どるち & えこう の 『美術館・博物館めぐり』 & 『美味しいもの』日記なのだ

プレーリードッグのぬいぐるみの『どるち』と 飼い主?の『えこう』が書く 美術館・博物館や 飲食店の感想なのだ

『≪裸婦図≫重要文化財指定記念 村上華岳-京都画壇の画家たち@山種美術館』なのだ

2015年12月13日 | アート【展覧会 & 常設】(~2022年)

<ゴッサムグリル>でランチをしたぼくらわ 山種美術館に移動して 12月23日まで開催している<【特別展】 ≪裸婦図≫重要文化財指定記念 村上華岳-京都画壇の画家たち>を見たのだ



ぼくが気になった作品をご紹介するのだ

岡本神草が描いた<口紅>なのだ


ぼくらわ この 妖しくも美しい作品にお会いしたくて この展覧会を見に行ったのだ

着物と だらりの帯の異なる黒 着物の内側の鮮やかな赤 そして 着物の袖を通さずに見える 触れたら消えてしまいそうな舞妓の白い柔肌に 見惚れてしまって ウットリなのだ

きっと下品にならないのわ 左側のロウソクの炎が 金泥で描いているのと 着物と帯の黒が 効いているのでわ? って思うのだ

神草わ 38歳で亡くなってしまったそうだけど もし長生きしていたらどんな作品を残していたんだろう って思うのだ


新たに 重要文化財になった 村上華岳<裸婦図>なのだ


仏様や神様のように神々しくもあり 自然と一体化しているようにも見えたり 官能的で生身の女性のようにも見える裸婦図で 美しいのだ

近づいて見てみると 照明の加減か 岩絵の具の粒子?かもしれないけど 裸婦の肌(頭から胸元にかけて)わ ラメを塗ったかのように キラキラと輝いて見えるのだ


重要文化財で 竹内栖鳳が描いた<班猫>なのだ


久しぶりの再会なのだ

いつ見ても 生意気に見えるけど かわゆさもあるのだ

たしか 前にテレビで言っていたと思うけど 猫の胴体を実物より長くしているそうなのだ

あと 作品解説のパネルの隣に モデルとなった猫の写真パネルもあったのだ


他にも 橋本関雪が描いた<霜の朝>も良かったのだ



ぼくわ 岡本神草の作品を見れただけで お腹がいっぱいだけど 普段わ あんまりみる機会のない 京都にある作品もいろいろ見れて良かったのだ

もちろん山種美術館所蔵の<裸婦図>や <班猫>など素晴らしい作品を展示していたし あと10日程で終わってしまうので 少しでも気になっている方わ ぜひ ご覧くださいなのだ



ここから先わ 展覧会の詳細と えこうの感想を載せるのだ

山種美術館 <【特別展】 ≪裸婦図≫重要文化財指定記念 村上華岳-京都画壇の画家たち> 12月23日(水・祝)まで

http://www.yamatane-museum.jp/exh/current.html

作品リスト
http://www.yamatane-museum.jp/exh/doc/list151030.pdf




展示構成

第1章 先人と学友-京都画壇の画家たち
 京都画壇の先人たち
 美工・絵専の学友たち

第2章 村上華岳-≪裸婦図≫への道

第3章 京都画壇の女性表現-≪裸婦図≫の前後

私が見に行ったのは、後期展示なので約60点を展示しており、そのうち、村上華岳の作品は13点ありました。


気になった作品(※作品リストと、図録の番号は、一部異なるそうです。)

4.幸野楳嶺 西域記意帝釈試三獣図

解説の一部には、こう書かれています。
『帝釈天が老人に姿を変えて食べ物を乞うと、狐は魚を、猿は果実を採ってきたが、何もできない兎は自らを捧げようと火に入って死んだため、かわいそうに思った帝釈天が亡骸を月に移したという仏教説話に基づく作品。』

3匹とも白狐、白猿、白兎と白く描かれ、聖なる動物?のように見えました。キツネは魚を捕まえ、サルは木に登り果実を探し、ウサギは老人(帝釈天)のそばで思案中といった感じでした。


6.今尾景年 松有紅葉小禽図

松と木を墨で描き、その間から覗く、色鮮やかな楓や小禽は彩色して描いている。


10.竹内栖鳳 班猫 重要文化財


解説には、こう書かれています。
『栖鳳は旅先の沼津で見かけた猫に一目ぼれし、譲り受けて自邸に連れ帰り、写真撮影や写生を繰り返した末に本作品を完成させた。猫の姿態や表情は実物を見るかのようであり、従来の類型的な動物表現とは一線を画す。一方、瞳や毛描きに金泥を用いるなど、古くからの手法にも準じており、伝統的な絵画表現を活かしながら、新たな動物画の境地を開拓しようと画家の姿勢がみてとれる。』

近づいて見ると、体の輪郭線からはみ出すように描かれた猫の体毛がモコモコというか、モフモフな質感で、金泥も使用しているからは、少し輝いて見えるエメラルドグリーンの瞳も惹かれます。


18.木島桜谷 角とぐ鹿(※画像追記)


落葉の大木に角をこすり付けてとぐシカが描かれ、愛嬌のあるような表情がいい。


19.西村五雲 白熊


餌となるオットセイを捕まえ、ほっとしたような表情をしている。ただ、毛並などは荒々しく描かれ、ワイルドで獰猛。

この作品と、no.44 村上華岳の<羆>と、展示空間越しに、向かい合わせに展示していて、相反するクマを見比べることが出来る。


44.村上華岳 羆


画面いっぱいに、ヒグマの歩く姿が描かれている。私の中では、ヒグマは荒々しいイメージがあるのだが、この作品は、優しい雰囲気があり、画面に描かれていない部分に、きっと小熊がいるのでは?と想像できる。

解説に書いてありましたが、この作品は、「華岳」の名で署名された最初の現存作品だそうです。


45.村上華岳 驢馬に夏草



55.村上華岳 裸婦図 重要文化財


解説には、こう書かれています。
『人間永遠の憧憬の源であり理想の典である「久遠(くおん)の女」を描く。胸には瓔珞(ようらく)、腕には臂釧(ひせん)や腕釧(わんせん)をつけ、左脇に白い蓮の花を置くこの女性の品格のある姿は、アジャンター石窟(インド)神仏像や、観自在菩薩を思わせる。一方で、女性の遠景に風景を描く構図は、レオナルド・ダ・ヴィンチの≪モナ・リザ≫(ルーヴル美術館)を、下図(No.54)の女性に足元に残る白い鳥の姿はギリシア神話レダへの意識も想起させる。この図以降、華岳が、生身の女性を描くことはなかった。』


56.村上華岳 自画像

34歳頃の油彩で描かれており、村上華岳の油彩画の作品は初めて見ました。描かれた自画像は、実直な男という印象を受ける。


63.上村松園 蛍


解説には、こう書かれています。
『夏の夜、女性が蚊帳を吊っていると、夕風に吹かれて蛍が1匹入って来た。それに気付いた女性が蛍に目をやる瞬間を描く。細い帯を横に結んでいるのは就寝前の姿を表現するためで、女性ならではの細やか配慮が感じられよう。また、天明頃の良家の婦人を描いたというが、浴衣には当時流行していたアールヌーヴォー風の百合模様が表されており、新味を出そうとする姿勢がうかがえる。』

今回展示していた、3点の松園さんの作品の中で、この描かれた女性は浴衣だからか、帯の結び方が違うからか、立ち姿の位置の関係か、わかりませんが、やけに華奢に描かれていた。


65.上村松園 夕べ


すだれから顔を出す美人図。近くで見ると、すだれの曲がる部分に色を置いているから、やけに立体感を感じる。


73.岡本神草 口紅


解説には、こう書かれています。
『絵専(かいせん)のの卒業制作であり、その後、出品された第1回国画創作協会展での入選作。発表当時、極めて人気が高く、美人画の新局面をもたらすと評され、特に土田麦僊から強く賞賛された。描かれた女性は、官能的な媚感をとりつつも、崩れきっていない微やかな品も感じさせる。神草の代表作であるだけでなく、描かれた大正時代の芸術性を象徴する作品として名高い。』


岡本神草の<口紅>を見れた。それだけで充分満足ですが、村上華岳の<羆>の慈愛に満ちていそうな優しそうな表情に癒されました。

数は多くないですが、松園さんの作品も見れましたし、すごくいい展覧会でした。しいて言えば、前期展示の甲斐庄楠音の作品も見たかった・・・。


今回も素晴らしい作品を見ることが出来ましたし、美味しいものを食べることが出来て大満足でした。

ありがとうございます。



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