後期ゴシック彫刻・市民運動・演劇教育

小学校大学教師体験から演劇教育の実践と理論、憲法九条を活かす市民運動の現在、後期ゴシック彫刻の魅力について語る。

〔164〕なんと「親子きょういく」(ひこばえ親子きょういく塾会報)は、1年間で11冊発行されました。

2017年12月27日 | 図書案内
 「親子きょういく」(ひこばえ親子きょういく塾会報、2017.12.15)の16号が先日届きました。なんと今年11冊目で、ほぼ月刊誌ということになります。本号は62頁立てで、立派な雑誌といった趣です。
 このミニコミは元中学校教師の村上芳信さんが発行しているものです。ブログ〔109〕にこの通信の紹介が掲載されています。

●横浜の村上芳信さんが、地域のミュージカル活動から手を引かれたということで「劇団ひこばえ通信」が100号で終刊になったことはこのブログでお知らせしました。(ブログ19,70参照)でもたぶんじっとしてられないのが村上さん。今度は中学生の学習の手助けをするという活動を始められました。そこで早速「親子きょういく」というミニコミがスタートです。これは「ひこばえ親子きょういく塾会報」ということになりますが、昨日届いたのがすでに2号で、A4版38頁立てという立派なものです。写真もふんだんにあり、とても読みやすいものになっています。


 さて今回の「親子きょういく」の内容〔目次〕を紹介しましょう。

■親子きょういく(ひこばえ親子きょういく塾会報16号)
(今月の写真)武家政権「室町幕府」から見えてくるもの!
1 2017鎌倉フィールドワーク「室町幕府」慰霊巡り
2 「城の郷、小机の歴史を訪ねる」ウオーキングツアーに参加する
3 (連載)2020新教育課程に地域で〈きょういく〉つくる(2)
    現場の教師が読み解きした「2017中学校学習指導要領読み方・使い方」を読む!
4(連載)メドベージェフ「ウラルの核惨事」から北方領土を考える(5)
    1457コシャマイン大王の戦争-2009アイヌ新法にみる「融合民族国家日本」
                         寄稿 しばたまつや
5  わたしの方丈記(編集後記)
            発行 ひこばえ親子きょういく塾事務所                      発行責任者 村上芳信  

  鎌倉フィールドワーク「室町幕府」慰霊巡りと「城の郷、小机の歴史を訪ねる」ウオーキングツアーは写真がふんだんに掲載されて、まるで読者自身がツアーに参加しているような気分になります。私も鎌倉のお寺回りを数回試みているので、懐かしく頁をめくりました。しかし、ここに書かれているような歴史的な事実が存在するとは知りませんでした。毎号教えられることも多いのがこのミニコミの特徴です。
  鎌倉フィールドワークは横浜駅集合が9:30、横浜駅解散が16:40ですから1日がかりの社会科見学ということになります。子どもたちのレポートも掲載されていて、読者としては読み応え充分の冊子になっています。
 冊子発行は来年も続きそうなのですが、村上さんが体調を崩さないように願うばかりです。
 …ブログ掲載を村上さんに連絡したところ、すかさず返信がありました。掲載の許可を取りましたのでみなさんにも読んでいただきたいと思います。通信の「現況」がよくわかりますので。


   福田三津夫 様

 ブログ拝見いたしました。いつもあたたかいご配慮ありがとうございます。
 前の劇団ひこばえ通信でもお気づかいいただきましたこと感謝申し上げます。こちらのほうの1号-101号は神奈川県立中央図書館所蔵となり全号保管・閲覧いただいております。

 「親子きょういく」誌について現況をお伝えさせてください。
 劇団ひこばえ解散にともない、5つの家族の団員の子ども6人と保護者とで無料の学習支援塾・ひこばえ親子きょういく塾を立ち上げ、その会報として「親子きょういく」誌を発行することにしました。それに同人誌としての論文も併せております。
 現在同人は教育・村上芳信、地域史・地域論・しばたまつや、沖縄・加藤彰彦(沖縄大学前学長)の3人です。
 具体的な現況は、発行部数は200部(ゆうめーる140、手渡し・配送は書店・団体など60部、郵送読者は教員・元教員50,子ども30,おとな50、役所・団体・ミニマスコミ30)です。同人論文・研究ノートへの反応あり、こちらからのかかわりもつくろうとしております。
 福田さんのあたたかい応援を新しい年もよろしくおねがいもうしあげます。
                                  2017,12,29 村上芳信

〔163〕もう27回になりました、持続する国会議員会館前行動。

2017年12月21日 | 市民運動
  2017年12月19日、連れ合いに誘われて、清瀬の仲間と共に9.19国会前行動に参加してきました。テーマや主催者などは次のとおりです。

■安倍9条改憲を許さない!安倍内閣の退陣を要求する12・19国会議員会館前行動
・日時:12月19日(火)18:30~
・場所:衆議院第2議員会館前を中心に
・主催:安倍9条改憲NO!全国市民アクション実行委員会
    戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会

  2015年9月19日は決して忘れてはいけない日です。日本国憲法で禁じられてきた集団的自衛権を国会で自公政権が強行採決した日ですから。多くの心ある平和を願う人が政府の暴挙に怒り、悲しみ嘆きました。権力よってごり押しされても、黙ってそのまま引き下がるわけにはいきません。「反逆老人」の名が廃ります。
 翌10月19日、大きな安保法反対集会が開かれ反撃ののろしが上げらました。そしてその時に提起されたと記憶しているのですが、毎月19日は、欠かさず国会周辺で抗議の集会を続けようということでした。それがなんと今回で27回目と主催者は言っていました。
 東京の夜は結構寒いですね。しっかり着込んで手袋着用です。風がなかったのが幸いでした。
 6時過ぎに地下鉄永田町の階段を上りました。開始までに少し時間があるので、比較的隊列に加わるのが難しくはありませんでした。道にしつらえた中央演壇の近くのグループに何とか割り込ませてもらいました。時間がたつにつれて、続々と隊列はふくれあがっていきました。演説者から10メートルといったところでしょうか。ユーチューブなどに私が映っているかもしれません。黒いコートの白髪の男を見つけてみてください。

 冒頭のコールを行なった後、国会議員のあいさつがありました。福島みずほ(社会民主党)、伊波洋一(沖縄の風)、福山哲郎(立憲民主党)、小池晃(日本共産党)という人たちですが、手袋しながらのスタンディングですので、メモもとれません。是非ユーチューブで話の内容を確認することをお勧めします。
 続いて、9条壊すな実行委員会の高田健さんが主催者あいさつがあり、その後様々な活動の報告を行なわれました。板橋九条の会、戦争させない八王子市民集会実行委員会の方などでした。
 戦争させない八王子市民集会実行委員会の方は、実に元気な女性でした。次のHPにその話の内容が的確に報告されていました。あの寒いなか、よくこれだけのメモがとれたと感心するしかありません。感謝して引用させていただきます。

〔外出するときは「安倍政権を許さない」一人デモを行ない、これまでに1000人以上の賛同を得ていると述べました。無党派の人たちも歩き始めており、見知らぬ人がカンパをくれることもあるそうです。ポスティングを行ない、駅前ではプラカードを掲げ、電車の中でもポスターを持つようにしているそうです。池袋駅のJRと私鉄の間の通路はお薦めだそうです。バスの運転手にはポスターの持ち込みをやめるように言われたそうですが、表現の自由があると言ってやめなかったとこと、同じバス会社の運転手から賛同を得られたそうです。「安倍政権を許さない」の布製バッグがお薦めだそうです。電話のセールスマンに対しても、年金が減っているし、平和運動に忙しいから買えない、だから野党に投票してほしいと話しているそうです。そして、署名をしてくれた人には署名用紙を渡すようにしているそうです。チラシは10歳でもわかるような短い文章にしているそうです。デモではハンドベルで演奏するなど、楽しいことも企画して頑張っているそうです。〕
               https://ameblo.jp/sai-mido/entry-12337655101.html

 最後に、日本体育大学の清水雅彦さんの話があり、最後にもう一度コールを行ない、集会は終了しました。
 今回の集会には、2500人が参加したことが報告されました。

  このブログの最後にある新聞記事を紹介しておきましょう。塩野七生という人のインタビュー記事です。私はこの人の本を1冊も読んではいませんが。…奇しくも朝日新聞、集会当日の朝刊でした。

「民主主義は一筋に守り抜こうとしても守れない。国会前にデモをかけるだけで機能するような代物ではないのですよ」
「たくさん集まれば良い考えが生まれてくると我々は思っています。朝日新聞もそうでしょう。我々みんなに政治の能力があり判断ができる、そうして民主主義は機能する、という考えは幻想です」

  じゃあ、どうすればいいのよと突っ込みを入れたくなるのですが、その結論は示さないのです。おそらく集会に参加すればすべてが解決するなどと考えている人は皆無でしょう。参加することによって様々な場で闘っている人の息づかいを感じ、民主主義とは何かを考えるのです。
 「どの政体より民主主義はいい。自由を抑圧しないから。」(塩野)と高みの見物を決め込んでいる作家の本を手に取ることはこれからもないと思うのです。

〔162〕「柳泉園組合クリーンポート長期包括運営管理事業」に関する請願は門前払いされました。

2017年12月14日 | 市民運動
 2017年12月12日、清瀬市の建設環境常任委員会が開かれました。私たちの市民運動の仲間の阿部洋二さんが以下のような請願をしたところ、あっけなく門前払いにされました。その様子を報告したいのですが、まずは請願を読んでください。

■「柳泉園組合クリーンポート長期包括運営管理事業」の内容、とりわけ、大規模補修の内容と必要性を明らかにすることを求める請願
                                      紹介議員 ふせ由女
〔請願の趣旨〕
表題の事業の内容、特に大規模補修の契約上の内容と必要性を明示する資料を求める。
 
〔趣旨説明〕
 柳泉園組合では今年4月28日、柳泉園組合クリーンポート長期包括運営管理事業(以下本件事業)契約を住友重機エンバイロメント(株)と15年間、133億8606万円で締結している。
 これは柳泉園組合が行ってきたごみの中間処理組合としての事業を包括的かつ長期(15年間)にわたり民間事業者に委託するということであった。
ところが柳泉園組合が示した資料や広報チラシなどを見ると本件事業は運営管理事業とは言うものの予算額で約71億円という過半が大規模補修であることをうかがい知ることができる。
 そこで、まず第1に本件事業の契約内容への疑問として
① 大規模改修工事が占める割合、その年度ごとの予算額、後年度負担の実態、それへの債務負担行為処理などが明らかでない。
② 大規模改修事業が過半を占めるのになぜ運営管理事業としたか、法令上の根拠。
 次に、本件事業が、大規模改修事業が過半を占めるなら、なぜ工事請負契約として進めなかったのか不明です。
 工事請負契約として進めるとした時には
① 一般競争入札を行うことが必要であり、入札にあたっては、そもそもなぜ大規模改修工事が必要かを論議に掛ける必要があったはずなのに、2016年8月の柳泉園組合議会では、本件事業は、事業自体の賛否をとわず、補正予算で債務負担行為を提案する形をとっていた。
② 工事請負契約ならば、どのような工事をなぜ行うのか、必要性の根拠、目的、設計図面、仕様書などが手続き上も必要であった。
振り返って、本件契約は、運営管理事業と言われているが、運営管理といえば日常のごみ処理業務のような恒常的業務の遂行であり、契約上は委託契約となり、「業務=仕事」を委託する契約となる。
 一方、大規模補修のような工事契約の場合は、成果物を成し、これを求める契約となる。この場合、当然事業者は、求める成果物についての目的を明示し、設計図面や仕様書を用意し、入札にかけることが自治法上も定められ、事業者と工事契約を結ぶ必要がある。  法律上は管理委託契約と工事請負契約では手続き上の扱いが異なる。委託契約なら議会承認は必要ないが工事請負契約では議会承認が必要になる。
 以上の疑義についてお答えいただくために本件請願を提出する。
 必要性も内容も不明な事業へ税金の垂れ流しはチェックしたい。
                           
清瀬市議会議長 
 西畑 春政殿
                    清瀬・くらしと平和の会
                           阿部 洋二

・添付資料1、柳泉園クリーンポート大規模補修資料(平成26年11月28日)1ページ目
・添付資料2、同チラシ
              

 ごみ問題に詳しくない私にとっては少々難しい内容の請願ですが、その趣旨はごみ処理の仕方の透明性を求めているものです。市民からみてどうごみが処理されているのか、わからない点を明らかにしてほしいという当然の要求です。
 現在同趣旨の裁判が東京地裁で開始されています。
 議員から数点の質問が請願者に向けられました。
 ある議員から継続審議の動議が出されましたが、賛成少数で否決されました。
 最後に請願の採択の賛否の挙手が求められ、賛成者は継続審議の動議を出した革新系議員1人だけで不採択となりました。
 不思議なのは、否決に賛同した議員の多くはその理由を表明しませんでした。つまり、請願を無視するという態度に出たのです。請願者を支援する者からすると、問答無用で切り捨てられたというのが実感でした。
  ある議員や市役所の役人の発言には、裁判に影響があるといけないから請願には反対するというのがありました。しかしながら、繰り返して記しますが、市段階で以下のような要求を認めないとはどういうことなのでしょうか。

●「柳泉園組合クリーンポート長期包括運営管理事業」の内容、とりわけ、大規模補修の内容と必要性を明らかにすることを求める。
●事業の内容、特に大規模補修の契約上の内容と必要性を明示する資料を求める。

 真っ当な市民の疑問や要求に応えない市議会とは一体なんだろうと思ったのでした。
 最後に請願者の阿部さんのこの日の感想を紹介させていただきます。

〔12日の建設環境常任委員会での審議では議員から職員へ向けて請願の内容に関しての質疑が寄せられたようですが、それに対して職員から「係争中の案件ですので答えられません」というような回答で済まされたのはとても奇異に感じます。係争は市民と柳泉園の間のことで市としては係争への関わりは今のところ何もありません。わかっていることをきちんと答えてほしいものです。
 それをいいことにしたのかどうか知れませんが、何の意見も言わずに採決に参加する議員さんにの存在も気になります。単なる将棋の駒的存在なのでしょうか。〕

*柳泉園は西東京市、東久留米市、清瀬市が出資して共同でごみ処理をしている施設。