先週の半ばに体調を崩したことを愚痴っていたら、知人に体を動かさないからだと指摘されました。
運動しないことで毒素がたまって体に悪さをする、といった宗教がかった話は軽くスルーしましたが、ここのところ出不精に拍車がかかっていることは確かです。
しかし急にランニングなどをしたら膝を痛めることが必至ですし、その気力もないため、軟弱者の私は旅に出ることにしました。
旅のどこが運動かと思われるかもしれませんが、これがなかなか適度に体を動かすには最適だったりします。
私の場合はケータイ国盗り合戦をやっているので旅とは言っても各駅電車の旅で、時間つぶしの本などを入れた重みのあるカバンを背負って、各駅ですから乗り換えも多く階段の上り下りやダッシュも必要になりますので、実はいい運動になります。
どこかを観光する目的もなく、学生時代に戻ったような時刻表を片手の行き当たりばったりの旅で、今回は東海道を上って京都まで行き、そこから北上して敦賀に抜け、さらに日本海側を直江津まで行った後に甲府まで南下し、そこから船橋まで戻るという旅程と相成りました。
利用したのは「鉄道の日記念きっぷ」で、これは1872年10月14日に新橋~横浜間に日本最初の鉄道が開通したことを記念した「鉄道の日」にちなんで、毎年10月の一定期間にJR全線が乗り放題となるものです。
あまり知られてはいないでしょうが、有名な「青春18きっぷ」と同じ様なものと考えればいいと思います。
「青春18きっぷ」が5回(人)分で11500円なのに対して、こちらは3回(人)分で9180円と高いのですが、それでも普通に運賃を払うよりは安く済みます。
今年の利用期限が19日まででしたので使い切れずにお得さ加減は目減りはしましたが、途中下車が自由というメリットが大きいため、そこは目をつぶりました。
観光が目的ではないとは言っても、各駅電車ですからどうしても待ち時間が発生します。
そこで駅の近くに史跡などがある場合は、割と駆け足になってさらに運動になるのですが、きっちりと訪れてきました。
トップの写真は富山城で、北陸に行ったのは大河ドラマで「利家とまつ」が放映されていた2002年以来ですから6年ぶりです。
学生時代からあちらこちらに旅をしていましたし、かなり思い入れの強い性格であるため、6年経っても史跡の周りは地図を見ることなく歩き回れます。
前回に富山城を訪れた際も今回と同様に早朝で、その時間帯は富山城趾公園からは逆光になるため、脊髄反応で反対側に迷いもせずに行ったときには我ながら感動しました。
とは言え6年も経つと変化はあるようで、再建された鉄筋コンクリートの模擬天守閣とは違い、当時の唯一の遺構である千歳御門が民家から移設されていました。
観光案内所の人に聞いたところ、どうやら昨年ぐらいに引越作業が行われたようです。
こんなに大きな門があった民家とはどんなものかとは思いますが、こういった遺構が大切に保存されていることは喜ばしい限りです。
たまたまこの日は富山県知事選挙の投票日でしたが、当選された現職の知事さんには、こういった史跡の保存に力をいれていただきたいと思います。
ところで件の城趾公園ですが、庭園が白いコンクリートで塗り固められ、無機質な物体がいくつか立ち並んでいました。
城跡にはそぐわない異様な光景で、それこそ何か宗教関連の施設ではないかと思えるような感じです。
あれはいったい何なのか、かなり気になります。
こちらは初日に訪れた長浜城で、長浜駅から徒歩5分ちょっとのところにあります。
僅か20分ほどの待ち時間でしたので写真を撮るだけで終わってしまいましたが、やはり城を見ると興奮します。
ちなみに秀吉が最初に城主となった城として有名な長浜城ではあるのですが、模擬天守閣は当時とは姿が違うそうです。
電車での旅と言えばやはり駅弁、これは敦賀駅で買った鯛鮨です。
ます寿しも売っていたのですが、ます寿しの本家は富山県ですし、鯛鮨も有名だとお店の人に薦められてこちらにしました。
ますの代わりに鯛というだけで変わり映えもなく、ちょっと失敗した気分です。
こちらが本家本元のます寿しで、富山駅に堂々たる店構えで販売していました。
似たようなものを前日に食べましたし、朝っぱらから寿しってのはどうよ、と思って今回は見送りましたが、かなりのお客さんで繁昌していたようです。
時間つぶしに本をかなり持っていったのですが、結局は運動のための重りの役目しか果たしませんでした。
久しぶりの旅で忘れていたのですが、都心にしか住んだことがない自分にとっては車窓からの景色を眺めるだけでかなり楽しめます。
のどかと言ったらそこで生活している方には失礼になるかもしれませんが、延々と続く田園や久しぶりの日本海などの風景にぼーっとしているうちに、肝心の国盗りや城盗りを忘れそうになるぐらいの癒しになりました。
もっとも所々に置き捨てられたような建物や建築資材などを見ると、やはり地方は公共事業などがなければ苦しいのだろうかと考えさせられたりもします。
とは言え誰も乗り降りしない駅がいくつも続いたり、田圃が広がる中に高速道路建築のためと思われる橋桁のようなものを見ると、税金の無駄遣いではないかとも感じます。
もちろん土地の方からすれば必要な道などなのでしょうし、史跡巡りなどで旅をすることが好きな私としては無人駅と言えども電車で訪れることができるのは助かるのですが、巨額な税金が投入されていることを考えれば複雑な気分です。
もっと国税よりも地方税の割合を高くし、その地方で得られた税収の範囲内で優先順位をつけて投資していくのが正しい姿ではないでしょうか。
都心に住んでいる者の我が儘な部分もあるのでしょうが、やはり自分たちが収めた税金が公共事業という名で地方にばらまかれている、田圃の中にそびえ立つ建築物などを見るにつけ、その思いが拭えないのが正直なところです。
公共事業と言えば、大河ドラマこそが究極の公共事業ではないかと思います。
前回に金沢を訪れたときも金沢城で「利家とまつ」にちなんだ博覧会が開かれていましたし、来年の大河ドラマである「天地人」の主人公である直江兼続、彼にちなんだ土地では既に村おこし、町おこしが始まっているようです。
こういった機会にその土地を訪れれば、資料館などで珍しいものを見られることも多いので、来年にまた訪れてみたいと思います。
以前にもちょっと書きましたが、やはり旅は心が洗われてリフレッシュできます。
今回はケータイ国盗り合戦が中心でしたのでライフワークの史跡巡りはおまけに過ぎませんでしたが、のんびりと土地の人と交流するような旅をしてみたい、学生時代と同じ様なスタイルの旅がしたいとの思いは強くなりました。
なかなか社会人ともなると時間が取れませんし、宝くじが当たって第二の人生が始まるのがいつになるかわからないのですが、次回は国盗りや城盗りと史跡巡りのバランスをとった旅にしたい、そう強く感じた週末でした。
昔は、木造で非常に風情のある建物だったのですが、今では、「飛鳥」をもじった鉄筋コンクリートの建物になってしまいました。
林泉寺とかは、いかれました?
謙信公のおかげで、大河にとりあげられることが多いのですが、過去では石坂謙信がよかったですかね。裕次郎だとか、ガクトとかもいますが。
直江津というと大分近くまで来られていたみたいです。
私は新潟在住なのでロッテ戦を直接見に行けるのもかなり限りがあります。
また一人旅なんかが自由にはできない環境なのでとてもうらやましく思います。
体調を崩されたようですが、季節の変わり目は本当に風邪を引きやすいのでお気をつけください。
オリオンさんは電車の旅行がお好きなんでしょうか。
自分は車で糸の切れた凧のように各地をまわるのが趣味でした。
いまはなかなか時間が取れませんが、旅の醍醐味をまた味わいたいものです。
昔はよく青春18キップ利用していました。
今回のルートで近い所だと、名古屋から北上し同じように直江津を通って新潟まで行って千葉に戻りました。野球繋がりだと各駅電車で福岡に行きましたし、札幌にも行きました。
昨年は四国を一周して、今年の梅雨時期は北海道周りました。千葉はロッテレビ位しかないのに比べ、北海道は番組も多く西崎や片岡もキャスターとして出ていました(笑)
流れる車窓は、とても好きですね。
ずっと見ていても全然飽きません。
今日から二日間ほど近場ですけど、栃木、福島辺りの紅葉で心の洗濯してこようと思います。
今回はケータイ国盗り合戦がメインでしたので、林泉寺には寄っていません。
以前には春日山、米沢の両方ともに行ったことがあります。
確か春日山の方には映画で使った大きな門と、為景らの墓があったように記憶しています。
米沢の方は直江兼続らの家臣の墓があったはずです。
学生時代に行ったときにはお寺の住職さんからいろいろなお話を聞かせていただきました。
若い男が単身でくるのが珍しかったようです(笑)
>メリィさん
お気遣いありがとうございます。
かえって無理な旅程で体的にはきつかったですが、かなり精神的に解放された気分です。
今度はデジタルビデオでも買ってから、じっくりと歩んでみたいです。
>85さん
金沢には23時半頃に着いて、寝て、5時前には旅立ちました(笑)
別に電車が好きということもないのですが、単純にそれ以外の足がないのが理由です。
車は運転しませんし、また単身ですとかなり不経済ですから・・・
地方はかなりまったりと電車が遅れますが、それでも車に比べれば計画が立てやすいのも理由の1つですね。
寝台特急も好きで、夏休みの前日の夜に乗って、初日には既に旅先!なんてのも何回かやりました。
北斗星以外の寝台特急もなくなるようで、残念です。
>miyorinさん
この冬の青春18きっぷは使うつもりです(笑)
また旅行中にいろいろと見ていたら、JR四国は誕生月の3日間に四国内の全路線のフリーパスを1万円で発売していることを知りました。
バースデイきっぷで、何とグリーン車にも乗れます。
来年の夏は四国に行こうと思ったのですが、それもこれもロッテの成績次第ですね。
普段何気なく見ている富山城です。
オリオンさんが私の地元に参上されていたとは感激です(笑)
高岡には寄られなかったのですか?今は引っ越してしまいましたが、かつて私は国宝、瑞龍寺の傍に住んでおりました。利長の墓もありますよね。
その当時はよく、観光客に場所を聞かれたものです。
地元にいると歴史建造物の素晴らしさは意外に分からないものですね(苦笑)
先日、このところ毎年、恒例になっている「瑞龍寺のライトアップ」という行事に友人に誘われて行ってきました。
「そもそも国宝をライトアップしてどうするんだ」と否定的だった私ですが、予想以上に美しく不覚にも若干感動してしまいました。ちょっと人が多すぎるのが辛いですが。
とにかく有意義な旅になられたようで何よりです。
今回は通過だけでしたが、前回に訪れたときにあまりの広さに驚いた記憶があります。
利長の墓はそこからは離れていたように記憶していますが、門扉に阻まれて近寄れず、すき間から必死に写真を撮ったことを覚えています。
幼稚園児たちが写生大会をしていて、奇異な目で見られながら(笑)
灯台もと暗し、確かにそうですね。
学生時代からあちらこちらに史跡巡りをしていましたが、私が小田原城に行ったのは会社に入ってからでした。
ちなみに私は神奈川県の県央出身です。