日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

生協も変わり始めた?

2014-02-21 21:08:07 | マーケティング

週明けから、母の墓参りのために帰省しておりました。
それにしても、今年は本当におかしな気候です。
毎年この時期の山陰は大雪で、母の墓参りも大変。
この冬は、雪の降り始めが早く、大雪となったため防滑・防水のブーツを新調したのですが、活躍をしたのは、2週続けて雪が降った名古屋。
実家に帰省すると、路肩にもほとんど雪がない状態。
原因などは、気象情報なので判っていてもやはり「地球がおかしい」と感じますね。

さて、数日間実家で生活をしていて気づくことがあった。
それは「生協」の取扱商品の変化だった。
実は、母は元気だった頃から長い間、生協の組合員だった。
今は、独居老人状態の父が、組合員となって生協から食料品を購入している。
帰省した時の楽しみの一つが、「生協のカタログを見る」こと。
理由は、スーパーでは見られない様な商品を見ることができるからだ。

ご存じの方も多いと思うのだが、生協で取り扱う商品の多くは「生協」というブランドで扱われている。
いわば「生協」という、PB商品がメインということだ。
もちろん、生協の組合員と一緒になって開発したオリジナル商品も多いのだが、加工食品に関しては、パッケージを見ると某メーカーの商品なんだろうな・・・と思われる商品も数多くある。

そんな生協のカタログだが、しばらく前から「生協」という名前ではなく、ゼネラルブランドの商品も見かける様になってきた。
ゼネラルブランド商品の中でも目を引いたのが、「明治乳業」のヨーグルトだった。
「リスクとたたかう」とか「免疫力を高める」という、キャッチフレーズのヨーグルトだ。
スーパーなどでも販売されている商品であり、スーパーに比べ値引きがない生協での価格は、当然若干割高になっている。
それでも、生協が扱うのはなぜだろう?と、いろいろ考えてみた。

昨年秋頃から、ヨーグルトというか「乳酸菌」の新商品が目立って増えている。
小岩井からは「プラズマ乳酸菌」という、商品が発売されている。
プラズマと乳酸菌が結びつかず、一体どんな乳酸菌なのか気になるところだが、昨今の「トクホ」ブームと、生活者の健康志向が結びついて、この様な「新種の乳酸菌」が登場するのだろう。
それらの「乳酸菌」は、商品開発をした食品メーカー各社が「特許」を持っている。
その為、組合員から強い希望があれば取扱をせざる得ないのだ。
一方、食品メーカー側からすれば、生協の組合員という大きく固定的な市場で、商品を提供できる。言い換えれば、安定した市場で製造ができ値崩れを気にする必要がない、と言う安心感があるはずだ。

生協の組合員であっても、スーパーで買い物をしない訳ではない。
それでも、「生協」と言うブランドが持つ「安全で安心な食品」、「生産者と生活者が一緒になって作る」という、「生活者参加型商品づくり」のブランド力はとても強い。
そこにゼネラルブランドの扱いがあったとしても、「生協」のイメージはほとんど変わるコトがない。むしろ、「商品を選ぶ眼が確かな生活者に認められた」と言う点では、ゼネラルブランド側のほうがメリットが高いかも知れない。

そんなことを考えながら「生協のチラシ」を見る帰省だった。