健康塾通信

皆様がより健康であるための情報やご家庭でお手軽にできる健康法をお伝えいたします。

リンパ浮腫の複合的治療②

2023年01月28日 06時51分41秒 | Weblog

逗子から

1月も終わりに近づきました。

寒波襲来で先日はベランダの植木ばちの受け皿にうっすらと氷が張りました。

これからが本格的な冷え込みがやってきますね。

どうか防寒対策をしてお出かけください。

では、前回に続きリンパ浮腫の複合的治療の中の

MLD(マニュアルリンパドレナージ)について

セルフドレナージの基本のポイントをお伝えします。

 

リンパ液は皮膚の表面近くに流れていますのでご自身の手をドレナージする

腕や脚に乗せて、その重さを使って皮膚をずらしていきます。

今回は脚の浮腫を例に致します。

①先ずはリンパ液の吸引効果を良くするために最終出口である鎖骨の周りの筋肉を動かします。

肩をゆっくり後ろに10回前に10回まわします。(肩関節を回すことでその周りの筋肉、大胸筋や肩甲骨・背中の筋肉が動きます。)

腹式呼吸を5回~10回行います。

両手を下腹部に乗せ息を吸ってお腹に十分空気を取り込み口からゆっくり吐き出します。

こうして腹筋を動かすことは腹部の深いところにあるリンパ節などを刺激してリンパの流れを良くするためです。

③浮腫のある脚と同じ側の腕の脇の下にある腋窩リンパ節をゆっくり10回以上、円を描くようにずらします。

 

この①~③まではセルフドレナージの時には必ず行います。

これは健康な領域にリンパを液を流すためで、脚の付け根にある鼠径リンパ節には流さず

体側を通って腋窩リンパ節に誘導するためのルートになります。

 

④腋窩から腰まで左右の手のひら一つずつ位置をずらして腰の横までの体側の道のりを

皮膚をずらすように腋窩に向けてドレナージします。

⑤この過程を経て、浮腫の脚のドレナージも腋窩方向に脚の上部から足先までの道のりを

行います。

ポイントは手のひらを皮膚に密着するように

円を描くように。優しく、ゆっくり。手の重さで皮膚をずらしながら流し(リンパ液)ます。

 

過去の投稿ですが、2020年11月15日骨折の経過記録⑤セルフケア(私自身の骨折の時のケアです)参考まで

宜しくお願い致します。

 

では今日も無事故で素敵な週末をお過ごしください。

 


リンパ浮腫の複合的治療①

2023年01月20日 06時38分58秒 | Weblog

 

きょうは大寒、二十四節気の最終節です。

今年はお正月が暖かい日が続いたこともあり一層肌寒さが感じられます。

 

昨年12月、「リンパ浮腫」の投稿をしましたが本日は治療法である「複合的治療」について

お伝えいたします。

 

標準化された複合的治療は以下の4つの内容があります。

  • スキンケア
  • MLD(マニュアルリンパドレナージ)
  • 弾性着衣(弾性ストッキング・スリーブ)・多層包帯法による圧迫
  • 運動療法(圧迫下によるもの)

まず初めに

  • スキンケアについて

以前にもご紹介していますので重複しますが日々の大切な習慣として

更に冬の乾燥時期でもありますので追記いたします。

 

スキンケアの目的は四肢の清潔保持と保湿によって皮膚の状態を良好に保つこと

また、損傷から皮膚を守ることを基本としてセルフケアとして指導しています。

 

使用する保湿剤については統一されていませんが、乳液タイプやクリーミーで

皮膚に塗りやすく香料など刺激の強い物は避けた方が良いと思います。

皮膚軟化薬で手指や足の指の間など隣接した部分も丁寧にケアします。

また,皮膚の損傷(切傷、火傷、虫刺され、ひび割れなど)を避けることや、

紫外線から守るために患肢の露出をしないなど日常生活で皮膚を守ることが大切です。

 

そして日々のスキンケアは、直接ご自身で四肢に起きた異変(傷・発疹・熱感)を早期に

見つけることも出来ます。

 

次回はMLDについてお伝えいたします。

 

それでは、きょうも健やかにお過ごしください。

 

 

 


人生100年時代

2023年01月01日 08時13分54秒 | Weblog

七里ガ浜の日の出

明けましておめでとうございます。

今年も皆々様が益々健康で笑顔あふれる年になりますように

心よりお祈り申し上げます。

さて、世界の長寿国と言われる我が国も平均寿命が右肩上がりとなっていて

2050年には女性の平均寿命は90歳を超えると予測されています。

 

まさに「人生100年時代」という言葉が現実的な響きになっています。

この超高齢化時代をどう生き抜くか、これは一人一人の課題になって参ります。

ご存知のように「健康寿命」は健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる時間のことですが、

やはり大事な基本は心身共に「健康」であることです。

 

特に老後に求められるのは元気で自分のできることで社会の中に参加することや

何か生きがいを持つことも大切だと感じます。

そこで本年最初の投稿は「人生100年時代」のタイトルに伴い以前にも取り上げました

『養生訓』を抜粋してお伝えいたします。

『養生訓』で知られる貝原益軒先生は、この書を1713年当時83歳で書き記し翌年に流布されたと言われています。

 

その一節から「気から百病生ず」では、中国最古の医学書『素問』の

れば気上がる。べば気緩まる。しめば気消ゆ。るれば気めぐらず。

ければ気閉ず。ければ気泄(も)る。けば気乱れる。すれば気へる。

えば気結ぼうる。】を引いて、

すべての病はみな気から生ずる。それゆえ養生の道は気を調整することが重要である。

調整するというのは気を和らげ平らかにすること

また、総論の別項目から引用して、気を養う道は動と静を時に応じて実行することが気を養う道。

そして、楽しみをうしなわないことは養生の根本と書かれています。

この養生訓はご入滅二年前に記された後世の人々に残された遺言とも言われています。

長寿長生が単なる有機体の一物として長く生きることではなく、真の人生の楽しみを示された訓えとして今後もご紹介したいと思います。

私はこれから人生100年を生き抜く知恵としても養生訓は大切な基本にして参ります。

 

では、健康塾通信を本年もどうぞよろしくお願い致します。

 

2023年うのとし元旦 健康塾主宰 古賀公子