褒めまくる映画伝道師のブログ

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映画 オープン・ユア・アイズ(1997) イケメンにはショックな内容です

2019年12月30日 | 映画(あ行)
 あの大スターであるトム・クルーズが製作に名を連ね主演した映画バニラ・スカイ。そのリメイク基に当たるのが今回紹介する映画オープン・ユア・アイズ。本作のたった4年後にバニラ・スカイがリメイクされたわけだが、本作を観ればなぜトム・クルーズが公私混同してまでリメイクしたかった理由がわかる。
 まあ、男性にとっては人生の半分以上を大いに楽しめるかどうかは、顔がイケメンであるかどうかが重要な要素だと思うが、本作の男性主人公がまさに俺と同じくイケメン。それを最大限に利用して人生を謳歌しているような羨ましい奴だ。しかし、イケメンにとっての悩みが容貌の劣化。まるで天罰が下ったかのように本作の主人公は最も恐れていた顔面崩壊が突然やってくる。
 ここからのイケメンだった主人公の狼狽してしまう様子が非常にサスペンスフルに描かれている。まあ、イケメンの俺には本作の主人公の気持ちがわかるから、パニックになる理由がわかる。しかし、自分の顔が大してイケメンだと思っていない人が見ると、大げさ騒ぎすぎるだろ~とツッコミたくなるかも。

 それではイケメンに次々と奇怪な出来事が襲ってくるストーリーの紹介を。
 イケメンで金持ちのセサール(エドゥアルド・ノリエガ)は一回寝た女とは二度と寝ないことを主義にしているプレイボーイ。自分の誕生日パーティーを盛大に行っていると、親友のベラーヨ(フェレ・マルティネス)が連れてきたソフィア(ペネロペ・クルス)に一目ぼれ。セサールは親友を裏切って、ソフィアを連れ出し、彼女の家に泊まることに成功。そして朝帰りをしようとソフィアの家から出てくると、前日にベッドをともにしたヌーリア(ナイワ・ニムリ)が待ち伏せ。セサールは一度限りの女だと思っていたのだが、ヌーリアは偏執的に付きまとっていたのだ。
 仕方なくセサールは眠たい目をこすりながら、ヌーリアの運転する車に乗って、少しドライブに付き合ったのだが、ヌーリアは思いっきりトップスピードで崖から車ごとダイブ。ヌーリアは死に、セサールは命をとり止めたものの、自慢の顔がフランケンシュタイン並みの酷い顔になってしまう。
 ソフィアにも少しばかり冷たくされ、すっかり自暴自棄になってしまったセサールだったが、ある日のこと奇跡的に自分の顔が手術で元通りになる。これで再びソフィアの愛を取り戻すことに成功したのだが、それ以来あり得ないことが次々と身の回りに起きて・・・

 なんだか冒頭から奇妙な展開、録音されていた女性の声で起きて、車を走らせると全く人が居ない。さて、これは一体全体どういうことなのか?しかし、こんなのはまだ序の口。次々と起こる妙な出来事や場面が、主人公と同様に観ている者をも混乱させる。
 ビックリさせるシーンも多くて、例えば朝起きて自分の顔を鏡で見ると、そこに映っていたのが漫才コンビのアインシュタインの稲ちゃんだったら誰でも発狂するぐらい驚くだろう。怪物みたいな顔になってしまうだけでも充分に恐怖なのに、頭の中まで?だらけになってしまうような、あり得ないような出来事が次々と起きるに至っては次第に主人公の男性が可哀想になってくる。まあ、親友が女に飢えているのを知っていながら、横取りする卑劣な奴だから、ざま~見ろ!と思う人も居るだろう。
 多くの伏線を張っておいて、次々と回収していく様子は非常にテンポが良いし、いよいよ真相を知らされるクライマックスで大きく驚かせられたり、あの時のシーンは実は?なんて考えさせられるように脳ミソをフル回転させられるような構成は頭の体操にもなるし、上質なサスペンス映画だと感じさせられる。
 それ以外にもエキセントリックな酒場でのシーン、正反対な性格の2人の女性の描き方、仮面の使い方、ペネロペ・クルスの可愛らしさと美しいオッパイなど見所が多い映画なのが良い。そして非現実的なテーマを扱っていながら、時間とともに進歩していく科学を考えたら本作のようなことが可能になるかも?なんて思わせられるのが良い。
 バニラ・スカイ・をすでに観てしまった人、もちろんまだ観ていない人も観て欲しいし、スペイン製のサスペンス映画のレベルの高さに触れたい人、ペネロペ・クルスの好きな人、頭の体操をしたい人・・・等に今回はオープン・ユア・アイズをお勧め映画として挙げておこう。

オープン・ユア・アイズ [DVD]
エドゥアルド・ノリエガ,ペネロペ・クルス,フェレ・マルティネス
ポニーキャニオン


 監督はスペインの俊英アレハンドロ・アメナーバル。サスペンス映画としてテシス 次に私が殺される、そしてニコール・キッドマン主演のアザーズがお勧め。ヒューマンドラマでは海を飛ぶ夢がお勧めです。

 

 


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