M馬日記(元、日曜レーサー)

塩噴きじいさんの独り言
※2011年11月をもって一時停止
 (再開未定)

2024/3/9・土:TOM

2024年03月09日 | Weblog
4時40分。
カーテンをあけてもまだ暗い。
手許を探ってスイッチをいれるとよっこらしょとダイニングが灯る。
ミルに豆を20g。投入する。牽きは昨日と同じ。しっかりと落としたい。

ハンドルを取り付けミルをゴリゴリと廻す。
手に感じる抵抗が心地よい。
何も考えないこの作業中。空白の瞬間が好きだ。
ここで何か考えようとすることは野暮だし、それはキャンプに行って焚火の前で
人生を考えることと同じように何も思い浮かばないのと同じだと思う。

ペーパーフィルタに粉を落として上面を整える。
沸騰したお湯を92℃まで冷ます。
ドリップは化学だ。
決められた量の粉を決められた温度のお湯で決められた速さで決められた量を
ゆっくりと中央から外側に円を描くように落とし込んでいく。

毎週末に赴く焙煎専門店で購入した『ホワイトデイ ブレンド』。
東ティモールの豆が消えていた。エチオピアの〇〇農園、△△農園。。。
専門店は、農園のそのまたその一角のエリア、という指定で調達して遥か数千キロ
離れた横浜の駅沿線のお店で客の好みに応じて豆を売る。
店頭ポップに書かれた「フルーティ」「チョコレートのような」という味覚を想像
する言葉をイメージして飲んでみてもマッチングすることは難しい。
なぜなら、彼のチョコレートの味と私のチョコレートの味は違うから。いままで
嗜んできたそれぞれの人生の味だからだ。 だがとても曖昧だが基準値にはなる。
そしてその基準は往々にして合格点だ。

お湯を落としているときに立ち上ってくる匂いで今日の調子がわかる。
思わず吸い込みたくなるとき。胃にきつくあたるようなとき。
気持ちの問題だが、同じコーヒーでもインスタントでは到底感じることができない。

今日は気分がいい。

ダイニングの電気を消して真っ暗な廊下をすすみ書斎という名の物置部屋の電気を
つけて机にカップを置く。パスワードを入力してPCを起動する。Ipadもあるが
習性だ。このご時世、たとえ自宅でもセキュリティFreeにはできない。設定に定期
更新。便利なようで不便になった。実害はないが「もしかしたら」に備えるのは
日本人だからなのか、自分だからなのか。幼いころ運転している親父がガスの元栓
閉めたか?鍵をかけたか? と何度確認しに戻ったか。そのたびに車中に流れる
空気を私は今も忘れない。

一通りの定例サーフィンを終了してアマプラを見る。
今日は久しぶりに外乗りに行こうと思っていたが何かいいおかずがあればZwiftに
切り替えてもいいと思う。いきなりトップに「トップガン マーベリック」。
あの話題作がようやく本日からプライム会員配信になったようだ。
会社の同年代が焼酎を飲みがら「5回見た。見るたびに泣いた」と語っていたっけ。

2時間12分。
100㎞を5時間&おしゃれなカフェでコーヒー。
心地よいはずの風と景色。
それと等価交換可能な選択か。

132分。
映画館ではない自宅でそれだけのために拘束されることは今風に言えばタイパが
悪すぎるがだからと言って2倍速で見るような意味不明なことは苦痛だ。

コーヒーを飲みながら思案する。

帰宅した時間。
洗濯の手間。
パンクしたら、、、、車とのアクシデントがあったら、、、、。
新しい出会いがあるかも、という邪な思い。

なんのために。
 ・
 ・
 ・
結局、自転車もコーヒーと同じだ。

*****

んで、


これをおかずに2時間のL2です。

えっ?
感想???

『トムの、トムによる、トムのための』
『おいらCoolだろ?!』


という圧で押しつぶされそうな映画(笑)でした。

あ、でもこれもね。
昨日の『Blue Giant」
と同じで、「今を生きる人」へのエールです。

コメント
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