A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

イタリアの美しき狂気、オパス・アヴァントラ

2007年08月31日 22時08分45秒 | 素晴らしき変態音楽
最近イタリアン・ロックの紙ジャケ再発で好調のストレンジ・レコードから、またイタリアの至宝がCD化された。1974年デビューのオパス・アヴァントラというユニットで、5作のアルバムが紙ジャケになった。
あれは20年以上前、ユーロロック(ヨーロッパのロック)に耽溺していた私の”憧れのレコード”が、このオパス・アヴァントラのデビュー作だった。専門誌ではイタリアン・ロックの名盤として必ず取り上げられるアルバムだが、現物を目にすることは無かった。印象派風の画風でクッションに頭を埋める美少女のジャケットも秀逸だった。
こうして発売から30年以上もたってCDとして手に入ったことが信じられない、この1st(邦題は「内省」)の内容はクラシカルな室内楽編成による歌曲集で、時々狂気を孕んだ前衛的な展開を見せる。「アヴァントラ」とは「アヴァンギャルド(前衛)」と「トラディショナル(伝統)」を融合させた名前だそうだ。音楽性は違うが、イギリスのスラップ・ハッピーと似たような存在といえるだろう。
甘く危険な誘惑。それこそこの魔性のアルバムに相応しいキャッチ・コピーではなかろうか。
2ndアルバム以降も方向性は変化していないのだが、1stの放つ魔術的な雰囲気は独特である。
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Devilock2@恵比寿リキッドルーム

2007年08月29日 21時46分48秒 | ロッケンロール万歳!
ストリートファッション・ブランドDevilockが主催するロック・イベントに行ってきた。出演はThe Birthday, Mo'some Tonebender、ストレイテナーの三組。チケットはSold Out。
一番手のThe Birthdayの途中から行ったのだが、9月リリースのニューアルバムの曲を交えて、相変わらず男っぽい演奏を聴かせてくれた。だけど少し曲調が単調な気がした。
2番手はMo'some。Vo,Gの百々氏の髪が伸びていてカッコよかった。10月リリースのニューアルバムからの曲が中心で、こちらも男気溢れるストイックな演奏だった。
さっきから何か会場の雰囲気が違うなあ、と感じていた。The BirthdayもMo'someも盛り上がっているのだが、どこか控えめ。それに女性客の姿が多い。その原因はストレイテナーだった。
彼らを聴くのも観るのも初めてだったのだが、とてもいいバンドだった。前者2組が男臭い、色で言えば黒のステージを展開したのに比べ、ストレイテナーはカラフルで、陽性のパワーを発散していた。照明もストロボを多用し、派手で明るい。曲もポジティヴでメロディーのはっきりしたものが多かった。会場は一丸となって盛り上がる。ストレイテナーのファンって多いのね。彼らは11月に新作をリリースする。前向きの姿勢がとても気に入った。ベースのテクニックも凄かったし、ギターがSGというのも最高。また素敵なバンドに出会う事が出来た。
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男鹿和雄展@東京現代美術館

2007年08月26日 21時11分04秒 | 映画やDVDのこと
古くは懐かしの「侍ジャイアンツ」「はじめ人間ギャートルズ」「あしたのジョー2」などテレビアニメの美術監督を務め、現在はジブリ映画の絵職人として「となりのトトロ」「魔女の宅急便」「もののけ姫」「ハウルの動く城」などのヒット作の美術監督や背景画を手がける画家、男鹿和雄氏の作品展を観に東京現代美術館へ行ってきました。
日曜日なので親子連れで一杯、待ち時間は110分!
緻密に描かれた風景画がたくさん展示してあり、ゆっくり観てたら閉館時間になってしまいました。
それにしても普段は当たり前に観ているアニメの背景画に焦点を当てた展覧会が開かれるのは初めてではないでしょうか。今回はジブリ絡みということで実現したのですが、今後はアニメや漫画の背景画にも注目してみようと思います。
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アヴァンギャルドな気分

2007年08月24日 22時52分55秒 | 素晴らしき変態音楽
昨日(8/23)の夕刊を見て驚いた。ジャズドラマー、富樫雅彦さんが亡くなった。この数年体調が悪いという噂は聞いていたが、ついに帰らぬ人となってしまった。享年67歳、心不全だったという。富樫さんというと60年代終わりに発表した日本フリージャズ界の金字塔「WE NOW CREATE」を最初に聴いた時の衝撃が忘れられない。あの時代に日本でこんなにも前衛的なサウンドが奏でられていたのか、と感激した。これからも天国で思う存分セッションをして下さい。

さて、今日は会社で暑気払いがあり夕方からビールで乾杯した。そのままi-Podでアレアを聴きながら帰途についたのだが、なんだか"アヴァンギャルドな気分"になってきた。これは年に何回か起こるのだが、気分が高揚して"自分の行きたいレコード屋へ行って、欲しいものを買っちゃおう、財布を空にしてやろう"と思うのだ。
さっそく明大前のモダーンミュージックへ行って、高柳昌行さん(富樫さんと同期のフリージャズの先人。故人)の「アクシス もうひとつの自転するもの」Vol.1とVol.2の紙ジャケCDと、G-Modern(モダーンミュージック/PSFが出版している雑誌)の最新号を買い込む。
次に吉祥寺のDisk Unionでクロマニヨンズのニューアルバムと、フリクションの前身の3/3というバンドの再発CDの予約をした。
帰りの自転車もBGMはアレアで、帰ってから風呂に入って、テレビで「女帝」(かなり面白い)を観た。
富樫さん、追悼もせずに勝手な事をして申し訳ありません。
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爆音日和@六本木 Super Deluxe

2007年08月22日 23時05分20秒 | 灰野敬二さんのこと
一昨日の21日(火)、六本木Super Deluxeでの「爆音日和」というイベントに行ってきた。出演はサンヘドリン、おにんこ!、CARRE+Organization(永田一直)の3組。
一番目はCARRE+Organization。永田氏の操るCDJ、シンセ、ドラムマシーンを中心に、ギター、ミキサーのトリオ。四つ打ちのビートの上に様々なノイズを乗せるのだが、ビートが単調で余り面白くなかった。
おにんこ!は名前は知っていたが、観るのは初めて。埼玉出身の女性トリオで、ポップでもあり変態的でもある不思議なサウンド。比較するとすれば突然段ボールになるんだろうな。(そういえば昔サボテンというもろ突段な女性バンドがいたが、失礼ながら彼女たちの方が可愛かった。2・3年前復活したそうだが。。。)おにんこ!はサウンド的には結構いけていたけど、少なくとも「爆音」ではなかった。
目当てのサンヘドリンは当然トリで登場。左からナスノ、吉田、灰野というオーソドックスな配置。灰野さんはギターアンプを2台使用。ギターはSG。予想外にメロディアスなギターで始まり、前半は横ノリのビートで進行する。次第に熱を帯びてきて、灰野さんが髪振り乱して爆音を発する。Super Deluxeのステージ(といってもフロアだが)は広いので灰野さんは好きに動き回れる。ヴォーカルを取る時、ギターを弾かないことが多かったので歌詞が良く聞き取れる。終盤はギターを置き、ギターアンプにマイクをつないで、唸り声をループさせるスタイルに。バックでナスノさんと吉田さんが複雑なビートを叩き出す上に「グオォォォ」という灰野さんのヴォイスが乗るのだから強烈。一時間弱の激烈パフォーマンスだった。
それにしても最近サンヘドリンは対バンばかりでワンマンをやっていない。そろそろワンマンでたっぷり聴かせてもらいたいものだ。
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灰野敬二マンスリーライヴVol.5@渋谷Mixrooffice

2007年08月20日 22時35分41秒 | 灰野敬二さんのこと
恒例の灰野さんのマンスリーライヴ、今回はDJスタイルのパフォーマンスでした。DJといっても灰野さんがやるので、普通のDJプレイになるわけがありません。CDプレイヤー3台に加え、ドラムマシーン、エアシンセ、ガットギター、タブラッカを使用。アラビアの声明のようなヴォーカルに合わせてタブラッカを叩いたり、ジャズトリオのCDにあわせてガットギターを弾いたり、クラシックにドラムマシーンやエアシンセをミックスしたり、完全にCDを楽器として使い、かなり生のパフォーマンスに近い感じでした。CDの選曲も民俗音楽、クラシック、現代音楽、ジャズ、フリーインプロヴィゼーション、チンドン、ロックンロールなど本当の意味での”オールジャンル”。それらを同時にかけるので、生まれる世界はまさに混沌とした灰野ワールド。ただ、音にヴァラエティがあるので、色としては黒ではなくカラフルな虹のような感じ。3時間たっぷりプレイしました。
残念だったのはDJブースでやるので顔しか見えなく、視覚的に少々飽きたこと。映像を流したり、お香を焚いたりすればもっと面白いかもしれません。
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ACID EATER「Vilurent Fuzz Punk A.C.I.D.」

2007年08月18日 16時36分19秒 | 素晴らしき変態音楽
マゾンナこと山崎マゾ率いる4人組アシッド・イーターのフルアルバムが6月に発売になったことをGo-DevilsのHPで知った。以前彼らが「Demonic Freak Scene」というオムニバスに参加し、新宿Red Clothでライヴを観た事は以前このブログに書いた。
それにしてもこのバンド名=LSDを食ったもの、アルバムタイトル=猛毒のファズパンクLSDというだけあって、頭から終わりまで全12曲、歪みまくりのサイケサウンドは物凄い。
山崎マゾ(vo.sound effect)、フサオ(fuzz guitar/元エンジェリンへウ゛ィシロップ)、宮地健作(organ+bass ketboard)、秋葉(drums)からなるACID EATERは、以前マゾがフサオとのデュオでやっていたChristine 23 Onnaというバンドが前身。とにかくシンナー臭プンプンのアシッドパンクで一貫している。Lulu's Marble以来久々に頭がクラクラする激音集。時々マゾの発する電子音にトリップする。頭にダメージを与えるサウンド。程々にしないと精神状態がおかしくなる。カッコいいけど危険な音楽だ。チープなサイケもののリイシューを思わせるジャケットもよい。
この暑苦しい音でホットな夏を吹き飛ばそう!

ACID EATER HP
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ザ・クロマニヨンズ「ギリギリガガン」

2007年08月16日 23時38分59秒 | 素晴らしき変態音楽
映画「ワルボロ」の主題歌として書かれた「ギリギリガガンガン」が早くもリリースされたザ・クロマニヨンズ。彼ららしいシンプルなR&Rに惚れ直します。カップリングはレゲエナンバーの「マナティ」、そしてタイトルからは想像出来ないハードコアパンクな「笹塚夜定食」。「笹塚~」は「クロマニヨンストンプ」「歩くチブ」とともにライヴの必殺ナンバーになる事間違い無し!
そして今回も初回特典の「ザ・クロマニヨンズTV」のDVDが笑わせてくれます。
9月から始まるCAVE PARTY 07-08ツアー、今回はチケット取れるかな。。。
全然関係ないけど今日は外苑前の花火大会でずいぶん人が出ていました。花火も良かったけど、浴衣姿の若い女の子がたくさんいて嬉しかった。
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UK発ポップでキュートなLucky Soul

2007年08月11日 18時38分59秒 | ガールズ・アーティストの華麗な世界
先日インターFMを聴いていたら、とても60'sな香りのする女性ヴォーカルの曲が流れてきた。ホーンセクションのアレンジが昔のMOTOWNやALTANTICサウンドを彷彿させ、ヴォーカルはSandy ShawやDusty Springfieldなどを思わせるキュートさ。私の心がふわ~っと甘い香りで溢れた。
このバンドは2002年にイギリス、グリニッジで結成されたLucky Soulという。Jo Guestを思わせる金髪ボブのAli Howardという女の子がこの甘い声の持ち主で、バックを男性5人組が支える。彼らのOfficial Homepageではアルバム全曲がフル試聴できるのだが、どの曲もPhil Spectorライクなポップでキュートなメロディに溢れていて、久々に海外のアーティストに胸キュンしてしまった。
日本盤はソニーから今月末にリリースで、結構力を入れるみたいだから、来日ライヴなんかもやるだろう。
日本ではsixがライヴ活動休止中、The Milkeesは2ndのレコーディング中と、Japanese Girls Bandが観れなくて今ひとつ元気がなかったのだが、Lucky Soulの登場で復活。聞くところによるとイギリスでも60's系のバンドが注目されており、Summer Sonicで来日中のThe Pipettsなんかも同系統のバンド。
海外からもこんな素敵なバンドがたくさん登場してくれれば、とウキウキしている。
Lucky Soul HP
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灰野敬二x竹田賢一@下北沢Lady Jane

2007年08月06日 23時11分58秒 | 灰野敬二さんのこと
昨日の日曜日の夜、下北沢のジャズバー、Lady Janeに灰野さんと大正琴プレイヤーの竹田賢一さんのデュオを観に行きました。竹田さんは日本のアンダーグラウンドシーンでは灰野さんや工藤冬里さんや白石民生さんと並ぶ伝説的存在で、A-Musik(アームジーク)という政治色/民族色の強いバンドで80年前半活動し、LPも1枚リリースしています。1948年生まれですから灰野さんより4歳年上の59歳。灰野さんとは70年代後半にVibration Societyという即興ノイズバンドで一緒に活動していたそうです。先日の金子寿徳さんの追悼ライヴで久々に人前に現れ、山崎春美さん(この人も伝説ですね)と強烈なパフォーマンスで魅せてくれました。竹田さんの得意技はエレクトリック大正琴によるギギギ―ッという耳を突き刺すプレイでした。
昨日のライヴは本当に何十年ぶりかという歴史的共演でした。竹田さんの演奏は昔ほど過激なものではなく、リラックスした演奏。灰野さんもそれに合わせて細かいピッキングでテレキャスをプレイします。縦笛を吹いたり、例のビヨ~ンという楽器を使ったりもしました。前半はほとんど演奏のみでしたが、後半は哀秘謡もはさみ、灰野さんが「さすらい」と「赤いトリ」を、竹田さんが「新宿ブルース」と外国語の労働歌らしきものを歌うという面白い展開になりました。
ほっておいたらいつまでも演奏していそうな二人でしたが、今度はもっと過激な演奏を観たいと思いました。(写真は竹田さん)
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