風薫る道

Who never feels lonely at all under this endless sky...?

八月納涼歌舞伎 第三部 @歌舞伎座(8月10日)

2016-08-12 01:09:18 | 歌舞伎




【廓噺山名屋浦里
(さとのうわさやまなやうらざと)】
乃木坂のルノワール展に行った帰りに、ふと思い立って東銀座へ。
どんな演目をやっているかも知らず、オペラグラスもなく。
第三部には間に合うかな~と気楽に行ったら、すでに土蜘は完売
しばらく来ないうちに歌舞伎はこんなに人気になってしまったの?いや納涼歌舞伎はいつもこんな感じだったっけ?と浦島太郎気分になりながら、とりあえず幕見の列へ。無事チケットを入手できたものの、こちらもすぐに完売になっていました。

今まで観たことのある中村兄弟が出演していた新作歌舞伎(『狐狸狐狸ばなし』、『たぬき』、『鰯賣戀曳網』etc)がどれも素晴らしかった
ので、今回も新作ということで期待したのだけれど。

ん~~~、どうなんでしょこの作品・・?

ちなみに今回なぜか6日初日と勘違いしておりまして、テンポのぎこちなさと台詞つっかえに「5日目でこれっすか!?」と思っていたら、今月は9日からだったのね。なのでまだ2日目なのでした。
しかしそれを差し引いても、花火見物や吉原の舞台装置の美しさとラストの「お兄さま」by七之助@花道は美味しかったものの、作品としては私は物足りなかったなぁ。。。話の奥行が浅く感じられ。。
まあ笑えるところは笑えましたし(ベタな一目惚れシーンが楽しかった)、練れてきたらもっと良くなるのかもですが。

そうはいっても、ひさしぶりの歌舞伎座。
歌舞伎独特のおおらかさと、久しぶりに見られた勘九郎七之助兄弟に、夏の宵のひととき、ちょいといい気分にしてもらえたことは確かです。
朝に来年のボリショイのザハ様に一万五千円捧げたばかりだったので(間違っても良いとは言えないお席@JAぴあ先行)、1500円の幕見がとても安く感じられたという理由もありますけど笑。
扇雀さんの立役はやっぱり好き♪ 亀蔵さんも彌十郎さんもなかなかよかったです。 

そしてルノワール展と同じく、作品の健全さが心地よかった。
心が疲れているとき、毒や闇のある作品に救われることも多いけれど、こういう健康的で温かな作品に救われることも、多いです。


勘九郎、七之助が語る、歌舞伎座「八月納涼歌舞伎」第三部『廓噺山名屋浦里』
鶴瓶さんの新作落語が元だったのね。友蔵役の駿河太郎さんって鶴瓶さんの息子さんだったのか(今知った)。彼もなかなかよかったですよ~。大事な台詞噛んでたけど笑。

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