ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ

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本ブログ、思いがけないアクセス激増の理由は・・・ 人気作家・李外秀のツイート炎上(?)の余波

2014-06-12 23:54:23 | 韓国の時事関係(政治・経済・社会等)
 いやー、ビックリしましたよ。何かというと、一昨日の本ブログの訪問者数!


 今年に入ってから、このブログの日々の訪問者数は大体600~800、順位はgooブログ約200万中、600~800位といったところでした。
 それさえも私ヌルボとしては過分の数字。仄聞するところではロボットによる自動検索が多いとのことですが、これだけ多くのアクセスがあるのはうれしいことです。

 しかし、今回のこの4692という訪問者数と32位という順位は、見た瞬間、うれしいというよりも、逆に「何かまずいことを書いてしまったのでは!?」という不安&不審の念の方がまずわき起こりました。

 一体、どの記事にアクセスが集中しているのかを見ると、意外なことに2012年10月の<[韓国語の新語]人気作家・李外秀氏(66歳)は「ワシ打法(トクスリ タボプ)」の「トゥッ統領(トンニョン)」>という注目度が全然高くなさそうな記事(→コチラ)になんと4,638ものアクセスがあったのです。

 その原因を探ってみたところ、モトは次のYAHOO!の記事。

 <韓国小説家、ツイッター大炎上で謝罪 サッカー大敗を旅客船沈没事故にたとえる>という見出しの記事で、当の小説家・李外秀(イ・ウェス)氏のことを書いているのですが、日本では知名度の低い(0に近い?)彼についての情報が乏しいとみえて、<韓国の人気作家>の説明として当ブログ記事のリンクを下に張ったということのようです。

 そのYAHOO!の記事のモトはサンケイスポーツの記事。(→コチラ。)

 これを読んで、私ヌルボもコンゲラン(ネット上で扇動する人たちを皮肉った言葉)」という言葉を初めて知りました。ハングルだと「곤계란」です。
 この語は本来は「곯은 계란(腐った卵)」で、東南アジア諸国や中国等で食べられている孵化直前のアヒルの卵をゆでた珍味(!)のことだそうです。
 つまり、孵化しない卵のことですが、韓国のネット社会で使われている「コンゲラン」とは、ツイッターのプロフィール写真のないアカウントのこと。なるほど、写真やイラストの代わりに卵の画像が使われていますね。ふつう「알계」という言葉がよく用いられるそうですが、この「곤계란」には、自分の素性を隠して誹謗中傷のツイートをするために取得したアカウントや、そのツイートを非難した言葉のようです。

 さて、このサンスポの記事ですが、さらにモトをたどると「東亜日報」の<이외수, 축구 가나전 세월호에 빗대 구설…해당 트윗 삭제(李外秀、サッカー・ガーナ戦をセウォル号に例えて非難)>という記事(→コチラ)あたりかな、と思われます。
 続いて「中央日報」にもほぼ同じような記事が・・・。(→コチラ。)

 ・・・と、ここで私ヌルボが考えたのは、このネタ、なんかうさんくさいところがありそう、ということ。
 「東亜日報」も「中央日報」も「朝鮮日報」と並ぶ代表的な保守紙だし、(あ、「サンケイ」もそうか) 、一方李外秀氏は基本的に進歩陣営の立場の人なので、「東亜日報」等がこんな記事を載せるのもなんか揚げ足取りのような・・・。

 とりあえず、問題の李外秀氏のツイッターを直接見てみました。→コチラです。
 以前の記事の時点(2012年10月7日)ではフォロワー(팔로워.パルロウォ)数は1,478,196人でしたが、今は1,735,683人にまで増えています。(すごいもんです。)
 しかし、「ツイッター大炎上」というからには閉鎖にまで追い込まれたとか大変なことになっているのかと思ったらそんなでもありません。


 「セウォル号ははとにかく私たちの肺腑を刺す禁忌語でした。」「反省します。」「束手無策で沈没したという意味で使ったのですが、比喩が適切ではないとの意見が多く、原文を消しました。」
 ・・・と李外秀氏、しきりに謝っています。
 ところが、これに対しても次のような非難が続きます。


 批判した人たちに対し彼が「難読症患者」と書いたことも謝れ、とか、「とにかく」とは何だ?とか、「セウォル号」が禁忌語ではなくて・・・とか、反省するよりもまず謝れ、とか等々・・・。

 しかし、私ヌルボが見るに、炎上というレベルには至ってないと思います。これらのリツイートも、彼の他のツイートに対するリツイート数と比べて特に多いということでもありません。なんだかなー、です。
 ※個人的には、李外秀氏がはからずも「禁忌語」と書いてしまった気持ちはわかります。そんな雰囲気は韓国社会にあるようではないですか。

 さて、同日(6月10日)の彼の他のツイートを見ると、目にとまったのが次のようなもの。


 「今日は6.10民主抗争27周年だ。」というツイートのリツイ。
 彼は「27年前どんなことがあったか、われわれに残された課題は何か、共に考えて見るといいだろう。」と記しつつ、人気ブロガー<アイアムピーター>の記事にリンクを張っています。
 それは→コチラ

 韓国の80年代民主化闘争の山場というべき1987年6月、とくに6月10日は大きな意味を持った日で、これについては→コチラの過去記事でも少しふれました。また<韓国戦後史年表>という実に詳細な年表(→コチラ)の1987年6月の記述を読むだけでもいろんなことがわかります。

 こうしたことについてのツイートは、やはり李外秀氏らしいものですね。

 「東亜日報」等(「サンスポ」も含む)も、こんなこせこせした記事よりももっと書くべきことがあるだろうと言いたいです。

 しかし、自分のちょっとした(?)「表現」が大きな反響を呼んでしまい、その余波が日本のヌルボにまで及ぶとは、有名人もタイヘンですね。

 ヌルボとしては、アクセス数を増やすのがブログの目的ではなく、自分で調べたり考えたりしたことを自身納得できるように、忘れっぽい自分のための備忘録のようなつもりで記事にしているので、アクセス数はたんなる結果です。(あ「日韓ともヘイトスピーチはやめよう!」とか「北朝鮮の強制収容所をなくそう!」等については大勢の人にアピールしたいですが・・・。) それよりもむしろうれしいのは、たとえば昨日の愚銀さんのコメントのように、多くの人からは関心を向けられないような記事に対して反応があることです。
 ・・・ということで、愛読して下さっている皆さんありがとうございます。今後もヨロシク・・・。


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