朝顔

日々の見聞からトンガったことを探して、できるだけ丸く書いてみたいと思います。

幽霊子育飴

2011-02-20 | 京都の文化(冬)
さすが古い歴史を誇る京都の町です。

こんな不思議なネーミングのあめ菓子が存在しています。



毎夜、寂しげな女の人が飴を買いにきていました。あまりに様子が変なので後をつけていくと墓場に行き当たる。実は、無くなった女性のお腹の中には赤ちゃんが生きていて、その子に飴を与えて育てていたという名前の伝説が由来です。

向かいの西福寺は嵯峨天皇の檀林皇后ゆかりの子育て地蔵を祭っています。ここには、人が亡くなり、腐敗し、白骨化し、やがて土にかえる様子を図解した「壇林皇后九想図」があって、一度拝見したありますがぞっとする奇怪は図絵でした。布教のためにあえて恐怖心を刺激する工夫も必要だったのでしょう。



このあたりは「六道の辻」と称された場所です。平安時代の京都ではこのあたり一帯は、死者の風葬の場所であったようです。

六波羅蜜寺もここにあります。

口からは六体の阿弥陀仏の小像が吐き出されている空也上人立像を拝観することができます。これらの阿弥陀仏は「南無阿弥陀仏」の六字を象徴し、念仏を唱えるさまを視覚的に表現しているとのこと。その芸術的発想には現代の我らも脱帽です。



稲穂の破魔矢もよく知られていて、祇園あたりでお正月にはこれをもって歩いている人々をよく見かけました。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする