ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ

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韓国内の映画 NAVER映画の人気順位 と 週末の興行成績 [3月10日(金)~3月12日(日)]

2017-03-21 23:56:34 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
 3月13日に「哭声」を観たのが今年19本目で、以後今までひと休み。この先の予定は、「しゃぼん玉」と「母 小林多喜二の母の物語」と「牯嶺街少年殺人事件」と「ミス・サイゴン:25周年記念公演 in ロンドン」はゼッタイ観に行きます。前の3つはどれも近所で観られるのがラッキー。
 あ、韓国映画がないな。

 <花開くコリア・アニメーション2017+アジア>のプログラムとスケジュール(名古屋はまだ)が発表されました。(→コチラ参照。)うーむ、今年も東京会場には行けないかも・・・。去年みたいに中日ドラゴンズの野球観戦とセットで名古屋に行くってか?

 もう掲載はやめたのかと思っていた「朝鮮日報」の「封切映画 ぴったり10字評」が復活しました。一体どういう方針なのか? この辺ももしかして韓国流?
    
「朝鮮日報」3月17日掲載の「封切映画 ぴったり10字評」 (ハングル文も訳文も10字です。)
 「美女と野獣」
  時のように古く新しい ★★★★
 「ザ・スペース・ビトゥイーン・アス」
  火星からそよ吹く花風 ★★★☆
 「ありがとう、トニ・エルドマン」
  毛深い顔無しの父の情 ★★★
 「ビニー/信じる男」
  あの「怒れる雄牛」の再来 ★★★☆
 「オーバー・フェンス」
  愛する時は鳥たちも踊る ★★★
 「非正規職特殊要員」
  君たちの失敗じゃない ★★☆
 韓国で人気の高いオダギリ・ジョー等が出演した日本映画「オーバー・フェンス」以外はすべて下の記事中で紹介しています。「怒れる雄牛」とは「レイジング・ブル」でボクサーを演じたロバート・デ・ニーロのこと。

         ★★★ NAVERの人気順位(3月21日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】
             ※評点の後の( )は採点者数
①(3) ミス・サイゴン:25周年記念公演 in ロンドン  9.45(204)
②(4) Le Tour:私の生涯最高の49日(韓国)  9.39(340)
③(6) ハクソー・リッジ  9.24(2,097)
④(7) わたしは、ダニエル・ブレイク  9.24(1,425)
⑤(9) ウィークエンド(韓国)  9.23(163)
⑥(2) シーソー(韓国)  9.21(85)
⑦(-) 謝罪  9.18(40)
⑧(-)LION/ライオン ~25年目のただいま~  9.15(606)
⑨(10) モアナと伝説の海  9.14(10,057)
⑩(8) 光をくれた人  9.13(532)

 今回の新登場は⑦「謝罪」(仮)だけです。中国系カナダ人の女性ティファニー・ション監督が中国・韓国・フィリピンの元慰安婦を6年間にわたって撮影して完成させたドキユメンタリー。→コチラの記事によると、監督は「長い時間が過ぎたにもかかわらず、日本政府が人類に対して行った残忍な犯罪を認めてすらいないことは、信じられないほど悲劇的なこと」と述べています。また映画には日本を訪れて謝罪を要求する元慰安婦に対し「韓国の売春婦は恥を知れ」「日本から出ていけ」などと声を上げる日本の右翼団体の様子も映っている、とのことです。そんな右翼団体の声も逆効果で困ったものですが、<NAVER映画>の説明には「日本軍によって性奴隷に拉致されて強制的に連行された約20万人を超える「慰安婦」のうち・・・」という文章があるし、ここに登場する元慰安婦の吉元玉(キル・ウォノク)さんの証言にも疑問点はいろいろ出されているのですけど・・・。韓国題は「어폴로지(アポロジ)」と、英題「The Apology」のまま付けられています。

     【記者・評論家による順位】
             ※評点の後の( )は採点者数
①(1) わたしは、ダニエル・ブレイク  8.40(15)
②(2) ラ・ラ・ランド  8.34(14)
③(3) ムーンライト  7.83(6)
④(4) マンチェスター・バイ・ザ・シー  7.75(8)
⑤(6) ジョン・ウィック チャプター2  7.67(3)
⑥(-) 謝罪  7.33(3)
⑦(7) メッセージ  7.29(7)
⑦(7) LOGAN/ローガン  7.29(7)
⑨(9) ズッキーニと呼ばれて  7.25(4)
⑩(10) 君の名は。(日本)  7.17(6)

 今回の新登場は、こちらも⑥「謝罪」だけです。内容等は上述の通りです。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績3月17日(金)~3月19日(日) ★★★

         「キングコング」の次は「美女と野獣」 おなじみの米国映画が連続して1位

【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・・上映館数
1(34)・・美女と野獣・・・・・・・・・・・・・・・・・3/16・・・・・・・・・1,401,001 ・・・・・・・・・・1,570,383・・・・・・・・13,308・・・・・・・1,625
2(1)・・キングコング:髑髏島の巨神・・3/08 ・・・・・・・・・・317,684・・・・・・・・・・・1,549,205・・・・・・・・12,909・・・・・・・・・644
3(2)・・LOGAN/ローガン ・・・・・・・・・・3/01・・・・・・・・・・・158,721 ・・・・・・・・・・2,082,983・・・・・・・・17,718・・・・・・・・・521
4(新)・・非正規職特殊要員(韓国) ・・・3/16・・・・・・・・・・・・89,260 ・・・・・・・・・・・・114,697・・・・・・・・・・・901 ・・・・・・・・496
5(6)・・ラ・ラ・ランド ・・・・・・・・・・・・・・・・12/07 ・・・・・・・・・・・・20,285 ・・・・・・・・・・3,453,237・・・・・・・・28,863 ・・・・・・・・156
6(3)・・解氷(韓国) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・3/01・・・・・・・・・・・・18,827 ・・・・・・・・・・1,197,667・・・・・・・・・9,852・・・・・・・・・252
7(新)・・ザ・スペース・ビトゥイーン・アス・・3/16・・・・・・・・・16,400 ・・・・・・・・・・・・・22,200・・・・・・・・・・・173 ・・・・・・・・370
8(7)・・光をくれた人・・・・・・・・・・・・・・・・・3/08・・・・・・・・・・・・10,332 ・・・・・・・・・・・・・67,746・・・・・・・・・・・531 ・・・・・・・・105
9(新)・・プリズン(韓国) ・・・・・・・・・・・・・3/23・・・・・・・・ ・・・・・9,492 ・・・・・・・・・・・・・18,032・・・・・・・・・・・154・・・・・・・・・・43
10(2)・・再審(韓国) ・・・・・・・・・・・・・・・・・2/15・・・・・・・・・・・・・8,825 ・・・・・・・・・・2,415,202 ・・・・・・・・19,227・・・・・・・・・141
     ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 1月は2週目から「君の名は。」が3週連続1位、2月は4週すべて韓国映画が1位。そして3月は作品はどれも違いますが4週連続でアメリカ映画が1位です。前週の「キングコング」に続いて今度は「美女と野獣」ねー。ジャン・コクトー監督作品(1946)から数えて5回目か。アメリカはあの(あまり美女とは思えなかった)アニメ版に続いて2つ目。同じディズニーでも今回は実写。こういうふうに何度も焼き直ししたりシリーズ物が多かったりと、やっぱりアイディア枯渇の表れ? それでも国内外でこれだけヒットすればいいってことか。
 今回の新登場は1・4・7・9位の4作品です。
 1位「美女と野獣」は上記のようにディズニー製作の実写版。美女(=ベル)役はエマ・ワトソン・・・というのはあの「ハリポタ」に出てる女優か。野獣役のダン・スティーヴンスという俳優は知らんなー。どんな野獣かと見てみたらライオン系。まあゴジラ系にはならんわな。類人猿系とかも。韓国題は「미녀와 야수」。日本公開は4月21日です。
 4位「非正規職特殊要員」は韓国のコメディー&アクション。万年バイト人生のチャン・ヨンシル(カン・イェウォン)は、35歳になって国家安保部の非常勤内務要員として一時的に職に就きますが、それさえもリストラ候補第1位。そんな中、国家安全保障局の予算がボイスフィッシングに引っかかってごっそり持っていかれる(!?)という事件が発生。自分のミスによる事件を隠したいパク次長(チョ・ジェユン)は密かにヨンシルをボイスフィッシング組織に潜入させます。ところがそこにはすでに、事件解決のためなら水火も厭わない警察庁知能犯罪捜査隊の女性刑事ナ・ジョンアン(ハン・チェア)が潜伏勤務中。国家予算を返還するため怪しい(?)合同捜査が始まります・・・。原題は「비정규직 특수요원」です。
 7位「ザ・スペース・ビトゥイーン・アス」はアメリカのSF、といってもアクションとかではなく人類で最初に火星で生まれた少年の成長物語。後にガードナー・エリオットと名付けられた少年(エイサ・バターフィールド)の母親は女性宇宙飛行士。地球から火星に飛び立った時に妊娠していて、火星に到着後彼を出産しましたがその後死んでしまいます。少年は16年間火星で暮らす中、自分の父親が誰なのか探そうと思います。そして地球の少女タルサ(ブリット・ロバートソン)と知り合い、地球に向かいます。ところが地球には彼の体は合わず入院することになります。それでも彼は病院を抜け出していろいろなことを経験し成長していきます・・・。韓国題は「스페이스 비트윈 어스」。日本公開は未定です。
 10位「プリズン」は、韓国の犯罪アクション。夜になれば受刑者たちが刑務所の外に抜け出して完全犯罪を犯している刑務所で、権力者として君臨している男がイッコ(ハン・ソッキュ)。ところがそこに犯人検挙率100%で有名な警官だったユゴン(キム・レウォン)がひき逃げと証拠隠滅と警察買収の容疑で受刑者として入所して来ます。やがてイッコはユゴンの度胸と血の気の多さに目を留め、新しい犯罪で先に立たせようとしますが・・・。原題は「프리즌」です。

【多様性映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・上映館数
1(新)・・ザ・スペース・ビトゥイーン・アス・・3/16 ・・・・・・・・・・・16,400・・・・・・・・・・・・22,200 ・・・・・・・・・・・・173 ・・・・・・・・370
2(1)・・光をくれた人・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3/08 ・・・・・・・・・・・10,332・・・・・・・・・・・・67,746 ・・・・・・・・・・・・531 ・・・・・・・・105
3(2)・・ムーンライト ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2/22 ・・・・・・・・・・・・6,246・・・・・・・・・・・159,059・・・・・・・・・・・1,281 ・・・・・・・・・89
4(新)・・ビニー/信じる男 ・・・・・・・・・・・・・・3/16 ・・・・・・・・・・・・4,068・・・・・・・・・・・・・5,767・・・・・・・・・・・・・・46 ・・・・・・・・167
5(26)・・ありがとう、トニ・エルドマン ・・・・・・3/16 ・・・・・・・・・・・・3,783・・・・・・・・・・・・・7,424・・・・・・・・・・・・・・61 ・・・・・・・・・64

 1・4・5位の3作品が今回の新登場です。
 1位「ザ・スペース・ビトゥイーン・アス」については上述しました。
 4位「ビニー/信じる男」は、ライト級、スーパーウェルター級、スーパーミドル級で世界チャンピオンとなったアメリカのボクサー、ビニー・パジェンサ(1962~)の伝記ドラマ。1991年世界タイトル2階級制覇を成し遂げた人生の絶頂で悲惨な交通事故に遭い、首の骨を折って歩くことさえ無理と言われた彼の人生は、決してそれでは終わりませんでした・・・。韓国題は「블리드 포 디스」。日本公開は5月です。
 5位「ありがとう、トニ・エルドマン」は、ヨーロッパ各国で大ヒットを記録したドイツのブラック・コメディ、と書いているものもありますがヒューマン・ドラマでしょう。多くの映画賞を受賞し、アカデミー賞外国語映画賞にもノミネートされる等、高い評価を得ています。悪ふざけが好きな中年男ヴィンフリート(ペーター・シモニスチェク)は、会社の仕事が忙しい娘イネス(サンドラ・フラー)のことが心配で、彼女が暮らすブカレストを訪れます。数日間2人が共に過ごした後、ヴィンフリートはドイツに帰国した・・・はず、でしたが、ホッとしたイネスの前に、アレレ、別人(!)になった父親が現れて・・・。韓国題は「토니 에드만」。日本公開は6月です。
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