820note

820製作所/波田野淳紘のノート。

メモ。

2018-01-19 | メモ。
一昨日の夢は、久しぶりに夢らしい夢だった。内容はすっかり忘れてしまったけれど、ビルの屋上の桃色の大きな目玉の看板から、滝のような水が流れ落ちていた気がする。夢のなかにきみがいたが、いったいどういうつもりで現れているのか。
福岡入りまで時間がない。二年前の夏よりも力強い芝居を僕たちは生みだせているだろうか。おまえはこのところ、救いの手をあたりまえに思っていないか。救われる結末を。人は、世界は、おまえを何ほどにも思っていない。あらためて心しろ。「世界とおまえのたたかいにおいては、世界のほうに味方せよ」。すべてがおまえによそよそしく、おまえの無垢はどんな恩寵にも結ばれず、紙屑のようにカサコソと笑うおまえを気に留める者はいない。そのような場所で発せられる言葉だ。必要なものは。

などと、たましいの領域ではカフカの『城』のKの精神を生きるべきだが、実際には仲間に、先輩諸氏に助けられてばかりいる。
このあいだ、のっちがねねさんを連れて稽古場に遊びに来てくれて、うれしかった。ねねさん、お芝居をしたいっていつ言いだすかな。

メモ。

2018-01-17 | メモ。
小村雪岱の絵がうつくしい。何というさみしさか。今週末から川越市立美術館で特別展が開催されるらしい。いいなあ。いきたいなあ。この人はどんな風に世界が見えていたのか。

泉鏡花との思い出を綴った文章があった。鏡花は文字をとても大切にし、それは想像以上のもので、少しでも文字の印刷されたものは捨てることができず、また「誰でも良くやる指先で、こんな字ですと畳の上などに書きますと、後を手で消す真似をしておかないといかんと仰言る」という。言霊に対する畏敬の深さに、奈落をのぞいたような思いがする。

メモ。

2018-01-16 | メモ。
お互いに信頼することができないなら、同じ作品に関わる必要はない。自分の正しさに固執して、閉ざされた世界を守りたいなら、演劇をおこなう意味もない。

信じることは、無責任だ。
信頼することには、力が必要だ。

祈り。やわらかな部分をきりひらく痛み。
勇気。みっともなさ。ひた隠しにしたい部分。

嗤われ、馬鹿にされても、途方もなくすれ違っても。
腹を据えること。自分を勘定の外に置き、強く、強く願う。

おまえにそれができるのか、と問われているんだぞ。わかったぞ。ひきうける。