ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ

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韓国内の映画 NAVER映画の人気順位 と 週末の興行成績 [7月1日(金)~7月3日(日)]

2016-07-06 15:05:49 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
 1つ前の記事→<2016年版 韓国の映画ファンが選んだ「好きな俳優」「演技力のある俳優」のベスト5>にもちょいと目を通してみて下さい。

 シネマ・ベティで観た「王の運命-歴史を変えた八日間-」(原題:「思悼(サド)」)は至極まっとうな歴史劇でした。「ハッタリがない」ということ。韓国の歴史ドラマファンにはおなじみの例の思悼世子の米びつ閉じ込め事件を扱ったものなので、もしかしたらまた老論vs少論の党争がグジャグジャと展開されるのかと思ったら、それよりも父・英祖(ソン・ガンホ)と思悼世子(ユ・アイン)父子間の心理的葛藤に主軸が置かれていて、後でちょっと調べたら、党争よりもむしろこうした解釈の方がこの頃優勢のようなんですね。また、思悼が子供の頃の父とのやりとり等々のディテール(ex.「絹はぜいたくで・・・」)も史料にちゃんと載っていることだとは・・・。※ネタ元はいつもの→<ナムウィキ>です。

 「ひと夏のファンタジア」、ユーロペースは21:00~の1回だけだし、どうしたもんかなーと思っていたら、関内の横浜シネマリンで7月9日(土)から上映とはラッキー! コチラは10:30~。
 
「朝鮮日報」7月1日掲載の「封切映画 ぴったり10字評」 (ハングル文も訳文も10字です。)
 「グッバイ・シングル」
   家族の誕生、まずは慶祝 ★★★


 「ターザン:REBORN」

   傷はないけど興もない ★★★

 「ハングリー・ハーツ」

   俳優の演技が欠点隠す ★★★


 「私たちの恋愛の履歴」

   ヘビンの魅力が花開く ★★☆

 「狩り」

   面白くもない追跡劇 ★★


 「セル」

   別に怖くないゾンビ物 ★★

 「ハングリー・ハート」は、2014年の東京国際映画祭で上映されたイタリア映画。ニューヨークを舞台に子育てをめぐって葛藤する夫婦の姿を描いた作品。詳細は→コチラ「私達の恋愛の履歴」は韓国のラブロマンス。再起を願う女優ヨニ(チョン・ヘビン)と映画監督志望の演出助手ソンジェ(シン・ミンチョル)は別れた後も同僚&友人として関係を続けます。その後2人が共同で制作したシナリオが映画化される機会が訪れますが、そこで2人の関係は予想もしなかった危機にぶつかります・・・。「セル」は、スティーブン・キングの同名の原作(新潮文庫)の映画化。ボストンのある秋の日の午後、謎の強力な電波によって、携帯電話を使用していたすべての人々が一瞬にして怪物へと変貌してしまいます。クレイ(ジョン・キューザック)は、離れ離れになった家族と再会するために危険な旅に出ます・・・。の3作品は下の記事中で紹介しています。

         ★★★ NAVERの人気順位(7月5日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】

①(1) ライフ・イズ・ビューティフル  9.38
②(2) オペラ座の怪人 25周年記念公演 in ロンドン  9.33
③(-) 私たち(韓国)  9.26
④(-)アバウト・タイム~愛おしい時間について~  9.19
⑤(4) シーモアさんと、大人のための人生入門  9.16
⑥(5) オーヴェという男  9.12
⑦(6) ムーラン・ルージュ  9.12
⑧(7) 太陽の下  9.05
⑨(8) シング・ストリート 未来へのうた  9.03
⑩(-) ルーム  8.99

 入れ替わりがありましたが、今回も新登場の作品はありません。今回も新作と旧作はちょうど半々。

     【記者・評論家による順位】
             ※評点の後の( )は採点者数
①(1) トリコロール 青の愛  9.00(1)
②(2) キャロル  8.96(13)
③(3) ピアニスト  8.75(1)
④(4) ふたりのベロニカ  8.75(1)
⑤(6) ライフ・イズ・ビューティフル  8.34(8)
⑥(7) ビフォア・サンライズ 恋人までの距離〈ディスタンス〉  8.25(2)
⑦(8) 哭声(韓国)  8.18(17)
⑧(-) 奇跡〈2011年〉(日本)  7.86(7)
⑨(-) そして父になる(日本)  7.82(10)
⑩(10) ひと夏のファンタジア(日本・韓国)  7.79(12)

 新登場は⑧「奇跡〈2011年〉」だけです。同じ是枝裕和監督作品でも、⑨「そして父になる」と比べると評価は今イチだったような・・・。ヌルボも観てません。韓国題は「진짜로 일어날지도 몰라 기적(本当に起こるかもしれない奇跡)です。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績7月1日(金)~7月3日(日)] ★★★

         キム・ヘス主演のコメディ「グッバイ・シングル」が1位
【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・週末観客動員数・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(38)・・グッバイ・シングル(韓国)・・6/29・・・・・・・・・652,626・・・・・・・・・・・908,630・・・・・・・・・・7,333・・・・・・・・839
2(新)・・ターザン:REBORN ・・・・6/29 ・・・・・・・・・・・405,824・・・・・・・・・・・552,175・・・・・・・・・・4,697・・・・・・・・593
3(新)・・狩り(韓国) ・・・・・・・・・・・・6/29・・・・・・・・・・・・298,678・・・・・・・・・・・533,397・・・・・・・・・・4,047・・・・・・・・690
4(1)・・インデペンデンス・デイ・・6/22・・・・・・・・・・・・189,964 ・・・・・・・・・1,392,681・・・・・・・・・11,917・・・・・・・・508
       :リサージェンス
5(2)・・ジャングル・ブック・・・・・・・6/09 ・・・・・・・・・・・179,335 ・・・・・・・・・2,477,629 ・・・・・・・・21,041・・・・・・・・588
6(4)・・死霊館 エンフィールド事件・・6/09・・・・・・・・・86,127 ・・・・・・・・・1,813,466 ・・・・・・・・14,828・・・・・・・・353
7(3)・・特別捜査 死刑囚の手紙(韓国)・・6/16・・・・・81,278 ・・・・・・・・・1,198,139・・・・・・・・・・9,595・・・・・・・・409
8(5)・・アガシ(韓国)・・・・・・・・・・・・6/01 ・・・・・・・・・・・・61,558・・・・・・・・・4,215,244・・・・・・・・・34,642・・・・・・・・361
9(7)・・ミー・ビフォア・ユー ・・・・・・6/01 ・・・・・・・・・・・・44,155 ・・・・・・・・・・870,393 ・・・・・・・・・7,069・・・・・・・・184
10(19)・・(500)日のサマー・・2010/1/21 ・・・・・・・・・・・38,771 ・・・・・・・・・・201,577 ・・・・・・・・・1,567・・・・・・・・156
     ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 今回の新登場は1・2・3・10位の4作品です。
 1位「グッバイ・シングル」は、人気断トツの(※1つ前の記事参照)キム・ヘス主演のコメディ。トップスターのチュヨン(キム・ヘス)は数々のスキャンダルの主。(チュヨンという名前は<主演>と同じ。) しかし次第に落ちていく人気とボーイフレンドの裏切りにショックを受け、永遠の味方を作るため立てた計画というのが→なんと妊娠発表。全国民的なこの独身スターのスキャンダルに、チュヨンの親友でありスタイリストのピョング(マ・ドンソク)と所属事務所のスタッフは後始末に追われます・・・。肩の凝らない楽しい映画のようですね。原題は「굿바이 싱글」です。
 2位「ターザン:REBORN」は、あのターザンの「その後の物語」か。ジャングルで動物たちに育てられたターザンですが、英国貴族として裕福な暮らし送っていたところ、政府の命により外交のため故郷へ戻ることに。しかしそれが罠だったとは・・・。それにしても、最初のターザン映画が1918年ということは第1次大戦の頃。1世紀も前なんですね。有名なターザン俳優ワイズミューラーは1930年代か。たしか映画「風の中の子供」(1937)もあの叫び声を上げていたような・・・。そして60年代の子供も。(今の子供はどうなのかな?)韓国題は「레전드 오브 타잔」。日本公開は7月30日です。
 3位「狩り」は韓国のアクション。人気の少ない山で金脈が発見され、金が出たという話を偶然聞いたドングン(チョ・ジヌン)は怪しい猟師を連れて山に登ります。人生大逆転の機会を迎えた喜びもつかの間、そこの土地の持ち主の老婆が現れ、口論の果てに老婆は崖から転落してしまいます。一方、過去の炭坑崩壊事故の後遺症に悩まされていたキソン(アン・ソンギ)は、それでも毎日のように山に入って猟をしていましたが、ある日山崩れのために入山禁止となっている山で怪しい猟師の姿を発見し、後を追うと・・・。そう、偶然その転落事故現場を目撃することに・・・。原題は「사냥」です。
 10位「(500)日のサマー」は、2010年のアメリカ映画の再上映。韓国題は「500일의 썸머」です。

【多様性映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・上映館数
1(1)・・ボーン・トゥ・ビー・ブルー・・・・・・・・6/09 ・・・・・・・・・・・・・・・4,611・・・・・・・・・・・・80,467・・・・・・・・・・・・・648 ・・・・・・・・・33
2(3)・・私たち(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・6/16 ・・・・・・・・・・・・・・・3,961・・・・・・・・・・・・23,722・・・・・・・・・・・・・183 ・・・・・・・・・41
3(2)・・炎のランナー ・・・・・・・・・・・・・・・・・・6/16 ・・・・・・・・・・・・・・・3,783・・・・・・・・・・・・33,227・・・・・・・・・・・・・215 ・・・・・・・・・36
4(4)・・シング・ストリート 未来へのうた・・5/19・・・・・・・・・・・・・・・1,691・・・・・・・・・・・556,515 ・・・・・・・・・・・4,458 ・・・・・・・・・17
5(新)・・ガラスの花と壊す世界(日本) ・・・4/21・・・・・・・・・・・・・・・1,556・・・・・・・・・・・・・8,028・・・・・・・・・・・・・・・50・・・・・・・・・・2

 今回の新登場は、5位「ガラスの花と壊す世界」だけです。この【多様性映画】には日本アニメ枠といったものがありそう。つまり確固たるファン集団がいるということ。この作品、ヌルボは予告編しか観てないので(例によって)コメントする資格ナシ。韓国題は「유리의 꽃과 부수는 세계」です。

2016年版 韓国の映画ファンが選んだ「好きな俳優」「演技力のある俳優」のベスト5

2016-07-05 19:41:13 | 韓国映画(&その他の映画)
 2011年7月の<韓国の映画ファンが選んだ「好きな俳優」「上手い俳優」「優れた監督」のベスト5を見て・・・・>(→コチラ)と、2014年5月の<2013年版 韓国の映画ファンが選んだ「好きな俳優」「上手い俳優」「優れた監督」のベスト10>(→コチラ)の後続記事です。2014年「朝鮮日報」の関係記事を探したものの見当たらなかったのですが、最近になって映画専門メディアのマックスムービーと「朝鮮日報」が共同主催して毎年この調査を続けていることを知りました。

 さて、この2016年版ですが、2015年5月~2016年4月の1年間で1回以上映画館での観覧経験のある観客を対象に5月9~15日メールアンケートを実施し、10,286人の観客の回答の結果をまとめたもの、とのことです。

  好きな俳優
男優   ※元記事は→コチラ
 1位 ファン・ジョンミン 13.7%
 2位 ソン・ガンホ     12.2%
 3位 ハ・ジョンウ     10.8%
 4位 カン・ドンウォン   6.1%
 5位 イ・ビョンホン    4.0% 
女優  ※元記事は→コチラ 
 1位 キム・ヘス     25.9%
 2位 チョン・ジヒョン   12.8%
 3位 チョン・ウヒ     11.5%
 4位 チョン・ドヨン     6.8%
 5位 ソン・イェジン    5.4%

  演技力がある俳優
男優  ※元記事は→コチラ
 1位 ソン・ガンホ     24.1%
 2位 ファン・ジョンミン  17.6%
 3位 チェ・ミンシク     8.6%
 4位 イ・ビョンホン     8.3%
 5位 ハ・ジョンウ      7.2%  
女優   ※元記事は→コチラ
 1位 キム・ヘス      25.5%
 2位 チョン・ドヨン     19.8%
 3位 チョン・ウヒ      12.6%
 4位 ユン・ヨジョン     4.7%
 5位 チョン・ジヒョン    4.3%  

 以下、私ヌルボの補足&感想。
 
 【好きな俳優】【演技力がある俳優】《男優》は、至極当然の顔ぶれ。中でもファン・ジョンミンは「国際市場」(2014)以後「ベテラン」(2015)・「ヒマラヤ」(2015)・「検事外伝」(2016)・「哭声」(2016)と驚異の連続大ヒットですからね。ハ・ジョンウの連続ヒットもファン・ジョンミンには及ばすといったところ。【好きな俳優】部門でトップを続けていたソン・ガンホもファン・ジョンミンにその座を奪われたとはいえ演技力は誰もが認めるところで、今回で3年連続1位。「王の運命-歴史を変えた八日間-」(原題:「思悼(サド)」では、英祖の<威厳ある王>と<息子の教育に悩む父>という両面をさすがの風格で演じていました。
 おなじみのイ・ビョンホンは「インサイダーズ/内部者たち」(2015)、カン・ドンウォンは「検事外伝」(2016)という大ヒット作が多くの映画ファンの印象に残ったのでしょうね。(前者は日本でも公開されましたが、おもしろかったにもかかわらずさほど話題にならなかったのが残念でした。)
 好きな俳優の6~10位は、6位がチョ・ジヌン。彼も2015年の「チャンス商会」「暗殺」、今年に入って「アガシ」等、注目作に続けて出演しています。続いてコン・ユ、チョン・ウソン。コン・ユは今年2月チョン・ドヨンと共演した「男と女」が公開されました。そして若手のユ・アインとソン・ジュンギ。ユ・アインは「ベテラン」、「王の運命-歴史を変えた八日間-」と続けて精神に変調をきたして目が泳いでいる若者を演じていました。その印象が強くて、ヌルボとしては5年前の「ワンドゥギ」の彼のことが思い出せません。(笑) ソン・ジュンギは今話題のドラマ「太陽の末裔」で人気沸騰のようですね。映画では今ファン・ジョンミンやソ・ジソプも出演する「軍艦島」の撮影中だそうです。(公開は2017年。) なお、チョ・ジヌンとユ・アインは演技力の部門でもベストテン入りしているようです。あとドラマ「未生」で注目されたイ・ソンミンも。

 《女優》では、両部門でトップ、それも他の追随を許さないほどのキム・ヘスの強さが目立っています。とくに【好きな俳優】部門では4年連続。ただ、私ヌルボは彼女の映画は「2階の悪党」等少ししか観てなく、あまり印象に残ってないのですが・・・。彼女は映画もさることながらドラマによく出ていて、とくに今年1~3月tvNで放映された「シグナル」は相当な人気だったようで、そこらへんがこの高順位の理由かも・・・。
 あいかわらずベテラン女優の名前が目につきますが、その筆頭は演技力がある俳優中のユン・ヨジョン先生。最近では日本でも最近公開された「チャンス商会 ~初恋を探して~」(2015)で堂々の主演。またホン・サンス監督の「今は正しいがその時は間違いだ」にも出演していました。
 チョン・ドヨン、ソン・イェジンと共に10年以上前からおなじみのチョン・ジヒョンは、2015年は何といっても「暗殺」のヒロインを演じて人気が再燃しましたね。
 そんな30代以上のベテラン女優がずらっと並ぶ中、例外ともいえる若手女優で両部門3位にランクインしたのがチョン・ウヒです。
 彼女に関するニュースで思い出すのが2014年12月の青龍映画賞の授賞式。「ハン・ゴンジュ 17歳の涙」というマイナーな映画に出演した彼女が‘破格中の破格’で女優主演賞を受賞し、「感激のあまり号泣!」したというもの。(→コチラ参照。)※右画像は韓国映像資料院の「ハン・ゴンジュ 17歳の涙」関係の展示物。今年に入ってからは「解語花」、「哭声」と注目作に相次いで出演し、1年余りの間にすっかりメジャーの人気女優になりましたね。
 なお、演技力がある俳優部門で昨年まで3年連続1位だったチョン・ドヨンは、昨年~今年は出演作の興行成績が伸びなかったことが響いたようだ、との分析です。

 キム・ヘスの突出した人気以外は総じて想定内の結果と言っていいでしょう。ただちょっと残念に思ったのは、人気監督の部門が探しても見当たらなかったことです。

★「朝鮮日報」の関連記事<韓国の映画館でも増える「お一人様」映画鑑賞>は→コチラ。上記のアンケート調査についても概観しています。

3冊(+α)チェーンリーディング② 大正時代の詩人アナーキスト中浜哲が朝鮮に行った理由

2016-07-03 16:16:52 | 韓国・朝鮮に関係のある本
         

 5月15日の記事(→コチラ)で卞宰洙(ピョン・ジェス)「朝鮮半島と日本の詩人たち」(スぺース伽耶)を紹介しました。その本で取り上げられている詩人90人の中で、名前からして知らなかった約40人中の1人が中浜哲です。

 その本に掲載されている詩は「何處へ行く?」と題された詩の一部です。

  髭の凍る冬の晨だつた
  京城の裏長屋を借りて住んで居た
  『久さん』は漢江へスケートと魚釣りを見に出掛けた
  『鐵』は朝鮮芝居の楽屋へ潜り込んで行つた
  『大さん』は辦當を携へて圖書舘へ通つた

  オンドルは無かつたが
  アンカは有った
  三人は其日の収穫を語り合つた
  朝鮮の夜は重苦しかつた

   (※文字の表記は上右画像の「中浜哲詩文集」(黒色戦線社.1992年刊)に拠る。)

 つまり、この詩の一節は中浜哲が自身を含め3人で朝鮮・京城にいた時のことを回想したものです。
 この詩についての記事は→コチラの<朝鮮新報>のサイトで読むことができます。
  ※題の「何處へ行く?」が「何故へ行く?」になっていたり、「『大さん』は~」の1行が抜けているので要注意。
 その説明にもあるように、『久さん』は和田久太郎、『鐵』は中浜哲(本名:富岡誓(ちかい)、『大さん』は古田大次郎です。(大二郎も誤り。)
 では、中浜たちは何のために朝鮮に行ったのでしょうか?

 卞宰洙さんの説明文には彼らが「1920年代の無政府主義者」だったこと、そしてこの詩の一節は「朝鮮に身を避けていた時期を描いたもの」とは記されていますが、一体何から身を避けていたのか書かれていません。もう少し詳しく知りたいと思い、図書館で関連書を探してみると、意外なほど多くの本が出ていました。

 たとえば竹中労「黒旗水滸伝 大正地獄篇(下)」(皓星社)には、かわぐちかいじによる次のような挿画がありました。
      
 ちょうど上掲の詩に相応するような中浜・古田・和田の3人が京城の街を歩いている絵です。描いたのは(あの「沈黙の艦隊」の)かわぐちかいじです。ただ、「朝鮮憲兵隊司令官」福田雅太郎という肩書は間違いだし、彼を暗殺するべく海を渡ったというのも事実とは異なるのですが・・・。
 この本のキャッチコピーを見ると「あの竹中労と若き日のかわぐちかいじが描く! 革命家、美女・妖女、テロリスト、大陸浪人、快人・怪人が織りなす大正アナキズムの世界。」とあります。私ヌルボ、竹中労の本を読むのは何年ぶりか・・・。いやあ、やっぱり情熱とパワーのこもった本です。この下巻は、歴史教科書の見出しにふつうにある「大正デモクラシー」という微温的な(?)言葉からイメージされる大正後期の社会とは違い、テロが頻発する殺伐とした時代像を描き出しています。(竹中労は、60年代後期の学生・労働者運動の高揚と、この大正時代後期を重ね合わせていたのですね。)
 ★テロ事件の例 1921(大正10)年 9月28日 国粋主義者朝日平吾により安田善次郎暗殺。
              同年11月 4日 中岡艮一により原敬首相暗殺。
         1923(大正12)年12月27日 社会主義者難波大助皇太子・摂政宮(後の昭和天皇)を狙撃。(虎ノ門事件)
                     ※この事件は、ちょうど中浜や古田が京城に来ていた時に起こった。

 基本的なことですが、彼らが属していた組織は1922年中浜哲が中心になって結成したfont color="scarlet">ギロチン社という組織です。なんとも穏やかではないこの名は「首になった人間の集まりだから」(「中浜哲詩文集」中の倉地啓司「ギロチン社」)という意味とのことです。ギロチン社について高校日本史の教科書には載っていません。中浜哲が1922年10月古田大次郎たちとともに結成した無政府主義の結社です。中浜はすでに単独で同年4~5月来日中のイギリス皇太子の暗殺を計って御殿場・岐阜・京都・神戸とピストルを持って追うものの機を逸して失敗しています。

 私ヌルボ、このギロチン社関係の本をいろいろ漁ってみて知ったのは、中浜哲以外にも優れた文才・詩才を示したメンバーが実に多かったこと。古田大次郎は後に死刑に処せられる前に遺書として書いた「死の懺悔」が数十版を重ねるベストセラーとなり、和田久太郎は飄然とした俳句を作る人で、松下竜一「久さん伝」(講談社)や正津勉「脱力の人」(河出書房新社)等で好意的にとりあげられています。
 ※これらの人々については「日本アナキズム運動人名事典」にかなり詳しく説明されています。また→コチラのサイトは日本(&朝鮮)のアナキズム関係の人物・運動・組織について驚くほど多くの情報を提供しています。

 ギロチン社の資金源は、いわゆる<リャク>でした。掠奪の「掠」。つまり大会社に対する強請(ユスリ)で、とくにハッタリが強く弁舌に巧みな中浜が指南役となり、三井・岩崎・古河・安田等の富豪や三越・高島屋等の百貨店、満鉄・芝浦製作所・日本ビール等の大会社から平均20~30円程度、多い時には200~300円をせしめていました。ただ、そのほとんどは生活費と遊興費に費消されたのですが・・・。
 このような<リャク>の時も、またメンバーたちが私娼窟に繰り出す時も仲間に加わらなかったのが古田大次郎でした。早稲田大出身(中退)でテロリストの道を自ら選びながらもまじめでピュアな一面を持ち合わせていた人物で、対照的な性格の中浜とは無二の親友といった間柄でした。そんな彼が関東大震災が起こった翌月の1923年10月はからずもギロチン社による最初の(そして最後の)殺人にはからずも手を染めてしまったのは皮肉なことでした。
 それは古田が小川義雄、内田源太郎とともに大阪の第十五銀行玉造支店小坂派出所で現金運搬の行員を襲った事件で、彼らは現金の奪取に失敗したばかりか古田が銀行員をはずみで刺殺してしまったというものです。
 古田等は逃走し、彼が事件の主犯ということも知られませんでした。しかし「この事件が彼らの運命を決定した。古田大次郎は強盗殺人の現行主犯となり、中浜鉄はその教唆主犯となった。もはやあとがえりできぬ地点を、彼らは踏みこえてしまったのだ。」(平野謙「さまざまな青春」)・・・というわけで、古田は「内地にウロツイていては危険だという中浜の心配からしばらく朝鮮にでも遊ぶということとなった」(古田大次郎「死刑囚の思い出」)のです。

 ・・・これが古田等が朝鮮に渡った理由その1です。
 そして2つ目の理由は爆弾や拳銃の入手。仲間の逮捕に対する報復や脱獄の計画、あるいは(大杉グループの)和田久太郎や村木源次郎が企てている大杉栄虐殺に対する復讐計画への協力のために必要という中浜と古田の判断でした。

 まずその年(1923年)11月半ば過ぎに古田が中浜の友人で朝鮮に詳しい高島三次を「お守役兼案内者」として朝鮮に渡ります。
 2、3日後内地に帰った高島に変わって中浜がやってきます。その後金策のため古田は12月末に内地に戻り、1月末に和田久太郎とともに再び朝鮮に渡ります冒頭の詩の一部分は、この1924年2月の3人の京城での生活の一コマです。彼らの当地での生活やそこで見聞したこと等は古田大次郎「死刑囚の思い出」(「日本人の自伝8」(平凡社)所収)にいろいろ具体的に記されています。その内容はなかなか興味深いことが盛りだくさん。

 また、朝鮮で爆弾や拳銃を入手するといっても中浜等には成算はあったのか? なんらかの伝手(つて)があったとしたら、それはどのようなものだったのか? これも関連書を20冊ばかり読むうちに見えてきました。

 ・・・どうもチェーンリーディング(1冊→1冊)というよりも1冊→3冊→9冊という核分裂型リーディングになって収拾がつかなくなってしまいました。次回は中浜等の京城体験か、彼らと朝鮮独立をめざすテロ組織との接点についてのいずれかについて書きます。

韓国生まれの大人気学習漫画<サバイバルシリーズ> ジオたちが干潟であのケブル(ユムシ)と遭遇!

2016-06-29 23:40:58 | 韓国の漫画
      

 私ヌルボ、<サバイバルシリーズ>という子供たち(&その親たち)に大人気の学習漫画のことを知ったのは、「児童書で学ぶ韓国史」と題した1年ほど前の過去記事(→コチラ)に寄せられたカイカイ反応通信愛読者さんのコメントが最初でした。
 その後市立図書館で見てみようと思って探してみると、35冊あるこのシリーズ本の蔵書のすべてが予約待ちでいっぱい! その数は30~100人くらい。これでは予約しても自分の番が回ってくるまで何ヵ月かかることか、と思って断念。
 ところが、たまたまこの5月にある書店の児童向け学習漫画の棚に「干潟のサバイバル1・2」があるのをみつけました。
 「もしや」と思い1・2巻をパラパラめくっていくと、ありましたがな、ふっふっふっ。・・・何のことかというと、昨年(2015年)8~9月4回に分けて書いたケブル(=ユムシ)です。(最初の記事は→コチラ。) それも1コマだけというのではなく、けっこういろいろ描かれている上、ユムシ以外の干潟の生物についてもたくさん取り上げていて、全体的に「おもしろてためになる」本のようです。これは何ヵ月かかっても図書館で借りて読むかという気になって検索したところ、ありゃ、蔵書にない!? 8千円の「日本語訳 国連北朝鮮人権報告書」も購入してくれた図書館なのに・・・。そこでリクエストしたら、新本購入ではなく他市の図書館から借りた本を渡してくれました。
 ユムシが登場するのは「干潟のサバイバル 2」の方。その表紙が上左の画像。右は元の韓国版です。韓国語の書名は「갯벌에서 살아남기」なんですね。つまり、<サバイバルシリーズ>は韓国では<살아남기 시리즈>というわけです。

       
 さて、どんな筋立てになっているかというと、主な登場人物は上の3人。
 左から、このシリーズの最近の10数作(かな?)で活躍する主人公のジオ。そしてこの巻で登場する干潟体験団の優等生サラ、そしてムツゴロウ漁師の後継者海鮮(うみき)。うーむ、これで「うみき」と読ませるのか・・・。原書では彼の名は「해문(ヘムン)」となっていてジオからは「해물(ヘムル)」と呼ばれたりしてますが「해물(海物)」とは海産物のことで、たとえば「해물탕(海物湯)」なんかはふつう海鮮鍋と訳したりしてるので、そう考えれば直訳に近いかも。またサラは原書では아라(アラ)。この変更は日本名としての自然さ重視かな?
 
 干潟体験に行く途中、ジオは睡眠不足で倒れた仲間のケイのカバンを預かることになります。現地の干潟に行った彼はそこで自分を馬鹿にしたサラと海鮮を相手に口論となります。ところがジオが持ってきたカバンをサラが無断で開けて中に入っていた探査服を着てしまいます。続いてジオも海鮮も着用したその探査スーツは実はノウ博士の発明品で、彼ら3人は小さくなったまま干潟の生物と死闘を繰り広げることに・・・というわけでサバイバルの物語が始まります。
 
 1巻から貝殻に閉じ込められたり、おぞましい姿のスゴカイイソメと死闘を繰り広げたりとピンチの連続。なんとか切り抜けて2巻に入ると、裏表紙(右画像)にあるように潮が満ちてきて干潟の穴に逃げ込むのですが・・・。

 そこでついにユムシ(ケブル)と出会うことに・・・。

 ジオはユムシのことを知らなかったようですね。

 次のページではユムシの巣穴の説明。

 このようなU字形の巣穴だと、シギのようなクチバシが長く曲がっている水鳥にも捕食されることはありません。

 ところが、ユムシよりずっと小さくなってしまっている3人は下のコマのようなはめに・・・。(笑)

     

 まあ例によってこの難局は乗り越えますが、その後もテナガダコ等々といろいろあったりして、以下は略しておしまい。

 そして最後に、まとめの説明。ユムシについてはずいぶん詳しく記されています。


 「香りが良くて淡泊な味」とありますが、先のコマで「ユムシに比べたらゴカイの方がかわいいわ」と言ってたサラちゃんが「わあ、おいしい」と食べてますねー。この本を読んだ日本の子供(と大人)ははたして食べたいと思うかどうか? ちなみに私ヌルボ、昨年来これだけ書いていながらこの3ヵ月で2回韓国に行ったのにまだ食べていません。ま、そのうち。

 ※朝日新聞出版のサイト中の<サバイバルシリーズ>の公式サイト(→コチラ)によると、このシリーズは世界中で2千万部も読まれているとか。日本では55点刊行されているようです。(→コチラの記事ののんきさんのコメントでは「すでにほとんど全巻持ってます」とのこと。それはスゴイ!です。)

 ※韓国版についての情報は、主として<ナムウィキ>から。→コチラによると<보물찾기 시리즈(宝探しシリーズ)>とともにアイセウム出版社のメシのタネなのだそうです。→コチラによると、第6次シリーズだけでも18作品(32冊)が刊行されてます。その6月シリーズの登場人物は→コチラ、主人公のジオについては→コチラで実に細かく書かれています。「ピピは冗談じゃなく汚い女主人公だ」等々、その本を読んでいなくても笑っちゃうくらい。
 毎度のことながら、<ナムウィキ>のオタク度&ユーモアは大したものです。

韓国内の映画 NAVER映画の人気順位 と 週末の興行成績 [6月24日(金)~6月26日(日)]

2016-06-28 21:07:39 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
 →1つ前の記事も韓国女優キム・コッピ出演の日本映画「つむぐもの」に関係する記事です。

 昨日厚木まで行って観た「火の山のマリア」は、グアテマラが舞台でスペイン語は話さないマヤ族の娘の物語でしたが、火山の存在感が強烈で、それが主役といってもいいくらい。パカヤという2552mの活火山だそうです。
 こういった映像とともにグアテマラというあまりよく知らない所の自然や文化を垣間見られるのも映画の魅力ですが、これも書物ではわからない聴覚の魅力については「オマールの壁」で奏でられていたウードという弦楽器の音楽が印象に残っています。独特の哀調を帯びた伝統音楽で、YouTubeで探すと聴くことができます。

 あと2日で今年上半期が終わり。上記の「火の山のマリア」が今年39本目の映画でした。年間ちょうど100本観た昨年より少し遅いペース。3月頃までは「ブリッジ・オブ・スパイ」「消えた声が、その名を呼ぶ」「キャロル」「サウルの息子」「インサイダー/内部者たち」「東柱」等々印象に残る映画がわりとあったのに、春以降は全体的にイマイチといった印象。まあ春以降でも「さざなみ」「牡蠣工場」「暗殺」そして花コリで観た韓国アニメ「そばの花、運のいい日、そして青春」なんかはよかったですけどねー。
 明日か明後日もう1本観て40本にするかな・・・って何にするか? 「二重生活」とか、あ、そういえばユーロスペースで「ひと夏のファンタジア」が始まってましたね。
 
「朝鮮日報」6月24日掲載の「封切映画 ぴったり10字評」 (ハングル文も訳文も10字です。)
 「秘密はない」
   けっこう楽しめる当惑 ★★★


 「サフラジェット」

   女性、堂々と、毅然として ★★★


 「インデペンデンス・デイ:リサージェンス」

   巨大化した分マヌケ度も ★★

 「クリミナル」

   悩みを下ろして見たら ★★

 「サフラジェット」は、昨年のロンドン映画祭でオープニング作品として上映されたイギリス映画。洗濯工場の労働者モード(キャリー・マリガン)を中心に1世紀前のイギリスの婦人参政権運動の黎明期を描きます。メリル・ストリープが実在した女性運動家エメリン・パンクハーストを演じています。日本公開は未定(かな?)。他の3作品は下の記事中で紹介しています。

         ★★★ NAVERの人気順位(6月28日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】

①(1) ライフ・イズ・ビューティフル  9.38
②(2) オペラ座の怪人 25周年記念公演 in ロンドン  9.33
③(3) 同級生(日本)  9.20
④(4) シーモアさんと、大人のための人生入門  9.15
⑤(5) オーヴェという男  9.13
⑥(-) ムーラン・ルージュ  9.12
⑦(6) 太陽の下  9.05
⑧(7) シング・ストリート 未来へのうた  9.03
⑨(10) ビフォア・サンライズ 恋人までの距離〈ディスタンス〉  8.94
⑩(-) 折れた矢(韓国)  8.92

 入れ替わりがありましたが、今回も新登場の作品はありません。一応新作といえるのは③④⑤⑦⑧。旧作と同数です。

     【記者・評論家による順位】
             ※評点の後の( )は採点者数
①(1) トリコロール 青の愛  9.00(1)
②(2) キャロル  8.96(13)
③(3) ピアニスト  8.75(1)
④(-) ふたりのベロニカ  8.75(1)
⑤(-) おとなは判ってくれない  8.38(2)
⑥(5) ライフ・イズ・ビューティフル  8.34(8)
⑦(6) ビフォア・サンライズ 恋人までの距離〈ディスタンス〉  8.25(2)
⑧(7) 哭声(韓国)  8.18(17)
⑨(9) ブルー・ジャスミン  7.93(10)
⑩(10) ひと夏のファンタジア(日本・韓国)  7.79(12)

 新登場の④⑤も含め、あいかわらず旧作の再上映が目立ちます。
 ④「ふたりのベロニカ」は、①と同じキェシロフスキ監督の1991年の作品。韓国題は「베로니카의 이중 생활」です。
 ⑤「大人は判ってくれない」は、いうまでもなくトリュフォー監督の最初の長編大ヒット作。韓国題は「400번의 구타(400回の殴打)」で、こりゃあ何なんだ!?と思いますが、実は原題「LES QUATRE CENTS COUPS」の直訳だったのですね。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績6月24日(金)~6月26日(日)] ★★★

         日本より2週早い公開の「インデペンデンス・デイ:リサージェンス」が1位
【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・週末観客動員数・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(新)・・インデペンデンス・デイ・・6/22 ・・・・・・・・・・699,662・・・・・・・・・・・986,464・・・・・・・・・・8,624・・・・・・・・926
       :リサージェンス
2(1)・・ジャングル・ブック・・・・・・・6/09 ・・・・・・・・・・・350,562 ・・・・・・・・・2,215,812 ・・・・・・・・18,961・・・・・・・・692
3(2)・・特別捜査 死刑囚の手紙(韓国)・・6/16・・・・237,961 ・・・・・・・・・1,002,358・・・・・・・・・・8,093・・・・・・・・522
4(3)・・死霊館 エンフィールド事件・・6/09・・・・・・・・204,807 ・・・・・・・・・1,644,708 ・・・・・・・・13,483・・・・・・・・474
5(4)・・アガシ(韓国)・・・・・・・・・・・・6/01 ・・・・・・・・・・・155,201・・・・・・・・・4,056,253・・・・・・・・・33,417・・・・・・・・486
6(新)・・秘密はない(韓国)・・・・・・6/23 ・・・・・・・・・・・137,167 ・・・・・・・・・・193,729 ・・・・・・・・・1,600 ・・・・・・・・501
7(7)・・ミー・ビフォア・ユー ・・・・・・6/01 ・・・・・・・・・・・・59,755 ・・・・・・・・・・775,576 ・・・・・・・・・6,321・・・・・・・・208
8(新)・・クリミナル・・・・・・・・・・・・・・6/22 ・・・・・・・・・・・・44,925 ・・・・・・・・・・・74,160 ・・・・・・・・・・・603・・・・・・・・342
9(5)・・ウォークラフト・・・・・・・・・・・6/09・・・・・・・・・・・・・36,943・・・・・・・・・1,144,005・・・・・・・・・・9,994・・・・・・・・227
10(8)・・哭声(韓国) ・・・・・・・・・・・・5/12・・・・・・・・・・・・・20,567・・・・・・・・・6,851,523 ・・・・・・・・55,634・・・・・・・・142
     ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 なんのかんの行ってもアメリカ映画は強いです。それにしてもなぜ日本よりも公開が早いのか、私ヌルボはいまだにわかりません。
 今回の新登場は1・6・8位の3作品です。
 1位「インデペンデンス・デイ:リサージェンス」は、少なくとも予告編はインパクトがあった1996年の「インデペンデンス・デイ」の20年ぶりの続編。物語も「あれから20年後」なのか。その間人類は強力な防衛システムを構築した一方、エイリアンの方も進歩発展を遂げて再度襲撃してくるそうですよ。韓国題は「인디펜던스 데이:리써전스」。日本公開は7月9日です。
 6位「秘密はない」は韓国のスリラー。国会議員になりたい新人政治家キム・ジョンチャン(キム・ジュヒョク)と彼の妻ヨノン(ソン・イェジン)の娘が選挙を15日後に控えたある日行方不明になります。娘を探すため手を尽くしたヨノンは娘がいなくなったのに選挙しか頭にない夫と、事件をまともに調査しない人々に対し憤って、誰も信じられない状況の中一人で娘を探し始めます。ところがヨノンは娘の行方を追う中でだんだんと明らかになった衝撃的な真実と直面することに・・・。原題は「비밀은 없다」です。それにしても、ソン・イェジンは時代劇から現代劇、ラブロマンスにアクションにスリラーと、ホントに幅広く活躍してます。期待が高まっている「徳恵翁主」は8月公開です。
 8位「クリミナル」は、アメリカのSFアクションスリラー。CIAエージェントのビル(ライアン・レイノルズ)は、ワシントン、ベルリン、北京を廃墟にする 反政府テロ組織の背後を追跡していたところ、逆に彼らに狙われて重要な記憶を残したまま殺されてしまいます。テロを防ぐ手がかりを失わないため、CIAは脳科学研究の権威フランク(トミー・リー・ジョーンズ)の主導でビルの記憶と能力を凶悪犯で投獄されている死刑囚ジェリコ(ケビン・コスナー)に移植します。ジェリコは、最終的にテロを食い止めるため、そしてビルの妻ジリアン(ガル・ガドット)を守るための戦いを決意します・・・。俳優陣は豪華なのになんかB級臭が漂ってるようだゾ。韓国題は「크리미널」。日本公開は今年中です。

【多様性映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・上映館数
1(1)・・ボーン・トゥ・ビー・ブルー・・・・・・・・6/09 ・・・・・・・・・・・・・・10,103・・・・・・・・・・・・68,858・・・・・・・・・・・・・558 ・・・・・・・・・61
2(3)・・炎のランナー ・・・・・・・・・・・・・・・・・・6/16 ・・・・・・・・・・・・・・・5,658・・・・・・・・・・・・26,200・・・・・・・・・・・・・168 ・・・・・・・・・63
3(5)・・私たち(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・6/16 ・・・・・・・・・・・・・・・5,250・・・・・・・・・・・・16,335・・・・・・・・・・・・・127 ・・・・・・・・・42
4(2)・・シング・ストリート 未来へのうた・・5/19・・・・・・・・・・・・・・・4,309・・・・・・・・・・・552,278 ・・・・・・・・・・・4,428 ・・・・・・・・・35
5(6)・・私の少女時代・・・・・・・・・・・・・・・・・・5/12・・・・・・・・・・・・・・・1,309・・・・・・・・・・・405,436 ・・・・・・・・・・・3,286 ・・・・・・・・・21

 今回の新登場はありません。