夜更け、というより夜明けに、自分のつくる芝居のスリルのなさに、ゆううつな気持ちになっている。酷薄になりたい。お行儀のよさをかなぐり捨てたい。やむにやまれずに立ち現われてくるものでなければ、何の意味があるだろう。
夜更けに、ぼくはお腹のぜい肉をふやして、髪の毛をへらして、ゆっくりと縮んでいる。夢を見なくなった。
*
精神の危機には、大江健三郎の小説だ。幾度も救われた。とりわけ『取り替え子』と『芽むしり仔撃ち』に。ひとりであることを保護し、励ますような言葉たち。主語を無自覚に〈ぼくら〉にしてはいけない。〈だれか〉にしてもいけない。
*
お風呂に入って、態勢を立て直そう。目をつむって、頭をからっぽにしよう。それからだ。
夜更けに、ぼくはお腹のぜい肉をふやして、髪の毛をへらして、ゆっくりと縮んでいる。夢を見なくなった。
*
精神の危機には、大江健三郎の小説だ。幾度も救われた。とりわけ『取り替え子』と『芽むしり仔撃ち』に。ひとりであることを保護し、励ますような言葉たち。主語を無自覚に〈ぼくら〉にしてはいけない。〈だれか〉にしてもいけない。
*
お風呂に入って、態勢を立て直そう。目をつむって、頭をからっぽにしよう。それからだ。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます