A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

【JazzTokyo#249更新】春日井直樹/ミッシェル・アンリッツィ/ヒカシュー+ドッツ/CPユニット/ジョシュ・シントン/ラリー・オークス/フローリアン・ヴァルター

2018年12月30日 02時16分23秒 | 素晴らしき変態音楽


JazzTokyo No. 249が更新された。カバーストーリーはキャノンボール・アダレイ。他にジャズ史を著した2冊の本、R.I.P. ペリー・ロビンソン、My Pick2018。剛田武は以下の記事を寄稿した。

●Naoki Kasugai(春日井直樹)/‎ DADA1981

このディスク2018(国内編)#01 『Naoki Kasugai(春日井直樹)/‎ DADA1981』

地下音楽の澱みの中から蘇る創造性の宝石
地下音楽の澱みの奥底で人知れず熟成された創造物が、40年近い時を経て初めて世の中に芽を出した奇跡と言って間違いない。

Naoki Kasugai(春日井直樹) ‎– DADA1981 Commercial Video



●Fuji Yuki – Michel Henritzi – Harutaka Mochizuki / Shiroi Kao(白い顔)

このディスク2018(海外編)#01 『Fuji Yuki – Michel Henritzi – Harutaka Mochizuki / Shiroi Kao(白い顔)』

地下音楽のネオジャポニズム
装丁も含め和テイストが溢れる作風は、現代版ジャポニズムであり、現代日本地下音楽のエキスをヨーロッパ視点で捉えたものである。


●ヒカシュー × ・・・・・・・・・ 2マンライブ『ヒカ・』

このパフォーマンス2018(国内編)#02 ヒカシュー × ・・・・・・・・・ 2マンライブ『ヒカ・』

異形のロックバンドと異形の地下アイドルの異形のコラボレーション
「行き過ぎることを恐れない」という地下音楽のテーゼを今一番継承しているのは地下アイドルに違いない。

ヒカシュー × ・・・・・・・・・『ヒカ・ふしぎなセッション』20180525 at Otsuka Hearts+



●CPユニット @ メールス・フェスティバル2018

このパフォーマンス2018(海外編)#02 CPユニット @ メールス・フェスティバル2018

リアルともバーチャルとも異なる同時代的ライヴ・エクスペリアンス
濃いコーヒーで眠気と闘いながらパソコンの画面で眺めた異物感たっぷりのパフォーマンスは、間違いなく今この瞬間の生のライヴ体験だった。


●Josh Sinton’s Predicate Trio / making bones

CD/DVD Disks #1577 『Josh Sinton’s Predicate Trio / making bones』

知的好奇心を掻き立てる創造性トリオのデビュー作。
即興ジャズの熱気とも、クラシックの厳格さとも異なる、知的な遊び心に満ちた実験精神は、室内楽的ハードコアジャズとでも呼べばいいだろうか。


●Larry Ochs- Gerald Cleaver / Songs of the Wild Cave

CD/DVD Disks #1576 『Larry Ochs- Gerald Cleaver / Songs of the Wild Cave』

<即興>対<沈黙>のフィールド・レコーディング。
サックスとパーカッションで太古の洞窟で演奏する試みは、命をかけた馬鹿げた挑戦などではないが、このレコーディング作品のキーワードが<生命>にあることは確かである。


●フローリアン・ヴァルター/直江実樹/橋本孝之/川島誠@東北沢OTOOTO

Concerts/Live Shows #1050 フローリアン・ヴァルター/直江実樹/橋本孝之/川島誠@東北沢OTOOTO

様々な音楽要素を吸収するドイツ即興サックス奏者の2度目の来日公演
大阪を含めた全四回の公演は、何よりヴァルター本人がリラックス出来て、様々なアーティストと共演を楽しめて実りの多いものだった。


年忘れ
音楽忘れず
レコ買いに

CP Unit - at Record Shop - Red Hook, Brooklyn - November 7 2018
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【完全セトリ+MIX音源公開】12/22 盤魔殿 Disque Daemonium 圓盤を廻す會 vol.20 

2018年12月25日 08時53分59秒 | 素晴らしき変態音楽


盤魔殿 Disque Daemonium 圓盤を廻す會vol.20
Noël noir de la musique extrême
極端音楽ブラック・クリスマス

2018.12.22 sat 
渋谷DJ BAR EdgeEnd

TIME TABLE
18:00-18:30 Free Zone(自由参加)
18:30-19:00 DJ Vaby aka 大場弘規
19:00-19:30  DJ Necronomicon aka 剛田武
19:30-20:00 DJ Paimon aka Moppy
20:00-20:30  DJ Qliphoth aka 宇田川岳夫
20:30-21:00  DJ BEKATAROU aka 伊藤元
21:00-21:30  DJ Athmodeus aka 持田保
21:30-22:00 DJ Bothis aka 山田遼

【完全セットリスト】
●Free Zone(自由参加)


DJ Qliphoth
1. La Monte Young / Black Record
2. Alu / Der Schänder ist Unterwegs
3. Monopol / Sag Wer Ich bin
4. Tobias Berntrup / Something to believe in
5. Lustmord / Strange Attractor

DJ Vaby
1. Dinosaur Jr./Just Like Heaven
2. Cop Shoot Cop/Interference
3. Of Cabbages And Kings/Bünga Bünga Bünga
4. Band Of Susans/Throne Of Blood



●DJ Vaby aka 大場弘規


【USジャンク創世記及びその遺伝子を引き継ぐ者たち】
1. Butthole Surfers/Concubine
2. Big Black/The Model
3. Pussy Galore/Cunt Tease
4. Live Skull/5・D
5. Pain Teens/Inside Me
6. Das Damen/Noon Daylight
7. Pitchfork/Burn Pigs,Burn
8. Head Of David/Smears
9. Ut/Evangelist
10. Missing Foundation/Burn Trees
11. Swans/Laugh
12. Sonic Youth/Death Valley’69




●DJ Necronomicon aka 剛田武


【JAPANESE GIRLS GARAGE ROCK】
1. six / six-6つ数えろ-
2. The Go-Devils / Go Beat
3. The 5,6,7,8's / Come See Me
4. Lulu's Marble / Fire
5. Mama Guitar / I Want To
6. Lulu's / I Want To Be Loved
7. the shanghai bay-bees / シャンハイベイビーズのテーマ(仮)
8. chocomates / alright
9. THEE 50'S HIGH TEENS / 赤い星
10. めろん畑 a gogo / SICK IDOLS
11. Lulu's Marble / 恋するラララ
12.トーキョーキラー / テスト・ドライバー
13. NECRONOMIDOL / PSYCHOPOMP




●DJ Paimon aka Moppy


1. Pungo / ラクツ
2. A-Musik / El Puebro Unido Jamas Sera Vencido
3. Magical Power Mako / Jump
4. The Original INU / ガセネタ
5. 遠藤ミチロウ + 平沢進 / 飢餓飢餓帰郷


●DJ Qliphoth aka 宇田川岳夫


【80年代インダストリアルミュージックの裏街道】
1. Chœurs des moines de l’Abbaye cistercienne d’Orval (Immmortel Grègorien nº1) / Te Deum
2 . Criminal Party / Zeala
3. BeNe GeSSeRiT / The FriGHTeNING ZoNe
4. Hausfrau / Black is the colour
5. えろちか / はらたま
6. Clive Powell / Rock of Bawn
7 .Absent Music / The Monkey House
8. The Misz / le Joli Jardin
9. HelenaEspvall and Masaki Batoh / Sueno con Serpientses
10. Vetrophonia / untitled 1
11. DDAA / Rain of May on Silk paper
12. Bobby Beausoleil / Lusifer Rising part1
13. Pseude Code / The Radio’s On
14. Tobias Berntrup / Does’t matter
15. Alu / Sie kriegt alles was Sie will
16. Lustmord / Black Star


●DJ BEKATAROU aka 伊藤元


【比較的ポップな楽曲や電子音楽など】
1. officer! / The Pony Was Contented
2. Bruce Haack / The Word
3. Bruce Haack / Cherubic Hymn
4. YASUO SUGIBAYASHI / Untitled
5. SOIXANTE ETAGES / QuickStepping Troops
6. Ghédalia Tazartès / Il regalo della Befana
7. IANNIS XENAKIS / PSAPPHA
8. 不失者 / HAZAMA


●DJ Athmodeus aka 持田保


【盤魔殿流ファッショウェイブ】
1. キム・カーンズのベティ・ディビスの瞳と某国首相のアンダーコントロールスピーチのミニマル・ループ
2. INDOR LIFE / Voodoo (Soft Rocks Remix)
3. KUKNACKE / The Bass Emperor!
4. 某政治団体の街頭演説
5. DAF / Der Mussolini
6. 100% MANMADE FIBRE / Green For Go
7. 某ファシスト活動家の演説&アンダーコントロールのループ
8. OBSERVER / Radioactivity
9. RETTORE / 神風ロックンロール自殺


●DJ Bothis aka 山田遼


【ゴシックロックを重点的に】
1. アビシェイカー / 不可解塔士SAGA
2. Bauhaus / Dark Entries
3. Christian Death / Romeo´s Distress
4. Mala / Shadows
5. Nurse With Wound / Window Of Possible Organic Development
6. Necronomidol / Vulture
7. Secret life / Witches
8. She Past Away / Rituel
9. David Bowie / I can’t give everything away

【MIX音源】
盤魔殿 Disque Daemonium 圓盤を廻す會vol.20
DJ Vaby aka 大場弘規〜Necronomicon aka 剛田武〜DJ Paimon aka Moppy〜DJ Qliphoth aka 宇田川岳夫〜DJ BEKATAROU aka 伊藤元


ダウンロード期限:2019年1月1日(火)
*諸事情により後半の音源は非公開とします

盤魔殿
型に嵌らぬ
フリースタイル

【次回開催】
盤魔殿 Disque Daemonium 圓盤を廻す會vol.21
Cérémonie de musique extrême


2019年1月14日(月・祝)
渋谷DJ BAR EdgeEndDJ
18:00 Open/Start  
Charge ¥1,000 incl.1drink
極端音楽成人式
盤魔殿 Regular DJ All stars
新成人チャージフリー 1drink別(要身分証明書)
コメント (2)
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【Xmasプレゼント企画】Meet the Underground Music〜ネクロ魔 瑳里ちゃんの地下音楽への招待

2018年12月24日 01時30分15秒 | 素晴らしき変態音楽


瑳里 meets 地下音楽
ネクロ魔 瑳里ちゃんの『地下音楽への招待』

モデル:瑳里(NECRONOMIDOL)
撮影・解説:剛田武(地下ブロガー/DJ Necronomicon)

2018年1月8日(月祝) 13:00〜13:25
中野区若宮 古民家 asagoro
白猫座集会~番外編~
瑳里主催の古民家での個人撮影会&トークショー

暗黒系アイドルユニット・ネクロ魔ことNECRONOMIDOLの瑳里ちゃんの21歳の生誕記念個人撮影会。写真はまったくの素人だが、推しメンとカメラのファインダーを越しに1対1で交歓する歓びを味わいたくて参加することにした。さてどんな写真を撮ろうかと考えて、自分が好きなレコードジャケットを使うことにした。瑳里ちゃんの妖艶な白塗りに、地下音楽の暗黒/気狂い/変態/エログロアートが映えるに違いない。40枚を超えるジャケットを簡単な解説を添えて1枚ずつ手渡しながら写真に収める行為は心躍る妄想デートだった。白猫ジャケットを愛おしそうに抱きしめる優しい笑顔が素敵だった。夢のような25分はあっという間に過ぎ去った。



Captain Beefheart & His Magic Band『Trout Mask Replica』(1969)
アメリカを代表する異端アーティストの3rd。ブルース、実験音楽、フリージャズなどを融合し世界の前衛音楽に影響を与え続ける重要作。


Throbbing Gristle『20 Jazz Funk Greats』(1979)
70年代後半英国から登場したインダストリアル・ミュージックの創始者ジェネシス・P・オリッジ率いるTGの3rd。


灰野敬二『わたしだけ?』(1981)
70年代から現在まで日本の前衛ロックの代表格として海外でも高く評価される灰野のデビュー作。すべてが黒で統一されたカルト作。


非常階段 『2ND DAMASCUS! / 蔵六の奇病』(1982)
1979年にJOJO広重を中心に京都で結成された世界初のノイズバンドの1st。過激なライヴの実況録音盤。ジャケットは日野日出志。


V.A.『愛欲人民十時劇場』(1980)
78〜80年吉祥寺に存在した伝説のライヴハウス「マイナー」のオムニバスライヴ。有名無名/ジャンル分け不能な異端音楽のアマルガム。


NORD『NORD』(1981)
及川洋と片山智による即興デュオNORD(ノール)の1st。TGなどの海外のインダストリアルとシンクロした秘境的なノイズ作品。


コクシネル『ライブ』(1981)
野方攝(vo.syn)と池田洋一郎(g)を中心とする4人組のライヴEP。清廉な女性ヴォーカルとヴァイオリンの調べが印象的な情念の地下ロック。


グランギニヨル『GRAN GUIGNOL』(1982)
初期は白塗りで猟奇的なライヴをしていたというロックバンドの唯一作。捻くれたポップなニューウェイヴが時代を象徴している。


タコ『TACO』(1983)
地下音楽のアジテーター山崎春美を中心に、坂本龍一、細川周平、町田町蔵、香山リカなどが参加した80年代サブカルオールスター的作品。


Grow-Up『The Best Thing』(1979)
英マンチェスター出身の5人組。サックスとトロンボーンをフィーチャーした軽快なネオアコ・サウンドが駆け抜ける青春アルバム。


Etron Fou LeLoublan『Batelages』(1976)
7〜80年代のフランスの前衛ロックトリオの1st。プログレ・実験音楽に大道芸人風のユーモアを融合した洒脱なサウンドで異彩を放った。


YBO2『Alienation』(1986)
『Fool's Mate』誌編集長の北村昌士が84年に結成したYBO2の1st。プログレとノイズを融合した猟奇的な世界観でカルト的人気を誇る。


Current 93『Swastikas For Noddy』(1988)
インダストリアル系音楽家デヴィッド・チベットのユニットの88年作。ヘブンリーなネオフォークに転身した記念碑的アルバム。


高橋アキ『アキ plays サティ : 夢見る魚』(1979)
「音楽界の異端児・変わり者」と呼ばれる仏作曲家エリック・サティの「再発見」に貢献した女流ピアニスト高橋アキのサティ作品集。


Half Japanese『Loud』(1981)
ジャド&デヴィッド・フェアを中心に1975年米メリーランド州で結成されたアート・パンク・バンドの2nd。元祖ローファイ脱力ロック。


H.N.A.S.『Melchior (Aufmarsch Der Schlampen)』(1986)
ドイツの実験音楽家クリストフ・ヒーマンによるユニットの86年作。変態的なサウンドコラージュ絵巻を展開する。


バナナリアンズ『Boner』(1982)
後にネオアコバンドQujilaを結成する杉林恭雄が在籍したロックバンドの唯一作。レゲエやフォークの要素を持つクールなポストパンク。


非常階段 『King Of Noise』(1985)
JOJO広重と美川俊治のデュオ編成になり、デビュー当時の過激なパフォーマンスを脱却して純粋ノイズに転身した非常階段の3rd。


INU『メシ喰うな』(1981)
現在作家として執筆活動する町田康が、1977年に町田町蔵名義で結成したパンクバンド。大阪弁で捲し立てる恫喝ヴォーカルが圧巻。


アーント・サリー『AUNT SALLY』(1979)
INUと並ぶ70年後半の関西NO WAVEの中心的バンドの唯一作。現在も活躍するPHEWのクールな歌声が特徴の文学パンクロック。


THE GEROGERIGEGEGE『-SHOWA-昭和』(1988)
1985年に始動した山之内純太郎のソロユニットの2nd。スカムノイズの本領発揮のエログロ音響はコンセプチュアルアートの最下層。


宮沢正一『人中間』(1982)
スターリンの遠藤ミチロウがプロデュースしたSSW宮沢正一のソロアルバム。改造ギターの弾き語りによる暗黒フォークの極致。


Hermann Nitsch『Das 6-Tage-Spiel Des Orgien Mysterien Theaters』(2001)
ウィーン前衛芸術家の動物の死骸や血を用いた祝祭的猟奇イベントの実況録音。


The Residents『Eskimo』(1979)
70年代前半に米南部で結成して以来、40年以上にわたり正体不明のまま世界の前衛音楽シーンで活動する謎の目玉集団の6th。


The Pop Group『For How Much Longer Do We Tolerate Mass Murder?』(1980)
英ブリストル出身のポストパンクバンドの2nd。パンクとフリージャズとファンクを融合した前衛ロックの金字塔。


Psychic TV『Force The Hand Of Chance』(1982)
元TGのジェネシス・P・オリッジを中心に結成されたインダストリアル・バンドの1st。オカルト趣味と宗教思想に満ちたダークな世界。


タコ 『TAKO Second (LIVE)』(1984)
山崎春美率いる不定形ユニットの2nd。EP-4の佐藤薫等のカオスな演奏と山崎の痙攣ヴォーカルが聴けるライヴ盤。イラストは霜田恵美子。


太田蛍一『太田螢一の人外大魔境』(1983)
イラストレーターのソロ。ゲルニカ(戸川純と上野耕治)、細野晴臣、鈴木慶一、巻上公一等が参加したノスタルジックな冒険音楽活劇。


The Mothers Of Invention『Weasels Ripped My Flesh』(1970)
米アヴァンロックの親玉フランク・ザッパ率いるマザーズの7th。邦題『イタチ野郎』。インプロ満載の前衛ロックが炸裂する人気盤。


WHITEHOUSE『Quality Time』(1995)
80年英国から登場したノイズ第二世代パワー・エレクトロニクスの代表格の14th。イラストは日本でも人気のトレヴァー・ブラウン。


19/JUKE『JUKE』(1980)
日本の現代美術を代表するアーティスト大竹伸朗が学生時代にやっていたノイズユニットの1st。1分前後の即興ノイズを45曲収録。


吉野大作&プロスティテュート『死ぬまで踊りつづけて』(1981)
80年代横浜オルタネイティヴを代表するバンドの1st。ポップ・グループなど前衛ポストパンクに影響された過激でシュールなサウンド。


A-Musik『e ku iroju』(1984)
音楽評論家/大正琴演奏家の竹田賢一が80年代初頭に結成した「反ポップ」バンドの1st。世界の反戦歌や抵抗歌を収録した硬派な作品。


多加美『-天使行- Y.DE NOIR II』(1983)
「日本のニコ」の異名を持つ女性シンガーの1st。ジャーマンロックに通じるダークな電子音楽と静謐な歌声による悪夢の精神世界。


陰猟腐厭『陰猟腐厭』(1984)
横浜出身の個性派ユニットの1st。全曲即興で展開されるつかみ所のない曲展開は魑魅魍魎の地下音楽の真髄。手書きタイトルは究極のDIY。


Merzbow『Material Action 2 N·A·M』(1983)
秋田昌美のノイズユニットの1st LP。トレードマークのハーシュノイズを確立する前のサウンドコラージュ的な作風が聴ける貴重作。


Noise『天皇』(1980)
異端の音楽家・工藤冬里と大村礼子のユニットの唯一作。ハーシュなオルガンと呟くヴォーカルによる薄明の音響空間は地下音楽の桃源郷。


キノコホテル『マリアンヌの逆襲』(2013)
マリアンヌ東雲率いるガールズガレージバンドの2ndミニアルバム。昭和歌謡/フォーク/GSのカバー集。

Iggy And The Stooges『Raw Power』(1973)
イギー・ポップが67年に結成したガレージロックバンドがメンバーチェンジ後73年に発表した3rd。邦題『淫力魔人』。


NECRONOMIDOL『NEMESIS』(2016)
瑳里が在籍の暗黒系アイドルユニットの1st LP。結成当時のブラックメタル/ダークウェイヴ色の濃い楽曲を収録。イラストは丸尾末広。


NECRONOMIDOL『Deathless』(2017)
ネクロ魔の2nd LP。2016年末メンバーチェンジを経てヘヴィメタル色を強めた作品。LP盤のアートワークはトロント在住のPierre Weird。

卒業の
前に聖夜の
プレゼント


“Meet The Underground Music” Non-Stop DJ MIX
mixed by DJ Necronomicon Dec. 2018
1. Captain Beefheart & His Magic Band/ Frownland
2. Throbbing Gristle / Hot on the Heels of Love
3. 灰野敬二 Keiji Haino / つきぬけても
4. 非常階段 Hijokaidan / 創造道場(大阪)November 3rd, 1980
5. 白石民夫 Tamio Shiraishi / untitled
6. NORD / Utopie
7. コクシネル Cockc' Nell / ススメ
8.グランギニヨル GRAN GUIGNOL / バクテリア・マーチ
9. タコ Taco / 仏の顔は今日も三度までだった
10. Grow-Up / The Best Thing
11. Etron Fou LeLoublan / L'amulette Et Le Petit Rabbin
12. YBO2 / 猟奇歌
13. Current 93 / Black Sun Bloody Moon
14. 高橋アキ Aki Takahashi / 3つのジムノペディ
15. Half Japanese / My Concentration
16. H.N.A.S. / Brate Mich Auf Offenem Feuer
17. バナナリアンズ Bananarians / 気配
18. 非常階段 Hijokaidan / Tod dem Marxismus
19. INU / メシ喰うな
20. アーント・サリー Aunt Sally / アーント・サリー
21 .THE GEROGERIGEGEGE / 昭和 Pt.1
22. 宮沢正一 Shoichi Miyazawa / 抱いて
23. Hermann Nitsch / Day 3 11:30 A.M.
24. The Residents / A Spirit Steals A Child
25. The Pop Group / Forces Of Oppression
26. Psychic TV / Just Drifting
27. タコ Taco / Live untitled
28. 太田蛍一 Keiichi Ohta/ 人外大魔境
29. The Mothers Of Invention / Toads of the Short Forest
30. WHITEHOUSE / TOLD
31. 19/JUKE / GENERAL DYNAMIC F.U.N.
32. 吉野大作&プロスティテュート Daisaku Yoshino & Prostitute / 死ぬまで踊りつづけて
33. A-Musik / El Pueblo Unido Jamás será vencido
34. 多加美 Takami / 最后の夢
35. 陰猟腐厭 Inryo-Fuen/ untitled
36. Merzbow / Nil Ad Mirari
37. Noise / 死
38. キノコホテル Kinoco Hotel/ かえせ太陽を
39. Iggy And The Stooges / Search and Destroy
40. NECRONOMIDOL / あたいの爪痕
41. NECRONOMIDOL / End of Days

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【フォトダイアリー】2018年12月21日(金)パティ・スミス写真展@原宿BOOKMARC

2018年12月23日 01時16分22秒 | ガールズ・アーティストの華麗な世界


BOOKMARC welcomes
Dennis Morris
"PATTI"
PHOTO EXHIBITION

2018.12.15 - 12.24

某カメラマンのツイッターで開催を知り、昼休みに寄ってみた。BOOKMARCはファッションブランドのMARC JACOBS系列の書店でファッション/アート系の書籍が置いてあり、地下のイベントスペースで展覧会や写真展が無料で開催されている。イギー・ポップの写真集が出た時にも写真展をやっていたと記憶する。英国のカメラマンのデニス・モーリスが、パティ・スミスが1976年10月にアルバム『ホーセス』のプロモーションでロンドンを訪れた時に撮影した写真約20点が飾ってある。デニスのサイン入りオリジナルプリントとTシャツと全写真プリントを収録したPATTI BOXが販売されている。音が聴こえてくるような29歳のパティのフォトジェニックな写真はロバート・メープルソープが撮影したレコードジャケットよりも親しみやすく、ポップな感じがする。明日でで終わってしまうので、クリスマスの買い物などで原宿や表参道に出かける方は覗いてみるといい。

BOOKMARC









パティさん
ロンドン滞在
楽しそう

Patti Smith Group Live at the Roundhouse, London, May 17, 1976
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【いよいよ今週末。タイムテーブル&プレゼント公開】盤魔殿 Disque Daemonium 圓盤を廻す會 vol.20〜ネクロ魔からカムオルグまで、異端DJイベント

2018年12月20日 23時51分37秒 | 素晴らしき変態音楽


盤魔殿 Disque Daemonium 圓盤を廻す會vol.20
Noël noir de la musique extrême
極端音楽ブラック・クリスマス

2018.12.22 sat 
渋谷DJ BAR EdgeEnd
http://www.edgeend.com/
18:00 Open/Start  
Charge ¥1,000 incl.1drink

盤魔殿DJ ALL STARS
DJ Qliphoth / DJ Athmodeus / DJ Vaby / DJ Necronomicon / DJ Bothis / DJ BEKATAROU / DJ Paimon

異端ジーザス降臨祭
Avant-garde, Noise, Industrial, Dark Ambient, Neofolk, Punk, Hardcore, Idol, Black Metal, Middle-east, Ethnic, Ritual, Medieval, Acid Folk, UnderGround,… Everything Weirdness About Music!
来場者全員にX'MASプレゼント有

TIME TABLE
18:00-18:30 Free Zone(自由参加)

18:30-19:00 DJ Vaby aka 大場弘規

19:00-19:30 DJ Necronomicon aka 剛田武

19:30-20:00 DJ Paimon aka Moppy

20:00-20:30 DJ Qliphoth aka 宇田川岳夫

20:30-21:00 DJ BEKATAROU aka 伊藤元

21:00-21:30 DJ Athmodeus aka 持田保

21:30-22:00 DJ Bothis aka 山田遼




来場者全員無料配布ZINE
盤魔殿アマルガム Vol.14


主な登場アーティスト
NECRONOMIDOL
HAMIDASYSTEM
Maison book girl
爆裂女子
バンギ・アブドゥル
ヴェイパーウェイブ
Tobias Bernstrup
Mary Jane Leach
G.I.Gurdjieff
ALU
悪魔の墓場
One Third Of Paganz
        他オールスター


来場者全員X'MASプレゼント
“Meet The Underground Music” Non-Stop DJ MIX


41 tracks - Over 80 mins. Mixed by DJ Necronomicon
収録アーティスト:Captain Beefheart & His Magic Band / Throbbing Gristle / 灰野敬二 / 非常階段 / 白石民夫 / NORD / コクシネル / グランギニヨル / タコ / Grow-Up / Etron Fou LeLoublan / YBO2 / Current 93 / 高橋アキ / Half Japanese / H.N.A.S. / バナナリアンズ / INU / アーント・サリー / THE GEROGERIGEGEGE / 宮沢正一 / Hermann Nitsch / The Residents / The Pop Group / Psychic TV / / 太田蛍一 / The Mothers Of Invention / WHITEHOUSE / 19/JUKE / 吉野大作&プロスティテュート / A-Musik / 多加美 / 陰猟腐厭 / Merzbow / Noise / キノコホテル / Iggy And The Stooges / NECRONOMIDOL



異端DJたちの聴かせどころ⇒【朗報】異端音楽Xmasプレゼント〜12/22sat『盤魔殿 Disque Daemonium 圓盤を廻す會vol.20』開催のお知らせ

クリスマス
恋人たちの
盤魔殿


モデル:瑳里(NECRONOMIDOL)
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【地下音楽入門】第5回:水玉消防団〜自立した筋肉美女の祈りは乙女の赤い花びらをダッダッダッと満天に

2018年12月18日 01時46分06秒 | ガールズ・アーティストの華麗な世界


スリッツの映画を観て最初に頭に浮かんだ日本のガールズバンドが水玉消防団だった。男性上位のロック界で強い女性像を体現したと言う意味では、日本版スリッツと呼べるかもしれない。しかし水玉消防団を「ガールズ」バンドと呼ぶのは今ひとつしっくり来ない気がする。2ndアルバム『満天に赤い花びら』のライナーノーツで蜷川幸雄が、音を聴いたら恐ろしかった、最初に会った時、青年だと思ったら女性だった、と書いているし、ジャケットやライナーに写るメンバーの写真は、スリッツと同じように目を隈取りしたり、髪を逆立てたりしているにも拘らず、可愛らしさやキラビやかさは一切なく、まるで格闘技家か学生運動家か暗黒舞踏か前衛劇団のような禍々しいオーラに満ちている。パンク以前の70年代半ばから早稲田でJORAというイベントスペースを自主運営しDIYを実践していた彼女たちが、パンクロックに影響されて楽器を手にして79年に水玉消防団を結成したとき思春期をとっくに過ぎていた。夢みるだけでは何も起こらないことを知る世代。自ずと思想やファッションも変わってくる。やりたいようにやるために、ミニスカートやキュートなメイクは必要ない。

Mizutama Shobodan - Travel Pack Vacuum


而して名前とは裏腹に「恐ろしい」と言われるほどインパクトのあるガールズロックバンドが誕生した。硬質な言葉を吐き出す機関銃のような歌、祭太鼓のようなジャングルビートを叩き出すリズム隊、テクニックよりもアイデア重視で尖ったフレーズを畳み込むギターとキーボード。結成1年でレコーディングされた1st『乙女の祈りはダッダッダッ!』のプリミティヴな曲調はパンクに通じるが、ロンドンパンクのポップさではなく、ニューヨークのNO WAVEに近い先鋭的なポストパンクになっている。

水玉消防団 [mizutama shobodan] - Unzipped Siegried


天鼓の公式サイトのプロフィールによると「81年に旅先のニューヨークで即興演奏に出会い、帰国後、即興を中心としたヴォイス・デュオの"ハネムーンズ"を結成」とあるが、80年ピナコテカレコードからリリースされた『愛欲人民十時劇場』に天鼓とカムラのデュオでハネムーンズとして即興的なライヴ録音が収録されているので、NYに行く前から吉祥寺マイナーの地下音楽シーンで活動していたことは間違いない。背景には竹田賢一との交流があると思われる。つまり水玉消防団結成の直後から実験的な音楽に興味を持ったメンバーがいたということ。ぽっと出のティーンエイジャーだったら有り得ない知識欲と行動力である。

Honeymoons ハネムーンズ - 21 Century Game


その影響で水玉消防団も前衛的な手法を取り入れて。84年の2ndアルバム『満天に赤い花びら』はフレッド・フリスも制作に関わり、アヴァンギャルド色強い作品となった。水玉消防団は関東中心にライヴ活動を続け89年まで活動していた。並行して天鼓は84年からヴォイスパフォーマーとしてソロ活動を開始、海外の即興アーティストと交流を深め、日本のハードコアな地下ジャズ・地下ロックの原動力となる。カムラは渡英し現地ミュージシャンと交流、一時期フランク・チキンズのメンバーでもあった。『地下音楽入門』ならばハネムーンズの唯一のアルバム『笑う神話』(82)やフレッド・フリスやアート・リンゼイ、デヴィッド・モスなど前衛音楽の猛者が参加した天鼓の1stソロ『Slope - ゆるやかな消失』(87)をメインで紹介すべきかもしれないが、80年代末から90年代にかけてジャパノイズと呼ばれ世界に流布された日本地下音楽の才能の萌芽のひとつが、オール女性パンクバンド、水玉消防団にあったことを認識する必要がある。

水玉消防団  満天に赤い花びら・鬼火・残像 (sound only)


水玉の2枚のアルバムの他、ハネムーンズと天鼓の1stソロの合計四作のLPをリリースしたのは天鼓自身のレーベル・筋肉美女レコードであった。録音/アートワーク/装丁を含めたクオリティの高さは当時の自主制作盤の中では飛び抜けている。ウブな乙女ではなく、屈強なオトナだった分、人間関係が潤沢で、録音や印刷の専門家の手を借りプロ級の作品を残した彼女たちの特異性は明らかである。

Tenko - Nightrope dancing


乙女から
筋肉美女への
棒高跳び

その意味ではスリッツよりもフランク・チキンズに近い存在かもしれない。

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【私のポストパンク禁断症状#5】映画『ザ・スリッツ:ヒア・トゥ・ビー・ハード』〜時代に切れ目を入れる系女子の自分自身宣言。

2018年12月16日 03時19分53秒 | 映画やDVDのこと


パンク/ニューウェイヴ時代には数多くのガールズバンドや女性メインのバンドが生まれた。筆者がライヴハウスに通い出した79年にはボーイズ・ボーイズやゼルダ、水玉消防団など全員女性のバンドが活動していた。高校の外でバンドをやりたくて雑誌『ZOO』のメンバー募集で連絡を取ったのは同い年の女性ベーシストだった。初対面のとき彼女に「リチャード・ヘルに似ている」と言われ気を良くして、一緒に荻窪ロフトや渋谷屋根裏へライヴを観に行ったり、他のメンバーを見つけて三田のOUR HOUSEで何度かリハーサルをしたが、高3になり受験勉強が忙しくなって自然消滅した。ロビン・ザンダーが好きなロック少女でそこそこ美人だったと記憶しているが、手をつなぐこともなかった(遠い目)。



それはともかく、当時を思い返すと女子がバンドをやることに筆者は何の違和感も感じていなかったが、それは単に世間知らずだったからかもしれない。日本公開されたドキュメンタリー映画『ザ・スリッツ:ヒア・トゥ・ビー・ハード』に描かれた、70年代後半のイギリスで生まれた女性パンク・バンドを取り巻く環境は、相当シニカルで偏見に満ちたものだった。イギリス社会が日本以上に保守的なのかもしれないが、セックス・ピストルズやクラッシュなどのパンク・ロッカーですら、女性が好きな格好をしたり自由に発言することに拒否反応を示したという。男尊女卑が染み付いていたのだろう。パンク革命のまっただ中でDIY精神に目覚めた女子たちが、同時に英国に住むジャマイカ移民が人種差別に抵抗して歌ったレゲエやダブにも影響され、デニス・ボーヴェルのプロデュースにより制作した1stアルバム『カット』は、泥まみれのヌード写真のジャケットで英国社会に衝撃を与えた。2年遅れで日本盤がリリースされたが、スコーピオンズの『ヴァージン・キラー』のジャケットに比べれば、スリッツの土俗的なジャケットは然程ショッキングな事件ではなかった。ここにも日英の社会規範風土の違いがあるように思われる。

The Slits - Typical Girls


当時リアルタイムでこのアルバムを聴いたかどうか覚えていない。と言うよりリアルタイムで日本で出なかった『カット』より先に、ラフトレードから出たザ・ポップ・グループとのカップリング・シングル『In The Beginning There Was Rhythm(はじめにリズムありき)』を聴いて、ポップ・グループの女性版アヴァンギャルドロックのイメージが出来てしまった。だから80年にリリースされた味も素っ気もないジャケットの『オフィシャル・ブートレッグ』の録音状態も演奏テクニックも支離滅裂なサウンドをスリッツの本質だと誤解したまま時を過ごしてしまったのが真相である。(そう言う人は少なくないのでは?)

The Slits "In The Beginning There Was Rhythm"


2005年の再結成も特に関心を払うことなくスルーしていたが、クイーンの映画『ボヘミアン・ラプソディ』を観てからロックバンドの伝記映画を観たいという欲求が高まり『ザ・スリッツ:ヒア・トゥ・ビー・ハード』を公開と同時に観に行った。元メンバーや関連ミュージシャン/プロデューサー/ジャーナリスト等のインタビューと写真と映像による完全ドキュメンタリーだが、テンポのいい波乱万丈のストーリー展開と、語り部の元メンバーたちの好感の持てる自然な語り口、効果的に挿入される音楽と映像によって、スリッツを知らない人でも飽きることなく楽しめることは保証する。ヴォーカリストであり、ザ・スリッツだけじゃなく自立する女性パンクスのシンボルでもあるアリ・アップが2010年に48歳で病死したことを考えると、クイーンのフレディ・マーキュリー物語に通じる部分もある。



女性として、人間として音楽/言動/ファッションを通して封建的な社会に挑戦したスリッツの活動は、時代と社会に切れ目(スリット)を入れて、人々の意識を解放する強制手術だったと言えるだろう。80年代に入ると物質主義・安定志向の波に押されて「自分自身のままであれ」という彼女たちのスタイルは時代遅れと決めつけられたが、それから30余年が過ぎた今、性別や国籍や人種や職業に関係なく自分自身でいられることが、人間の尊厳にかかわる重要性を持つようになった。もちろんそれが保証されているとは限らない。だから今でもスリッツが必要なのである。

"Here to be Heard: The Story of The Slits" Official Trailer 2017

『ザ・スリッツ:ヒア・トゥ・ビー・ハード』公式サイト

切れ目から
覗いているよ
アリアップ



ところでボーイズ・ボーイズやゼルダや水玉消防団は何に影響されてバンドを始めたのだろうか。オール・ガールズ・ロック・バンドと言えばランナウェイズだが、音楽性を考えるとスリッツやレインコーツなのだろうか。古いインタビュー記事を掘ってみるとしよう。
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【朗報】異端音楽Xmasプレゼント〜12/22sat『盤魔殿 Disque Daemonium 圓盤を廻す會vol.20』開催のお知らせ

2018年12月09日 02時18分19秒 | 素晴らしき変態音楽


盤魔殿 Disque Daemonium 圓盤を廻す會vol.20
Noël noir de la musique extrême


2018.12.22 sat 
渋谷DJ BAR EdgeEnd http://www.edgeend.com/
18:00 Open/Start  
Charge ¥1,000 incl.1drink

盤魔殿DJ ALL STARS
DJ Qliphoth / DJ Athmodeus / DJ Vaby / DJ Necronomicon / DJ Bothis / DJ BEKATAROU / DJ Paimon

異端ジーザス降臨祭
Avant-garde, Noise, Industrial, Dark Ambient, Neofolk, Punk, Hardcore, Idol, Black Metal, Middle-east, Ethnic, Ritual, Medieval, Acid Folk, UnderGround,… Everything Weirdness About Music!
来場者全員にX'MASプレゼント有?



【異端DJの聴かせどころ】
●DJ Qliphoth aka 宇田川岳夫
原点に帰ってノイズ・インダストリアル・リチュアル・ミュージックで一年で一番長い夜をさらに黒く塗り潰します



M.B. (Maurizio Bianchi) - Symphony For A Genocide 1981 FULL ALBUM



●DJ Athmodeus aka 持田保
今回のお題は盤魔殿流ファッショウェイブ!!!ネットミームの情報神経戦線をDJフロアへと拡張すべくアーバンかつピコピコ度数高めのチョイスでマインドコントロールしてまいります。ビバ・オルグ!!!

TRUMPWAVE - Make America Great Again (TRUMP SONG)



●DJ Vaby aka 大場弘規
今回は「USジャンク創世記及びその遺伝子を引き継ぐ者たち」と題しまして『Touch and Go』や『Homestead』『Caroline』『Blast First』 そして『Purge-Sound League』あたりをのレーベルを中心に盤魔殿に相応しいマテリアルをチョイスしてEdgeEndをデスヴァレー2018化しちゃいます!(笑)




●DJ Necronomicon aka 剛田武
世の中なんとなくクリスマスだけどそんなの関係ねえ! サイコでトラッシュでファズ全開のガレージロックを20連発お届けするぜ A GO GO! 今年度最大ヴォリュームのBURST DJ A GO GO! LET'S GO GO HIROMI!!!

The Cynics - I Need More



●DJ Bothis aka 山田遼
今回はゴシックロックを重点的にに選曲していきます。ベルギーのニューウェーブ・ゴシックロックバンド「Secret Life」が80年代に残した音源を同じくベルギーの音楽レーベルWalhalla Recordsから2011年に出版した作品『Nineteen Eighty Four』が素晴らしいのにどうも埋もれている感じがするので、この辺り共有できればと思います。



Secret Life - Witches




●DJ BEKATAROU aka 伊藤元
今回は、比較的ポップな楽曲や電子音楽などを多めに廻す予定です。




●DJ Paimon aka Moppy
年の締めくくりは、やはり日本の地下音楽で。これまでかけ逃していたアーティストを色々かけたいと思います。

Tolerance - 1/f Yuragi


クリスマス
盤魔殿から
プレゼント

The Residents - Seasoned Greetings
コメント (1)
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【100フォークス (One Hundred Folks)のススメ】第2回:青春の鈍痛を忘れないスウィートヴォイス〜佐藤公彦(ケメ)『片便り』

2018年12月08日 09時47分05秒 | こんな音楽も聴くんです


11月11日の盤魔殿vol.19でのDJ Paimonによる日本のアシッドなフォークを中心にしたDJプレイは秀逸だった。南正人、浅川マキ、休みの国、溶け出したガラス箱 、遠藤賢司、ガロ、裸のラリーズ、早川義夫。これらのアーティストは80年代末〜90年代にかけてのCD再発ブームの中で「再発見」され「日本にこんなにヤバい音楽があった」と一部で話題になったものだ。それは丁度、米英ヨーロッパを中心にB級どころかプレス枚数100枚以下の誰も知らないサイケやプログレのレコードまでもがCD化され、新譜以上に新鮮なトキメキを与えてくれた時代にシンクロした流れだった。

Tokedashita Garasubako — Anmari Fukasugite

【完全セットリスト+MIX音源公開】盤魔殿 Disque Daemonium 圓盤を廻す會 vol.19

同じ時期にPSFレコードで新録が次々リリースされた三上寛と友川カズキ、非常階段のJOJO広重らがスラップ・ハッピー・ハンフリー名義でカバーした森田童子や、同じく広重がブログで熱烈に推薦した佐井好子など、地下音楽愛好家の心をくすぐるフォーク歌手が紹介された。渚にてやマヘル・シャラル・ハシュ・バズ、朝生愛といったアコースティック系地下音楽家も活動した90年代地下音楽シーンは明らかに昭和フォークのリベンジがあった。だから、フォークと名のつくものをすべて毛嫌いしていた80年代に比べ、90年代には筆者のフォークアレルギーがある程度治癒されたのは確かである。しかし、それはあくまでモダーンミュージックに置いてあるようなアンダーグラウンドなフォークに限ってであり、例えば当時ヒットしていた渋谷系、特にサニーデイ・サービスのルーツとして再評価されたはっぴいえんど等には興味はなかった(サニーデイは好きだったが)。ましてやかぐや姫やグレープ他のメジャー系フォークには敵意もない代わりに一切関心も持たなかった。

Slap Happy Humphrey - みんな夢でありました


21世紀に入り、2002年に深夜のカラオケまでの時間つぶしのつもりで高円寺ショーボートに観に行った不失者(灰野敬二+小沢靖)に、衝撃というより鈍痛のような疑問と好奇心に取り憑かれ、地下音楽現場に再び通いはじめた。それに伴い音楽的嗜好は、サイケ/ガレージロック/フリーミュージック/エクスペリメンタル/コンテンポラリーミュージックetc.と先鋭化する一方。中古レコード店のノイズアヴァンギャルドセールに早朝から並び、ヤフオクやebayでアヴァンギャルドのレア盤を万単位で競り落とした。そのうちにガールズガレージや地下アイドルの世界に親しむようになったが、好みは電波系、暗黒系、ニューエイジ・ポップやシューゲイザーやメロディック・エレクトロニカ、さらに暴れまくりPunkRockアイドルといった極端な傾向を賛美するばかり。

Maison book girl / 夢 / MV


そんなカタワ音楽愛好家の筆者が「100フォークス」を提唱するに至ったきっかけは、今年2月に吉祥寺ココナッツディスクで見つけた『片便り』というLPだった。厚紙の見開きジャケットに大判カラーポスターが封入された豪華な装丁の、ちょっと寂しげな美少年の風貌と「落ち葉に綴る」というおとめちっくなキャッチコピーに高校時代密かに愛読した雑誌『りぼん』に掲載されていた小椋冬美の純愛漫画を思い出した。1952年生まれのシンガーソングライター佐藤公彦(愛称ケメ)が1975年にリリースした6作目のスタジオ・アルバム。アメリカ旅行の印象を歌った1曲目『西海岸へ続く道』の洗練されたウェストコーストロックに男の哀愁を感じる。薄く流れるストリングスはメロトロンのように聴こえる。アイドル風のルックスに似合う甘い声が、アルバム全体の落ち着いた曲調とブルージーなメロディに不釣り合いで異端な味わいを加えている。それは性徴する身体を持て余す少年の憂鬱であり、思春期を過ぎてから廚二病を患ったピーターパンの手掻きの絵日記帳である。

Nishikaigae tsuzuku michi


俯いた瞳の先に見つめるのは、ゲーテ著『若きウェルテルの悩み(Die Leiden des jungen Werthers)』か、はたまたアポリネール著『若きドン・ジュアンの冒険(Les exploits d'un jeune Don Juan)』だろうか。かたや禁断の恋に絶望した自殺者、かたや奔放な性の快楽の追求者、いったいどちらを選ぶのか?しかしこのアルバムでのケメは、常に浮かない表情で独り言を呟き続けるだけ。心に秘めた本当の欲望を隠し通す決意をしている。その意味で本作は歌い手と聴き手それぞれからの「片便り」であり「片思い」だと言えるだろう。両者の心がすれ違うからこそ、相手に投影する欲望に限界はない。高校時代に小椋冬美を読んで夢精した運命の長い髪の美少女との出会いが、未だに訪れないまま30余年を過ごしてきた筆者の人生に、救いの光と影をもたらしてくれる歌との運命の出会いだった。他のアルバムには本作ほどの鈍痛を覚えることはないが、どれもケメの耳障りのいいスウィートヴォイスが、心と身体が濡れるような潤いを与えてくれる。こんな出会いこそ「100フォークス」の醍醐味なのである。

メリーゴーランド 佐藤公彦


次回から
自分語りを
減らします


【100フォークス (One Hundred Folks)のススメ】第1回:パンクとフォークの発火点〜かつての敵・フォークソングを巡る自分語り。
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フローリアン・ヴァルター/直江実樹/橋本孝之/川島誠@東北沢OTOOTO 2018.12.2(sun)

2018年12月05日 02時15分38秒 | 素晴らしき変態音楽


Florian Walter : Sax. Cl. Other
直江 実樹 (Miki Naoe : Radio)
橋本 孝之 (Takayuki Hashimoto : Sax. Harmonica)
川島 誠 (Makoto Kawashima : Sax.)

O 19:00 S 19:30
¥2,000 w/ 1 free drink

ドイツのエッセンをベースに活動するサックス奏者フローリアン・ヴァルター日本ツアーの初日。OTOOTO/音音は東北沢の住宅街にある小さな会場。即興音楽専門に主に土日ライヴを開催している。最近このようなDIYのベニューが少しずつ増えているようで、筆者の最寄駅・武蔵境にも810Outfit cafeという即興専門のカフェがオープンしたらしい。そのうち行ってみたいと思う。

今回ヴァルターは彼女と一緒に来日。彼女はドイツのラジオ局で番組を持っており、日本の地下音楽の取材を兼ねての来日とのことで、リハ中に駅中のカフェで1時間ほどインタビューを受けた。拙著『地下音楽への招待』で取り上げた70年代末〜80年代から現代の地下アイドルまで説明したが、日本語でも難しい主観たっぷりな思いが英語で何処まで伝わったか分からない。面白かったのはドイツでは同じ地下音楽でも即興音楽と作曲されたジャズと現代音楽との間に大きな隔たりがあり、ミュージシャンもオーディエンスも殆ど被らないということ。インプロもノイズも電子音楽もパンクもごった煮のイベントが普通にある日本は特殊かもしれない。そんなカオスな日本を見たいなら、滞在中に地下アイドル現場に行くべきだと力説したら目を輝かしていた。プログレッシヴアイドルxoxo(Kiss&Hug) EXTREMEを推薦しておいた。



話し終わって会場に戻ると10人以上のお客さんで椅子席ほぼ満員。知り合いも何人かいて初めてのOTOOTOだがホームの気分がした。

●フローリアン・ヴァルター+直江実樹


短波ラジオ奏者の直江を観るのは久々。今まではノイズ系のライヴで観ることが多かったので、アコースティック楽器のサックスとの共演だとどのように演奏しているのかよく分かって興味深い。リハの時ヴァルターたちも「テルミンみたい」「いつ頃のラジオ?」「カセットテープも使うの?」と興味津々だった。ラジオの高周波のピー音がサックスのフリークトーンと融合して兄弟のように聴こえる。丁度ラジオの時報が鳴ったときは思わず時計を確認する人もいて、正に今この瞬間だけの演奏が繰り広げられていることを実感した。ヴァルターは踊るようなステップを踏んでリズミカルなタンギングと循環呼吸のミニマルフレーズをリピートする。ラジオを抱えて取り憑かれたようにヘドバンする直江との不定形なデュオダンスは、即興音楽が踊れないダンスミュージックであることを詳らかにした。ヴァルターの酷い寝癖とトレードマークのニット帽を外した直江の天然パーマが無意識にシンクロしていたのが可笑しかった。

●フローリアン・ヴァルター+橋本孝之+川島誠


前回の来日ツアーでサプライズ的に実現した日独アルトサックス・トリオの再現。魂の重みに軋み床にしゃがみ込む川島の陰影と、反対に天井ヘ向けて薇状の奇跡を描く橋本の浮遊、両者に挟まれて飄々と歌うヴァルターのテクニカルプレイ。本領発揮は細かい運指で断続的に空間を切るパーカッシヴなリズム感であった。三者が一斉にブロウする瞬間には、会場のレベルオーヴァーの箱鳴りが大脳皮質と脳幹の隙間に歪みを生んだ。快感には他ならないが、溺れることなく観察できるのは、白い壁の覚醒効果に違いない。大きさ的に吉祥寺GATTYに似ているが、すべて真っ暗だったGATTYに比べOTOOTOの解放感の秘密に隔世の念を禁じ得ない。

●フローリアン・ヴァルター+橋本孝之+川島誠+直江実樹


川島がリードヴォーカルのように堂々とした泣きのソロを奏で、橋本はハーモニカ、ヴァルターはアルト、直江は短波ラジオを粛々と演奏。これまでのキレキレの即興とは異なり、伝統を踏まえた上でアンチモードのアンサンブルへの恩返しをしているようだ。4人それぞれの立ち位置や空気感のポルーションの色分けがハッキリしているので、このカルテットでレコーディングしたら面白いと思う。

ツアー日程はこちら⇒フローリアン・ヴァルター 来日ツアー 2018

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