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ソチ五輪でわかった、日本の問題点

2014-02-25 12:36:14 | スポーツ

ソチ冬季オリンピックが閉幕した。
今回のオリンピックで感じたことの一つが、「若い選手の活躍」だ。
男子フィギュアスケートで金メダリストとなった、羽生結弦選手をはじめ、10代のメダリスト達が誕生した。
もちろん、「レジェンド」として讃えられた葛西選手の活躍は、素晴らしいと思う。

その様な選手達の活躍ぶりを見ていると、「日本も様々なスポーツの裾野が広がりはじめているのかな?」という気がしている。
様々なスポーツにチャレンジをし、その才能を開花させるチャンスが増えているとすれば、日本のスポーツ文化も発展しているのだな~と、嬉しくなってしまう。
嬉しいだけではなく、それを実感できたのが今回のソチだったと思う。

反面、2020年の東京オリンピック組織委員会長の森さんの発言を聞いていると、もう一つの日本スポーツの問題のようなものを感じる。
それは「スポーツ文化を理解している政治家の人材不足」だ。
確かに、浅田選手に対する発言は「真意が伝わっていなかった」のかも知れないが、発言全体を通してよく読むと、他の選手に対する暴言があった、と言うことが分かる。
メディアが浅田選手の部分を中心に取り上げたために、もっと大きな失言が見逃されてしまった感がある。

そして、日曜日に行われた秩父宮ラグビー場での天覧試合でも、「ハァァ~~~」という発言をしていらっしゃる様だ。
スポーツ報知:森元首相 秩父宮では平穏 両陛下の説明役務めご満悦
記事そのものは、森さんが得意げに両陛下の(ラグビーの)説明役をした、と言う内容なのだが、陛下が「ラグビーがこんなに面白いスポーツだと思わなかった」というお言葉に対して、余分な一言。
確か森さんは、日本ラグビーフットボール協会の会長をしていらっしゃったと思うのだが(だから、天覧試合で説明役になったと思うのだが)、ラグビーというスポーツを振興しようという気が余りないようだ。
ご本人は「早稲田大学ラグビー部」という経歴がある、と言うことでこの様な要職に就いているはずなのだが、この様な発言を知ると「本当にラグビーというスポーツが好きなのだろうか?」と、疑問に思ってしまう。

なにより、オリンピック組織委員の会長などの要職ができる人材が、この様な人なのか?と思うと、スポーツという分野においての政治的人材不足を感じるのだ。
これまで元スポーツ選手が政治家になることはあっても、政治家がスポーツ振興のために国際舞台で活躍をした、と言う記憶は無い。
2020年の東京オリンピック組織委員会の場合、会長になる方がおらず「消去法」で森さんになった、と言う話を聞いたコトがあるが、言い換えれば森さん程度の人材しかいなかった、と言うことにもなる。
スポーツの国際舞台の裏側というのは、国際政治の舞台と同じ様駆け引きがある、と言うことを聞いたことがある。
とすれば、ご自分が経験したコトがあるスポーツですら失言をしてしまう様な人材では、とてもでは無いが国際舞台での駆け引きなどできないと思うのだ。

その点で、日本のスポーツにおける問題は「スポーツに対して理解がある政治家がいない」ということのような気がする。