ちゃちゃ・ざ・わぁるど

日記と言うよりは”自分の中身”の記録です。
両親の闘病・介護顛末記、やめられないマンガのお話、創作小説などなど。

勝手に「勝手にしやがれ」を考える・・・私的考察の巻。

2011年10月27日 22時01分50秒 | ジュリー・・・思い出SONGSあれやこれや
ジュリーの最大のヒット曲にして最強の代表作「勝手にしやがれ」〈1977年)
とある有名な外国映画のタイトルと全く同じですが、
これは詞を書いた故・阿久悠先生のイメージによるものです。

私が特にファンをしよった頃のジュリーの歌の歌詞は、
古い順にだいたい安井かずみさん、山上路夫さん、阿久悠さん、
それから三浦徳子さんがよくお書きになっていらっしゃいました。

それぞれにジュリーの歌に対するイメージをお持ちになっていらっしゃったようで、
たとえばジュリー溺愛のズズさん(安井さんのこと)は
「肉体のきしみを避けるためジュリーには恋の歌は避けて愛の歌を書いている」と
なんかすごく難しいことをおっしゃってました。
また、三浦さんにいたっては「6番目のユ・ウ・ウ・ツ」のレコーディングで
「この歌のジュリーはマザコンの男の子のイメージ」なんてことをおっしゃったことも。
そして阿久悠さんは、「ジュリーはカッコイイ男の代表であり、特に気障が似合う男」と
どこかで語っていらっしゃったのを覚えております。
但しジュリーは
「阿久悠さんは気障が好きみたいですけど、僕は実を言うと嫌いなんです。
だってねえ・・・ほら、気に障ると書いて気障ですからねえ。」
と言ってましたが・・・
どうも阿久悠さんの思う気障とジュリーの言う気障は少しニュアンスが違うのかもしれません。

さてその「勝手にしやがれ」なんですが・・・・

これは確かに気障な男の歌であろうと言えますよねえ。
男女の別れのシーンでありましょうが・・・

背中を向けて寝ているフリをして「カッコつけさせてくれ」と願う男。
出て行く女に最後くらいは優しいコトバのひとつ・・・をかけるでもなく、
さりとて突き放して追い出すようなセリフもよう言わん、・・・と。
「寝たふりしてる間に」なんて言ってますが、たぶんバレバレですよ、これ。
で、彼女が出て行った後は「バーボンのボトルを抱いて」窓からこっそり見送っている。
更には「派手なレコードかけて」朝まで一人で歌いまくる、と・・・・。
今なら自宅でヒトカラ(一人でカラオケ)状態ですかね。
・・・想像すると凄い絵になりそう・・・。
その一見恥ずかしいめっちゃカッコ悪い状況にもかかわらず、
それを敢えて意地で貫くところが、却ってカッコイイというか気障なのかもしれません。

こういうエエカッコしいの男の、まあ・・・意地っつうかやせ我慢つうか、
そういうのがジュリーには似合うと、そういうコンセプトで行くべし、みたいな所を
阿久悠さんは考えておられたのかなと思います。
その翌々年に発表した「カサブランカ・ダンディー」なんてもっとハッキリしていて
「ボギー、あんたの時代はよかった 男がピカピカの気障でいられた」
「男のやせ我慢、粋に見えたよ」と歌っていますもの・・・

さて、むかしむかしちゃちゃめの大学時代、一緒にマンガを学びよったダチ(男性です)から
こんなことを聞いたことがあります。
曰く「ハードボイルドなんてのは男の女々しさや」と・・・。
な~る~ほ~ど~!!・・・とめっちゃめちゃ腑に落ちた記憶があり、
今でも納得しまくっておりますが、
・・・これはまあ、ちゃちゃめがハードボイルドが嫌いだから得心しよるんであって、
ハードボイルド大好き派の皆様にはきっと反論ありきかと思います。

考え方はヒトそれぞれですので、ま、それはそれでいいのですが、
しかるにこの阿久悠さんのジュリーに書いた歌の数々は
多くが気障とハードボイルドを基本コンセプトにしているようでして、
確かにジュリーにはそういう男の姿も似合い、
また、強がり言ってるけどホントは男だってやせ我慢の連続で
可哀相なとこもあるんだよ〈男の悲哀みたいな)と言ってるようでもあり。

しかし・・・そのハードボイルド道を覆すわけやないんですが、
この「勝手にしやがれ」を作曲した大野克夫さんによりますと、
大野さんていつも歌の主人公のシチュエーションを自分なりに設定して
そのイメージで曲を書くのやそうですが、
そしてそれをジュリーに話して、そういうつもりで歌うようにと指導(?)してたそうですが、
この歌の主人公は「昼間は肉体労働やってるマッチョな男」なんだそうです。

・・・・・ガテン系ってか?!
なんか、なんとなくジュリーとイメージ違くね??・・・・・・・

まあねえ、洋画のハードボイルド主人公はたいがいバイオレンス系ですから
スポーツマン・・・てか筋骨隆々腹筋割れてるガテン系・・・・

うーん、間違っちゃいないですわね・・・。
でも、ガテン系のお兄さんは明るく陽気で豪快で、女々しさとは対極な感じがしますがな、
それは偏見ってもんでしょうかね。
あ、ていうか「ハードボイルドは女々しい」という定義を持ち込むからいかんわけか。

あれ?「勝手にしやがれ」って歌は結局女々しいのか??

???????さて皆様はどう思し召す??
(・・・・つって、いつも通り個人の感想、考察ですよ。そこんとこヨロシク。)

ちなみに、ジュリーは運動神経はかなりいい方だったと思いますが(過去形)、
ガテン系の仕事は絶対無理でしょう。
歌手、タレントも体力勝負ですが、使う体力の質が相当違いますもんね。

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2 コメント

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はじめまして♪ (今朝子)
2011-11-02 16:29:59
ちゃちゃ様こんにちは。
楽しく拝見させて頂いています。

数々のジュリー伝説ありがとうございます♪

ジュリーの素晴らしさにあの当時気づかず(子供過ぎて)、「ん十年なにしてたんだあぁぁぁん」と今頃CDやDVD集めまくっているんですよ。youtubeで謎だった数々の動画が沢田研二ショーだったのが分かりましたっ♪教えて下さって感謝しています。

ジュリーって見た目女の子っぽくも見える(なんだろう大人のキューピッド?妖精?)のに、男前なんですね。見た目のカッコよさ&生き方もカッコいい!
なにより自分の歌の世界に引きずり込む力が物凄いっ。大人(おばはん)になって初めて実感してます。

CDを順番に集めて、ようやく「ジュリーマニア」を聴くに値する知識を備えたので武道館ライブを聴きました。最初のアカペラに鳥肌が立ったんですよね。斜陽期に入ってからのジュリーの苦労を少しだけ読んで知ってたからかもしれませんが、こんなの初めてでした。(ジュリー的には、そんなつもりで歌ってらしたんじゃないでしょうけど)これはDVDも買っちゃいます♪

このライブのジュリーの声は、私の知っている甘く細めの声ではなく、かなりハスキーなんですよ。もうこの頃には歌い方を変えてたんでしょうか?それとも単に歌い過ぎ?風邪かなんかなんでしょうか?ちゃちゃ様ご存知ですか?

毎日がジュリーの当時を体感出来たちゃちゃ様がうらやましいです。なんでUFO踊ってたんだろう。。。
そして「悪魔のようなあいつ」を買っておかなかったんだろう。。。存在すら知らなかった私の馬鹿っ!

あっ、ちゃちゃ様の中で「これは外せないジュリーのアルバム」ってどれでしょう?
思いきり気障な人生~NON POLICYまでは集めているんです。(LOVE,女たちよは持っていません)但し膨大なアルバム数なので、無くなる前にこれだけは買っときっ!っていうのがあったらぜひ教えて下さい。

ちゃちゃ様のジュリー講座に興奮して長々書いちゃいました。だって主人に話しても分かってくれないんですもんっ。

また遊びにきますねっ。
お越しやす (ちゃちゃ)
2011-11-04 21:51:15
初めまして、ようこそいらっしゃいました!
昔話ばっかりで恐縮ですが、まあゆっくりして行っておくれやす。

>このライブのジュリーの声は、私の知っている甘く細めの声ではなく、かなりハスキーなんですよ。

ジュリーの声はもともと結構ハスキーな方なんじゃないかと思います。「声帯が太いと言われた」とどっかでゆうてはりましたが、
耳鼻咽喉科のドクターに「こんなにしっかりした丈夫な声帯の持ち主も珍しい」とも言われたそうです。
但し「一度つぶれたら元には戻らないので傷めないよう気をつけるように言われた」とも。
余談ですが、「勝手にしやがれ」のレコーディング時は本当に風邪気味で、だからあの歌はかなり鼻声で録音されています。
ジュリーはレコードが完成形だとは考えていないので、鼻声もよしとしてそのまま発売したそうですよ。

>「これは外せないジュリーのアルバム」ってどれでしょう?

う~ん、単純に”好き”だけで言えば「A WONDERFUL TIME」ですね。
リアルタイム体験派にとっては、アルバムは単に収録曲の好き嫌いだけでなく、多くの思い出もついて来るものです。
1982年と言えばEXOTICS全盛時代(?)でもあり、私的に一番楽しかった時期なので。
「女たちよ」はぜひお勧めです。あまり売れ行きは良くなかったようですが、異色の出来が私はすごく好きです。
買っときや~!!〈笑)

「JULIE Ⅱ」もソロ初期モノとしてはかなりのお勧めですよ。
この頃のジュリーは垢抜けしてなくて少年ぽいところもあり、後追いのファンの皆さんも好きな人が多いアルバムです。
これもかなりハスキーボイスじゃないかと思いますよ。幼い感じも”ぐー!”ですね。
よろしければ以下の拙ブログをご参照くださいませ。(創作小説のあとがきにてございます)
http://blog.goo.ne.jp/chacha-sirius/e/a9d776a350d034148c67d84c86458d5b

そんなところで・・・。またぜひおいでくださいませね。お待ちしております~

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