820note

820製作所/波田野淳紘のノート。

夜更け。

2017-04-27 | 生活の周辺。
夜更け、というより夜明けに、自分のつくる芝居のスリルのなさに、ゆううつな気持ちになっている。酷薄になりたい。お行儀のよさをかなぐり捨てたい。やむにやまれずに立ち現われてくるものでなければ、何の意味があるだろう。

夜更けに、ぼくはお腹のぜい肉をふやして、髪の毛をへらして、ゆっくりと縮んでいる。夢を見なくなった。



精神の危機には、大江健三郎の小説だ。幾度も救われた。とりわけ『取り替え子』と『芽むしり仔撃ち』に。ひとりであることを保護し、励ますような言葉たち。主語を無自覚に〈ぼくら〉にしてはいけない。〈だれか〉にしてもいけない。



お風呂に入って、態勢を立て直そう。目をつむって、頭をからっぽにしよう。それからだ。
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この頃のこと。

2017-04-02 | 生活の周辺。
ずいぶん長いあいだ、何も書いていなかった。
言葉が枯れて、ぼんやりとしている。書かないから枯れるのだけど。



昨年10月には短編『月の光の下』を書き、theater 045 syndicateの中山朋文さんの演出で、劇王神奈川Ⅴにて上演されました。今井勝法さん、織田裕之さん、佐々木覚が参加した三人芝居でした。
11月にはSPIRAL MOONに『荒野ではない』を書きおろし、秋葉舞滝子さんの演出によって上演されました。印田彩希子が客演をしました。

どちらの作品においても、これまで書いたことのないことを書こうと試みた。傷も多かった。戯曲の狭小な射程を、遠く広げてくださる演出家と役者に出会えて幸福だった。



11月には、創作コンペティション「一つの戯曲からの創作をとおして語ろう vol.6」のプレゼン審査のため、福岡に向かいました。
今回の課題戯曲は川村毅さんの『春独丸』であり、刊行時に読み「いずれ演出をしたい」とひっそり夢想したものでした。プレゼンでは数分の抜粋上演をして、審査員の方たちからの質問に、しどろもどろになって答えました。出演は、洞口加奈と千葉恵佑さん。プレゼン後、劇場近くの櫛田神社に参拝し、有無をいわさぬ眠気に急激に襲われたことを覚えています。

晩秋、大学時代の友人に再会して、映画をいっしょに観にいった。
友人は、シナリオライターとして書きつづけていた。作品を読ませてもらい、特別な刺激を得た。構成の巧さにも舌を巻いたが、何よりも文体に心を動かされた。ひりひりとした熱を持ち、みずみずしいにおいの立ちのぼる文体。

年末年始は、死んでいた。書けなかった。

1月には加藤好昭が、伊藤全記さんの主宰する7度の公演『あこがれ』に参加。これが素晴らしかった。ファニーさと狂おしさが同時に胸を打つ。加藤くんの深奥に秘められたものが、存分に解き放たれていた。

年明けから、『春独丸』の稽古を開始。
この戯曲の内包する語りの姿勢を必死に探り求めた。衝突もあった。迷子にもなった。解釈より以前に、作家の意図を読み違えているのではないかとひどく不安になった。ほかならぬ川村さんの戯曲だ。ぼくがもっとも切実に読み、言葉の流れに目を凝らしつづけてきた作家だ。千秋楽の開演前にようやく気がついたこともあった。つくづく、自分が演出という行為を無自覚にしていることを思い知らされた。

3月、上演審査。
最優秀作品賞と観客賞を受賞しました。
役者とスタッフの力が重なりあって生まれ落ちた作品でした。関わってくださった方に、応援を寄せてくださった方に、何よりご観劇くださった方に、心より感謝します。

上演の記録は以下となります。

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【FFAC企画】創作コンペティション
一つの戯曲からの創作をとおして語ろう vol.6
『春独丸』

2017.3.24fri-25sat
ぽんプラザホール

作/川村毅
演出/波田野淳紘

◇出演
洞口加奈
千葉恵佑(ひるくらいむノ快車

◇スタッフ
音響/齋藤瑠美子
照明/みなみあかり(ACoRD)
演出助手/佐々木覚
作曲/Soul(Fis block
制作協力/薄田菜々子(beyond)

http://artlier.jp/events/detail1313.html

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講評と、その後の懇親会時に審査員の方々にいただいた言葉は、今後の糧となる重要なものでした。
叶うことならもう一度、上演の機会を得たい。ラストシーンを作り直したい。

財団の菅原さんをはじめ、お力添えくださったスタッフの皆さんに感謝いたします。
血みどろになって、がんばります。
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教文演劇フェスティバル2016参加『世界』終演しました。

2016-08-21 | ごあいさつ。
8月13日(土)、札幌でおこなわれた教文演劇フェスティバル2016に『世界』で参加させていただきました。
昨年10月に上演した作品の再演です。再演の機会をいただけたことがとてもうれしい。

初演と同じ、洞口加奈、荒井るり子、そしてtheater 045 syndicateの今井勝法さんの三人で臨みました。





始発で成田へ。慌ただしく搭乗。今井さんがハサミを没収されてしまった。数えるほどしか飛行機に乗っていないけれど、乗るたびにこわくなる。快晴。ずっと窓の向こうを眺めていた。ぶじに新千歳に降り立ち、ふらつく。地面のありがたさが身に沁みる。ゲストハウスのチェックインまでの時間、二条市場をぶらつき、セイコーマートに立ち寄り、ケンタッキーでお肉を食べた。「たどり着いた、という感じがしないね」と今井さん。「利賀の“たどり着いた感”は半端なかった」とゆーみんが口にして、いっせいに頷く。宿はとても清潔で快適。夕方から劇場入り、場当たり。スタッフの皆さんがとても親切に心を砕いて、作品に寄り添ってくださった。感謝。夜、狸小路で味噌ラーメン。今井さんとカナはジェラート。宿に戻り、本を読む。



気がつくと朝。セイコーマートに立ち寄ってから、会場へ。一時間の稽古。お昼を食べて、開場時間中に通し稽古。それから本番。粘った甲斐があって、神奈川での上演も含め三公演中、もっとも集中の高い芝居になったと思う。袖から観劇。上演が終わり、講評をいただく。得票は二位。
劇場そばのファミリーマートでカツ丼を食べた。Bブロックがはじまるまでの時間、札幌資料館に駆け込む。それから、観劇。宮川サキさんの演技が本当に素晴らしかった。かなうことならもう一度観たいと願う。そして得票率で宮川さんに負け、われわれの教文短編演劇祭は終わった。中山さんたちと合流し、ジンギスカンを食べようと、街に繰りだす。どこも満席で、再び狸小路まで。食べた、食べた、食べた。今夜はぼくもジェラートを食べた。中山さんたちと別れ、ふらつきながら、夜の道を四人で歩く。ああだこうだと話す。今井さんに何度か背を叩かれる。たましいのレベルでチューニングを合わせていただいたことに感謝する。



気がつくと朝。レンタカーを借りて、椅子の配送の手配を済ませ、牧場へ。北海道の広さに驚いた。何もかもスケールがちがう。夜はアフターパーティに参加。壁の花。今井さんのお力を借りて、お世話になった方々にご挨拶。お酒を三杯飲む。



気がつくと朝。北海道神宮に参拝。小樽へ。高校の修学旅行で行ったときと印象がちがう。記憶にある街のかたちとちがっていた。煉瓦造りの小さな橋を渡ったはずなのだけど、見つけられない。流氷凍れ館が閉館していて、落ち込む。三人と分かれて、ひとり古本屋さんに向かう。名作、絶版書が安価で売られていて、とびあがる。朝里駅で三人と合流、しばらく海辺で遊ぶ。宿に戻り、近くのラーメン屋さんで味噌ラーメン。すべてが報われる美味しさ。夜、演劇について、話しこむ。遅くまで、本を読む。



気がつくと朝。バスセンターからバスに乗り、空港へ。搭乗して、あっという間に成田へ。第三ターミナルから駅までの道にべたべたと貼られているポスターのコピーを目でたどり、胸がむかつく。ほとんど暴力のような、たちの悪い軽薄さ。電車のなかでみんなと別れる。帰宅してこんこんと眠る。魚を三匹手で掴む夢を見る。



こうして書きならべると、遊びに行ったようですね。
また北海道で芝居をできたらうれしいです。芝居ができるようにがんばります。

いっしょに『世界』を創ってくれた三人に、心から感謝します。
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利賀演劇人コンクール参加『ハムレット』終演しました。

2016-08-01 | ごあいさつ。
利賀山房での『ハムレット』(河合祥一郎訳)の上演が終わった。
四か月間にわたって、この作品と向き合う日々だった。

五月の上演も観てくれた方から、役者たちの演技がより研ぎ澄まされたという声を聞いて、うれしく思う。
利賀まで来た甲斐があった、とおっしゃっていただいた。

上演当日の朝、何人かで近くの神社に参詣したところ、社の裏の斜面の茂みに鹿がいた。野生の鹿をはじめてみたように思う。
客入れ中には、劇場の裏に狸があらわれた。丸いお尻の濡れたような美しい毛並に見惚れた。
山の神様が見守ってくれていたのだと信じたい。

舞台は、生と死の境に位置する場所であると思っている。
利賀山房の空間は、よりくっきりとその境界性を感じさせてくれた。濃く、深い闇と沈黙の迫る劇場だった。

ぶじに生きて、全員東京に帰ってこられた。
同じ経験を重ねて、少しは劇団の輪郭が太くなっただろうか。



土曜日の夜、稽古をしたあと、四台に分乗して出発。新横浜駅でみなみさん、和希さんと合流し、練馬から関越道に乗る。眠気を吹き飛ばすよう、ブランキージェットシティのアルバムを聴き漁る。十代の感情が戻ってくる。朝10:30頃、富山駅でるーさんと合流。スーパーに立ち寄って、最後の物資補給。そのあと、各車ごとに昼食。僕らの入った食堂の地名は「蜷川」。越中八尾駅で再集合し、山へ。旧道で阿鼻叫喚。14:10頃、ぶじに芸術公園に到着。事務局本部でご挨拶をしてから、天竺の湯へ。
『ハムレット』と『お國と五平』の二作品を観劇。はじめてリフトシアターでの上演を観た。
その後、宿舎であすの打ち合わせをし、急いで本部に戻り講評の後半を聴く。劇団にとって大切なことは、いかに大きな敵を見つけて挑みかかるか、という宮城さんの言葉を胸に刻む。一日ずっと緊張していた。仲間の存在に心底救われた。

月曜日は仕込み作業日。ぶじに雪布も吊れてほっとする。すのこの隙間からしっかりと雪が降った。作業中、ものすごい音がすると思ったら、外は激しい雨。夜まで止まず。るーさん、みなみさん、和希さん、あしべ、役者たちのフル回転の作業のおかげで、20:00から場当たりを開始。退館時間ぎりぎりまで粘り、事前にこっそり予定していた箇所までは終わらせた。劇場を出て、翌日の進め方について打ち合わせ。洞口さんから「利賀山房はわたしたちを受け入れてくれているけど、わたしたちが勝手に壁をつくっている」との言葉。

火曜日は朝から雨。けーけと散歩をしようと約束していたが、あきらめた。午前中から場当たり。役者たちも空間となじんできた。夜、本番同様の通し。終わって、前半の十分だけ返し稽古。宿舎のミーティングルームであすの打ち合わせ、ノートの確認。全員、死んだような顔で部屋をあとにする。

水曜日、快晴。朝、覚さんとけーけ、城戸さんと近くの山へ。神社に参詣。午前中、30分だけ返し稽古をして、12:00よりゲネプロ。60分を切っていてほっとする。昼食後も返し稽古を続け、18:00に本番。上演を終え、急いで夕食を食べて、リフトシアターへ。観劇後、講評会。終わって、宮城さんと少しだけお話をさせていただく。けーけとお風呂。夜遅くまで、あすの段取りについて打ち合わせ。真理くんに肩をもんでもらって、驚くほどからだが軽くなった。

木曜日、晴れ。朝食後、重政さんとお話をする機会があった。感想をいただいて、感謝。11:00に利賀を出発。下山し、昼食。駅でお土産を買い、みんなでるーさんを見送る。道を間違えたり、おりるべきサービスエリアを素通りしたりしながら、22:00頃ぶじに練馬に到着。ゆーみん、亀ちゃん、加藤くんは、その足で荷返しへ。0:30頃、帰宅。2:00前に、最後まで運転していた城戸さんから「ミッション終了」との連絡。



結果は残念だった。とても残念だった。
でも、ここからまた、はじめられることがある。

関わってくださった皆さまに感謝します。
よりいっそう力のある芝居を生みだせるよう、奮闘します。

ぼくにとって演劇は、存在の肯定される場所をつくりだすことです。
ぼくにとって演出は、それでも世界は素晴らしいのだと、言祝ぎの手立てを探ることです。
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いやな感じ。

2016-07-14 | 生活の周辺。
耳が遠くなってしまった。音がすべてこもって聞こえる。咳の出る日が続き、寝起きには喉がひりつくように痛み、数日前の夜、突然耳がつまってしまった。いやな感じ。水のなかにいるような。あちこちにガタが来ているようだ。稽古場で、役者の語るせりふの微細な調子をキャッチできなくなって、青ざめた。病院に行かなければ。
利賀で上演する『ハムレット』の稽古の日々。五月に同一の作品の本番を終えていることが、力にもなり、枷にもなっているように感じる。そうは言ってもあと10日で出発だ。助けてくれ。誰か。
演劇以外のことをしていたくない。本当に苦しい。でもそれができない環境にいるのは僕の力だ。ここから何とかするしかないのだ。いやだいやだ。いやなものはいやだ。がんばろう。
布団で寝ることがまれな日々。けさは夢を見た、パン屋さんにいた。トレイに乗ったパンの上で、小さなクマのぬいぐるみが動いていた。よく見ると、その子もパンでできている。それなのにぺたん、ぺたんと動いている。どういうからくりだろう、と感心して見ていると、口からしゅるしゅるとチョコレートを吐き、小さくしぼんで、平べったくなっていった。それでも動いて、今度は手近なホイップクリームを自ら詰め込み、ムクムクと膨らんでいった。

弾圧されるような演劇をつくりたい。吐き捨てさせたい。
自分を作家だと思っているのに、ぼくはまだ何も残せるようなものを書いていない。
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河のはじまりを探す旅3『Hamlet』終演しました。

2016-06-05 | ごあいさつ。
ぶじに「河のはじまりを探す旅3/シェイクスピア編」終了しました。
ご来場いただいた皆さま、応援を寄せてくださった皆さま、本当にありがとうございました。



『Hamlet』、さすがに古典戯曲の高峰です。
幾たび、パーティーごと遭難しそうになったことか。
ぶじに終幕までたどり着けたのは、最後まであきらめず、心を重ねてくれたキャスト・スタッフのお力にほかなりません。本当に、本当にありがとう。誰が欠けてもたどり着けなかった。











photo by bozzo。

4、5年前、最初にハムレットを上演したいと考えたときには、ほとんどすべてを書き換えた翻案上演を構想していました。
当時から少しずつ書き溜めた台詞の断片もあり、今回はいよいよそれに取りかかろうと思ったのですが、心が動かず、原作を尊重する構成を採用しました。

終わったいまふり返れば、それは天に向かって放たれる言葉と、総身で向かい合いたいという思いからでした。
人間が、人間を超えた大きなものと、言葉によって対峙しようとして生み落とされた戯曲と、まっすぐに格闘してからでなければ翻案にも臨めないと、からだが反応したのでした。







わたしたちの柔弱なからだでは立つことも難しい嵐でした。
力及ばず、悔しい思いを抱かされます。

死者の声に耳をすますこと、その言葉の回路を切り拓くことが、演劇が社会に果たす役割の一つであると、稽古の過程で、はっきりと認識させられました。
そのための方途を、必死に探し、考えつづけたいと思います。





bozzoさん、今回も素晴らしい舞台写真をありがとうございました!

820製作所は7月の終わり、利賀演劇人コンクール2016に参加します。
演目は『ハムレット』(河合祥一郎訳)。会場は利賀山房。
2016年7月27日(水)18:00開演。
http://togaconcour.tumblr.com/

わたしたちが、利賀の上演空間で演劇を上演できるということが、夢のように感じられます。
わたしたちの現在の演劇観が要請する演劇を、誠実に導きだしたいと思います。

河のはじまりに向かって、旅を続けます。
細い小道を分け入って、清新な水の湧き出る場所へ、歩みを進めます。

どうか、お見守りいただけたら幸いです。
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『Hamlet』公演情報。

2016-05-29 | アナウンス。
嵐のような演劇と向き合っています。



820製作所×河のはじまりを探す旅3
シェイクスピア編
『Hamlet』



2016.5.26thu-29sun
神奈川県立青少年センター・多目的プラザ

作/ウィリアム・シェイクスピア
上演台本・演出/波田野淳紘

◇出演
洞口加奈
佐々木覚
加藤好昭
荒井るり子
今井勝法(theater 045 syndicate
おなか☆すいたろう
亀尾建史
城戸啓佑
木村衣織(チリアクターズ
金原並央
千葉恵佑(ひるくらいむノ快車
吉原真理(劇団森キリン

◇スタッフ
舞台監督/櫻岡 史行(アーティザンステージワークス合同会社)
照明/みなみあかり(ACoRD)
音響/齋藤 瑠美子
舞台写真/bozzo
宣伝美術/来住 真太
制作/印田 彩希子、薄田 菜々子(beyond)
企画・製作/820製作所

☆河のはじまりを探す旅、稽古場ブログへ

◆2016年5月26日(木)〜29日(月)
神奈川県立青少年センター・多目的プラザ
(横浜市西区紅葉ケ丘9-1)
・JR根岸線「桜木町駅」北改札より徒歩8分
・横浜市営地下鉄線「桜木町駅」より徒歩10分
・京急線「日ノ出町駅」より徒歩13分

-公演日程-
5月26日(木)19:30
27日(金)14:00/19:30
28日(土)14:00/19:00
29日(日)12:00/17:00
※開場は開演の30分前、受付開始は45分前です。
※開演時間を過ぎますと、入場をお待ちいただく場合がございます。

◆料金
一般(前売・当日共)/2,800円
学生/2,300円
高校生以下/500円
※学生券、高校生以下券をお求めの方は、受付に証明できるものをお持ちください。

予約フォームへ。
※メールにてご予約の際は、件名を「チケット予約」とし、(1)氏名、(2)日時、(3)枚数、(4)ご連絡先を明記の上、info@820-haniwa.comまでお送りください。折り返し、確認メールを返信いたします。

☆劇団ホームページ

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820製作所が古典戯曲・近現代の作品と取り組む「河のはじまりを探す旅」シリーズ。
第三弾はシェイクスピアの大作『Hamlet』(1600-1601?)。
巨大な運命の導きにより、生か、死か、答えのない問いの渦中に投げだされたデンマークの王子、ハムレット。
逡巡し、気高さを求めて苦闘する彼の姿は、混迷の今日を生きるわたしたちの悲嘆と深く響きあうように思います。
災厄と流れる血の前で、わたしたちの必要とする“祈り”に届くことを願って、上演を試みます。
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さみしさ。

2016-05-29 | 生活の周辺。
もし本当に劇場に来てくれていたなら、痛恨だ。どうして気がつかなかったのか。

僕たちの芝居は、きみの目から見てどうだったろうか、変わらないものをちゃんと握っていただろうか。
時間は過ぎて、たましいが削れていくようで、取りかえしのつかないことばかりだ。関わってくれる仲間に、下の世代の人間も増えて、あの頃とは違った種類の歯ぎしりも経験するようになった。
自分のさみしさの根のようなもの、喪失感の感触、作品の核となるそれが、もしかすると緩んでしまっているだろうか。

劇団というのはあらゆることを経験する場だとよく言うよね、まったく本当だと思う、この稽古場だけでもいろいろあった。芝居は人間と人間の関係の織りなす芸術だから、何かがこじれてしまえばもう修復はできない。真皮がむきだしになった。血も流れる。でも、人間はけっこう頑丈だ。時間の流れが大きく人を包んで癒してくれる。

それを、僕がこうして書くことの、何という厚顔さ。くそ野郎だな、ごめん。
ちゃんと会って話をしたかった、また観に来てよ。今度こそは会いたいよ。

『あの映画を照らすライムライト』もできるだけ早くやれますように。
僕はもう声も出ないし動きも俊敏でない、疲れやすいが、あれは生きること自体が役作りになるような芝居だから、ちゃんと自分の生を背負って、前に進んでいこうと思います。

元気でね。またね。
喜びや悲しみについて、さみしさについて、またお話しできますように。
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するするする。

2016-04-27 | 生活の周辺。
夢のなかで、剛さんと再会する。いっしょに自転車を漕いでいて、剛さんから不思議な告白を聞く。

このところ、本格的に記憶が持たない。自分が何を言ったか、どう行動したか、何を目にしたか、何をしようと思ったか、考えたか、次から次に忘れていく。本にしてもそうだ、もともと僕は小説でない限り、どんな本も読んだ端から忘れてしまう人間だったが、頁を閉じた瞬間に何が書かれていたかもう覚えていない。まったくの空白。

つまり、疲れているんだ。わかった。そうだな。おれは疲れている。どうしようもない。雲隠れしたい。一週間くらい。演劇だけやっていたい。だめだ、つまりおれはいま、演劇に傾けるべき力を、集中力を、別の場所に削り取られているわけだ。こんなことで殺されてたまるか。いやだ。元気だ。もう眠る。
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小石を握る。

2016-04-21 | メモ。
誰の目も気にせずに戯曲を書いたのは『踏みはずし』の初演(2013)が最後、と気がついた。あれは劇団の名義ではなく個人として発表したものだった。それ以降はほとんど、何かしらの点で自分を曲げている、無意識に。たくさんの人に届いてほしくて。

秋、晩秋、ひょっとしたら初冬になるかもしれないが、いちど徹底して自分の言葉で、可能な限りの速力で、作品を創ろう。小さなもの。よく意味の取りにくいもの。かたく、なるだけ孤独で、血で書かれたもの。
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