日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

民間企業の平均給与、433万円という衝撃

2021-09-30 19:32:28 | ビジネス

昨夜Yahoo!のトピックスに、衝撃的なトピックスがあった。
昨日報道された、「民間企業の平均給与」についての報道だ。
テレビ朝日:民間企業の平均給与は約433万円 2年連続で減少

「2年連続」という見出しを見て、「コロナがあったからな~」と思われる方もいらっしゃるかもしれないのだが、2年前の調査対象の年には「新型コロナ」が感染拡大という状況ではなかった。
このようなデータは、前年の給与を調査対象としているので、日本の給与は「新型コロナ」による感染拡大よりも前から、給与が下がっていた、ということになる。
下がっている給与に、追い打ちをかけたのが「新型コロナ」の感染拡大による、様々な産業の経済活動の停止あるいは縮小であった、と考えるべきだろう。

何より衝撃的なのは、この平均給与額がG7の中で最低である、という点だろう。
G7どころか、お隣・韓国よりも給与が少ないのだ。
Diamond on-line:日本人は韓国人よりも給料が38万円も安い!低賃金から抜け出せない残念な理由

Diamond on-lineの記事の中で5つの問題点を指摘しており、「雇用の流動性」点については一理あるのでは?と考えるところがある。
それは今年の春ぐらいに話題になった「妖精のおじさん」という存在だ。
「妖精のおじさん」とは、「50代後半の仕事をしているのか・いないのか分からない存在の男性社員」のことを指している。
このような「妖精おじさん」の存在等も含めた「生産性」という視点で考えると、日本の生産性が低いという指摘が続くのも当然のことなのかもしれない。
このような状況を考えると、先日炎上したサントリーの新浪社長の「45歳定年」という発想も、経営側として出てきてもおかしくはないのかもしれない。
何故なら、「生産性の低い社員を雇用する」だけの力が、今の日本企業には無くなりつつあるからだ。

このような指摘をすると、毎年のように更新される企業の「内部留保額」がある、という話が出てくる。
「雇用」という視点では「過剰な内部留保」は、いかがなもの?と言われるのは当然だ。
「リーマンショックのようなことが起きても大丈夫なように、内部留保が必要だ」、ということは言われているが、経営ビジョンの中に設備投資等があれば、その内部留保の説明はできるのだが「リーマンショックのようなことが起きた時の為に」というだけでは、説得力はない。
何故なら「リーマンショック」のようなことが起きても大丈夫な経営が、経営側には求められるからだ。
それは言い換えれば、自社の事業について常にブラッシュアップをするような経営を求められている、ということにもなる。
それは従業員を費用と考えるのか?資産と考えるのか?とでも大きく変っていくはずだ。

むしろ「人材の流動性」を目指しつつ、「人財」となるべき人を資産化する、ということを考えるのが、経営側に求められることなのだと思う。
このような企業風土の企業が増えてくれば、日本の企業全体が変り、企業の平均給与も上がっていくのでは?
そして、そのような発想がないまま、「緊縮経営」をしていけば、日本はますます貧しい国になっていくのではないだろうか?
働く側も「妖精おじさん」にならない努力が必要である、ということは言うまでもない。




新しい自民党総裁が決まったけど・・・。

2021-09-29 18:42:54 | 徒然

今日、新しい自民党総裁選があり、岸田文雄氏が新しい総裁となった。
自民党が与党なので、自民党総裁=首相ということになる。
岸田さんが新しい日本の政治の顔、ということになった。

と言いながら、自民党の総裁選は自民党員以外の人にとっては、関心があっても総裁選に参加することはできない。
あくまでも「自民党の代表」を決める選挙だからだ。
各候補の本当に訴えたい内容は、一般メディアでは分からないということになる。
一般メディアのインタビュー等で応える内容と、自民党員に向けて発信する内容が違う、ということは十分に考えられることだ。

その自民党員に向けて発信された内容について、PRESIDENTon-lineに記事があった。
PRESIDENTon-line:本性が完全にバレた…候補者4人機関紙「自由民主」で党員にこっそり見せた”必死の形相”

総裁選という、自分の政治家人生がかかっているのだから「必死の形相」になって、当然だと思う。
そして、その内容を読んでみると、新しい総理となった岸田さんの「表向きの公約」と「実際の考え」の違いが、分かってくるし、おそらく「実際の考え」に基づいた政治をしていくだろう、ということは分かるはずだ。
記事を読んでみると分かるのだが、表向きは二階氏に対して距離を置くような印象を与えていたはずだが、その実ガッチリと二階さんを意識した内容になっている。
今でも自民党にとって「建築・土木関連分野、農業分野」の票はとても重要で、政権公約として訴えている「成長と分配の好循環による新たな日本型資本主義」と、果たして整合性はあるのだろうか?

「建築・土木・農業」という3業種は、確かに日本の高度成長期には、キーワードとなる産業分野だった。
しかし今の経済構造の中で、この3業種の立ち位置はどうなのだろうか?
「国土保全」という視点では、土木分野は確かに重要だと思うし、ここ10年位の間で発生した数多くの自然災害は無理な開発や緩慢な管理体制等の原因によるものも多かった。
建築にしても、「造る」のではなく、その維持・管理、新たな活用ということの方が重要になりつつあるのでは?
政治家が、地元に高速道路を造ったり、新幹線を通す時代ではない、という気がするのだ。

そして農業分野に関しても、一番の問題は「後継者」なのでは?
「農地整備事業」のような旧来の農政の継承ではないのか?という、気がするのだ。
何よりも、表向きには二階氏を主要ポストから外す、と言いながらもその実、相当二階氏に配慮した政策のような気がする。

果たして、岸田氏は首相としてどんな政治を行うのだろうか?
表向きと自民党内の力関係に配慮したような政治をしていれば、選挙民はNO!という必要があると思う。





報復措置は、中国にとって吉となるか凶となるか

2021-09-27 19:43:57 | ビジネス

日経新聞に「中国の本音と建て前」を感じさせる、記事があった。
日経新聞:中国で深刻な電力不足 アップル、テスラ向け工場停止

中国で深刻な電力不足に陥っているとは、知らなかった。
まして世界的な企業の工場を停止させるほど、電力不足に陥っていたとは!という、印象の見出しだが、本当にそれほどひどい電力不足になっているのだろうか?と、疑問に感じられた方も多いのでは?

むしろ、中国が米国に対する嫌がらせ、だと考える方が自然なのではないだろうか?
というのも、先日中国は、TPPの加盟を表明した。
その直後、台湾もTPPの加盟を発表した。
ご存じのように、中国は台湾のTPP加盟を批難している。
理由は「台湾は中国の一部なのだから、単独でTPP加盟をすることは認められない」からだ。

しかしながら、米国は台湾のTPP加盟を歓迎する、と発表した。
その報復措置として、米国企業の中でも社会的影響力のあるアップルとテスラの2社の製造工場の停止を、発表したのではないだろうか?
もちろん、そのような本音を言ってしまえば、中国に対して国際社会が文句を言うだろう。
それが分かっているから、電力不足という、以前から言われていた社会的インフラの問題としたのだろう、と想像できる。

他にも中国が積極的に進めている軍備に対して、米国・豪州・インド等が懸念を表明している。
近いうちにこの3か国の他に、カナダや中国と国境でもめているベトナム等も加わるかもしれない。
軍備という点だけではなく、TPPのような経済圏を作ろうとしている中で、中国の存在は他の国々からは歓迎されない状況になるかもしれない。
そのような状況になった時、中国側は「世界の工場」として、国内にある海外企業の操業停止をさせてくる可能性もあるのでは?
相当悲観的な予測なので、このような状況になるとは限らないが、そのリスクは想定すべきかもしれない。

そのようなリスクを想定した時、米国企業は、中国以外の人件費の安いアジアの国への工場移転を、考えるかもしれないし、場合によっては米国内に新しい工場建設ということを考えるようになるかもしれない。
米国内で工場をつくるとすれば、トランプ氏の大票田であった「ラストベルト」と言われた、中西部だろう。
今でもこの地域は、経済的問題の中でも雇用という問題を抱えている。
安価の製品とはならないにしても、今や工業製品のほとんどは。人の手でつくられているわけではない。
オートメーション化された工場の中で、ロボットのオペレーションの為の雇用、ということになるはずだ。
生産拠点の一部を米国に移し、雇用を創り出すようになれば、バイデン政権にとってもプラス材料となるだろう。
ましてその地域が、共和党の大票田の地域だとすればどうだろう?

アップルやテスラにとって工場停止は、手痛いコトだと思う。
だが、見方を変えれば中国の報復措置のような今回の工場停止、という判断は良かったのだろうか?



欧州で起き始めている、中国離れ?

2021-09-26 19:07:20 | ビジネス

一部新聞等に、リトアニアが中国メーカーのスマホの使用についての注意喚起をしている、という記事があった。
東京新聞:中国スマホに監視機能か リトアニア、不買呼び掛け

リトアニアという国が、特定の国の製品の「不買を呼びかける」ということ自体、異常な状態だという気がするのは、私だけではないと思う。
実はリトアニアよりも前に、ベルギーが不買とまでは言ってはいないが、相当警戒をした発言をしている。
Record China:ベルギー当局「中国製スマホに潜在的リスク」、しかし…-中国紙

Record Chinaの記事は、中国側の反論を記事として書くのは当然と言えば当然なのだが、それを割り引いて考えても、見出しの書き出し等でもわかるように、ベルギーが警戒心を高めているということがわかる。

今年の春頃だったと思うのだが、LINEの個人情報管理の不備により中国や韓国に個人情報が流出していた、という報道があった。
日経新聞:LINE、個人データ管理不備で謝罪 中国委託先で閲覧可能

LINEは登録ユーザー数も多いため、社会的問題として取り上げれた。
この時のLINE側の説明では、「中国で閲覧することはできない」という点と、「韓国でデータ保管をしている」ということだった。
日本ユーザーからすれば、「(韓国だろうと中国だろうと、)日本でデータ管理をしていない」ということが、問題だったはずだ。
LINEという企業の親会社が、韓国企業であるということを知らない人たちの間では、相当な問題として受け止められていたのではないだろうか?
それから約半年が過ぎ、欧州の国々では中国離れが起きているような印象を受けるのが、リトアニアとベルギーということになるだろう。

いろいろ調べてみると、リトアニアは以前から中国との関係が、悪化していたようだ。
2018年にベルギー国内で、中国人産業スパイが逮捕されるということもあり、それなりの注意を払ってきたはずだが、今年に入りベルギーの中国への疑念がますます強くなり、今回の「スマホ疑念」へと繋がっているのでは?という、気がしている。

その背景にあるのは、世界中で暗躍している「産業スパイ」の存在だろう。
「スパイ」と言っても、映画「007シリーズ」のような人の場合もあれば、リトアニアやベルギーが警戒をしている「スマホ」等の工業製品を使った情報の抜き取り、という場合もある。
今や「スパイ=人」という時代ではないのだ。
元々中国は「(表向きはしていないコトになっている)言論統制」の為に、様々な方法で中国国民の情報収集をしていた。
その延長線のようなカタチで、世界に展開をしている位の感覚なのではないだろうか?

それだけではなく、今の中国は「世界の覇権者・中国」を、目指そうとしている感がある。
この異様なまでの「China as No.1」的思考が、欧州だけではなく米国やアジア諸国に警戒心を抱かせ、中国離れを起こしているのでは?と、考えている。
しかしながら「世界の工場」として、既にその地位を確立した中国側は「世界の工場」という立場を優位にし、様々な方法で「スパイ活動」を安易にさせている、ということなのではないだろうか?

自国益を守るために、欧州諸国の中国離れが始まっているとすれば、今後日本はどう考えるのだろう?

 


「ストロング系」から「ライト系アルコール飲料」へ

2021-09-24 19:45:47 | ビジネス

HuffpostにPR記事として、アサヒ飲料がチョッと変わった広告を出している。
Huffpost:”微アルコール”と選ぶ人が増えている。アルコール分1%未満で、の見方の多様性は広がるのか?

「新型コロナ」が感染拡大が懸念され、「リモートワーク」を実施する企業が増え始めた昨年の春。
その頃から、アルコール飲料の購入傾向が変わりつつあった。
いわゆる「ストロング系」と呼ばれる、酎ハイを中心とした「高アルコール飲料」が、爆発的に売れ始めたのだ。
その背景には、先行きが不透明の中「1本で酔える」という、「お手軽現実逃避」のような心理と「自宅にいるという気安さ」や「外出できないストレス発散」があったのでは?と、言われている。

その後「ストロング系アルコール飲料」は、「潜在的なアルコール依存者を増やしているのでは?」という、指摘があり「お酒と程よい付き合い方」ということが言われるようになった。
とはいうものの、昨年春から夏にかけ口当たりの良い「レモン」に特化した缶酎ハイが、酒造各社から発売され昨年のヒット商品になった。
市場的には「ストロング系」は、生活者の支持を得られた、ということになるだろう。

その流れが変わったのが、今年になってからだ。
「ライト系アルコール飲料」が、各社から発売されるようになったのだ。
「ストロング系」とは違い、「ライト系アルコール飲料」であれば、アルコール依存症へのリスクも少ないだろう、という安心感や「ストロング系」に飽き始めた生活者が、現れ始めているのかもしれない。
というよりも、「昨年のストロング系よりもライト系アルコール飲料のほうが、安心をして飲める」という、知人もいる。
その方が新幹線通勤をしている為、お酒を飲む場所は新幹線の車内という、理由も大きいかもしれないのだが、リモート中にお酒を飲むようなことは無くても、自宅で仕事をするという時間が長くなればなるほど、何かしらの飲み物をそばに置き、仕事をするということがあたりまえのようになる。
昼間はコーヒー等を飲みながら、という人であっても、夕方仕事がひと段落したらビールの1杯でも飲みたい、という気分になる人は多いのでは?

そのような人の気持ちに応えたのが、アサヒスーパードライ「生ジョッキ缶」もその一つだろう。
「缶ビールなのに生ジョッキのような泡が楽しめる」という商品等は、今回の「コロナ禍」があったからこそ誕生した商品だと考えている。
事実、余りのヒットで、生産が追い付かず限定販売状態が続いている。
アサヒビール:アサヒスーパードライ 生ジョッキ缶

「家飲み」需要が増えた結果、「ストロング系」と呼ばれるような「1本で酔える」と思ったのだが、結局1本で酔えるというよりも、2本、3本と飲んでしまい、「潜在的アルコール依存症」という懸念が生まれ、それに対応した商品が「ライト系アルコール飲料」ということになる。
アルコール分が少ないので「罪悪感なく、2本3本と飲める」からだ。
この「罪悪感」の中には、「アルコール依存症」というリスクの他に、「家族の目(というか、家族に対する言い訳か?)」等も含まれているだろう。
「緊急事態宣言」解除後も「ストロング系」よりも、生活者の支持を得るのでは?という気がしている。



地方は、東京に市場を求めず世界を目指すべきでは?

2021-09-23 19:59:33 | ビジネス

雑誌の記事チェックをしていたら、「なるほど!」という記事があった。
PRESIDENT on-line:「東京にいると上場をめざしてしまう」希代のヒットメーカーが福岡移住を決めたワケ

昨年の「新型コロナ」の感染拡大が始まった頃から、感じていることがある。
それは「東京」についてだ。
明治以降、東京は日本の政治経済の中心地として、発展をしてきた。
特に、戦後の日本は高度経済成長を後押しするようなカタチで、地方出身者を集めることで「一極集中化」を創り出していった。

そのコトが悪いとは言わない。
世界の大都市と呼ばれる都市の多くは、東京と似た部分があるからだ。
英国のロンドンやフランスのパリ等は、日本の東京と同じように「経済と政治の中心」だ。
元々欧州は「都市国家」が集まり、一つの国をつくってきたという歴史的背景があるので、国としての中心はロンドンやパリでも、都市ごとの文化が残っている。
米国の様に、経済の中心はニューヨーク、行政の中心はワシントンDC、というように「経済と政治の中心地」が違う国もあることは事実だ。
「コロナ禍」におけるロンドンやパリの状況と今の東京の状況は分からないのだが、ただ今の東京を見ていると「本当の都市の魅力とは何だろう?」という、気がしてくるのだ。

「コロナ禍」によって、人々の生活スタイルは大きく変り始めている。
その一つが「リモートワーク」と呼ばれる、会社以外のが場所で仕事をする、という点だ。
「リモートワーク」が注目される前に、話題となったのが「ノマドワーカー」と呼ばれる、「職場」という場所に縛られることなく、あちらこちらへ出かけ仕事をする人達のことだった。
この「ノマドワーカー」のような仕事のやり方は、ごく一部の限られた職種の人たちだけの仕事のスタイルだと思われていたのだが、「コロナ禍」によって、「会社に出社して仕事をしなくてはいけないのか?」という考えも理解が得られるようになった。
「理解が得られる」というよりも、「緊急事態宣言」により、出社そのものがしにくいという状況が生まれた、と言ったほうが良いのかもしれない。
そして今でも「リモートワーク」が、推奨されている状況が続いている。

このような状況になると「東京本社」でなくても良いのでは?という企業も現れてくる。
「パソナ」や「アミューズ」は、東京から地方へと本社機能を移転させた。
それが可能となったのは「リモートワーク」ができる、ということが分かったからだろう。
そのような社会状況の変化は、「ビジネス都市」としての「東京」とは何か?ということにもなってくる。
少なくとも、ネット社会になり「情報の集積地」ではなくなりつつある。

「情報の集積地ではない」ということは、地方であってもその情報を集め・発信することができる、ということでもある。
ネットの最大の強みは「世界と繋がりやすい」という点だからだ。
戦後、地方の多くは「プチ東京化」を目指していたような傾向があった。
その結果、地方文化等が廃れ、人が東京に集中し地方経済も衰退し、地方財政が厳しくなった。
まず地方財政の健全化を図るためには、東京を目指すのではなく「世界を目指す」という視点で、イノベーションを起す必要があるのでは?
「イノベーション」そのものは、言葉のイメージにある「大変革」である必要はないし、「イノベーションは些細なことから始まる」とドラッカーは著書に書いている。

ゴールの設定を、東京ではなく世界(のどこか)に置くことで、これまで感じてきたことや視点が変わるはずだ。
それが「東京一極集中」からの脱却を促すのではないだろうか?





中国恒大集団とリーマンショック

2021-09-21 22:06:51 | ビジネス

「世界同時株安」が起きている、と日経新聞をはじめ新聞各社が報じている。
日経新聞:世界同時株安、見えぬ中国恒大処理 リスク連鎖に警戒

「中国恒大集団」という企業が、不動産事業で業績を伸ばし、その後多角経営に転じた結果膨大な負債を抱え、今のような状況に陥っている、というのが現状のようだ。
ご存じのように、中国企業の多くは「国営」ということになっている為、中国政府がどのような後処理をするのかという点に注目が集まっている、というのが今の状況のようだ。

「新型コロナ」の世界的感染拡大により、世界経済が大きく停滞してしまった。
その結果、富裕層の間で「金余り」という状態になり、それが積極投資という動きになった。
今や米国を追い抜く勢いで経済発展(と軍備強化)を進めてきた、中国は恰好の市場となったということになる。
確かに中国そのものは人口も多く、労働コストも安かったため日本をはじめとする海外企業が積極的に進出・投資をしてきた。
それらの経済活動を背景に、中国は経済発展を遂げてきたと言っても過言ではないと思う。

ところが、一旦どこかでほころび始めると、元々共産主義を基にした経済基盤の中国は、一気に崩壊の危険性があったはずだ。
それが表面化したのが、今回の恒大集団だったのでは?という気がしている。

「不動産関連の経済破綻」というと、「リーマンショック」を思い浮かべる方も多いと思うのだが、今回の恒大集団と「リーマンショック」とでは、その要因が大きく違う。
「リーマンショック」は、元々住宅等の購入資金が無い人に「住宅を買いませんか?」と持ち掛け、ローンを組ませたことに端を発している。
元々購入資金が無い=低所得層に、無理やり高額な住宅ローンを組ませていたわけだから、いつかどこかで破綻をすることは明白だった。
それが分からないようにしていたのが、アメリカの住宅バブル(=リーマンショックの引き金)となった、複雑な「金融工学」を使った「住宅ローンの債権を分散、再投資する」というものだった。

それに対して今回の恒大集団の場合は、元々不動産事業が行き詰っていたところに多角経営に失敗が要因になっているようだ。
どちらかというと、日本の「バブル経済崩壊」の方に近いのでは?という、気がしている。
日本の場合、都市銀行や証券会社が次々と倒産、生き残りをかけ統合を進めた。
もちろん日銀の介入等により、日本経済に与えた影響は多大なものではあったが、トヨタ自動車をはじめとする「モノづくり日本」が何とか支えたことも大きかったように感じている。
とはいうものの、バブル経済崩壊から30年余りたっても、「日本経済復活」というには、程遠い状況にあると、実感されている方のほうが多いのでは?と、想像している。

そう考えると、中国政府の恒大集団に対する支援策いかんによっては、これまで中国に対して積極的に投資をしてきた企業や個人は大ダメージを受けるかもしれない。
その意味では「株価暴落」が続く可能性は高いが、それは中国に対する投資であって、新たな投資先としてどのような国が対象になるのか?というところを注意深く見る必要があるのでは?と、感じている。



「シニア×推し活」という市場

2021-09-20 20:08:50 | ビジネス

現代ビジネスのWebサイトに、「こういう市場もあるのか?」と思う記事があった。
現代ビジネス:「BTSは孫」と思って応援…フリマアプリからわかる「シニアの推し活」の実態

ご存じの通り「BTS」というのは、韓国のアイドルグループ(と言ってよいのだろうか?)で以前日本で活動をしていた時には「防弾少年団」と呼ばれていた。
現在は、米国に活動拠点を移し今年2月のグラミー賞で、アジア人としては初ノミネートされた。
そして2,3週間前だったと思うのだが、中国政府がBTSをはじめとするK-Popのファンアカウントを凍結した、と話題になった。
朝日新聞:BTSファンアカウント停止「推し活」で1時間に3千万円超集める

確かにグッズ購入で1時間で3千万円超えというのは、中国では問題になる金額なのかもしれない。
しかも、購入の中心が10代のファンであれば、「推し活資金」という点で問題視したのかもしれないが、どうやら「ファンの間で競い合うような推し活」がされている、ということが問題だったようだ。
中国側としては、BTSに対して元々良い感情を持っておらず、中国に落ちるはずのお金が韓国に流れる、ということも癇に障ったのだろう。
他にも、グッズの種類が多く文房具類のようなものからぬいぐるみ?日本ではおなじみのTシャツ等の衣料品、もちろんCD等、とにかく種類が多いらしい。
「らしい」というのは、私の知人のお嬢さんがBTSのファンで、知人に「推し活」としてグッズが欲しい!とねだったらしい。
その時、余りの種類の多さに驚いたという。
知人曰く、そのようなグッズを公式サイトで購入するのではなく、メルカリ等のC2Cサイトを利用して購入することが多いという話だった。
その知人の話を知っていた為、シニアの「推し活」にメルカリが登場するのだ、ということと結びついたのだ。

知人のお嬢さんはまだ中学生位なので、お小遣いも限られている。
そこに自由にお金が使えるシニア層が入ってくると、中学生では購入することができなくなる。
だからこそ、母親である知人にねだってきたのだ。

何より「何故シニアの女性が、BTSにハマるのか?」と考えた時、確かに「孫のような気持ちで応援」というところもあるだろうが、それ以前に「冬ソナ」等の韓流にハマった世代である、ということも関係しているのでは?と、考えている。
「冬ソナ」にハマった女性たちは、ハングル語を習い、韓国へ年に何度も足を運び「(ドラマの)聖地巡礼」を楽しんだ世代でもある。
経済的ゆとりはもちろん、K-Popにハマる要素があったのだ。

そこに、メルカリ等のC2Cサイトの登場により、チョッとした時間にグッズを気軽に購入することができる、ということになる。
メルカリ等に出品する人達がどのような人たちか?ではなく、出品された物がレア物であればあるほど、値は吊り上がるわけだが、経済的ゆとりがあるシニア層であれば、近くに居ない孫よりもネット上で会える「推し」の方が優先されるだろうし、今の家族関係において孫が可愛くてもお嫁さんに気を遣う位なら、自分の楽しみにお金を使いたい、と考えるのは当然なのかもしれない。

このようなシニア層の消費行動の中に、潜在的にあった「推し活」が明らかになったことで、「シニア×推し活」という市場に注目する必要があるのではないだろうか?
何故なら、今までメルカリ等のC2C市場と言えば、比較的若い層が中心だと思われていたと思われていたはずだが、「推し活」という社会行動により、その市場が広がりつつあるということと同時に、「推し活」の為にTwitter等を活用し、情報収集にいそしみ、「推し仲間」を作っているということを、IT企業も含め理解する必要があるのではないだろうか?



高齢者=隠居という時代ではないかもしれない‐「シニア・イノベーター」という考え‐

2021-09-19 20:46:30 | ビジネス

明日は「敬老の日」だ。
そして「敬老の日」に合わせ、新聞各社は「人口の○○%が高齢者」という、見出しの記事が掲載される日でもある。
日本の人口統計でも、いわゆる「高齢者」と呼ばれる層は増え続け、今年は29.1%が65歳という人口構成になっているようだ。
日経新聞:働く高齢者4人に1人、65歳以上最多3640万人、人口の29.1%

先週だったと思うのだが、FM番組で「60歳以上の人を対象に、敬老の日についての調査」という話があった。
その中で興味深かったのは、60歳を超えても「自分は敬老の日を祝ってもらいたい」という人が、とても少なかったことだ。
そして、「敬老の日をお祝いする年齢」という問いに対して、該当する多くの人達が70歳以上と回答していたのだった。
理由としては、「自分の親がまだ生きている」という回答が目立った、という。
確かに私と同世代でも、まだ親世代が健在という友人・知人は多い。
そのようなこともあり、自分が高齢者の仲間入り近い、という認識はほとんど持てずにいる。
還暦を迎えられた天皇陛下も、お誕生日会見で「もう還暦ではなく、まだ還暦という思いです」と答えられている。

もう一つ理由を上げるなら、日経の記事にあるように「仕事をしている人」が増えている、という点があるのでは?と、考えている。
その背景には、「年金だけでは十分な生活が送れない」という、経済的理由もあるはずだが、それ以外に考えられるのは「働きたい・現役でいたい」という意識があるのでは?と、考えている。

勿論、「定年退職後、悠々自適に生活をしたい」という方も少なくないと思うのだが、仕事をし続け、それなりのキャリアを積んだ人にとって「定年退職=隠居」という気持ちになれないのでは、ないだろうか?
「自分の経験を活かしたい(=社会に還元したい)」という意識を持つ方もいるだろう。
問題なのは、そのような意思のある高齢者とは言われたくない人たちが、数多くいるということだ。
そのようなことを考えていたら、「シニアイノベーター」という、言葉を知った。
VOGUE Japan:世界を変えたシニアイノベーター

例えば高齢者社会が進む地方において、シニア世代にも積極的に働いてもらうことで「生きがい」を提供することができるだろう。
とはいうものの、これまでの「シニア人材センター」のような、人材活用だけでは今のシニア世代は満足できないはずだ。
とすれば、「シニアイノベーター」のような、経験を活かしながら尚且つ社会に良い影響を与えられるようなモノを見つけ、事業化あるいはNPOのような形態で社会を動かすような仕組みを考えることも、一つの「人財活用」であり「地域の活性化」になるのではないだろうか?

おそらくそのような、アクティブな高齢者は潜在的に多いのでは?という気がしている。


「経済格差」が生む新たな問題?-自粛生活がしにくい人達-

2021-09-18 19:56:13 | マーケティング

朝日新聞を見ていたら、興味深い記事があった。
朝日新聞:外出自粛せぬ人にうつ、精神障害傾向「ムチだけではメンタル悪化」

「コロナ禍」による、「自粛生活」が始まって1年数カ月。
この間に、政府の「Go Toキャンペーン」等があったこともあり、一旦解けた緊張感を元に戻すということそのものの難しさを実感した方も多かったはずだ。
結果として、それまで「感染者数が少なかった地域」でも、感染者数が急激に増える等「人の移動」によって、感染症は拡大するのだ、という社会実験の検証のような状況になってしまった。

このような「行動制限」から解放されたことで、「自粛生活」に戻ることなく行動する人達も現れてきた。
そのコト自体は、ある程度予測されていたコトだと思う。
理由は上述した通り、解けた緊張感を元に戻すこと自体、相当意識的な行動を強いられるからだ。

そのような中で問題になった一つが「自粛疲れによる『うつ状態、精神障害』」だろう。
調査の結果を見れば、納得する部分も多い。
例えば、「自粛生活を続けている人」が多い層が、60歳以上であり、年金生活者である、という点だ。
特に、年金支給額という問題はあるにせよ、ある程度「経済的生活基盤ができている」と、考えることができる。
その余裕があるからこそ、「自粛生活」でも持ちこたえることができるのだ。

一方、「自粛生活」の中で、自粛することが難しかった人達の多くは「非正規雇用者」が多かったという。
元々「経済的生活基盤」が不安定であるところに、「コロナ禍」により、よりいっそう経済的不安が強くなった、ということは想像に難くない。
そのように考えれば、元々「うつ状態、精神的不安定な状態」であったところに、「コロナ禍」が拍車をかけた、ということではないだろうか?

「経済的生活基盤」が不安定だからこそ、孤独感や社会的孤立感を感じやすくなり、そのような条件を持つ人同士で集まることで「不安を解消したい」という気持ちになったのでは?という、気がするのだ。
もちろん「自粛することの重要性」は認識しているはずだ。
しかし「自粛しても先が見えない不安」というモノが大きくなるだけではなく、ニュースやSNS等を通じて「社会的地位のある人達が、自粛をせず飲み歩いている」という話題を知ると、「何故、自分だけが我慢しなくてはならないのか?」という、気持ちに陥ってしまうのは当然かもしれない。

以前拙ブログでも書いているのだが、今回の「コロナ禍」によって、人は「不公平・不利益」を感じた時、他者に対して攻撃的になったり自暴自棄になりやすくなる。
そこに以前から不安定な雇用=経済的不安を抱えていれば、その気持ちはより一層強くなるはずだ。

「経済格差」による「社会的孤立感」が、解消されなければ「自粛生活がしにくい人たち」は減らないだろうし、そのような人たちを批難することは、益々「社会的孤立感」を高めるだけなのでは?

自民党総裁選が、社会の話題の中心となっているが、このような「社会的孤立感」を持っている人たちに対して、どのような政策を打ち出すことができるのだろうか?