脳機能からみた認知症

エイジングライフ研究所が蓄積してきた、脳機能という物差しからアルツハイマー型認知症を理解し、予防する!

小布施講演会の余波が続きます

2017年09月28日 | 認知症予防講演会

小布施講演会ー若返りは脳が決め手!で小布施での講演会報告をしました。
その最後に岩井茂松さんご夫妻の写真を掲げておきましたが、その岩井さんの記事が掲載されている「人生、これから 秋号」という雑誌が手に入りました。岩井さんは88歳でした!

この雑誌は、長野市にあるアスクという会社が発行しています。HPを拝見すると「私たちは、暮らしの中で出会う人々や、その人々が日々営む事業や活動に良い影響を与えつつ、共に生きるパートナーとなって、互いに生かし合い支え合う、生きがいのあるコミュニティーのコーディネーターです」と自己紹介されていました。
表紙からもうかがえるように多方面にわたって、高齢者が健康に生きるための情報が盛り込まれています。
さて、岩井茂松さんの記事です。(アスク制作部の許可をいただいて掲載します)

ぴんころ地蔵やボケ封じ観音などは全国に見られるものですが、どこかのお寺に安置してあって、「ボケたくない人、拝みましょう」という印象が強く、「ここでお参りするよりも、もっと自分らしい楽しみを積極的に見つけたほうがボケ予防になるのに」と苦笑するのが常でした。
岩井さんの考え方は、さすがに小布施町で一番最初に脳のリフレッシュ教室を立ち上げた山王島地区の会長さんだけあって、ちょっと違います。岩井さんが話されたことを中心に記事から抜粋します。
「『3年前、佐久のぴんころ地蔵さんに参拝に行った際、近くにもこのようなお地蔵さんがあれば…と思ったのが始まりです』
『年寄りになると、健康で、人様の手を煩わせることなく長生きしたいと願いは一つ。散歩の途中や畑の行き帰りに、気軽にお参りできる健康長寿地蔵があれば、地域の皆さんの心のよりどころになるはず』そこで地区の老人会に『長寿講を立ち上げて、地蔵尊を建立したい』と提案。
区民だけでなく町内外から寄付が集まり今年の3月27日、お魂入れが行われました。」

ここまでで、私は小布施町の「脳のリフレッシュ教室」にかかわることができたしあわせを十分に感じていました。なぜなら、この山王島にお祀りされたぴんころ地蔵さんは、そこにあるお地蔵さんに手を合わせるといういわばあなた任せのものではなく、地域の皆さんが思いを一つにして自分たちの手で建立したものです。お寺さんでもなく企業でもなくもちろん行政の力でもなく、発起人は山王島地区の7名。そして皆さんが協力してぴんころ地蔵さん建立が実現したわけです。こういう積極的な、前向きな生き方こそが認知症予防そのものなのですから。地域が一体になったというところにとても惹かれました。
何度も伺ううちに、ほんとに親戚のように親しくなった小布施町の方々…岩井さんはボケない生き方がどういうものなのかを深く理解してくださっているのですね。
この次のお話に私はさらに感動しました。岩井さんのお話はさらに続きます。
「地元の方はもとより、近隣市町村からもお参りに来られる方が増えていて嬉しいですね。今後は、上屋を立てたり、ちょっと休めるようなベンチも置いて、皆さんに愛していただけたらと願っています」
どこかに祀られているぴんころ地蔵さんにお参りするのと、脳の使い方が全く違うことがわかっていただけますか?
「人生、これから」の記事は続けて岩井さんの日常生活を紹介してくださってます。
りんご畑の仕事
仕事がない時は1日4km歩くこと
寄付をしていただいた方々への返礼にお地蔵さんの水墨画短冊を夢中で描いていること。
趣味の水墨画!
2009年には
岩井さん80歳記念の個展をなさいましたよね。2009年5月の私の記事です。
岩井さんおめでとうございます

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「いくつになっても社会とのかかわりを持ち続ける事は、健康長寿の秘訣の一つなのかもしれません」とこの記事はまとめられていました。
小布施町の高齢者の皆さんなら、きっとこういうでしょう。
「こういうことが『脳の健康』を守る秘訣だな。つまりこういうふうに生きていれば三頭建馬車の御者の前頭葉は元気でいられるから、ボケとは無縁」
そう!
「ボケずに長生きしたいなら、体の健康だけでなく脳の健康」にも注意しなくてはいけません。「体の健康・脳の健康」ともに守り抜こうと思ってらっしゃいますよね。

やはりブログでご紹介した林・中扇地区脳のリフレッシュ教室10周年記念お茶会の余波もありました。
中扇のH間さんから、写真をお送りしたお礼にと絵手紙が届きました。

コスモスは楚々として可憐な印象が強い花ですが、茎を見るとその根元のたくましさに圧倒されます。楽しく、たくましく、仲間と笑いあいながらお過ごしください。
去年の絵手紙もご紹介。「夢」という言葉も「絆」という言葉もやさしさがある。そして「いさぎよく」という言葉は何だか元気が出そうです。どうぞ皆様お元気で。


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