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オリオン村(跡地)

千葉ロッテと日本史好きの千葉県民のブログです
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小野を救ったのは今江

2009-05-17 21:42:08 | 千葉ロッテ

 

予報よりも早く、昼前には雨が上がったことで、傘もレインコートも出番がないままに試合が終わってくれました。
ほぼバックネット裏でかぶりつきの席だったので、選手の息づかいが聞こえそうなぐらいのリアル感のある試合を、やや肌寒いながらも楽しんできました。
ただ最大風速11メートルの強風が辛く、球場ではさほどは感じなかったのですが、往復の自転車のペダルの重いことには閉口をし、まるで昨日の分まで走った気分です。

その風に助けられたのが、先発の小野でした。
ストライクゾーンで勝負をするスタイルは先日から変わらないのですが、それでも真ん中寄りの甘いボールが多くてヒヤヒヤとしたものの、西武の各打者が不思議なぐらいに打ち損じをしてくれるのが目立ちました。
小野の持ち味である「動くボール」が有効であったということもあるのでしょうが、この強風が変化球のキレに手助けをしてくれたのだと思います。
慣れない強風に上体が揺れてコントロールを乱した平野が自滅をしたのに対して、風を活かした小野といったところでしょう。
渡辺俊もそうですが、風を上手く使うことでピッチングが大きく変わるタイプの投手ですから、交流戦に向けて千葉マリン限定とするのもよいかもしれません。
もっとも本人もヒーローインタビューで言っていたように、もっと長いイニングを投げられなければ先発としては厳しいものがありますので、交流戦では中継ぎとしてスタンバイをしてもらう方が、チームにとってはよいのではないかと考えます。

気まぐれな風は、微妙に小野の足を引っぱることもします。
とても地元の選手とは思えないような3回のサブローや里崎の拙守は、その強い風がもたらしたものでした。
ただしサブローの守備は例によって中途半端と言いますか、見方によってはやる気の無さとも言えるようなプレーで、あれはサブローが捕らなくてはならない打球です。
背走をしているランビンや根元よりも前進をしているサブローの方が処理をし易いのは当然ですから、大きな声を出して自分が捕るとアピールをすべきでした。
あそこは小野がボカチカにファールで粘られながらもピンチを切り抜けたからよかったものの、一つ間違えば試合が壊れてもおかしくはないプレーであり、またここまで球数が少なくて済んでいた小野の足を引っぱったことで、6回途中での降板となった遠因でもあります。

ぐらつきかけた小野を救ったのは、今江の攻守にわたる活躍でした。
久しぶりの2安打は、詰まりながらも振り切ることでセンター前に運んだものと、外角低めのボールを今江らしく右方向に流した見事なヒットでした。
また3点差に迫られた直後にスクイズを見事に決めたことで、何か今江の中で吹っ切れたのではないかと、そんな期待もしたくなります。
これは守備でファインプレーを見せたこともいい影響を及ぼしているものと思われ、打球がいった瞬間に抜かれたと思ったところに、走者と交錯した打球に迷わずダイビングキャッチをし、素早く立ち上がっての送球と、試合を決めたと言ってもよいぐらいのビッグプレーでしたし、私はヒーローインタビューに呼ばれるものと思っていました。
それぐらいに今日の今江は輝いていましたし、やや笑顔が硬かったのが気にはなりましたが、交流戦に向けて転機になってくれればと思います。

小野が早い回で降板をしたので継投が難しいと不安になりましたが、何とか逃げ切ることができました。
川崎は相変わらず全体的に今ひとつキレがありませんでしたが、それでも以前よりは肘の位置が高くなってきたようで、一時期の絶不調からは立ち直りつつあるのかもしれません。
ただやはりもう少しストレートに力がなければ変化球も活きませんし、まだまだ時間はかかりそうな気がします。
伊藤は今日はストライクを取りにいきすぎたとでも言いますか、得点差にかまけてやや安易だった感じがします。
それよりも8回の6点リードの場面で連投の伊藤を使う必要があったのか、ここは橋本健を試す絶好の場ではなかったのかと、そちらの方が気になります。
荻野はようやく縦のカーブを使うようになってきたのが嬉しいのですが、そのカーブが打たれたことはさておき、やや落差が小さいのとスピードが出すぎているのが気にはなります。
それでもあの逆転サヨナラ負けから立ち直った、と言うよりは後に引かないタイプであることを再確認できたことが、収穫と言えば収穫だったりします。

今やおんぶにだっこの井口が、初回に先制タイムリーを放ったことで、一気に無死満塁の呪縛が解けたと言ってよいのではないかと思います。
見事に三遊間を破っていくヒットが、ロッテにしては珍しい1安打で3点という、大松と里崎の犠牲フライを生んだと言うのは贔屓に過ぎるかもしれませんが、後続の打者の気持ちが楽になったことだけは間違いはないはずです。
これでリーグ3位の29打点で、シーズン100打点を超えるペースで打点を量産しています。
明後日からの交流戦では守備につくとの話があり、太ももの故障の状態が気にはなるのですが、幸いなことに最初の2カードは地元ですからDHがまだ使えますので、あまり無理をせずにこのままの調子を維持してもらいたいです。
バレンタイン監督の気まぐれ采配も井口が軸としてどっしりと構えているからこそ何とか持ちこたえているわけで、まさにチームの命運を井口が握っているとも言えます。

外国人トリオも頑張っています。
ベニーはここまで.338と信じられないぐらいの高打率を維持していますし、持ち味の選球眼の良さを活かした出塁率の高さも評価ができます。
バレンタイン監督とともに今年限りが濃厚なだけに、その危機感がこの好調を引き出しているのかもしれません。
衰えが顕著な守備でも今年はまだ大怪我をしていませんし、竹原や大松らが守ることを考えれば今の成績であれば我慢もできます。
暑くなれば成績が上昇をするというのは都市伝説に過ぎませんが、このままベニーの頑張りが続いてくれると助かります。
またランビンはその陽気さが体全身からほとばしっていますし、実はラテン系ではないかと疑いたくもなります。
今日も併殺を取り損なった守備、捕ってから投げるまでが遅いという難点はあるのですが、二塁や三塁だけではなく遊撃を守れるのは非常に大きいですし、当たれば長打もありますので下位に置けばやっかいな打者になってくれるでしょう。
意外にも器用なところを見せて一発でバントを決めてくれましたし、西岡の虚弱体質ぶりに拍車がかかりつつある中で、ランビンの存在が大きくなりつつあります。
一方でバーナムJr.はややお疲れ気味と言いますか、他球団の研究が進んできて最初の壁にぶち当たりつつありますが、弱点と見なされて執拗に攻められている内角のボールにも逃げずにリーグトップの6個目の死球ですから、このまま沈むとも思えません。
もしかしたら福浦にひけをとらないかもしれないショートバウンドの処理は秀逸ですし、福浦といいライバルとして競い合ってくれると思います。

ソフトバンクとの3戦目が痛かったですが、それでも4弱からの抜け出しレースの6戦を4勝2敗ですから上出来と言ってよいでしょう。
ここにきて先発陣が、若手を中心に立ち直りの兆しが見えてきたことは非常に心強く、明後日からの交流戦がとても楽しみになってきます。
緩い日程の中で7人の先発投手をどうするつもりなのかが気になりますし、小宮山の今後の処遇からも目が離せません。
交流戦に強いロッテは今や昔となってしまいましたが、それでも投手が揃っているところが有利であることは間違いありませんので、V3を目指して頑張ってもらいましょう。



1 2 3 4 5 6 7 8 9
西武 0 0 0 0 2 0 0 3 0 5 10

0

千葉ロッテ 3 0 2 0 1 0 2 0 X 8 10 1


◆5月17日(日) 千葉ロッテ-西武9回戦(ロッテ6勝3敗、13時、千葉、14,363人)
▽勝 小野 6試合2勝3敗
▽S 荻野 15試合1勝1敗6S
▽敗 平野 5試合1敗1S
▽本塁打 松坂1号
(伊藤)

▽バッテリー
千葉ロッテ 小野、川崎、伊藤、荻野―里崎
西武 平野、野上、土肥、岡本慎
―銀仁朗、上本

 

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いつもふらふらですが何か? (おの)
2009-05-17 21:43:07
ロッテのバレンタイン監督が「ビッグプレー」と勝因に挙げたのが、5回の今江の守備だ。
 2点を失って5-2とされ、なおも2死満塁。相手の押せ押せのムードで、中島の強烈な三遊間のゴロを飛び付いてつかみ、一塁でアウトにした。抜ければ2点を失う場面。ふらふらの小野を救い、流れを引き戻した。
↑5回でふらふらてorz
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苦言付き (習志野のジョー)
2009-05-17 21:47:21
今日のキーワードは風でしたね。

攻撃は犠飛ありスクイズありと多彩で、出るべき場面でタイムリーも出るなど繋がりがよかったですね。個人的に成長期待の根元はいいとこなく残念。送りバントを失敗しましたが、あそこは初球からしっかり送るつもりでいくべきだったのでは。私は右翼席でバントの構えをしていたのですが、見えるわけないですね(笑)。

その根元は1塁へ悪送球のエラー、内外野手でお見合いしてサブローの前での落球、里崎も邪飛を落とすなど、守備では粗さが目立った試合の中で今日の今江の守備はさすがでした。

晋吾は本人もヒーローインタビューで言っていたように「最低限の仕事」にとどまるもので、リリーフ陣への負担を軽減させられなかったのは悔やまれます。

最後に嬉しくない話題を一つ。出待ちをするわけじゃありませんが、選手が車で出て行くところに時々出くわします。スタジアムを出てすぐのメッセ大橋交差点。たいてい右折待ちの列ができていて今日もそうでした。そこに黒のメルセデスが直進レーンを交差点まで猛進して右折して行ったのです。明らかに確信犯でした。すごくいやな場面を見てしまい、すごくがっかりさせられました。

万一にも人違いだといけないのでここに選手名は挙げませんが、本当に残念でなりません。一流選手であってもルールを破る運転が許されないことは言うまでもありません。まして子ども達に夢を与える職業に就いているわけだし。座右の銘「実るほど頭を垂れる稲穂かな」についての記事を読んで感心したことがあっただけに、それは本当かなという疑いをもちました。目くじらをたて過ぎでしょうか。
蛇足ですが、かつて高木豊が同じことをしたのを見たことがあります。しかし、この他に見かけたベニー、ジョニー、青木(YS)、藤井(当時YS)、江藤(L)、中島(L)、川崎(元YS~CD、現解説者)など、みんなもちろん右折レーンからの右折でしたよ。
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5番以降が機能して勝利 (85)
2009-05-17 22:05:00
これまで井口におんぶにだっこだったのが、今日は大松里崎今江が仕事をしてくれました。
やはり下位打線が機能すると点が入りますね。根元が精彩を欠き、バーナムが内角捌けない弱点が明確になったのを除けば、概ね良い感じで交流戦に臨めそうです。

それにしても今日はボカチカをはじめとした西武打線によるシートノックを見ているようで、外野に打球が飛ぶたび冷や冷やものでした。ホームグランドなのに、西武の外野陣が馴れてるように見えましたよ。
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誰かはともかく (hiro)
2009-05-17 22:08:47
習志野のジョーさんがおっしゃるようなのは、本当に怖いですよね。車に乗る方は、よく注意していただきたいです。右折がらみですと、横断歩道に歩行者がいるのに、思いっきり踏み込んで突っ込んでくる車が多くて、怖い思いをすることはたびたびですし、信号のない横断歩道で、停止線があっても完全無視の車とかいろいろです。
まあ、美浜区内は、埋立地ということもあり、道路がよそに比べて広いですから、踏み込みたくなる気持ちも分からなくもないですが。

野球については、うちのチームは、自分の球場でノックしてるのかねといいたくなるようなプレーが多くて…。近年、守備の乱れがお家芸になっていたライオンズの選手がフライを余裕持って処理しているのに、マリーンズの選手は困ったものです。
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Unknown (富山マリン)
2009-05-17 22:10:01
いやぁ勝てて良かったです。
今江のファインプレーがなければどうなっていたか、想像するとゾッとします。
有り得ないサヨナラ負けや18-0の辱しめにもあいましたが、結果3カード連続勝ち越しですから、いい状態で交流戦に突入できます。
5回に乱れた小野は勿体ない投球ですね。あれで、せっかく4回まで好投したのに全体的に印象が悪くなってしまいました。詰めが甘いといいますか‥まぁ小野らしいですね。
根元が心配ですね。今日は守備でもやってしまいましたが、肝心の打撃がさっぱり。塀内の足音がヒタヒタと迫って来てるような‥。
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おっと (習志野のジョー)
2009-05-17 22:12:10
選手名わかってしまいますね。うかつでした。
でもまず間違いありません。
ナンバープレートがかつてのチームでの背番号に因んだ数字だったのも複雑な気持ちにさせられました。
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Unknown (YO)
2009-05-17 22:13:29
今日は打線がうまくつながった感じですね。
小野は・・・微妙ですね。悪くはなかったとは思うのですが、何かイマイチしっくりこない感が。
この試合のカギは6回ですね。
何でもないセカンドゴロを根元が悪送球、ヒットで小野から川崎へ交代。
3点差とはいえ最悪の展開もアタマをよぎりましたが、何とか川崎が抑えてくれて一安心。
今の川崎は投球内容がイマイチでも最終的には抑えることが復調へのイイ薬になるのではないかと。
急に話しは変わりますが、2軍行きになった小宮山が10日あたりで戻れそう・・・と言ってるらしいですね。
もしこの間チームがもの凄く好調で中継ぎ陣も調子が良かった場合はどうなるのでしょうか?
何で2軍行きになったかわかってるのかな~と。
もし10日経っても1軍からお呼びがかからなかった時、どんなリアクションをとるのかいろんな意味で楽しみです。
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Unknown (マカロン)
2009-05-17 23:13:40
今日は小野が(小野としては)好投しましたので、交流戦でのローテ脱落は小林になりそうです。しかし、強風のなかの緩慢な守備には怒り心頭です。サブローは声さえ出してないように見えましたね。あの落球は本来サブローが取るべき打球なのですから、ちゃんと声の連携をしないといけないのに、なんだか呆れてしまいます。打線はマリーンズらしからぬ効率的な点数の取り方でした。里崎・今江・大松の3穴にマルチが出たのは、相手がワンランク下と言うことを差し引いても嬉しい要素です。
交流戦の先陣は唐川でしょうが、チームが乗っていけるような投球をしてほしいです。

>習志野のジョーさん
もしそれが本当なら、一体何を信じて応援すればいいのかという気持ちになりますね。おまえもかよ・・・という気持ちで、心から応援する気がなくなりそうです。私は地元出身ですから足しげくマリンには行っておりますが、そんな事をしているなら、片道40分以上自転車こいで行く気にもなりませんね。残念です。何かの間違いであることを願いたいです。
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交流戦に向けて (HS)
2009-05-17 23:26:05
今江のファインプレーで救われました。打撃が不振だが2軍調整させにくいのは守備面で代われる三塁手がいないためでしょう。早川を調整に落としたら外野の守備固めがいない。9回にベニーが守備につき危なっかしいフライキャッチでゲームセットとなったが、外野手の補充は早急に必要と思います。今の4人で守備が安心できるのはサブローだけです。大塚はまだ送球ができないのだろうか。
小野が好投?して悩ましいですね。先発型投手(リリーフしない投手)7人で誰を外したものやら。コバヒロを落とすのが順当だろうがどうなるやら。交流戦で試合間隔が開くのだから先発枠減らして外野手を増やしたいです。外野守備で試合を落としそうな不安がしています。
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今江 (クローゼ)
2009-05-18 00:33:40
まさにこの試合のMVPは今江だと思います。
3回攻撃途中5-0から見たのですが5回の2死満塁でのあのプレー超ファインプレーだったと思います。あのプレーが抜けていたら負けたかもしれません。その裏になんと今江のスクイズが。この1点は大きかったですね6-2とするナイススクイズでした。西武2番手野上が良かっただけに大きい追加点でした。一方最低なのは根元。6回1死で平凡なセカンドゴロを悪送球。最後には代打を送られたくらいなので怒り心頭の凡プレー。このプレーで浦和送還となるかもしれない凡ミスでした。

川崎はまあまあでしたな。昨年位の調子には戻りつつあるのかもしれませんな。良かったおととしの状態にはまだ程遠いが。伊藤はもったいない。2死を簡単に取りながら3ラン・・・ヤフー動画で見たとこ速球の球威・変化球のキレともに申し分ないのですがいかんせんコントロールが。。。まだまだリリーフエースには遠いかもしれませんね。

火曜からの交流戦は横浜2連戦からスタート。きっちり2連勝スタートで好スタートしてほしいと思います。案外横浜は先発いいので油断せずに戦ってほしいと思います。それさえできればきっちり2連勝できるでしょう。清水は先発はきついので中継ぎ降格がベストに見えますね。今の状態では。先発7人中一番不調に見えます。間違いなく。
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