A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

キノコホテル@新宿LOFT 2013.11.24(sun)

2013年11月26日 00時47分33秒 | ガールズ・アーティストの華麗な世界


<サロン・ド・キノコ~秋の人間狩りリターンズ・歌舞伎町編>



最恐のガールズバンド<キノコホテル>が贈る秋の単独公演ツアー「秋の人間狩りリターンズ」が11月3~30日全国5カ所で開催中。マリアンヌ支配人に「何でリターンズか知ってるぅ?前回は何年だったか分かる人!」と訊かれて、筆者を含め前回観たにも拘らず手を挙げる者がいなかったのは、古参のファンの優越感を公衆の面前でアピるより、「誰もいないの?当時の胞子は全滅ね。キノコホテルのファンって入れ替わりが激しいのよね」という支配人の遣る瀬無い嘲りの言葉を聴く方が興奮するM男揃いだからか。昨日考察したアイドル現場に於ける支配/被支配の関係が、キノコの実演会では些か屈折した形に遺伝子交配されている。



マリアンヌ東雲(歌と電気オルガン・12月20日生・B型)は支配人だから、当然の如くドSに違いないし、「バカヤロー!」「物販買えよ!」といった口調にも明らかだ。何を支配するかといえば、一義的にはホテルである。この場合はキノコホテルというバンドであり、サディズムの直接の対象は従業員であるイザベル=ケメ鴨川(電気ギター・9月13日生・B型)、ファビエンヌ猪苗代(ドラムス・12月6日生・AB型)、ジュリエッタ霧島(電気ベース・5月17日生・A型)の三人に他ならない。創業時の従業員は秘書・広報・経理とそれらしい肩書があったが、現在その設定は有耶無耶になっている。従業員苛めはPVやステージで顕著だが、最近は従業員からディスられるケースも間々ある。特にジュリ島("ジュリエッタ"はJではなくGで始まる)加入によりテクニカル面が飛躍的に向上して以来、支配人と従業員の関係が微妙になったように思われる。最近のデフォルトは、胞子のファービー・コールに臍を曲げて楽屋へ引っ込む支配人と満更でもなさそうに余裕の笑みを浮かべる三人の図である。



ホテル支配が危うくなった「あなたの心の支配人」マリアンヌの支配欲は、当然胞子たる観客へ向けられるのが自然であろう。しかし、いみじくも先に自らMCした通り、ファンは新旧入れ替わりつつある。かつての支配人の罵倒や嘲りに恍惚の表情を浮かべ、パンツを見ようと目の前に平伏した献身的なM男はもはや少数派。会場を埋めるオーディエンスの大半は、他のJ-POPアーティストやロケンローバンドとの二股三股であり、キノコホテルがいなくても生きていける強い生命力を持つ生き物なのである。キノコの分身としての「胞子」という言葉すら既に死語なのかもしれない。

 

支配力に頼るだけではそんな浮気性のファンを繋ぎとめることは出来ない。そこでマリアンヌは自らのプライドを捨て、エンターテイナー(芸人)としての一面を打ち出した。すなわち、赤いサイリウムでのヲタ芸およびアーバンギャルド浜崎容子やバニラビーンズに倣ったポージングである。そもそもミリタリールックに身を包んだハート・エレキなスタイル自体が芸人魂の現れなので、マリアンヌにお笑いの素質があることは確か。最近顕著なエロかわヌーディ写真にもサービス精神が漲っている。このままエロック界の道化の道を突き進むのかどうかは定かではないが、献身的な姿に少女の心の闇を感じてしまう筆者にとっては、支配人もまたひとりのアイドルに違いないのである。



演目:
1.テーマ
2.球体関節
3.業火
4.ノイジーベイビー
5.新曲
6.悪魔巣取金愚
7.すべて売り物
8.愛と教育
9.新曲
10.新曲(サイリウムダンス)
11.新曲(バラバラ)
12.セクサロイドM
13.悪魔なファズ
14.キノコノトリコ
15.新曲~従業員紹介
16.キノコホテル唱歌

Encore
17.静かな森で
18.メドレー (キノコホテル唱歌�~人魚の恋~危険なうわさ~還らざる海~もえつきたいの~あたしのスナイパー~非情なる夜明け)

19.エレキでスイム
20.真っ赤なゼリー

赤い 毒々しい 茸のように…
互いに 毒を 盛り合おう
痺れて 動けないように

貴方の 駆使する指先が…
好士(クシ)を 振り切って…
我を忘れる 、 攻めのヒトとする

サイリウムヲタ芸はモーサムの武井に教わった方がいいね。

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