ギャラリーと図書室の一隅で

読んで、観て、聴いて、書く。游文舎企画委員の日々の雑感や読書ノート。

季村江里香展「それは祈りのようなもの」  10月14日(土)から

2023年10月11日 | 游文舎企画

「神の顔」


「ムシノワ」

14日より上越市在住の季村江里香さんの個展が始まります。季村さんは2019年、游文舎企画で、今は亡き石川真理子さんのギャラリー「蔵 和助」で柏崎では初めての個展を開催し、大変好評を博しました。
それから4年、自身は紆余曲折を経て、けれども制作に対する情熱は変わらず、今展に合せて奇跡のような作品を揃えてくれました。その作品は、様々な画材・手法で極めて繊細な手仕事と言えるでしょう。自らタイトルに言うとおり、それは祈りのように敬虔で真摯、「ひたむき」という言葉がこれほどふさわしい作家はいません。とはいえ画材は手近にあるものばかり。段ボールにクレパスやサインペン、あり合わせの紙にボールペン、それどころか食品のパッケージや買い物のレシートまでもが彼女の手にかかると人なつっこい人形や動物、得体の知れない怪物や未知の風景に変わってしまうのです。そうせざるを得ない日々の心情もまた切実です。
しかしそうした制作の過程を冷静に記録するファイルもまた、彼女独特の知性と感性のなせるところです。








ぜひ季村江里香さんの世界をご堪能下さい。
会期は10月22日まで。16日(月)休館。
10月21日(土)午後2時から ダンス・丹羽洋子さん、詩の朗読・魚家明子さんによるイベント「季村江里香展に寄せて」を開催します。参加料1000円。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿