脳機能からみた認知症

エイジングライフ研究所が蓄積してきた、脳機能という物差しからアルツハイマー型認知症を理解し、予防する!

9月の右脳訓練ー朝倉彫塑館

2017年09月25日 | 私の右脳ライフ

台東区谷中、朝倉彫塑館。

彫刻家朝倉文夫の邸宅兼アトリエです。一巡すると朝倉文夫の彫刻に対する姿勢や自然観などが、説明なしでもわかるような気がします。
1907(明治40)年24歳で着工し、増改築を繰り返し現在の形になったのが1935(昭和10)年と説明にありました。あちらこちらにこだわりの感じられる、建物としてだけ見ても素晴らしいものです。国指定名勝・国登録有形文化財です。
邸宅の方は、門から玄関へ至る空間に純和風の趣がありました。

館内は撮影禁止ですから、興味ある方は行っていただくしかありません。
一階のアトリエは自然な採光で心地よく、天井高が8.5メートルもあるうえに、一部分は電動昇降台が組み込まれていました。これらの工夫からは、対象を観察したうえにもさらに観察することを重視し、細部にわたって表現を極める卓越した技量を磨くことを自分に課したであろうということが伝わってきました。ここは教育の場でもありましたから、その師の姿勢は門下生を薫陶したことと思います。
館内は「猫百態」というテーマに沿って、多くの猫の彫刻が展示されていました。実に猫らしい仕草の数々、その観察の細かさに驚きました。

玄関わきには、群像が飾られていました。何を求めているのでしょうね。

アトリエに続く部屋は「書棚は建物の壁のようにする」理念が実現されていました。どの壁面も天井まで書棚!
そしてその次に続くのは住居部門でしたが、中庭全体が大きな池で、石組にもこだわりがあったとか。

住居部分の三階は、朝暘の間と言われる贅を尽くした客間でした。使われている建材も座卓も見事なものでしたが、時代を感じさせない斬新なデザインです。シックな赤い色調の珊瑚壁や、見る方向によってはひっそりと輝く白い貝壁。まったくおしゃれなお部屋でした。

自然の観察を重視した朝倉文夫は、屋上に菜園を作っていました。今、その屋上からはスカイツリーが思いのほか大きく見えました。
一番最初の写真、屋上に彫刻があるのですが。ウォーナー博士像が谷中の町を見守っているのだそうですよ。
谷中散歩を一緒に楽しんでくださった西村知子さん。ほんとうにありがとうございました。また今度を楽しみにしています。

 




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