雨が上がった日、公園の落ち葉は濡れて固まり、幾重にも積もっていた。ヒマラヤスギの下にはこれまた例年通りの変わった穂が落ちている。11月も上旬が過ぎ季節は確実に進んでいる。杉の葉は枯れないがあの種のようなものは毎年落ちてくる。植物も輪廻のようにめぐりくる。自然のある意味不思議さだ。
それで思い出したのだが曙杉といわれるメタセコイアはちょうど戦争が終わる年ぐらいに中国の奥地で発見され日本にたどり着いた。旧宮城球場前には7~8本のメタセコイアの木々が立ち並び太古の風情を醸し出している。この木の前には化石の大きな石も転がっていて往時をしのぶことができるようになっている。広瀬川の川底にもこのメタセコイアの化石が現存し、時間の流れを感じることができる。この木は東北大学の構内にもあり植物の生命力の強さを改めて教えてくれている。
ヒマラヤスギから曙杉つまりメタセコイアのことを思い出した早朝だった。
(写真は錦町公園のヒマラヤスギ)
もう一つ注釈をつければメタセコイアの写真はずいぶんと撮っているのだが探し出すのがチト骨が折れるのでこの写真で我慢してもらいたい。