東久留米 学習塾 塾長ブログ

東京都東久留米市滝山の個別指導型学習塾 塾長白井精一郎のブログ

ジュニア数学オリンピックの簡単な問題(68)

2016-09-16 13:01:20 | 数学・算数の話
こんにちは。東久留米市の学習塾塾長です。

東久留米の気温は25℃と低めなのですが、湿度が90%近くで、蒸し暑く感じます。明日、明後日は気温が上がるようで、不快な週末になりそうです。

さて、今回は2014年ジュニア数学オリンピック予選に出題された整数問題を取り上げます。

問題は、
「500以下の正の整数nについて、A、B、C、Dの4人が以下のように話している:
 
 A「nは2でちょうど3回だけ割り切れる。」
 B「nは3でちょうど2回だけ割り切れる。」
 C「nは7でちょうど1回だけ割り切れる。」
 D「nの各桁の数字の和は15だ。」

このうち3人の発言は正しいが、残りの1人の発言は誤りである。このときnを求めよ。」
です。

早速、取り掛かりましょう。

A、B、Cの発言から、nは少なくともそれぞれ8の倍数、9の倍数、7の倍数になります。

このとき、8、9、7は互いに素ですから、もし、A、B、Cの発言が正しいとすると、nは8×9×7=504の倍数になり、nが500以下という条件に反します。

つまり、A、B、Cの誰かの発言が誤っていて、したがって、Dの発言は正しいことになります。

そこで、Dの発言を調べてみましょう。

もし、nが9の倍数であれば、nの各桁の数字の和は9の倍数になります。ところが、Dはそれが15と言っているので、nは9の倍数ではありません。

したがって、4人のうち誤りの発言をしたのは、Bになります。

あとは、
(A)2で3回だけ割り切れる
(C)7で1回だけ割り切れる
(D)各桁の数字の和が15 → 3の倍数
(*)500以下
の条件を満たすnを見つけるだけです。

(A)(C)(D)から
n=8×7×3m
 =168m
になり、(4)から
m=1、2
です。

ところが、m=2のとき、nは2で4回割り切れてしまい(A)に反するので、m=1になります。

つまり、
n=168
で、この各桁の数字の和は1+6+8=15と、(3)を満たします。

したがって、nは168で、これが答えです。


楽しい問題でした。

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