COPER夜な夜な。

毎日ネタを探す日々が。
とはいっても、そんなにバラエティーに富んだ日々をすごしているわけじゃないしね…。

寝ずの番

2006-04-23 23:58:10 | えいが。
で、週末映画第2弾は「寝ずの番」。俳優・津川雅彦が初めて映画監督にチャレンジした作品。


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いや、この映画を見るつもりはなくて、別のを見ようと思ってたんだけど映画館に着いたときにはそっちが始まったばっかりで、さすがに3時間も待つのはイヤだったのでやむなく選んだのが、この作品。でも、「寝ずの番」にしといてよかった。

上方落語会の重鎮、笑満亭橋鶴(しょうまんてい・きょうかく=長門裕之)が、臨終の間際に発した言葉「そそが見たい」。これを聞いた弟子たちはどよめいた。なにしろ、「そそ」というのは京言葉で女性の陰部を表す言葉。かといって、いくら年下とはいえいまさら女房である志津子(富司純子)のものを見たいわけでもなかろう、ということで、弟子の橋太(中井貴一)の妻、茂子(木村佳乃)を説得することになった。気の弱い橋太がなんとか茂子を説得し、病室に連れてくる。覚悟を決めた茂子が、病床の橋鶴にまたがり、陰部をさらす。やがて、橋鶴が発した言葉は「そそじゃない。そとが見たかったんだ。この、ドアホがっ」と。そして、その3分後に息を引き取ったのだった。

いやいや、昨日のプロデューサーズに続いて、なんと下品な笑い。でも、上方(=関西)の言葉であることが、東京人にとってはちょっと救い。あまり直接的に聞こえないのだ。
ということで、また場内笑いっぱなし。楽しかった。
ちょっと落語の知識を知っているともっと楽しめるかな。まあ、タイガー&ドラゴンを見たことあるだけでも十分だと思うけど。

ちょっと、故・岡本喜八監督や、故・伊丹十三監督の映画を思い出した。まあ、津川雅彦さん自身、伊丹作品にはいっぱい出ていましたからね。

最後に。この映画、さすがにテレビではオンエアしないだろうなぁ。オンエアしたら、「ピー」音だらけて、見るに耐えないだろうね。その辺りも、「映画館で見て欲しい」っていう監督のメッセージのような気もする。ちょっと深読みしすぎか。