2023年3月になりましたが今年に発見された彗星で C/2023 A3
紫金山-アトラス彗星(Tsuchinsyan-ATLAS) と言う彗星があってまだ木星より遠い遠い位置
にあるのですがこの彗星が大化けする可能性があると噂になり始めています
紫金山は中国にある発見した紫金山天文台から取った名前のようです
彗星は遠い遠い太陽系の外側の更に遠くからやってくる氷の塊とも言われている天体
でそのあまりにも遠いところからくるので多くの彗星は放物線の軌道に沿って太陽に
向かってやってきます
このような太陽系外からやってくる彗星以外にもハレー彗星やエンケ彗星のような太
陽系の一部となって楕円軌道を描きながら太陽を周回する彗星もありますがこれらは
太陽系外から来た彗星が太陽に接近するときに太陽や木星の強い引力で軌道が変って
太陽に飲み込まれたような楕円軌道の小惑星のようになったと思われています
さて今回ような遠くからくる彗星は太陽と地球の距離よりも太陽に接近するものも多
く中には太陽をかすめる彗星もあって太陽の灼熱に耐えきれず消滅する彗星もあります
今回発見された彗星は太陽との距離が0.39天文単位という事で太陽に非常に接近
する部類の彗星で2024年9月28日に最接近します
ちょうど距離的にはころあい良く見事な姿が見られる要素があります
ステラナビゲータでシミュレーションしてみました
太陽に最接近する頃(9月28日)のあさ5時の空に1日毎の動きを示しました
28日には東の空には月齢25の月もあり天文薄明が始まって30分余り経った
時間ですのでかなり明るくなっている時間の超低空になります
かなり厳しい条件ですが良く晴れた空の山に登って見ると壮大な尾が見られるかも
知れません
東の空の拡大です
9月中はかなりチャレンジ的ですが一般的には10月に入ってからでしょうか
夕方の西の空で見やすくなってきますが10月3日の新月からだんだんと月が太く
なってきて彗星の高度が高く条件が良くなってくるほど満月になってきます
次の見ごろは17日の満月が過ぎてから月が昇ってくるまでの短時間に壮大な
ダストテイルが見られることでしょうか
でも彗星自体はどんどん遠ざかってきます
10月17日19時満月の西の空です