六十六小節 2018-12-31 | レッスン その瞬間新しい自分になれるなら 何を望むだろう 今までが追いかけてきて 懐かしい陽だまりに微睡む 幻の微笑に出会えるなら 深呼吸の次は もう未来が今になる
六十五小節 2018-12-27 | レッスン 夢の中で夢を見た 大音量の歌声に呼ばれても 気付かぬ振りをする 願い事から自分が消えて久しい 間に合うだろうか 泣いていないだろうか 我慢しすぎる 頑張りすぎる その姿を思うだけで 幸せの願いが叶う
六十四小節 2018-12-25 | レッスン 文字にすれば同じ言葉 伝わる意味が違うのは 受け取る温度のせいだろう 両手を広げ空を仰ぐ 降り注ぐ雨も光も選ばずに 狭い心を潤して 乾かぬ涙を誘い出す その一言が すべての始まりに耳を澄ます
六十三小節 2018-12-24 | レッスン 信じる事とは少し違う 言葉に共感し頷く日々でも 自分に当てはめ努力するとか 今より高い上を目指すとか そんな思いの中心に居座る 吹き消すことの出来ない熱さ 凍てつく白に色を付ける 空の青をつかみ取り 息に乗せて吹いたなら 届くだろうか 願いの光が瞬くだろうか
六十二小節 2018-12-22 | レッスン 振り向いた眼差し 差し伸べた指先 すべてを浄化してしまう エコな佇まい 小説の中に住む 隣にいる主人公も 憧れてしまうほど 擬態能力に惑わされ 四季の変化を隠れ蓑に 芽吹く時を待つ
六十一小節 2018-12-21 | レッスン 信じてはいない 任せるつもりもない あきらめてはいない 受け止めようと身構えた 乗り越えようと力を込めた 初めて見る景色 初めて聞いた音 初めて触れた温度 今ここで 自分を知ることが出来るなら 躊躇わずに 私でいる
六十小節 2018-12-18 | レッスン 指折り数えて 両手でも足りないゼロの 罠にはまる 呼吸の合間を狙い撃つ 光の速さに気付けずに 瞬きに映る笑顔に惑う それは 必然のしあわせ 待ち焦がれる瞬間 永遠を願う奇跡でも 存在だけで すべてがひれ伏す
五十九小節 2018-12-13 | レッスン 挑み続けた結果 素顔の天使の祝福を受け 鐘が鳴ると信じてた 思い描いた風景は 時の流れに変化して 醒めない夢の狭間に落ちる それでも一呼吸 誰も気づかぬ静寂の中 闇を溶かして次の朝が昇る
五十八小節 2018-12-11 | レッスン ゴールを目指し長い長い道を行く 虹の架け橋の先を見たい 流れ星はどこへ行くのか 白い寒さの境界線に立って 吐息の色を知る 四季の空の手招きに ゆらりゆらり導かれ 不変の針の行進に 歩調を合わせた 一番遠いゴール地点が 始まりと同じ場所だと気付く 丸くて蒼い星の不思議
五十七小節 2018-12-08 | レッスン 星降る夜に会いたくて 海を越えた 長い長い道を進む 荷物を減らす分 涙が増えた 蹲る影に汗が浸み込む 光を遮る体に足跡を見せる その一歩 続けるための次の一歩 地平線にまで届く満天の星が 「おめでとう」 のシャワーに光る