(原題:Crossing Over)
----ハリソン・フォード久しぶりだよね?
この映画、あまり噂をきかなかったけど…。
「彼にしては、珍しいメジャースタジオ以外の作品。
それこそ有名になって初めてと言っていいんじゃないかな」
----それって逆に言えば、
どうしても出演したかったってこと?
「そうかも知れないなあ。
この映画のモチーフは、
現在、全米に1100万人以上いるとされる不法滞在者。
タイトルだけ聞くと、
ハリソン・フォード主演のサスペンスという感じがするけど、
これは本格的な社会派の作品」
----そもそもICEってニャんのこと?
「移民・関税捜査局。
2001年の9.11同時多発テロが契機となって
新たに編成された組織。
FBIが全米で1万人なのに対して
このICEの捜査員はすでに2万人以上いるらしい。
フォード扮する主人公マックス・ブローガンは
移民問題に関わる法執行官というわけだ」
----移民をめぐる映画って最近公開された
『扉をたたく人』もそうだったよね。
「うん。あの映画にも描かれていたけども、
いま心あるアメリカ人の間で問題となっているのが
この不法滞在者に対する政府の対処。
いまや“不法滞在者=テロ組織の一員”という先入観が全米を覆っている。
正義感が強く良心的なマックスは
夢を求めてアメリカにやってくる彼らの立場に同情的。
この映画では、
メキシコ出身で強制送還される不法移民女性と残された幼い息子、
イラン系アメリカ人でマックスの同僚のICE警官とその家族、
永住権取得を望むオーストラリア人女性(アリス・イヴ)、
その彼氏で同じく永住権取得を望む南アフリカ出身のユダヤ系移民男性(ジム・スタージェス)、
韓国系移民で仲間に誘われてリカーショップ強盗に加わる韓国出身の高校生、
9.11の実行犯に対する発言が問題とされ、家族から引き離されるイスラム教徒の少女、
そしてナイジェリア出身の7歳の孤児など、
さまざまなケースが出てくる。
この映画は、あの『クラッシュ』と同じく、
このいくつものケースを描き分けながら、
その背後に横たわる問題を浮き彫りにしてゆく。
ぼくは知らなかったけど、
アメリカでは生地主義を採用しているため、
不法移民の子でもアメリカで生まれると米国籍が与えられるらしい。
そこから、家族内の生き別れといった問題も生まれてくるんだ」
----へぇ~っ。力作ニャんだニャあ。監督は?
「ウェイン・クラマー。
去年のぼくのおススメ 『ワイルド・バレット』を作った人。
彼はレニー・ハーリンの異色作『マインド・ハンター』では脚本を担当しているんだ。
これまでとは打って変わった社会派の作品。
こういう路線に向かったのは嬉しいような寂しいような。
ある意味、ソダーバーグ風味でもあるし…」
----だからか。社会派とは思えないような
サスペンス色の濃いタイトルにしたのは…。
「う~ん。そこまで意識していたのかどうか。
あっ、あと大物ではレイ・リオッタとアシュレイ・ジャドが出演。
それぞれ移民弁護士と移民判定官で、ふたりはうまくいっていない夫婦という設定」
----うまくいっていない?
「うん。
すでに妻に魅力を感じなくなっている夫(コールレイ・リオッタ)は、
職権を悪用してオーストライア人女性に関係を迫るんだ」
----どこの国にもいるんだね。
そういう、とんでもない奴って。
(byえいwithフォーン)
フォーンの一言「ハリソン・フォード、こういう映画が似合うのニャ」
社会派だけど、サスペンスとしても見ごたえある度


お花屋さん ブーケ、アレンジメントetc…
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----ハリソン・フォード久しぶりだよね?
この映画、あまり噂をきかなかったけど…。
「彼にしては、珍しいメジャースタジオ以外の作品。
それこそ有名になって初めてと言っていいんじゃないかな」
----それって逆に言えば、
どうしても出演したかったってこと?
「そうかも知れないなあ。
この映画のモチーフは、
現在、全米に1100万人以上いるとされる不法滞在者。
タイトルだけ聞くと、
ハリソン・フォード主演のサスペンスという感じがするけど、
これは本格的な社会派の作品」
----そもそもICEってニャんのこと?
「移民・関税捜査局。
2001年の9.11同時多発テロが契機となって
新たに編成された組織。
FBIが全米で1万人なのに対して
このICEの捜査員はすでに2万人以上いるらしい。
フォード扮する主人公マックス・ブローガンは
移民問題に関わる法執行官というわけだ」
----移民をめぐる映画って最近公開された
『扉をたたく人』もそうだったよね。
「うん。あの映画にも描かれていたけども、
いま心あるアメリカ人の間で問題となっているのが
この不法滞在者に対する政府の対処。
いまや“不法滞在者=テロ組織の一員”という先入観が全米を覆っている。
正義感が強く良心的なマックスは
夢を求めてアメリカにやってくる彼らの立場に同情的。
この映画では、
メキシコ出身で強制送還される不法移民女性と残された幼い息子、
イラン系アメリカ人でマックスの同僚のICE警官とその家族、
永住権取得を望むオーストラリア人女性(アリス・イヴ)、
その彼氏で同じく永住権取得を望む南アフリカ出身のユダヤ系移民男性(ジム・スタージェス)、
韓国系移民で仲間に誘われてリカーショップ強盗に加わる韓国出身の高校生、
9.11の実行犯に対する発言が問題とされ、家族から引き離されるイスラム教徒の少女、
そしてナイジェリア出身の7歳の孤児など、
さまざまなケースが出てくる。
この映画は、あの『クラッシュ』と同じく、
このいくつものケースを描き分けながら、
その背後に横たわる問題を浮き彫りにしてゆく。
ぼくは知らなかったけど、
アメリカでは生地主義を採用しているため、
不法移民の子でもアメリカで生まれると米国籍が与えられるらしい。
そこから、家族内の生き別れといった問題も生まれてくるんだ」
----へぇ~っ。力作ニャんだニャあ。監督は?
「ウェイン・クラマー。
去年のぼくのおススメ 『ワイルド・バレット』を作った人。
彼はレニー・ハーリンの異色作『マインド・ハンター』では脚本を担当しているんだ。
これまでとは打って変わった社会派の作品。
こういう路線に向かったのは嬉しいような寂しいような。
ある意味、ソダーバーグ風味でもあるし…」
----だからか。社会派とは思えないような
サスペンス色の濃いタイトルにしたのは…。
「う~ん。そこまで意識していたのかどうか。
あっ、あと大物ではレイ・リオッタとアシュレイ・ジャドが出演。
それぞれ移民弁護士と移民判定官で、ふたりはうまくいっていない夫婦という設定」
----うまくいっていない?
「うん。
すでに妻に魅力を感じなくなっている夫(コールレイ・リオッタ)は、
職権を悪用してオーストライア人女性に関係を迫るんだ」
----どこの国にもいるんだね。
そういう、とんでもない奴って。
(byえいwithフォーン)
フォーンの一言「ハリソン・フォード、こういう映画が似合うのニャ」

社会派だけど、サスペンスとしても見ごたえある度




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ハリソン・フォードの出番は少なめで、こんな群像劇だとは思ってもいませんでした~。
それぞれのエピソードが微妙にリンクしているのは面白かったですしね~♪
すべてがハッピーエンドじゃなかったけど、アメリカ移民事情を知る面白い映画でしたわん。
そうなんですよね。
ハリソン・フォードは[one of them]。
でも、そう見せない日本の宣伝は、
いつもながら巧みですよね。
ぼくは、けっこう好きな映画です。
密かに楽しみにしていたのですが、
期待以上にいい映画でしたね。
サスペンスとしても社会派作品としても
充分に見応えがありました。
いい映画をご紹介くださってありがとうございました♪
ここで、この映画の存在を知られたといわれると、
自称“映画案内人”としては、
やった!という気になります。
これからもご期待に添えるべく、
頑張りたいと思います。
「クラッシュ」に似ていますが、テーマへの異なるアプローチを試みていて、観ごたえたがありました。
私は移民としてアメリカで長年生活した経験がありますので、この映画に描かれる移民たちの気持ちが痛いほどわかりました。
監督もまた移民との事で、なるほど納得のリアリティです。
アメリカでも公開規模は小さかった様ですが、この映画の持つ意義は大きいと思います。
この監督、前作の次にこれをやっちゃうところがスゴイ。
また、その成功を見越して監督を任せるプロデューサーたちもたいしたもの。
メジャーのスタジオではないと分かり、
さもありなんと思いましたが…。
ノラネコさんは、アメリカで暮らされたとか?
ほかの方とは違う、ひとしおの感慨だったことと思います。
ノラネコさんに、またまた興味がわく半面、
お会いするのが少し怖いかな。
こういう映画を見ると、アメリカで生まれたからアメリカ国籍というのも一概に喜べないですよね。
家族の中に、
アメリカ籍と外国籍。
これは、自分も知らなかったことで、
その大変さは、想像に余りあります。
アメリカという国は、
ほんとうにいろいろ抱えていますね。
ひとつの実験国家なのでしょうが…。
はじめましてでしょうか。
そう、ハリソン・フォード若い!
というか、そこが役者。
カメラが回ると、若くなれるんでしょうね。
しかし、池田真紀子さんというのは
素敵なお名前ですね。