイブは、経験したことないな~、と回想する。

まてまて、もっと日本的にいけばいいじゃないか。

お茶の世界など、暮れには、「無事」という言葉が似合うのではないか。

メリークリスマス&ハッピーニューイヤーは、勝烈庵さん所有の棟方志功「無事」で。

 

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2020年12月24日 | 日記

今日は麹町でこっそりやってきた書の教室の撤収日。荷物を片付けた後、近くの松月庵に寄る。

ウーちゃん33年ぶりの友は私たちだけでなく、その店にもおられた。

にしんそばを3人でたのんだが、澄んでておいしい。

店内を眺めていると、嵐と縁があるお店のようで嵐ファンのメッセージなども多くあった。

桜井くんなんかが親子南蛮そばが美味しいとかの記事があったが、次回があれば、それか。

今思えば、その33年前、私は麹町で働いていた。その松月庵には行ったことがなかったが、ウーちゃんの知り合いの職人さんもそこで修業し、今は美味しいものを提供できる立派なそば職人さんである。

ウーちゃん33年前の交流は面白く、あるアニメーター会社の若手らとも縁があった。33年ぶりにそこを訪ねたら、コナンの監督とかみんな一線で活躍しているという。ウーちゃんはみんなの女神だったのかもしれない。

そのウーちゃん、東京に来て、仕事が見つからなかったら、遊んで帰る、といっている。

今、遊んでいるに違いない。

 

 

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END

2020年12月11日 | 気になる展覧会

マンハッタン周辺にある道路標識「END」、その標識のある場を撮った新井隆弘の写真展が今日より始まった。

“写真は現代美術”と随分前に彼からきいた言葉だが、今回は、そういう意識ではなく、むしろ“写真は小説”、それも、80年代、90年代の郷愁があるのかもしれないと思わせる。

たんたんと、新井個人の性格のように、写真もたんたんと、こびることはない。

12月24日まで、エプソンスクエア丸の内 エプサイトギャラリー。

有楽町駅近の新国際ビル1階。

 

このギャラリーでの展示には、写真作品の審査があるらしい。

審査員のコメントもあった。

その審査員の一人は現在多摩美教授だが、その前はとある有名デザイン会社に居た方だという。

その某有名デザイン会社で一緒だったチームの一人に、書道編集に転職したおじさまがいた。

丸木美術館特集の時、都幾川の河川敷で、その方が買って持ってきてくれた崎陽軒のシュウマイ弁当を、新井くんとわたしと3人で新井くんの車内でほうばった。

冬の日差しがやさしかった。そのおじさまのまなざしもいつもやさしかった。

END、そこからの物語はたくさんあるなー。

 

 

 

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