褒めまくる映画伝道師のブログ

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映画 未来を生きる君たちへ(2010) 復讐はダメなのか

2012年04月09日 | 映画(ま行)
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 今回紹介するデンマーク映画未来を生きる君たちへ。デンマーク語の原題はHævnen、意味は復讐だ。人類の歴史は復讐の歴史で血塗られている。アメリカ同時多発テロに端を発するキリスト社会とイスラム社会の軋轢、イスラエルとハマースの対立が続くパレスチナ問題等。大昔から続いていて、現在においても解決の糸口すら見つからないような戦争、紛争が起こっている。やられたらやり返すことを繰返す復讐の歴史は、いつ終止符がうたれるのか

 極めて傍若無人に振る舞う人間がリーダーになってしまう世の中において、暴力を受ける側はひたすら痛みを受け続けることが正義なのか?本当に暴力には暴力で対抗してはいけないのか?復讐イコール絶対悪だと叫び続ける人達の欺瞞を問い質し、絶望的な暴力社会の中で僅かな希望の灯を見出そうする人々が描かれているのが今回紹介する未来を生きる君たちへ。アカデミー外国語賞を受賞するなど非常に評判の高い作品です。

 理不尽な無法者が存在するアフリカの難民キャンプと、幸福度世界一と言われるデンマーク。まるで相反するような二つの国を舞台にストーリーは展開するが、この二つの国を結びつけるのが、その間を行ったり来たりする医師であり、お父さんである主人公。
 1人でも多くの命を助けようとマトモな医療設備が整っていないアフリカの難民キャンプに医師として赴き、そしてデンマークに帰ると学校でイジメに遭っている少年のお父さん。復讐は絶対にダメだということを信条にしている医師であるお父さんが痛感してしまう過酷な現実とは
 アフリカの難民キャンプで次々と運び込まれる犠牲者の悲惨な姿にアフリカの問題が浮かび上がり、そして福祉が充実していて、教育水準が高いデンマークにおいても学校のイジメや差別意識があることに驚く。復讐はダメなことは誰でも理解できるが、そうは言ってもやり返さないとやられっ放しになってしまいかねない状況に対しては誰もが明確な答えを出せていないと思う。
 長らく日本は平和だと信じてきたが、実は近隣においてミサイル実験を堂々とする国があることにやっと気付いた日本人も他人事ではない未来を生きる君たちへを紹介します

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ミカエル・パーシュブラント,トリーネ・ディアホルム,ウルリッヒ・トムセン,ヴィリアム・ユンク・ニールセン,マークス・リーゴード
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 まともな医療設備の無いアフリカの難民キャンプにおいて、デンマーク人の医師のアントン(ミカエル・パーシュブラント)は地元のスタッフと一緒に患者たちの治療で大忙し。そんな中で”ビッグマン”と呼ばれる悪党の手によって腹を切り裂かれた妊婦が運び込まれる。
 アントン(ミカエル・パーシュブラント)は奥さんとは別居中でエリアスと言う名の息子がいるが、エリアスは学校で酷いイジメに遭っている。エリアスの学校に母親を亡くしたばかりのクリスチャンが転校してくる。クリスチャンとエリアスは直ぐに友達になる。
 ある日、エリアスがイジメに遭っているのを助けようとしたクリスチャンだったが彼は怪我を負わされる。そして怪我を負わされた相手にクリスチャンはナイフを持って復讐に向かうのだが

 やられたらやり返さなければイジメられ続けると主張するクリスチャンに対し、復讐の愚かさを説くクリスチャンの父親。そしてデンマークに帰ってきたアントン(ミカエル・パーシュブラント)も、クリスチャンと息子のエリアスに復讐の愚かさを自らの身をもって証明しようとする。

 再びアフリカの難民キャンプへ向かったアントン(ミカエル・パーシュブラント)だったが、そこへ”ビッグマン”が脚の怪我でやって来るのだが、自らの信念に従い”ビッグマン”に対して治療を施そうとするが・・・人間同士が憎しみ合い、傷つけあい、そして迎える結末は?ぜひ映画を観てください



 色々と悲劇的な要素が次から次へと小出ししてくる印象がありますが、最後は希望の光を感じることが出来ます。

 ちなみに監督は傑作を連発している感のあるデンマークの女史スサンネ・ビア本当にこの人の作品は絶望的な中にほんの小さな希望の光を感じさせてくれます。個人的にはしあわせな孤独という映画が最もお気に入りです。
 他に次から次へと主人公を悩ます出来事をたたみ掛けてくるアフター・ウェディング、ベニチオ・デル・トロとハル・バリーの二大スターが共演している悲しみが乾くまでもお勧めしたい映画です

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