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「梅干し」は、副菜なの?

2014-02-09 19:45:34 | 徒然

「おにぎり」の具材と言えば、何を思い浮かべられるだろうか?
おかか、鮭、時雨、昆布と言う定番だけではなく、最近のコンビニやスーパーには「おにぎり具材の新顔」も数多く見つけることができる。
代表的なのは「ツナマヨ」だろうか?
名古屋では「天むす」という、小エビの天ぷらを具材にしたおにぎりもある。
それら人気具材を押しのけ「超定番」と言えば、梅干しだと思う。

そんな「おにぎり」の具材の超定番「梅干し」だが、この「梅干し」をめぐり政治家さんが活躍をしていたようだ。
朝日新聞:梅干し、格上げ 農水省の災害備蓄リスト、副菜に

「梅干し」そのものは、大好きな方だと思う。
しかも最近流行の「はちみつ漬け」などでは無く、塩分10%以上のすっぱくて塩がしっかり効いている、昔ながらの梅干しが一番!だと思っている。
だが、「梅干し」を副菜だと思ったことも考えたことも無かった。
なぜなら、梅干しそのものは「漬け物」の一つであって、料理の本などでは「漬け物」は副菜では無いからだ。

随分前だが、「ご当地ラーメン」の人気投票の様なイベントがあった。
当然「ご当地ラーメン」として、名が上がったのは「札幌ラーメン」、「喜多方ラーメン」、「博多豚骨ラーメン」など。
その中で「和歌山ラーメン」が入っていて、驚いたことがあった。
なんでもその「ご当地ラーメン」のイベントで、和歌山出身の議員さんがごり押しで入れさせた、と言う話だった。本当か嘘かは知らないが、「和歌山ラーメンよりも有名なラーメンがあるだろうに、なぜ和歌山?」と、疑問に思ったコトは覚えている。
今回の「副菜格上げ」も、その時のイベントと同じ様な感じを受けるのだ。

「ご当地ラーメン」については、その後食品メーカーさんが「和歌山ラーメン」をインスタント麺として売り出したが、今では見るコトはない。
生活者の見る目というのは、案外冷静で「政治家の鶴の一声」よりも、キチンと見ているのだ。
これは「和歌山ラーメン」が美味しくない、と言っているのではない。
「ご当地ラーメン」として残っているラーメンは、政治家の力など借りずに、その「美味しさ」で生活者を納得させてきた結果、と言うことを言っているだけなのだ。

さすがに「梅干し」では、その様なコトはないとおもうが、こんなコトで政治家が口出しをするコト自体情けない様に思うのだ。
「梅干し」が「副菜」に格上げされたからと言って、「梅干し」の消費量が格段に増える訳では無い。
それよりも、美味しい梅干しのレシピや健康面での有効性などを、伝える方が消費を伸ばすコトになると思う。
美味しい梅干しは、梅干しとして食べるだけでは無く、いろいろな料理に活用できるのだから。