脳機能からみた認知症

エイジングライフ研究所が蓄積してきた、脳機能という物差しからアルツハイマー型認知症を理解し、予防する!

5月の右脳訓練ーI井K子さんありがとう

2018年05月23日 | 私の右脳ライフ

今朝、固定電話が。慌ててとると久しぶりの友人I井K子さんでした。
「よかった!お家にいるのね。ねえバラを見にいらっしゃいよ。とってもきれいに咲いてるんだから」
私、即答。「行く、行く。もう一年たったのね」去年も呼んでいただいて、バラを堪能した様々なシーンが浮かび上がってきます。
「おいしいランチも作ったのよ!」その言葉で今度は私の脳の中にはこの場所が。ここでおいしいランチをごちそうしてもらった!。

ランチにも惹かれますが、K子さんといえばバラ。丹精のバラを今年も楽しませていただけるなんて!ラッキー💗

中伊豆にあるI井邸。天城の山々を借景に、さらには青空をバックに色とりどりのバラが咲き乱れています。玄関へのアプローチ。
アンジェラが満開のアーチをくぐって、テーブルが。おいしそうなランチが用意されています。なんという幸せ・・・

椅子に座ってみると、天城の山々が真正面。

実は昨夜、ショートメール、携帯メール、留守電と三種類の連絡方法でご招待してくれていたのです。いろいろな方法があるものです!ラインだってよく使われますね。
私は寝る前にはそれぞれチェックして休むのが習慣なのですが、ところが昨晩に限って早々に寝てしまった…
もっと悪いことに、朝一番にも一応チェックするのですが、今朝はヘンリー王子のロイヤルウエディングをず~と眺めていました。友人夫妻と一緒にイギリスに行ったのはもう14年も前。一番最初に訪れたのがウインザー城だったのです。

K子さんはめげずに今朝は固定電話という奥の手を使ってくれました。
そして「すぐ来てくれるから、好き」という最高のお許しの言葉で迎えてくれました。深紅のバラと一緒にね。

こんな絞りのバラも満開でした。

レオナルドダビンチは赤とピンクがあるんですって。玄関先の鉢植え、見事でした。

紫いろ!ブルーローズというのでしょうね。

何だか乙女チックなバラ

 満開もいいけど、蕾もまた風情があります。

実は最初に声をあげたのは、バラではなくてニゲラとマーガレット。

ニゲラは何の花とも相性がいいようです。

天に向かって勢いのある柏葉アジサイ。去年より一段と大きくなりました。
足元にはアスチルベ。開いた花のほのかなピンクが魅力的でした。

これでも、テッセンだそうです。

アブチロンというよりチロリアンランプの方が様子がよくわかりますね。

緑の山と青い空をバックにしたきれいな花々、さわやかに渡ってくる風、おいしい手作りランチ、何より久しぶりのおしゃべり!
11時半から2時半まで、あっという間の3時間。私だけでなく、I井K子さん、Y下Y子さん、S塚Y子さん、みんなの脳が活性化された女子会でした。

脳の活性化、認知症予防というのは、このように時が経つのを忘れるような時間を持つことなのです。この項、また改めて書きます。

 


認知症の初期って?

2018年05月19日 | 側頭葉性健忘症

私が認知症の臨床にかかわり始めてもう30年以上になります。(日本で唯一、脳外科医が担当。私は神経心理の測定や生活指導担当でした)
そのころ、ボケ(認知症とは言わずにボケと言ってましたね)は本当に重度にならないと受診することはありませんでした。「ボケたら、かかるのは精神科」ということが常識でしたし、精神科受診に対しては今でも多少の抵抗感を感じる人は多いでしょうが、当時は「精神科受診」ということには大きな溝を飛び越える必要があったと思います。もちろん飛び越えるのは本人ではなく家族ですよ。
(今日の画像は熱川バナナワニ園の続き。ヒスイカズラ)

認知症になっていっている舅や姑の日々の言動をよく見、またさまざまな問題に悩まされるのは同居している息子の嫁であることが多かったのです。
嫁という立場で「お父さんorお母さんがボケているみたいだから、一度先生に相談します」とはなかなか言えないのが実情でした。言い出せるタイミングは、「事件」があった時。
具体的に見ていきましょう。例えば、毎夜のように夜中に騒ぐ。徘徊を繰り返す。家族を正確に認識していない(息子を夫と言い張るとか、夫を知らない人と言ったり、娘がわからないとか)。暴力行為がある。不潔行為がある(ちょっとした失禁ではなく、廊下に便が落ちているとか弄便とか)。家族を貶める妄想を訴える等が既に起きていて、その上にどう手を尽くしても落ち着かないなど、どうしようもなくなった時。

つまり重度です。重度になるまで受診を控えていたのですね。
その結果、ボケの専門医の先生方は、ボケの重度の状態しか診ることがないという状態が起きてしまいました。そしてドクターは「これはボケですね。ボケは治りませんから介護の工夫を・・・」と答えました。重度の病態を見たときに手遅れと診断することは、格別間違ったことではないでしょう。
少し軽い症状を訴えてきた場合には、診断は二通りでした。
一つは「歳のせいでしょう。少し様子を見ましょう」経過観察しているうちに重度化すると「やはりボケでしたね」
もう一つは、最初から「ボケですね。ボケは治りませんから」

そして「ボケは治らないから、福祉を充実させる。家族負担に頼るのではなく社会的介護の道を作る」という考え方が生まれ、2000年にスタートした介護保険につながったのです。
ただ、大きな問題が起きてしまいました。
それは専門医が「ボケの実態」を知らないという、考えられないことです。
専門医として名を馳せるほど、困り果てた家族に伴われた「重度」のボケた患者さんたちを診ることになってしまうという悪循環。

その後、2004年に「認知症」と呼び方を変えました。
厚労省は「痴呆」という言葉に侮蔑的なニュアンスがあるということを強調しましたが、私は2000年に介護保険がスタートしたからこそ、名前を変えてでも「予防」に重きを置かなくてはいけないという見通しがあったのだと思います。ちなみに介護保険の見直しは3年毎に行われます。
オオオニバス 裏面も

この記事を書くために、厚労省の『痴呆』に替わる用語に関する検討会報告書(平成16年12月24日)」を読み直してみました。びっくりするような文言を発見しました。

広報の欄を引用します。
「認知症」の症状や特性(例えば、「何もわからない」状態になってしまうのではないこと等)について正しい情報を伝え、誤解や偏見をなくしていくようにすることが重要である。
 特に近年、痴呆の当事者から発信されている自らの体験や気持ちを伝える言葉は、痴呆や痴呆になった人を正しく知る上で極めて貴重な情報であり、積極的な広報が望まれる。
例えば、46歳でアルツハイマー型痴呆と診断されたオーストラリアのクリスティーン・ブライデンさんは、

「私たちに希望を下さい。私たち一人ひとりが、自分の内なる豊かさを持ったかけがえのない存在であることをわかってください。」
「私たちに耳を傾け、きめ細かく対応をし、私たちの気持ちを認めて、価値ある人間として敬意を示してくれることが、何よりも助けになります。」 

等と、語っている。

何ということ!
ここからすでに間違ったスタートが切られていたとは!
ウツボカズラ

検討会の委員の皆さんは、エッセイストの方々とさわやか福祉事業団の堀田さん以外は、すべて医学界の方々。認知症に関しては専門医の意見を参考にされたに違いないと思うのです。
その方たちは「認知症の実態」をご存じない。特に重度に偏った症状のみを日常的に診ていらっしゃる・・・ 

認知症の人が心情を告白する?ー映画「アリスのままで」やテレビ特集番組への疑問(後半にクリスティーヌ・ブライデンさんについて触れています)

認知症は、ある日突然「精神科受診を決めざるを得ないような症状」を起こすわけではありません。
正常な社会生活を営んでいる人が、何かをきっかけにして、それまでしてきたような生き方ができなくなる。何もせず、生きがいも楽しみもない単調な生活に続けて行くうちにだんだん変化が起きてくるのです。(認知症の90%を超える、普通のアルツハイマー型認知症について書いています)
最初は小ボケ。ひとことで言えば、意欲がなくなる。そして続いて中ボケ。いうことだけ聞いているとまるで問題は何もないようですが、日常生活ではトラブルが出始めるころです。ちょうど幼稚園児と同じような日常生活になるのです。ここまでは回復が可能!
その後になって初めて、回復困難ないわば手遅れの大ボケの、それでもまだ軽い症状が出てきます。大ボケに入って少ししてから受診することが多いのです。ここまでの経過は6年~8年かかります。
熱帯性スイレン 咲いては閉じを三日間だそうです。

先に述べた厚労省の意向もくんでのことでしょうが、認知症の早期発見を目指して「物忘れ外来」と標榜する病院がどんどん増加してきました。
そこを受診すれば、本当に認知症の早期発見をして適切な治療につなげてくれるのでしょうか?

軽い人たちが受診する流れの中でもう一つ困った問題が起きてきました。
たしかに「認知症」には記憶障害が必須とDSM(アメリカ精神医学会による精神疾患鑑別基準)にも書いてあります。
「物忘れはボケの始まり」という言葉ほど、世間の皆さんが納得している言葉はないでしょう。
「物忘れ外来」に「物忘れ」を訴える人が受診してきます。
いつも重度の症状を見ているドクターにとっては、驚異的だったに違いありません。信じられないほど表情豊かに、そして的確に心情を訴えることができるのですから!先のクリスティーヌ・ブライデンさんのようにです。
その時、ドクターはきっとこう思われたでしょう。
「いつも出会っている認知症者と全く違う。あそこまで重度化していない時にはこのような状態に違いない。認知症の早期発見だ」


違います。

「症状に先だって、脳機能から理解する」このアプローチを持つことで、認知症のレベルを正確に知ることができます。
さらに生活実態や生活歴を知ることで、認知症の種類や認知症と間違えられやすい病気まで、見分けることができるのです。

認知症は、前頭葉機能が年齢相当値よりも大きく低下するところから始まります。これはエイジングライフ研究所が持つ多数例の、正常の方から小ボケ・中ボケ・大ボケの方々の脳機能データから言えることです。
クリスティーヌ・ブライデンさんは認知症ではありません。側頭葉性健忘というべき症状で、記憶力の大幅な障害はあるのですが、前頭葉が生き生きと働いているのです。このブログでも何例か解説してあります。カテゴリーの中から「側頭葉性健忘」を読んでみてください。
テレビでもよく間違えて取り上げられています。しかも若年性アルツハイマー型認知症と表現されていることも多いのです。
この記事を書こうと思ったきっかけは、「認知症になったばかりの人に、一足先に認知症になった人からの、ガイド」ができたという先日のニュースでした。ガイドの作成者は、間違いなく側頭葉性健忘の方々です。
小ボケの方たちは前頭葉機能(脳の司令塔、人としての自分らしさの源)がうまく働いていない訳ですから、このようなガイドを作ることはできません。またこのようなガイドをもらっても、生活に役立てることはできません…

認知症の介護をしたことのある人に聞いてみてください。
アルツハイマー型認知症の始まり(小ボケ)は、物忘れに先だって意欲低下・無表情・テキパキできない・居眠りが目立つなどに気づいています。言葉だけ聞けば全く正常なのに、社会生活は無理だということを話してくれます。
ガイドブックは読んでも理解できないし、まして書くことはあり得ない!
もともと、左脳型で「読書が趣味」というような人の場合、本を読み終えない。同じ本を買ってくる。読後すぐに感想を聞いても言えない。などなどいくらでも話してくれますよ。

カテゴリーに入りにくいというお知らせがありましたので一覧をあげておきます。

アルツハイマー型認知症と側頭葉性健忘症

側頭葉性健忘用の“メガネ”

奥州市江刺区の付録 またまた側頭葉性健忘

中ボケの夫を妻が虐待?ここにも側頭葉性健忘が

「ボケてない?何か、ちょっと違うんです。」

若年性アルツハイマー型認知症?

「軽度認知症から"予想外"に良くなったお姑さん」その後

 物忘れーその1 DSMⅣ→Ⅴ

物忘れーその2 脳の老化の順序

物忘れーその3 側頭葉性健忘①

物忘れーその4 側頭葉性健忘②

側頭葉性健忘ー家族のことば

記憶障害ははっきりあるのですが・・・これを認知症といいますか?

認知症の人が心情を告白する?ー映画「アリスのままで」やテレビ特集番組への疑問

アルツハイマー型認知症と側頭葉性健忘症

「物忘れがあるから認知症」というけれど

認知症専門医の方々 側頭葉性健忘にも気をつけてください

 

 

 

楽天からの詐欺メール顛末記

2018年05月12日 | 前頭葉の働き

実はこの記事の前に「楽天市場から詐欺メールが!」という記事をアップしました。
「本物の楽天市場からのメール!」と思ってしまったほど、ロゴもレイアウトも書かれている文章すら驚くほど本物のようなメールでした。(今日の写真は熱川バナナワニ園)

一応の処理が終わった段階で、私の前頭葉は「こんな危険なことは皆さんにお知らせしなくては」と判断して、スクリーンショットなども使って「こんなこともあるので気を付けてくださ~い」と経過報告をしました。
ところが夫の前頭葉はまた別の判断。「こんな危険なことは即刻止めるべき」と削除要求です。そんなわけで、ほんの数時間アップしただけで、あえなくお蔵入り。

ところが、今朝友人から「危険なメール」という件名のメールが来ました。
「メールをしている途中『セキュリティの危険があるので至急対応を』というメールが飛び込んできました。『このURLに行き・・・』で移動しようとしても動かない、メールを止めようとしても止めさせてくれないのです。『怪しい時はとにかく閉める』で強制終了。
後でわかったことは、ランダムに届く危険メールで強制終了していて問題なし、ということでした。返信をしていたら何に使われたのかは不明ですが、恐ろしい世の中になりました。皆様もご注意ください」
(ウツボカズラ)

このメールグループは
学生時代の友人5人です。
ひとりから返事がありました。
「何事もなく切り抜けて良かったですね。本当に、怖い世の中になりました。ネット社会というのは、こういう危険が以前から予想されていましたが、私にもしょっちゅう変な請求書がメールで来ます。それとアップルIDが何とかかんとか、一度アップル社に問い合わせたら、ネット上からの返信というのは無いので無視するようにとの事でしたが、マークも本物そっくりで・・・。
どれが本当かどうかの見極めが難しくとにかく怪しいものは全て削除にしています。
セキュリティソフトをキチンと入れていても、これ程色々あるとすべてに対応は難しいようですね」
(ウツボカズラと同じプランターの片隅に咲いていた花。初見のウツボカズラの花!と思ったのですが、検索の結果違ってました)

もう一人からも返信がありました。
「私は以前ちょうどユーパックの荷物を待っていたところに、郵便局からのメールがあり、ついつい開けてしまったところウィルスが入り、大変でした。それ以来覚えがないものは一切開けないようしてます。
友人の話だと、ウイルスがPCに入って警報が鳴りだし、どうしても進まないといけない状況になって、それでも、友人は強制終了して、無事だったとか。
不審なものは開けない、危ないものはすぐ閉じる、これが基本らしいです」
(このヒスイカズラを見に行ったのです)

つまり仲間5人中4人に思い当る「危険なメール」事件があったということですね。

やはり私のケースをまとめておきます。スクリーンショットなしですが(笑)
1.楽天市場から「注文内容ご確認(自動配信メール)」が来ました。
2.注文はしていない。
正直に言うと、ここで削除しようとする前に「注文していないから、確認しなくっちゃあ」と思いました。確認のためにクリックしたくなるところはたくさん用意されていました。そのうち、幸いなことに「あれ。これはもしかしたらフィッシング」と思い至りました。
普段、いい加減に流し読みしかしていないせいもあって、楽天市場で買い物をした時に来る(であろう)「注文内容ご確認(自動配信メール)」とどこがどう違うのかわからないほど、そっくり!
今度はそのつもりで、自分なりに確認してみました。
3.マイページに入って注文履歴をチェック。当然注文履歴はなし。
4.楽天市場の「ショップからのメール」機能を使って、過去一か月間のメールの確認。一通もなし。
5.ここで、「楽天市場は関わってない。つまりこれは危ないメール」と確定できました。

気持ちを落ち着けて、何か変なところはないか探してみました。おかしいところがいくつも見えてきました。

1.宛先が8件もある。@の左(メールアカウント)は全部違う。@以下(ドメイン名)がみんな同じ。
2.注文時刻より送信時刻の方が早い。
3.送付先住所が全く違う。

4.金額に対するポイント数が違う。
5.たった1文字だが、文字化け発見。
6.iPhoneとiPadだけに配信され、PCには来てない(理由は不明)
(スイレンもみごとです)

友人たちのメールを読むまでもなく、不審なメールは即削除!と理解していたつもりなのですが、実際には・・・

私の場合は「注文をしていない」のですから、いろいろ確認しなくても削除してしまえるはずなんですが。それでもあれこれと気をまわしてしまいました。
友人メールですが、最初のお知らせは、突然飛び込んできてるし「セキュリティの危険があるので至急対策を」と言われると、なかなか無視できないですよね。
IDも無視しにくいテーマです。
注意していても、たまたまあまりにもグッド(というかバッド)タイミングで飛び込んできたら、これも開いちゃいそうです。
わからないメールは即削除!と言っても最後のケースは難しいですねえ。こうしてみていくと私のケースが一番簡単でした。
(スイレンの開花)

注文の確認」とか「商品の発送」とか、だいたい同じ文面だからと、よく読ますにスルーすることが結構あります。一応は目を通しておくべきだと「学習」しました。そうすると「何だか変」と感じる能力(これは右脳を使ってアナログな処理をする方が有利でしょう)がつくかもわかりません。
「おかしい」と判断するのも、「学習」するのも前頭葉の働きですねえ。
今回、挑戦したように「事の正体」を微力ながら追及していく機能も、前頭葉機能。
詐欺メールがきたことで、私の前頭葉機能の訓練になりました(笑)
ところで、これは危ないからと皆さんにお知らせしたくなるのが私の前頭葉機能の特徴。「世話好き」とか「おせっかい」とよく言われます。
小ボケになったら、その人らしさの中核的なところが見られなくなって「○○さんらしくない」と言われるのです。前頭葉機能から、働きが悪くなるからですね。
私が、世話を焼かなくなっておせっかいでなくなったら、小ボケが始まっているということですから、どうぞ活を入れてください!
 


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