い・ち・に・ち

明日が今日になって昨日になるような毎日

九十通

2021-08-04 | 便り
反対側に見える景色

夢物語の憧れとして遠くから眺めるか
少しでも近づき現実の色を確かめるか
足を踏み入れ中の世界を知るか

そうやって
躊躇いながら勇気を出して
夢から覚めて次を探して
生まれた日からの距離を繋げて

傷跡の滲む深さも
涙を拭うあたたかさも
刻みながら大人になったはずなのに

よそ見しながら戸惑いながら
駆け出す好奇心を追いかけて
綿毛の軽さで飛んで行く

年齢不詳の気持ちのままで