秋 田 奇 々 怪 会

心霊現象、死後の世界、臨死体験、輪廻転生、古代文明、オーパーツ、超常現象、UFO等不思議大好きの会です

      「奇 々 怪 会」 とは、どういう会なのか


昭和30年前後にイギリスのネス湖で恐竜ネッシーの存在が話題となり(湖面を泳ぐ姿が目撃され、写真に撮られたりした)、ヒマラヤで雪男の足跡が発見された等などが新聞やテレビで話題になりました。
こうした話題は昔から私達の興味を引く出来事だったようです。

いや、もっともっと旧くには・・・
秋田出身の国学者・平田篤胤は異界・幽冥の世界の有様をまとめて、1822年(文政5年)に『仙境異聞』を出版しています。
実は文政3年秋の末、篤胤45歳の頃、江戸で天狗小僧寅吉の出現が話題となっていたそうです。
寅吉は神仙界を訪れ、そこの住人たちから呪術の修行を受けて、帰ってきたというのです。
篤胤は、天狗小僧から聞き出した異界・幽冥の世界の有様をまとめて、出版したのが『仙境異聞』であります。これが当時大きな話題となったと伝えられています。
ことほど左様に”不思議な話”は、いつの時代でも人の興味を引き付けるのだと思われます。

心霊現象、死後の世界、臨死体験、輪廻転生、古代文明、オーパーツ、超常現象、UFO、UMA、ツチノコ・・・・・
身近では霊的な場所、遺跡、神社、お寺、巨木等なども私達の興味を引き付ける様です。


奇々怪会は、こうした事に興味を持つ人の集まりです。
新規の入会を希望する方は下記までご連絡ください。
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「東北見聞録~謎と不思議と珍談と」第十八話

2017年09月28日 | 本・雑誌から
「東北見聞録」~ジャガラモガラって何?

日本各地には「奇名・珍名」の山や川、遺跡名等が点在している。特に多いのは北海道で、オタドマリポン山、ポコタン島、ウカルキナイ川など、他には秋田県仙北市のソッケ森、岩手県久慈市のマネトコ山、福井市のガラガラ山、宮崎県川南町のトロントロン等があげられる。そして謎多き遺跡として有名なのは熊本県の「トンカラリン」だ。これと似た響きの珍名スポットが、山形県天童市にある。その名も「ジャガラモガラ」。長年「見たい!」と思っていた不思議スポットに足を踏み入れた。

①いざ!ジャガラモガラへ
山形から秋田方向に北上して、国道13号線沿いの「道の駅天童温泉」近くを右折して天童市の貫津(ぬくつ)地区に入る。県道279号線を少し進むと「ジャガラ村」の看板が目に入り「おっ!ここだ」と高台目指した。しばらく行くと天童一高い標高905メートルの雨呼山(あまよばりやま)麓の駐車場に辿り着いた。そこから先も舗装道路が続いていたので「ジャガラモガラ」までどれ位の行程か不明のままハンドルを握り斜面を進む。初めての道には不安が付き物だ。しかし、ややもすると右側に「東漸寺(とうぜんじ)の水」の看板が…。そこには「雨呼山や、じゃがらもがら付近の水が伏流し、ここ桂渕に湧き出した水をじゃがらもがらの水と呼んできた。明治の昔からうまい水として親しまれている」…と書かれていて、平均約9.4度のひんやりとした水がしばし暑さを忘れさせてくれた。

②広がる不思議な景色
一息入れて「さぁ目的地を目指そう!」と意気込んだものの、そこからの登りはカーブが多く、所々に車の交差スペースが有っても降りて来る車との交差は結構キツイ。4キロ程登ってようやく目的地に到着。平日にもかかわらず10台程の駐車スペースに6台停まっていて、地元山形県は勿論だが仙台ナンバーも見られた。謎好き・不思議好きがいるのか…と思い少々嬉しさを感じた。
そして駐車場の前に「ジャガラモガラ」の標識。駐車場に戻って来た家族連れにどれ位の距離かと聞くと「200m位ですよ」との事。青々とした草木が生い茂る山道をゆっくり進み、途中急な階段を下りると木製の散策道が現れた。目指すポイントは近い。やがて眼前に周辺の緑一色の景色とは明らかに違う凹地が見えた。雨呼山の中腹で標高570メートルに位置し、東西30メートル、南北62メートルのすり鉢状凹地が「県指定天然記念物ジャガラモガラ」だ。その一角は白い砕石が敷き詰められた様で、所々に小さな穴があいている。この穴からは真夏でも3度から7度の冷たい風が出ているとの事だ。凹地前にはロープが張られていて入る事が出来ないので、周辺をキョロキョロ探ってみると背後の斜面に数か所の穴があいていた。「よしっ!」とその穴に手を入れてみると…「冷たい!」ヒンヤリとした風が地中から吹き出ている。

③不思議な名称
この凹地は、地下の石英租面岩の砕石から構成されていて、雨が降っても水がたまらない。そして案内板によると植物の垂直分布が逆で、亜高山性の植物が群生し、乾燥地を好む植物が見られる他、種類も豊富で矮小化している。更に絶滅危惧種や希少性の植物が多く、学術的にも貴重なポイントだそうだ。訪れた時も黄色が鮮やかな「コキンバイ」が咲き誇っていた。「それにしても不思議な名前だ?ルーツは何か?」謎は深まる。前述の宮崎県の「トロントロン」は現在川南町商店街の名称だが、西南戦争で敗北した西郷一行がぬかるんだ地面を表現した説や、地元の湧水を数百年前から呼んでいた説などが有るが、由来は定かでは無い。また熊本県和水町にあるトンカラリンは、国内でも珍しいトンネル型遺跡で、全長465メートルに及ぶ。穴に石を投げ込むと「トンカラリン」との音がする事から名付けられた説、排水路説、城の抜け穴説、更には古代の宗教施設説も推測されたが、いずれも決定打とはなっていない。が、ピラミッド研究で有名な吉村作治氏による「ピラミッドと同様の石積み」説は興味深い。

④ジャガラモガラの正体は?
冒頭の「長年見たい!」と思っていた切っ掛けは、20数年前に秋田県鹿角市のピラミッド説の山クロマンタ学術調査が行われていた時だった。調査隊仲間に天童市出身者がいて「トンカラリンも面白いけれど、我が故郷にはジャガラモガラが在るんだ」と。「面白そうな名前だ!」この一言がずっと頭の片隅に残っていた。さて肝心の名称だが、山を下りてから地元の公民館や市民に取材をしてみたら「昔は姥捨て山だった」との説が聞かれた。天童市の観光ガイドには①東北地方でデコボコの地形を指す「ジャガジャガ」②姥捨て山伝説にある、山奥に置いてきた年寄りの鳴き声が聞こえない様鳴り物を打ち鳴らして逃げ帰った時の「ジャガジャガ」と言う音③福島県のいわき地方に伝わる「じゃんがら念仏」④地元に残る龍神伝説に出てくる龍神のサンスクリット語の名前「ジャガラ龍王」とあり、④が最も有力と見ている。ジャガラモガラが、かつて姥捨て山だったとすると、「心霊スポット」に挙げられている事もうなずける。白い砕石状の凹地の地下には一体何があるのか?もしかしたら「トンカラリン」と同じ様な長いトンネルが存在するのでは無いのか?謎が謎を呼ぶワクワク旅だった。
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