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●「まん延する差別」な、「御持て成し」どころでない「うらあり」だったニッポン…「病んだ空気」が蔓延

2016年12月05日 00時00分48秒 | Weblog


琉球新報のコラム【<金口木舌>まん延する差別】(http://ryukyushimpo.jp/column/entry-404024.html)。

 《大音量の拡声器を使い、たけだけしく何度も叫んだ。「殺すぞ」。旧日本軍の特攻服を着た男女の体当たりを、警察官が必死に止めた。そのヘイトスピーチ団体は、従軍慰安婦問題を街頭で訴えるデモに攻撃を繰り返した》。

   『●高江破壊と歴史的暴言: 「みんなが嫌がる“仕事”
        押し付け、無用な衝突を招いている張本人は誰か」?
    《[大弦小弦]日本人の乗客の皆さまにおわびします…
     ▼横山さんは怒る。「なぜ差別主義者の乗客を注意せず、
     『外人が迷惑』とマイノリティーをさげすむことになるのか」。
     ネット上でも外国人客への攻撃が目立った
     ▼大阪府の松井一郎知事が機動隊員の暴言を擁護した構図と
     そっくりだ。圧倒的な力の差を無視して、
     「相手もむちゃくちゃ言っている」と「どっちもどっち」論に持ち込む。
     ヘリパッド建設を強行しているのは政府なのに、
     混乱を引き起こしているのはどちらか事実の誤認を混ぜ込む
     問題の根本を差別と認めず、「不適切済ませるところも同じ
     ▼弱者をたたく声を上げるなら、たたいて黙らせる
     二つの事件の符合に、今の日本の病んだ空気
     思い知らされる。(阿部岳)》


 《日本再生の切り札》《全国民を勝負師に》(©橋下徹元大阪「ト」知事)なカジノ法案について、東京新聞の記事【カジノ法案 自民きょうの採決提案 公明は態度保留】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201612/CK2016120202000143.html)には、《安倍政権は観光客増加による経済成長を期待するが…》とあります。《観光客増加》ですって!? 《経済成長》だそうです。「軽罪」の間違いか? ギャンブル依存者が増加して、社会は「病む」方向に行くのではないですか。
 引用しているコラムは《観光にも大きなダメージを与えかねない》と言います。とんだ《おもてなし》(表無)をしておいて、とんだ「うらあり」(裏有)なニッポンだった訳です。

 第一、アベ様内閣の閣僚の皆さんからしてヘイト体質ですもの。

   『●目取真俊さん「差別用語であることは一目瞭然」
      …沖縄負担軽減相ら閣僚の皆さん方全員がヘイト体質
    《大阪府警機動隊の「土人」発言を「許すまじき発言
     と言っていた菅義偉官房長官が「差別と断定できない
     というのは政府の一致した見解だ」と変更したことに対し、
     面と向かって言われた芥川賞作家の目取真俊さんは22日、
     本紙の取材に「『断定できない』とは、『差別ではない政府が
     公式に認めたようなものだ。断じて許されない」と怒りをあらわにした》

 「沖縄差別」については、「在日米軍特権」にはダンマリな《過激団体》。ありもしない「在日特権」には大騒ぎし、ヘイトな言動や行いを垂れ流すのに、実在する「在日米軍特権」では、アベ様や番犬様にシッポを振る情けなさ。どうやら真の「右翼」ではないらしい。単なる「暴力集団」。

   『●沖縄市民の民意: 民意を何度明確にすれば、
      アベ様や最低の官房長官らは理解しようとするのか?
    「「住民分断」「沖縄差別」に明確なNo!が示されたわけです。
     辺野古破壊にNo!、「在日米軍特権」問題(これこそまさに
     存在する、番犬様による「在日特権」でしょうに)にNo!、
     を突き付けました」

   『●室井佑月さん「金をバラまくだけの日本…
      米国の手下ですよ、という世界中へのアピール」…恥ずかしい
    「室井佑月さんの云う《金をバラまくだけの日本》、全くその通り。
     その点でも、無意味な、裏切りのイセシマサミットです。また、
     《県議会当選者の96%が地位協定の改定を求めている
     「在日米軍特権」問題一つとっても、《金をバラまくだけの日本》、
     世界を呆れさせるニッポン、《「性暴力に脅かされないで当たり前に
     生きる権利すら保障できないような政府はもはや政府とはいえない
     ニッポン。どこを向いて「思いやって」いるのか?、
     「思いやら」されているのか?、《金をバラまくだけの日本》」

 「まん延する差別」な、「うらあり」だったニッポン…「今の日本の病んだ空気」(阿部岳さん)そのもの。ニッポンの社会そのものがオゾマシイ。
 しつこく繰り返される「沖縄差別」、「歴史的暴言」を容認する閣僚たち…でも、「足を踏まれた側」は決して忘れない。

   『●「容疑者の“弱者を排除すべし”という主張は
        現在の日本社会において決して特殊なものではない」
    「しかしながら、《容疑者の“弱者を排除すべし”という主張は
     現在の日本社会において決して特殊なものではない》、
     《…などおぞましいが、それを容認してしまう空気がいまの
     日本社会にはある》…社会そのものがオゾマシイ。醜悪」

   『●高江の皆さん、ご唱和を! 「鶴保庸介沖縄担当相殿、
               「無実だと断じることは到底できない!」」

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http://ryukyushimpo.jp/column/entry-404024.html

<金口木舌>まん延する差別
2016年12月1日 06:00

 大音量の拡声器を使い、たけだけしく何度も叫んだ。「殺すぞ」。旧日本軍の特攻服を着た男女の体当たりを、警察官が必死に止めた。そのヘイトスピーチ団体は、従軍慰安婦問題を街頭で訴えるデモに攻撃を繰り返した

▼デモには、慰安婦を支援している韓国人女性も多く含まれていた。日本の市民に支援を求めて海を渡ったら、「恐怖お返しが待っていた。東京都内で今夏、目の当たりにした

▼韓国人女性らに申し訳ない気持ちでいっぱいになった。同時に日本の将来を憂いたあしき風潮は一部の過激団体にとどまらない。日本社会に広がっている

▼沖縄で大阪府警の機動隊員が発した「土人」「シナ人」発言も、それと無関係ではないだろう。大阪では、わさびが大量に入ったすしや「蔑称」を印字した乗車券、外国人を区別する車内放送などが外国人観光客への「差別だ」と問題視された

▼法務省は東京五輪を見据え、在日外国人を対象に、差別や偏見に関する調査を初めて実施する。安倍晋三首相は来年、農業分野の国家戦略特区に外国人労働者を受け入れるための関連法改正案を国会に提出する方針だ

▼差別や偏見は人を傷つける。日本が誇る「おもてなし」を台無しにし、観光にも大きなダメージを与えかねない。チムグクル(思いやりの心)と歓待の文化を磨き、沖縄から見本を示したい
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コメント (1)
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●室井佑月さん「金をバラまくだけの日本…米国の手下ですよ、という世界中へのアピール」…恥ずかしい

2016年06月15日 00時00分26秒 | Weblog


asahi.comの記事【金をバラまくだけの日本 室井佑月「オバマ大統領を見習って欲しい」】(http://dot.asahi.com/wa/2016060700123.html)。

 《すべてにおいてオバマ大統領への贔屓(ひいき)(あたしにはそう見えた)。そりゃあもう、この国は米国の手下ですよ、という世界中へのアピールになったろう。…大金かけてこれかよ! …そういった金のかからんパフォーマンスですべてを曖昧にした。この国には、有能な振り付け師はいないのか。いつまでも金をバラまくだけなのか?》。

 室井佑月さんの云う《金をバラまくだけの日本》、全くその通り。その点でも、無意味な、裏切りのイセシマサミッです。また、《県議会当選者の96%が地位協定の改定を求めている》「在日米軍特権」問題一つとっても、《金をバラまくだけの日本》、世界を呆れさせるニッポン、《性暴力に脅かされないで当たり前に生きる権利すら保障できないような政府はもはや政府とはいえない》ニッポン。どこを向いて「思いやって」いるのか?、「思いやら」されているのか?、《金をバラまくだけの日本》。 
 《金をバラまくだけの日本…米国の手下ですよ、という世界中へのアピール》だけが、今回のアベ様の「成果」ならば…とっても恥ずかしいし、いろ~んな意味で、世界に向けての恥さらし。アベ様信者の自公お維大地支持者・投票者の皆さん、ホントに大丈夫?

   『●「核兵器のない世界」か?、「核廃絶」「核なき世界」か?
   『●無意味な、裏切りのイセシマサミット:
      「ヒロシマ、ナガサキとフクシマは絶えず伝えている」というのに
   『●オバマ大統領の米国、「核なき世界」にはほど遠く、
          「核兵器のない世界」を唱えつつその現実は?

   『●「百田氏や自民党議員からの圧力はすべてのメディアの 
           言論の自由に対する挑戦・・・危機感を共有して」!
   『●沖縄差別は続く: 黙殺により、「『日本を取り戻す』の中に
                 沖縄は入っていない」ことをアベ様が表明
   『●沖縄差別:目取真俊さん「多くの日本人が
     その嘘っぱちを信じている、というよりも、信じたいんでしょう」
   『●一体何をどれ程「思いやらされている」?…
      「われわれはカネを出さない。どうぞ米軍は撤退してください」
   『●翁長雄志知事、再度の決意表明: 
     「安倍晋三首相は「急がば回れだ」と言うが…政府の選択は誤りだった」
   『●「どうぞ米軍は撤退してください」:散々「思いやら」されて、
                   そしてまたしても「肝苦(ちむぐり)さ」…
   『●「落とした魂(マブイ)」を探しに、なんて悲し過ぎる
         …「選択肢は一つしかない。沖縄から去ることだ」
   『●「…は沖縄県民の耳には「期待するな」
      「何も改善しない」と冷たく翻訳」…中央政府の体をなしていない
   『●「日本政府による命の二重基準」にウンザリ: 
      「日米両政府の空虚な言葉」は不要、基地撤去が抜本対策
   『●「沖縄には明らかにおかしな新聞がある。
     本当に潰れた方がいい」…自民党には「ロクなヤツがいない」
   『●沖縄市民の民意: 民意を何度明確にすれば、
      アベ様や最低の官房長官らは理解しようとするのか?

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http://dot.asahi.com/wa/2016060700123.html

金をバラまくだけの日本 室井佑月「オバマ大統領を見習って欲しい」
(更新 2016/6/ 9 07:00)

 大金をかけ、各国首脳をおもてなししたG7伊勢志摩サミット。「リーマン・ショック級の世界経済危機」発言で悪い印象が残った安倍首相に対して、作家の室井佑月氏は「オバマ大統領を見習って欲しい」と嘆く。

*  *  *

 G7伊勢志摩サミットと、米国のオバマ大統領の広島訪問がようやく終わった。祭りのような慌ただしさだった。

 てか、サミットってまさにそういうものなわけね。便利なテレビ電話がある昨今、サミットの重要さは今ひとつピンとこない。

 各国首脳が顔を合わせることが大事、そういっている人もいるけど、顔を合わせたからといって、深い話をするわけじゃない。だって、事前になにが話し合われるか調整しておる。目新しい話も出て来ない。

 結局、風習だけが残った祭りみたいなもんなのか。以前は、祭り会場の良いPRになったというが、今ではそんなこともない。洞爺湖も閑古鳥が鳴いておる

 なのに、ホスト国はものすごい金を使う

 オリンピックもそうだけど、サミットも一部の人間の利権の温床となっているのが見え見えだ。まるで、一部の人間の見栄を満たすために開かれているようだ。世界中で格差が問題とされている今、時代遅れなKY祭り。

 しかし、風習は守るものだと決められているなら、そこに逆らえるこの国ではないだろう。

 けど、あれでよかったんだろうか。もうちょっと、どうにかならなかったんだろうか。

 すべてにおいてオバマ大統領への贔屓(ひいき)(あたしにはそう見えた)。そりゃあもう、この国は米国の手下ですよという世界中へのアピールになったろう。

 ほかにも安倍さんは各国首脳に怪しい調査のペーパーまで配って、「リーマン・ショック級の世界経済危機をアピールしたかったみたいだが、もちろんみんなに鼻で笑われておった

 安倍さんは夏の選挙を考え、このサミットを利用し、アベノミクスは失敗していませんよという言い訳を作りたかったんだろうが。

 前の選挙のとき、「リーマン・ショック級の経済危機が起きない限り、もう消費税の延期はない」といってしまったから、「リーマン・ショック級の」という言葉を用いたのね。各国首脳の誰か一人でも良い、こんなにおもてなししたんだから俺の発言にお墨付きを与えておくれよといったところか

 もちろん、そんなくだらない企みなんて、相手にしてもらえない海外メディアは安倍さんに対しけちょんけちょんの書き方だ。

 仏ルモンド紙には「自国経済への不安を国民に訴える手段にG7を利用した」と、米経済メディアCNBCにはあまりに芝居がかっている」とまでいわれた。

 大金かけてこれかよ!

 オバマ大統領を見習って欲しい。あの方、広島できちんとした謝罪をしたわけじゃないし、自国保有の核に対して踏み込んだ発言もない。だが、子どもたちに自分で作った折り鶴を渡し、被爆者をハグし、そういった金のかからんパフォーマンスですべてを曖昧した。この国には、有能な振り付け師はいないのかいつまでも金をバラまくだけなのか?

週刊朝日  2016年6月17日号
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●争点は「壊憲」: 「ドアホノミクス」の頓挫を認めては?…座礁したアベドアホノ丸・船長の虚しき言い訳

2016年06月08日 00時00分11秒 | Weblog


東京新聞のコラム【筆洗】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2016060202000140.html)と、
社説【7月10日参院選へ 「安倍政治」こそ争点だ】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016060202000141.html)。

   『●『最後に思わずYESと言わせる最強の交渉術』を
              持つ人達は反省してくれるでしょうか?

   『●「俺様王国」ニッポン、
      「俺様王国」大阪「ト」を造りたい強権的政治手法好きな二人

   『●大阪「ト」構想のその後……元「ト」知事がアベ様へ
        「”うそ”を駆使して「相手を丸め込」む方法」伝授?


 《絶対にやると言っていた約束を一方的に破る場合の対応である…講師によると、まずは絶対に「約束を破った」と認めてはならないという。約束を破るのではなく、新しい判断とか、異なる判断をすると言い換える。なるほど間違いを認めなければ、謝る必要もない》

 座礁したアベドアホノ丸・船長の虚しき言い訳…盟友・橋下徹元大阪「ト」知事とどこか似ている。やはり、2016年7月参議院選、自公お維大地に投票してはいけない。「ネジレ」を意地でも取り戻さないと。


 《第三次安倍内閣にとって初の国政選挙は「安倍政治」こそ争点だ》。

 誰の目にも明らかな「ドアホノミクス」(©浜矩子さん)や辺野古破壊、狂気の核発電推進、明確な公約違反の消費税増税問題・「TPP断固反対」、「知る権利」や「報道の自由」の破壊、自民党議員の数々の不祥事などは、自公が認めるかどうかに関係なく、来る参院選の争点の「そ」の字にもならない。明確な失敗した悪政、それらを認める論理などない。
 争点は明確。クーデターや違法な手法での壊憲こそが争点。平和憲法の破壊を認め、戦争国家・死の商人になることを良しとするかどうか、親として子を「人殺し」に行かせることを是とするかどうか、それが明確な争点。せめて、参院選で投票すべきでない議員たちは明確なはず。

   『●「五五年…以降、一切の追加調査や補償を放置してきた
              国の不作為」…『ビキニ事件』は終わっていない
   『●ナトリウムを取り扱う技術を持つ日本原子力研究開発機構
                 …ナトリウムを使う原子炉の解体技術は?
   『●「日本政府による命の二重基準」にウンザリ:
      「日米両政府の空虚な言葉」は不要、基地撤去が抜本対策
   『●「核兵器のない世界」か?、「核廃絶」「核なき世界」か?
   『●オバマ氏の広島訪問さえも単なる選挙対策…
       自民党は「口だけ」、選挙で同じ過ちを繰り返してはいけない
   『●なぜマスコミや与党・癒党、民進党はバカ騒ぎしないのか?  
                       口利きの御返し・甘い利はOK?
   『●無意味な、裏切りのイセシマサミット:
     「ヒロシマ、ナガサキとフクシマは絶えず伝えている」というのに
   『●オバマ大統領の米国、「核なき世界」にはほど遠く、
         「核兵器のない世界」を唱えつつその現実は?
   『●「今、声を上げなければ」!: 「戦争の実態を
      伝えるために作家になった」城山三郎さんはきっと怒り心頭
   『●異常過ぎる非情な自己責任論者達…安田純平さんの
        「罪は、人々が『お上』と呼ぶ政府に反抗したこと」?

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2016060202000140.html

【コラム】
筆洗
2016年6月2日

 昨日の夕方に<自分が悪い場合でも謝らなくても済む方法>というテレビ番組の放送があると聞いて、首を長くしてその時間を待った▼失敗しない人間はいない。それでも謝らなくてもよいとは何とも魅力的な番組ではないか。会社でつまらぬミスをしては上司に叱責(しっせき)される。家庭において生ごみを出し忘れ、妻にうんざりされる。この技術を覚えれば、謝る日々とはおさらばである▼こんな場合を例にその方法を教えていた。絶対にやると言っていた約束を一方的に破る場合の対応である。耳を疑った。そんな場合に謝らないで済む方法などあるはずがない▼ところがである。その方法はあった。講師によると、まずは絶対に「約束を破った」と認めてはならないという。約束を破るのではなく新しい判断とか、異なる判断をすると言い換える。なるほど間違いを認めなければ、謝る必要もない▼もし約束を守れば、世界の破滅が待っていると恐怖を煽(あお)るのも相手を納得させる効果があるそうだ。世界のリーダーや立派な学者も自分を支持していと加えることもお忘れなく。決めぜりふはどっちが正しいか、町の意見を聞いてみよう。これで、そもそも約束を破ったという事実を完全にけむに巻ける。謝らずに済む▼素晴らしい技術である。自信にあふれた講師の顔がわが国の首相に似ていた気がするが、見間違いであろう。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016060202000141.html

【社説】
7月10日参院選へ 「安倍政治」こそ争点だ
2016年6月2日

 消費税率の引き上げ再延期にばかり気を取られてはいられない。七月十日の参院選。第三次安倍内閣にとって初の国政選挙は「安倍政治」こそ争点だ。

 通常国会がきのう閉会し、安倍晋三首相は記者会見で、来年四月に予定されていた消費税率10%への引き上げを二〇一九年十月まで二年半、再び延期することを正式に表明した。

 逆進性が高い消費税の増税を見送ること自体は妥当ではある。

 しかし、首相は増税見送りの根拠を途上国経済の減速など世界経済のリスクに求めているが、無理があるのではないか。


経済「失政」を認めよ

 消費税率は一四年四月に5%から8%に引き上げられた後、一五年十月には10%に二段階で引き上げられることが決まっていたが、首相は予定通り10%に増税すればデフレ脱却が危うくなるとして、再増税の時期を一七年四月に一年半延期する方針を決め、衆院解散・総選挙で国民に信を問うた

 そのとき語っていたのは「(増税を)再び延期することはない。はっきりと断言する。一七年四月の引き上げは確実に実施する。三年間『三本の矢』をさらに前に進めることで、必ずやその(増税を実施する)経済状況をつくり出すことができる」との決意である。

 しかし、結果として、経済成長を重視する首相の経済政策「アベノミクス」では、増税に耐え得る経済状況をつくり出すことはできなかった格差を拡大し、個人消費を低迷させているからだ。

 首相が指摘した世界経済のリスクは、主要国首脳の共通認識とは言えまい。増税延期の根拠とするのは筋違いだろう。

 衆院解散にまで踏み切った「再び延期しない」との約束を違(たが)えるのなら、アベノミクスの誤りを認めることが先決ではないのか。


◆憲法改正の分水嶺に

 首相は会見で「アベノミクスを加速させるのか、後戻りさせるのか」と、経済政策を参院選の最大争点と位置付け、改選議席の過半数獲得を目指すと強調した。

 政権選択選挙とされる衆院選に対し、参院選は政権への中間評価を問う選挙と位置付けられる。

 七月の参院選は、一四年の衆院選を経て発足した第三次安倍内閣には補選を除けば初の国政選挙。失政と批判されるアベノミクスのみならず、他国同士の戦争に加わる集団的自衛権を行使するための安全保障関連法を成立させた強権的な政治手法など「安倍政治」全体の是非が問われるべきだ。

 加えて見過ごせないのは、七月の参院選が憲法改正に道を開くか否かの分水嶺(ぶんすいれい)となり得ることだ。

 衆参同日選挙が見送られたことで自民、公明の与党は衆院で引き続き三分の二以上の議席を維持。七月の参院選で自公両党と「改憲派」とされるおおさか維新の会、日本のこころを大切にする党が三年前の前回参院選並みの議席を得れば参院でも三分の二以上の議席を確保し、衆参両院で憲法改正の発議に必要な議席に達する。

 首相は一八年九月までの自民党総裁の在任中に憲法改正を成し遂げたい、と明言したことがある。

 どの条文を改正するのか、各党の意見は一致してはいないが、自公両党と改憲派が参院でも三分の二以上に達すれば、現実的な政治課題に浮上するのは間違いない。

 参院選は、政権の中間評価以上に憲法改正に道を開いて「国のかたち」を変えるのか否かを国民に問い掛ける重要な選挙でもあることを、肝に銘じたい。

 民進、共産、社民、生活の野党四党は、選挙戦の行方を左右する三十二の「改選一人区」のすべてで候補者一本化を実現した。

 野党がバラバラに候補者を擁立して戦った前回参院選では、自民党は一人区で二十九勝二敗と圧勝した。批判票が割れて、自民党が「漁夫の利」を得たからだ。

 「自民一強」を変え、安倍首相の下での憲法改正を阻むには、野党の結束が重要だ。政権側は「理念も政策もバラバラ」と批判するが、憲法違反と指摘される安保関連法の廃止や立憲主義の回復は、共闘の大義としては十分だろう。


◆若者の声生かしたい

 七月の参院選は、十八、十九歳の約二百四十万人が有権者に加わる初の国政選挙となる。

 高齢者層は若年層よりも投票率が高く、政治に対する影響力は大きい。年金、介護、医療など高齢者向けの支出は増え、教育や子育てなど若年層に必要な予算は抑制される傾向にある。

 この状況を変えるには、全国民の代表たる国会議員が若者の声を政治に生かすのは当然だが、若者の側も積極的に意思表示することが必要だ。棄権せず、投票所に足を運んでほしい。若者の声が反映されるようになれば、政治はきっと変わるはずだ。
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●無意味な、裏切りのイセシマサミット: 「ヒロシマ、ナガサキとフクシマは絶えず伝えている」というのに

2016年06月02日 00時00分56秒 | Weblog


東京新聞の社説【G7温暖化対策 それは持続可能でない】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016052902000157.html)。

 《G7伊勢志摩首脳宣言は温暖化対策に「指導的役割を担う」という。だがそれを原発維持の口実にされてしまっては、フクシマへの、ひいてはヒロシマナガサキに対しても、裏切りとは言えないか。…宣言は…「原子力は将来の温室効果ガス排出削減に大いに貢献し、ベースロード(主要な)電源として機能する」と明記》。

   『●原発稼働は経営だけの問題なのか?
   『●「核兵器廃絶」に対するニッポンの歯切れの悪さ…
      原発は『プルトニウムをつくる装置』、双子の兄弟の一人
   『●「核兵器のない世界」か?、「核廃絶」「核なき世界」か?

 ニッポンの核発電へのこだわり、何のためか? 今さら、世界に向けて「ベースロード電源」宣言なんて、呆れる。
 それさえ怪しいけれども、「核兵器のない世界」を主張するのは当たり前、ましてや、3.11東京電力核発電人災を引き起こした議長国・ニッポンが「核なき世界」を主張せずして、誰がするのでしょうか? 核発電で、地球温暖化を防止するなんて、いろんな意味で、愚かだ。無意味であり、「裏切り」のイセシマサミット…議長がアベ様では、当然かぁ。

   『●「京都議定書の失敗」をあなたたちに言われたくない
   『●『ウォーター・マネー/「水資源大国」日本の逆襲』読了(4/5)
   『●非常時だけでない、恒常的な被爆労働・犠牲でしか
            成り立たない原発という特殊な発電システム

   『●東京電力は、これまでさんざん安いと喧伝してきた
          発電機能付き湯沸かし器の値上げをするそうです

   『●「死の灰」を回避し得ない上に、
      「発電機能付き湯沸し装置」では温暖化は止まらない

   『●ポスト東京電力原発人災の原発推進、
     どんな理由が在ろうとも 「国際社会の尊敬も理解も得られまい」
   『●電源構成(エネルギーミックス)案という
      貧相な「未来図」: 泥棒やその子分に縄をなわせる愚
   『●東電原発人災避難者をコケにしていないか?
     ……「経済神話の否定」「環境神話の否定」を否定する愚かさ

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016052902000157.html

【社説】
G7温暖化対策 それは持続可能でない
2016年5月29日

 G7伊勢志摩首脳宣言は温暖化対策に「指導的役割を担う」という。だがそれを原発維持の口実にされてしまっては、フクシマへの、ひいてはヒロシマナガサキに対しても、裏切りとは言えないか。

 気候変動・エネルギー問題は、世界経済と強く結び付き、貧困やテロの温床にもなるような重要な課題である。

 昨年のドイツ・エルマウサミットでG7が発信した政治的シグナルが、年末に国連で採択された気候変動の新たな国際ルール、「パリ協定」の強力な後押しになったのは、間違いない。

 G7は、地球温暖化に対してより重い責任を持つ先進工業国である。伊勢志摩では、パリ協定の発効を念頭に、対策の強化と具体化を促すような、より強いメッセージを期待した。

 ところが、関心度、議題としての扱われ方などは、エルマウより数歩後退したようだ。現地に詰めた環境NGOの間にも失望感が広がった。

 首脳宣言は、気候問題について「引き続き指導的な役割を担う」と強調し、「世界経済の非炭素化を可能にするエネルギーシステムへの転換に向けた取り組みを加速することを決意」とうたう。

 しかし、安倍首相は議長国日本のリーダーシップには言及せず、どのようなエネルギーシステムに転換していくかについても、具体的な議論はなされなかった。

 一方、宣言は、福島原発の廃炉や汚染水処理問題の進展にも触れながら、原子力は将来の温室効果ガス排出削減に大いに貢献しベースロード(主要な)電源として機能すると明記した。

 廃炉も汚染水処理も、難航を極める先の長い課題である。原発は長期的には地球温暖化問題の解決策にはなり得ない

 世界の流れは、脱原発、脱炭素、再生可能エネルギーの時代である温暖化対策はその流れの中にしかあり得ない

 ヒロシマナガサキフクシマは絶えず伝えている

 」は、命、暮らし、経済、ふるさと、地球…つまりすべてを根こそぎ奪う危険な力を秘めている

 兵器でも民生でも理屈は同じ地球の「持続可能性」にとっては最大の敵である。

 日本が議長国であるうちに軌道修正すべきである。さもなくば、自然と共生しながら千古の歴史を刻み続ける伊勢志摩で、サミットを開いた意味がない
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