後期ゴシック彫刻・市民運動・演劇教育

小学校大学教師体験から演劇教育の実践と理論、憲法九条を活かす市民運動の現在、後期ゴシック彫刻の魅力について語る。

〔509〕ブックオフ巡りの収穫は『熊とにんげん』(チムニク)『ねこ学校のいたずらペーター』(ラマチュ)『クルミわりとネズミの王さま』(ホフマン)。

2022年09月02日 | 図書案内
  久しぶりにブックオフを梯子したら、珍しく収穫がありました。
 今回の標的はドイツ語の児童文学の翻訳作品でした。一般的にはそれほど知られていない3冊を安価で買うことができました。



  まずは、『熊とにんげん』(ライナー・チムニク作・絵、上田真而子訳、徳間書店、2018)。 ライナー・チムニクは、現在はポーランド領になっているオーバーシュレージエンに生まれ、ミュンヘンの美術学校に在学、現在もミュンヘンに住んでいるそうです。上田真而子さんといえば『ヒルベルトいう子がいた』『はてしない物語』『ジム・ボタンの機関車大旅行』などの翻訳で有名ですが、翻訳した本ではこの『熊とにんげん』が一番好きだとあとがきに書いています。
  主人公の「にんげん」が話の途中で死んでしまうのは、けっこう意外なことでした。



  次に読んだのは、『ねこ学校のいたずらペーター』(アンネリース・ウムラウフ=ラマチュ作、アダルベルト・ピルヒ絵、杉山香織訳、徳間書店、2021)。オーストリアで80年以上読み継がれてきた幼年童話とトビラにありました。作者のアンネリース・ウムラウフ=ラマチュは小学校教師であり、教員養成の大学の教師もしたということで、親近感がわきます。子どもたちはいたずら猫のペーターの生き方に自分を重ね合わせて共鳴するのではないでしょうか。1962年没。



  最後は『クルミわりとネズミの王さま』(ホフマン、上田真而子訳、岩波少年文庫、2000)。宮崎駿監督の「おすすめ」がオビにありました。2014年にジブリ美術館で『クルミわり人形とネズミの王さま』展が開催されたようです。
  ホフマンは1822年没ですが、バンベルクにホフマン博物館があるそうです。近々バンベルクを訪れるので、チャンスがあれば行ってみようかと思います。
  頁を繰るのが楽しみです。