ベジタリアン・マーフィーの菜食日記・日々是精進

平和を愛するベジタリアン。生命倫理、菜食、環境問題など、みんなで考えよう!

中村久子さん晩年の詩

2007-12-13 18:45:48 | 心の修養
ある ある ある


さわやかな
秋の朝


『タオルとってちょうだい』
『おーい』と答える良人がある


『ハーイ』という娘がおる


歯をみがく
義歯の取り外し
かおを洗う
短いけれど
指のない
まるい
つよい手が
何でもしてくれる


断端に骨のない
やわらかい腕もある
何でもしてくれる
短い手もある


ある ある ある

みんなある

さわやかな
秋の朝



前回の詩に、
『過ぎし世に、いかなる罪を犯せしや、拝む手のなき我は悲しき』
と詠われています。
おそらく、久子さんは自分が前世において、生き物に対して手足を切断する罪を犯し、その因縁が今世に果を結んだ…
と悟られ、懺悔して手足の無い自分を受け入れたのかな…と私は想像しています。