赤峰和彦の 『 日本と国際社会の真相 』

すでに生起して戻ることのできない変化、重大な影響力をもつ変化でありながら一般には認識されていない変化について分析します。

自民党の責任の取り方―千代田区長選を振り返って コラム(202)

2017-02-06 21:32:15 | 政治見解



コラム(202):自民党の責任の取り方
――千代田区長選を振り返って――


全国的に注目を集めた千代田区長選挙は、小池都知事の支援を受けた現職の石川雅己氏が当選しました。


報道は本質を捉えていない

今回の区長選挙について、テレビや新聞ではさまざまな解説を加えていますが、既存の政治手法からの分析が主流で、今回の選挙の本質的な意味を理解していません。


既得権益を守りたい人たち

今回の区長選はまさに代理戦争でした。既得権益を排除して改革を成し遂げようとする都知事と、既得権益を死守したい内田茂氏や自民党都議団の戦いでした。その結果、有権者は既得権益にしがみつく勢力を排除するという選択をしたのです。

ところが、国会議員を含む自民党都連は、単に都議選が危機になるという程度の認識で、敗北の真因を理解できていないようです。要は、安倍政権への高い支持率と、個々の議員の支持には相関関係がないということが理解出来ないのです。


責任の取り方

選挙結果を踏まえ、自民党都連は真っ先に与謝野陣営の元締めである内田氏を処分しなければなりません。

また、今回の区長選で内田氏らの利権を守るために応援演説にかけつけた要職にある国会議員、すなわち、石原伸晃、萩生田光一(内閣官房副長官)、丸川珠代の各氏は要職を辞任し、責任の所在を明らかにすべきです。特に石原氏と萩生田氏は内田利権の共犯者であり、区長選惨敗をもたらした元凶議員なので議員辞職が相当です。

さらに、区長選惨敗の最高責任者である都連会長の下村博文氏の会長辞任は避けられません。あまりにも無責任な対応は政治家として失格です。安倍総理側近を自称しながら、既得権益を守る側に加担し、わずか数千票しか獲得できなかった責任は免れません。

一方、若狭勝氏は自らの意思で改革側の立場に立って石川氏を応援したその政治信念は高く評価されるべきと思います。党からは厳重注意を受けた模様ですが、厳重注意を受けるべきは本来、自民党都連です。


今回の区長選では都知事選同様、自民党都連の悪しき体質が露呈されました。今後、自浄能力を示すことが出来なければ、来る夏の都議選の結果、壊滅的な状態になることは必至です。




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